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電子透かし技術を応用した音響バリアフリーシステムの開発と形成的評価-「パーソナル音響キャプションデコーダ」の実用化に向けて
- 研究代表者
- 棟方哲弥
- 所内研究分担者
- 共同研究機関
- 東北大学電気通信研究所
- 関連研究班
- 情報・支援機器/聴覚班
- 研究期間
- 平成19年~平成20年度(2年間)
- 概要
- 平成16年度から平成18年度まで、東北大学電気通信研究所との共同研究の成果として「パーソナル音響キャプションデコーダ」が開発されました。これは、PDAタイプの携帯コンピュータ(165mm×95mm, 600g,重さは補助バッテリー含む。)を本体として動作するもので,スピーカから発せられる音に埋め込まれた電子透かしを解読して,聾学校の校内文字放送システムで用いられるメッセージを表示することが可能となっています。
評価実験では屋内で最小40dB程度という,図書館内の騒音レベルとされる程度の小さな音圧のデータから電子透かしを認識しており,音源からの距離は77mを記録した。屋外では50-55dB,音源から32mの距離で認識が可能でした。音電子透かしの空気伝搬の耐性に関する当初の予想を大きく上回っており,今後さらに精緻な実験が必要ですが,現時点において,実用範囲となる成果を上げたものと考えています。
本研究期間においては,メッセージデータをWeb上に配置することで常に新しい情報を参照可能にすること,現在のPDAについて,実際の日常的な使用による形成的評価により,実用化に向けたデータを分析し,システム設計を行います。
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