Q & A (よくあるお問い合わせ)
独立行政法人国立特別支援教育総合研究所の活動について
Q: 研究所では、どのような研究が行われているのですか?
本研究所では、特別支援教育に関する実際的、総合的な研究を行っています。そして、国の施策へ貢献するため、さまざまな課題について研究活動を行っています。
これらの研究活動には、各障害種別を通じて国の重要な政策課題の推進に関わる研究(横断的研究)、障害種別における喫緊の課題の解決に関わる研究(障害種別研究)があります。さらに、平成28年度からは、インクルーシブ教育システムの構築に向けて地域や学校が直面する課題の解決のために地域と協働で実施する研究(地域実践研究)を行うこととしました。また、大学等の他機関との共同研究、科学研究費補助金等の外部資金を得て行う研究等があります。
以上の研究活動の詳細については、 「研究紹介」のページ をご覧下さい。
Q: 研究所では、どのような研修を実施しているのですか?
本研究所は、特別支援教育に関するナショナルセンターとして、国の重要な特別支援教育施策や教育現場の喫緊の課題等に対応する指導者の養成に貢献しています。
研修事業は、大きく分けて、障害種別の特別支援教育専門研修とインクルーシブ教育システムの充実に関わる各指導者研究協議会、等を行っています。研修事業の詳細については、 「研修」のページ をご覧ください。
また、本研究所では、障害のある児童生徒等の教育に携わる教職員の資質能力向上を図る主体的な取組を支援するため、インターネットによる講義配信を行っています。講義配信の詳細については、「インターネットによる講義配信」のページをご覧ください。
Q:研究所の研究員を講師として依頼することはできるのでしょうか?
平成24年以降、研究会・研修会等への講師の派遣依頼については、国と地方、都道府県と市区町村といった役割分担を踏まえて、原則として、①国、独立行政法人②都道府県・指定都市、地方独立行政法人③都道府県・指定都市教育委員会④都道府県・指定都市教育センター⑤全国及び都道府県・指定都市レベルの特別支援教育関係団体⑥上記①~⑤からの研究や事業の委託を受けた学校等からの依頼に限りお引き受けすることといたしました。
また、平成28年4月1日から、講演・研修会の内容等に以下のいずれかを含む場合には、上記①~⑥に限らず個々の市町村等からの派遣依頼もお引き受けすることといたしました。
・インクルーシブ教育システム構築に関する内容
・地域実践研究やその研究成果の普及に関する内容
・インクルーシブ教育システム構築支援データベースに関する内容
※本件についてのお問い合わせは、上記をご確認のうえ、①実施日時②会場③対象者④講演等の内容及び、(もしお決まりでしたら)講師として希望される研究員名⑤謝金・交通費の有無⑥連絡先等を記載したメール(v-haken@nise.go.jp)又はFAX(046-839-6918)にてお願いします。
※原則として月~水を除く曜日に開催されるものに限りお引き受けしております。
※お問い合わせから回答まで1週間から10日ほどお時間をいただく場合がございます。
※他の業務のため、日程等の関係でご希望に添えない場合がございますことを、あらかじめご了承ください。
特別支援教育に関するトピックス
Q: 学習障害とは、どのような障害なのでしょうか?
学習障害(Learning Disabilities:LD)という用語は、わが国では、平成11年7月に文部科学省が設置した調査研究協力者会議の最終報告において定義されています。この定義によれば、学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないものの、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論するといった学習上の基礎的能力のうち、特定のものの習得と使用に著しい困難を示すさまざまな状態を総称するものとしています。
また、その原因としては、何らかの中枢神経系の機能障害が推定され、他の障害(例えば、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害など)や環境的な要因が直接の原因となるものではないとしています。
Q: ADHDとは、どのような障害なのでしょうか?
ADHDは、Attention-Deficit / Hyperactivity Disorderの略語で、日本語では「注意欠陥/多動性障害」と訳されます。主な症状は「不注意」「多動性」「衝動性」の3つで、「注意を集中したり持続させることが困難」「そわそわしてじっとしていられずエンジンがついているように動き回る」「出し抜けで場にそぐわない発言や行動がある」等の行動がしばしばみられます。
原因は何らかの脳機能障害によるものと考えられています。このような症状の軽減には、薬物が有効な場合もあります。また、適切な支援があれば、年齢が上がるに従い多動は落ち着き、衝動性が目立たなくなることが少なくありません。
Q: 自閉症とは、どのような障害なのでしょうか?
自閉症とは、3歳位までに現れ、1, 他人との社会的関係の形成の困難さ、 2, 言葉の発達の遅れや独特な言葉の使い方、3, 興味や関心が狭く特定のものにこだわることを基本的な特徴とする行動の障害であり、その他に、4, さまざまな過敏性の問題、5, 運動や動作のぎこちなさ、不器用さが伴いやすいといわれています。
広義の自閉症の概念(自閉症スペクトラム)には、知的発達の遅れを伴わない高機能自閉症やアスペルガー症候群が含まれます。文部科学省の調査協力者会議において取りまとめられた「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」の「定義と判断基準(試案)等」では、『高機能自閉症とは、3歳位までに現れ、1, 他人との社会的関係の形成の困難さ、2, 言葉の発達の遅れ、3, 興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害である自閉症のうち、知的発達の遅れを伴わないものを言う。また、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。』という定義が示されています。また、アスペルガー症候群は、知的発達や自閉症の特徴である言葉の発達の遅れを伴わないものをいいます。
Q:特別支援学校や特別支援学級では「交流及び共同学習」を行っていると聞きましたが、それはどのようなものなのでしょうか?
特別支援学校や特別支援学級に通う子どもたちが、幼稚園、小学校、中学校、高等学校や地域の人々と活動を共にすることを通じて、経験を広め、社会性を養い、豊かな人間性をはぐくむ教育活動を積極的に設けることが大切です。このような教育活動には,特別支援学校と小学校、中学校、高等学校等の間で行う学校間交流や、特別支援学級と通常学級との学校内での交流、それぞれの居住地の学校で行う居住地校交流、学校のある地域の人々との地域交流等があります。また、交流の仕方としては、直接一緒に活動する直接交流と、手紙やビデオテープの交換、インターネット等を介して行う間接交流とがあります。
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