個別の指導計画は当初の仮説に基づいて立てた見通しであり、児童生徒にとって適切な計画であるかどうかは、実際の指導を通して明らかになります。したがって、児童生徒の学習状況や指導の結果に基づいて、適宜修正を図る必要があります。指導の結果や児童生徒の学習状況を評価するに当たっては、指導の目標を設定する段階において、児童生徒の実態に即して、その到達状況を具体的にとらえておくことが重要です。
評価は児童生徒の学習評価であるとともに、教師の指導に対する評価でもあります。このような評価は校内委員会を中心に行われることになります。自分の指導の在り方を見つめ,児童生徒に対する適切な指導内容・方法の改善に結び付くように、教師には評価を通して指導の改善が求められます。そのためには実際に指導した教員が指導の経過について記録しておきます。記録は、推測や思いを交えず事実を書くようにします。また、児童生徒が書いたもの、作品などを資料として残しておくことも重要です。日々の指導の記録を残すことで指導経過を振り返ることができ、どのような手立てが有効に機能していたのかを評価することができます。
学習状況の評価に当たっては、教師間の協力の下で進めるとともに、多面的な判断ができるように、必要に応じて外部の専門家や保護者等と連携を図っていくことも考慮する必要があります。また、保護者には、学習状況や結果の評価について説明し、児童生徒の成長の様子を確認してもらうとともに、学習で身に付けたことを家庭生活でも発揮できるよう協力を求めることが大切です。


<引用・参考文献>
1)文部科学省:小・中学校におけるLD(学習障害)、ADHD(注意欠陥/多動性障害)、高機能自閉症の児童生徒への教育支援体制の整備のためのガイドライン(試案)、2004 
2)特別支援教育の在り方に関する調査研究協力者会議:「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」、2003
3)中央教育審議会:「特別支援教育を推進するための制度の在り方について(答申)」、2005
4)文部科学省:「特別支援教育推進体制モデル事業の実際 LD・ADHD・高機能自閉症等への支援」、ぎょうせい、2005
5)国立特殊教育総合研究所:LD・ADHD・高機能自閉症の子どもの指導ガイド、東洋館出版社、2005
6)文部科学省:改訂版通級による指導の手引き、第一法規、2007