知的障害とは、一般に、「認知や言語などにかかわる知的能力」や、「他人との意思の交換、日常生活や社会生活、安全、仕事、余暇利用などについての適応能力」が同年齢の児童生徒に求められるほどまでには至っておらず、特別な支援や配慮が必要な状態とされています。

知的障害の多くは、胎児期、出生時及び出生後の比較的早期に起こります。発達期の規定の仕方は必ずしも一定していませんが、18歳以下とすることが一般的です。
「認知や言語などにかかわる知的機能」とは、認知や言語などにかかわる機能の発達等の知的面において同年齢の児童生徒と比較して平均的水準より遅れが有意にあるということです。また、「適応行動の困難性」があるということは、他人との意思の交換、日常生活や社会生活、安全、仕事、余暇利用などについての適応能力について、その年齢段階に標準的に要求されるまでには至っていないということです。そのため、困難性の有無を判断するには、特別な援助や配慮なしに、同じ年齢の者と同様にそうしたことが可能であるかどうかを調査することが大切となります。
以上を踏まえ、「知的機能の発達に明らかな遅れがあり、適応行動の困難性を伴う状態」は、全体的な発達の遅れとして現れます。
また、その状態は、環境的・社会的条件で変わり得る可能性があると言われており、発達上の遅れ又は障害の状態は、ある程度持続するものですが、絶対的に不変で固定的であるということではありません。教育的対応を含む広義の環境条件を整備するすることによって、障害の状態はある程度改善されたり、知的発達の遅れがあまり目立たなくなったりする場合もあります。つまり、知的障害は個体の条件だけでなく、環境的・社会的条件との関係で、その障害の状態が変わり得る場合があるということです。
このような知的障害の特徴を踏まえ、知的障害者である児童生徒に対する教育を行う特別支援学校の小学部及び中学部・高等部の各教科等については、それぞれ学校教育法施行規則第126条第2項、第127条第2項及び第128条第2項において、その種類を規定しています。
学習指導要領においては、知的障害の特徴及び学習上の特性等を踏まえ、児童生徒が自立し社会参加するために必要な知識や技能、態度などを身に付けることを重視し、各教科等の目標と内容等が示されています。