平成20年度第二期特別支援教育専門研修 知的障害教育専修プログラム 講義等内容
知的障害教育専修プログラム講義等内容
※ 日程・内容については、都合により一部変更する場合がある。
講義等題目等 | 講師氏名(所属・職名) | 講義等内容 |
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研究・研修の組織づくりと運営 (ワークショップ形式) |
西 直人 (リードクライム(株)・取締役) 研究所スタッフ |
特別支援教育を推進するに当たって求められる課題解決スキルに関して、講義や演習を通して、ファシリテーション、会議運営のノウハウを学ぶ。 *知的障害・肢体不自由・病弱教育専修プログラム合同 |
自閉症の特性と対応 | 渡部 匡隆 (横浜国立大学・准教授) |
自閉症の障害特性と学習特性を概観し、コミュニケーション行動の形成、生活スキルの形成、自己管理行動の形成、不適応行動の改善等について高機能の児童生徒を含め、行動論的立場から援助方法を論述する。 |
視知覚・認知の評価とその指導 | 佐島 毅 (筑波大学・准教授) |
肢体不自由や知的障害のある子どもの中には、視覚に何らかの障害や問題を持っている子どもが少なくない。しかし、私たちは、見えにくいために分からなかったり不安であったりする子どものことを見過ごしてはいないだろうか。ここでは、様々な視覚の問題と、見えにくさのある子どもの認知状態への理解について概説する。また「視る」という視点から、子どもの実態を正しく評価・把握し、アプローチする方法について具体的に論述する。 *知的障害・肢体不自由教育専修プログラム合同 |
認知、コミュニケーションの発達と障害 | 宇佐川 浩 (淑徳大学・教授) |
知的障害のある子どもへの認知発達臨床アプローチの意義とその果たす役割について概観し、その認知発達過程と認知発達に応じて必要とされる臨床アプローチについて論述する。 *知的障害・肢体不自由教育専修プログラム合同 |
(講義・演習) 社会性の発達と障害 |
涌井 恵 (教育支援部・研究員) |
社会性の発達を概観するとともに、知的障害や自閉症のある子どもの社会性の発達の支援を進めるために必要となる、社会的スキルの評価、具体的指導・支援方法などについて論述する。 |
知的障害教育における教育課程と個別の教育支援計画・個別の指導計画 | 石塚 謙二 (文部科学省初等中等教育局特別支援教育課・特別支援教育調査官) |
学習指導要領について解説するとともに、知的障害特別支援学校と知的障害特別支援学級における教育課程編成及び個別の教育支援計画・個別の指導計画の在り方や諸課題について論述する。 |
発達障害の診断と療育 | 渥美 義賢 (発達障害教育情報センター・上席総括研究員) |
「発達障害とは何か。」について、その概念を解説するとともに、発達障害と考えられる障害の診断について述べる。また、発達障害のある子どもの療育をどのように理解し、どのように支援することが望ましいかについても論述する。 |
授業研究の理論 | 太田 正己 (皇學館大学・教授) |
知的障害児教育における授業研究の歴史と方法論について概観し、組織的・効果的な授業研究の進め方や授業づくりの在り方について論述する。 |
特別支援学校の地域におけるセンター的機能と特別支援教育コーディネーターの役割 | 小澤 至賢 (教育支援部・主任研究員) 荒川 正敏 (横須賀市立船越小学校・総括教諭) |
特別支援学校の地域におけるセンター的機能の在り方と特別支援教育コーディネーターの役割について今後の在り方について論述するとともに、地域全体の支援体制と関連させた小学校での実践例を紹介し、小・中学校における支援体制の在り方や特別支援教育コーディネーターの役割について論述する。 |
知的障害教育におけるキャリア教育 | 森脇 勤 (京都市立白河総合支援学校・校長) |
知的障害教育におけるキャリア教育について、その基本的な考え方について述べるとともに、企業等と連携した就労支援の取組を通して、生徒のキャリア形成支援の在り方について論述する。 |
応用行動分析学(ABA)の基礎~子どもの行動の理解の仕方~ 気になる行動の理解の仕方~行動の機能からのみなおし~(2日目) |
三田地 真実 (教育ファシリテーション・オフィス・代表、 法政大学・兼任講師) |
2日間の講義を通して、応用行動分析学(ABA)の基礎となる「強化の原理」の考え方を元に①子どもの行動の理解の仕方、②気になる行動の理解と対処の方法について、演習を交えながら解説する。 |
自閉症教育におけるTEACCHの理論と実際 | 佐々木 正美 (川崎医療福祉大学・教授) |
自閉症児への総合的な支援の在り方について、TEACCHの理論とともに実践例も併せて論述する。 |
(講義・演習) 肢体不自由のある児童生徒の評価とその指導 |
長沼 俊夫 (教育支援部・総括研究員) |
身体の動きに不自由がある児童生徒の実態把握、目標設定、指導内容・方法、評価における課題や工夫について考える。特に、行動の基礎となる対人意識や運動、社会性の発達を促すために、からだの動きを題材にした取組とその基本的考え方について論述する。 |
(演習) 発達障害のアセスメントの理論と実際 |
井上 昌士 (教育支援部・総括研究員) 伊藤 由美 (発達障害教育情報センター・研究員) |
発達障害のある児童生徒に対するアセスメントについて概説し、日本版 PEP-RやK-ABCを少人数のグループ毎に実習をし,その結果の解釈や支援の在り方について演習を行う。 |
知的障害教育における自立活動の理論と実際 | 大崎 博史 (教育研修情報部・主任研究員) 神田 真史 (奈良県立奈良東養護学校・教諭) |
学習指導要領における自立活動の理論と自立活動の最新の情報を概説するとともに、知的障害特別支援学校における自立活動の指導体制や指導実践、実践をふまえた評価と指導の改善についての事例を紹介し、知的障害教育における自立活動について論述する。 |
知的障害教育における算数・数学の指導の実際 | 髙橋 玲 (群馬大学教育学部附属特別支援学校・教諭) |
知的障害教育における算数・数学科の指導内容のとらえ方や指導の基本的な考え方について、生活の中で生きる力となるための算数・数学の指導の実践例を交えながら論述する。 |
知的障害教育における音楽の指導の実際 | 山本 久美子 (宇都宮短期大学・准教授) |
知的障害教育における音楽科の指導内容のとらえ方や指導の基本的な考え方について、音楽の指導の実践例を交えながら論述する。 |
特別支援学校における授業研究の実際 | 瀬尾 裕子 (佐賀県立大和養護学校・教諭) |
知的障害特別支援学校における授業研究の意義と実践例を紹介し、授業づくりを進めるための校内研究組織の在り方や、授業研究会の運営、授業構成の基本的な考え方等について論述する。 |
自閉症の病理 | 中根 晃 (横浜市西部地域療育センター・非常勤医師) |
自閉症の概念と診断、情報処理過程の障害や行動障害への対処等について、発達援助の方法を含めて論述する。 |
(講義・協議) 特別支援学校における一人ひとりのニーズに応じた教育課程 |
奥田 信一 (京都市立北総合支援学校 ・校長) |
一人ひとりの教育的ニーズを把握し必要な支援を行う特別支援教育に先進的に取り組む京都市立総合支援学校の教育課程編成の実際を紹介し、特別支援学校における今後の教育課程編成の在り方について論述する。 |
障害児の性教育 | 蓮香 美園 (東京学芸大学附属特別支援学校・教諭) |
性教育に関する内外の動向を踏まえ、学校教育のなかで性教育を進めていく上での諸課題や指導法、評価の在り方、性教育のプログラムについて論述する。 |
(講義・協議) 特別支援教室構想における弾力的な取組 |
長江 清和 (八潮市立八幡小学校・教諭) |
現行の特別支援学級の弾力的運用を意識し効果的な指導計画の工夫を類型化した実践を紹介し、校内の教師が連携した授業づくりの在り方について論述する。 |
発達障害の医療と本人主体の支援 | 田中 康雄 (北海道大学大学院・教授) |
発達障害者に対する治療プランについて概説するとともに、特に環境調整に視点を当てたアプローチを中心に紹介し、本人主体の支援の在り方について論述する。 |
知的障害教育における領域・教科を合わせた指導の理論 | 木村 宣孝 (教育支援部・総括研究員) |
知的障害教育における教育課程編成において、特に領域・教科を合わせた指導の考え方について概説するとともに、子ども主体の学習活動の展開の在り方について論述する。 *知的障害・肢体不自由教育専修プログラム合同 |
(演習) 領域・教科を合わせた指導の実際1~3 |
木村 宣孝 (教育支援部・総括研究員) 井上 昌士 (教育支援部・総括研究員) 菊地 一文 (教育支援部・主任研究員) 大崎 博史 ((教育研修情報部・主任研究員)) 小澤 至賢 (教育支援部・主任研究員) 太田 容次 (発達障害教育情報センター・主任研究員) |
領域・教科を合わせた指導の授業改善の視点を明らかにし、各学校の事例をもとに課題の整理を行い、指導計画の改善を図るための演習を行う。 |
ダウン症の特性と対応 | 玉井 邦夫 (大正大学・教授) |
ダウン症の原因や諸特徴、合併症等に代表される医学的特性とコミュニケーションや問題となる行動等の心理的特性への対応方法について、思春期・成人期に生じる問題を取り上げながら論述する。 |
(演習) ノンバーバル・コミュニケーション |
緒方 登士雄 (東洋大学・教授) |
ノンバーバル・コミュニケーションに焦点をあて、研修員相互によるレッスン・プログラムでの体験を通して自らの行動を振り返り、子どもたちとのコミュニケーションを深めるためのかかわりについて論述する。 |
就労をめぐる現状と課題 | 小塩 允護 (愛知淑徳大学・教授) |
知的障害のある人の社会参加の実態を「働くこと」に焦点を当てて概観し、就労を支える個人的条件、制度的条件、学校教育の役割を論じ、知的障害教育における当面の課題とその対応策について移行教育という視点から論述する。 |
知的障害教育における総合的な学習の時間の指導の実際 | 菊地 一文 (教育支援部・主任研究員) 松見 和樹 (千葉県立特別支援学校流山高等学園・教諭) |
知的障害教育における総合的な学習の時間の意義について概説し、知的障害特別支援学校及び知的障害特別支援学級における実践を紹介し、そのねらいのとらえ方等、今後の実践の在り方について論述する。 |
知的障害教育における国語の指導の実際 | 藤田 英子 (富里市立富里中学校・教諭) |
知的障害教育における国語科の指導内容のとらえ方や指導の基本的な考え方について、生活の中で生きる力となるための国語の指導の実践例を交えながら論述する。 |
(演習) 知的障害教育における体育の指導の実際 |
黒谷 厚志 (愛知県立名古屋養護学校・部主事) |
知的障害教育における体育科の指導の基本的な考え方、児童生徒の体力特性のとらえ方、体育指導の実際、生涯にわたるスポーツライフにつながる指導の在り方について論述する。また、いくつかの運動やゲームなどの演習を行う。 |
(演習) 教材・教具の工夫 |
大久保 直子 (神奈川県立金沢養護学校・教諭) |
教育的ニーズに応じた教材・教具の工夫とその実際について紹介し、その意義、基本的な考え方、授業等で効果的に活用するための視点について論述するとともに演習を行う。 |
特別支援学校における個別の教育支援計画・個別の指導計画の作成と活用の実際 | 小澤 至賢 (教育支援部・主任研究員) 辰巳 武志 (奈良県立奈良西養護学校・教諭) 大山 美香 (秋田県立大曲養護学校・教諭) |
知的障害特別支援学校において実際に作成している個別の教育支援計画・個別の指導計画の作成と活用の実際ついて実践例を紹介し、これらの計画を実践の中で活用するために必要となる組織運営や学級運営、授業への反映のさせ方や評価の在り方などの視点について論述する。 |
○実地研修
(希望により、1箇所を選択。希望数によっては調整する場合がある。)題 目 等 | 研 修 先 | 研修内容 |
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1.卒業後の就労支援・生活支援の実際 |
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電機神奈川福祉センターは、知的障害者の社会的自立をめざし、特に一般企業における知的障害者雇用向け、知的障害者一人一人に個別の目標を設定するなど総合的な育成をはかっている。また、地域の高齢者・障害者に対する介護・福祉サービスのプランや調整、デイサービスを中心とした日中活動の支援も行なっている。
富士電機フロンティアは、富士電機㈱の特例子会社として設立され、富士電機グループにおける、清掃や製本・印刷、社内メール、部品加工などの幅広い業務を行っている。 これらの機関における取組の実際を実地に研修し、卒業後の就労支援、生活支援の在り方について考える機会とする。
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2.自閉症教育の実際 | 学校法人武蔵野東学園 | 幼稚園、小学校、中学校、技能高等専修学校を設置する武蔵野東学園では、通常の学級の児童生徒と自閉症のある児童生徒の共学体制をとりつつ、自閉症児への「生活療法」に基づいた療育プログラムを実施している。自閉症教育の実際を実地に研修し、その教育のあり方について考える機会とする。。
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○課題研究
講義題目等 | 内容等 |
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課題研究 | 研修員それぞれの課題の解決に向け、図書館での資料収集等、研修員が主体的に計画を立てて取り組む研修の時間である。全体で8コマを設定している。所外での研修を行う場合は、所定の手続きによる。 |