障害のある子ども一人一人の教育的ニーズに対応した教育の実現に貢献します。

軽度・中等度難聴児に対する指導と支援の在り方に関する研究

研究代表者
原田公人
研究分担者
小田侯朗
研究協力者
藤本裕人
研究班
聴覚班(研究班長 小田侯朗)
概要
 本研究所では,平成15年~20年にかけて特別支援学校(聴覚障害)における手話活用や授業とその評価について研究を進めてきました。そこでは対象となる幼児児童生徒の障害やコミュニケーション手段の多様化が近年の課題として指摘されました。中でも障害の早期発見システムの進展や人工内耳装用児の増加などにともない,特別支援学校を含め,軽度・中等度難聴の児童生徒への教育的な対応がより重要な課題と位置づけられるようになってきました。本研究ではこれらの子どもへの指導や支援の在り方とともに保護者等への支援も含めて検討します。
 そこで,まず軽度・中等度難聴児の教育的対応や保護者等の関係者支援に関する調査を実施し,現状や課題を把握します。また補聴器や人工内耳装用児の指導・支援に関しては,特別支援学校,通常の小・中学校,医療機関等での指導・支援事例を収集し,上記調査と関連づけながら検討を進めていきます。内容としては聴覚学習プログラム,コミュニケーション力や学力・言語力の育成,自己理解を含めた心理的課題等について検討し,望ましい支援・指導の在り方を報告書としてまとめます。
 本研究により,聴覚障害児の早期発見・早期教育の進展を踏まえた乳幼児教育相談段階での軽度・中等度難聴児及びその保護者・担当教員等への教育的対応方法や聴覚を活用した効果的指導法や課題を明らかにします。また,言語発達等には顕著な遅れが指摘されない軽・中等度難聴児に対しても,その心理的な側面や社会参加等についてよりきめ細やかな教育的対応方法を報告書で明らかにすることで,担当教員や保護者等の聴覚障害児への望ましい指導・支援の在り方を検討します。そして研究成果は,聴覚障害に関わる専門研修でも活用します。
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