LD、ADHD、高機能自閉症等のある児童生徒等は、知的発達に遅れが認められず、全体的には極端に学習能力が低いことはないため、認知や行動上の特性が障害として気付かれなかったり、認められなかったりする場合が多く見られます。そのため、必要な支援が受けられないばかりでなく、「やる気がない」「努力が足りない」などと非難や叱責を多く受けるなど、全般に厳しい見方をされてしまいがちです。その結果、自信や意欲を失ったり、自己評価が低くなったりして、本来ならできることも困難になってしまうなどの二次的障害が生じてきます。
LD、ADHD、高機能自閉症等のある児童生徒等の一次的障害である障害特性が、状況によっては、別の発達障害の行動特性として見られる場合があります。例えば、ADHDの障害特性である多動性は、高機能自閉症の児童の場合にも小学校の低学年ではしばしば見られます。また、授業内容の理解が困難なLDの児童が、集団での学習に参加することが難しくなったり、友達関係でトラブルの多い高機能自閉症の児童が、教室に居場所がなくなったりすると、授業中立ち歩いたり、教室から出てしまったりする等の行動が、二次的障害として出てくることもあります。
二次的障害は、一次的障害との区別が難しい場合もありますが、判断に当たっては、見られる行動特性のすべてを障害特性である一次的障害と考えて捉えるのではなく、二次的障害の可能性も考慮し、区別して判断することが必要になります。
二次的障害は、適切な支援を行えば比較的短時間で改善していきます。LD、ADHD、高機能自閉症等の児童生徒等については、一次的障害であるその特性に応じた支援を工夫するとともに、自信や意欲をもたせ、自己評価を高めていけるような対応に心掛けるなど、二次的障害の予防と改善を常に意識して、支援に取り組むことが大切です。