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      国立特別支援教育総合研究所(NISE)メールマガジン
         第114号(平成28年9月号)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NISE(ナイセ)━━━
熊本地震で被災された皆様に、心からお見舞い申し上げます。
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■目次
【お知らせ】
・研究所公開のご案内
・平成28年度発達障害教育指導者研究協議会の開催(終了報告)
【NISEトピックス】
・業務部の活動紹介(4)インクルーシブ教育システム推進センターの活動
について 
【研究紹介】
・障害のある児童生徒のためのICT活用に関する総合的な研究-学習上の支
援機器等教材の活用事例の収集と整理-(平成26~27年度)
・視覚障害のある児童生徒のための教科書デジタルデータの活用及びデジタ
ル教科書の在り方に関する研究-我が国における現状と課題の整理と諸外国
の状況調査を踏まえて-(平成26~27年度)
【連載コーナー】
・「地域実践研究」って何?
 第4回 「交流及び共同学習の推進に関する研究」の紹介
【NISEダイアリー】
【研修員だより】
【アンケートのお願い】
【編集後記】

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【1】お知らせ
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●研究所公開のご案内
 本研究所の一般公開を11月5日(土)に開催します。
 本年度の研究所公開は、「障害のある人もない人も自分らしく~共生社会
は今ここに!~」を全体テーマとして、学校や生活環境における、障害のあ
る子どもと共に学ぶための様々な配慮や工夫等をわかりやすく紹介します。
 また、映画「レインツリーの国」の上映会や障害者スポーツ体験として、
パラリンピックの正式種目であるゴールボール体験会、さらに新企画として
特別支援学校の生徒によるあん摩マッサージ体験等も実施する予定です。詳
細は、次号にてお伝え致します。
 皆様お誘い合わせの上、お気軽にお越しください。

●平成28年度発達障害教育指導者研究協議会の開催(終了報告)
 7月28~29日、本研究所において「発達障害教育指導者研究協議会」を開
催しました。本研究協議会は、各都道府県等において、発達障害教育に関し
指導的立場にある教職員による研究協議等を通じ、インクルーシブ教育シス
テムについての専門的知識を深め、各地域における指導・支援の充実を図る
ことを目的として開催しているものです。本年度は、全国から幼稚園、小中
高等学校、特別支援学校、高等専門学校教員や指導主事等104名が受講しまし
た。
 一日目は、文部科学省による最新の政策動向「発達障害教育の現状と課題」
の説明に続いて、研究紹介として本研究所による研究最前線「発達障害のあ
る子どもの指導の場・支援の実態と今後の在り方に関する研究~通級による
指導等に関する調査をもとに~」に関する発表を行いました。二日目は、シ
ンポジウムとして「発達障害のある子どもに対する幼児期から学校卒業後ま
での支援のつながり」をテーマに、医療・福祉関係者からの話題提供をもと
に、合理的配慮を視点として、幅広く各ライフステージに応じた支援の在り
方について議論を深めました。
 また、両日を通じて、通常の学級に在籍する発達障害のある子どもへの指
導・支援の実際について、受講者レポートに基づく少人数でのグループ協議
を行いました。各地域・各校における合理的配慮及び基礎的環境整備の具体
的取組と成果・課題について意見が交わされ、課題解決に向けた活発な研究
協議や情報交換が行われました。

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【2】NISEトピックス
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●業務部の活動紹介(4)
インクルーシブ教育システム推進センターの活動について
                            原田 公人
    (インクルーシブ教育システム推進センター長/上席総括研究員)

 我が国のインクルーシブ教育システム構築に寄与するために、本年4月よ
り、新たに「インクルーシブ教育システム推進センター(インクルセンター)」
を開設して4か月が経ちました。このインクルセンターでは、地域実践研究
事業、国際情報集積発信事業、情報発信・普及事業の3事業を実施していま
す。
 地域実践研究事業では、地域実践研究員として、青森県、埼玉県、神奈川
県、静岡県の各県教育委員会から派遣された教員が本事業に参画し、「交流
及び共同学習」などの研究課題に対し、それぞれの地域の課題解決のために、
本研究所研究職員と共に研究活動を行っています。地域実践研究員は、派遣
された県だけはなく、全国各地域のインクルーシブ教育システムの状況調査
や本研究所で実施している特別支援教育専門研修の講義の聴講、地域実践研
究員同士の情報交流など、精力的に活動しています。
 国際情報集積発信事業では、所内の国別調査班による海外の最新動向の調
査を継続して実施するとともに、外国調査研究協力員制度を拡充し、これま
で収集した海外情報を補完、深化させるように努めています。また、今年度
から、海外派遣研究員制度を設け、研究職員を一定の期間、海外の研究機関
等に派遣することとしました。この制度により、これまでの国別調査では困
難であった実際的な情報を現地で収集することが期待されています。この他、
昨年度に引き続き、「NISE特別支援教育国際シンポジウム」を、平成29年1月
14日(土)、 東京都千代田区にある一橋大学一橋講堂にて開催いたします。
テーマは、「発達障害教育について学ぶ」です。近々、詳しいご案内をいた
しますので、ご参加くださいますよう(参加費は無料です)お願いいたしま
す。
 情報発信・普及事業では、7月現在、インクルDB(データベース)のアク
セス数が、約19万7千回を数えました。また、掲載事例は158事例になりま
した。これからも、更に多くの方々にアクセスしていただけるように、随時、
内容の充実と改善を図ってまいります。また、8月2~3日に宮崎市を訪問
し、162名の特別支援学級担任の先生方にお集まりいただき、インクルDBの
活用に関する演習を行いました。演習後に行ったアンケート調査では、今後
への期待と共に、合理的配慮事項についての具体的な課題も示していただき
たいといった率直なご意見をいただきました。これらのご意見を踏まえ、今
後も更なる改善を図っていきたいと思います。
 インクルセンターは、我が国におけるインクルーシブ教育システムの構築
に寄与すべく、地域や学校現場を強力に支援してまいります。

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【3】研究紹介
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●障害のある児童生徒のためのICT活用に関する総合的な研究-学習上の支
 援機器等教材の活用事例の収集と整理-(平成26~27年度)      
                          
               金森 克浩(情報・支援部 総括研究員)

 本研究は、中期特定研究「特別支援教育におけるICTの活用に関する研究」
の総括として、特別支援教育におけるICT活用のまとめと課題の整理を行い
ました。国内におけるICT活用の現状については、全国の特別支援学校にお
けるICT活用の調査と、小・中・高等学校における特別支援教育でのICT活用
の状況について調査を行いました。
 本調査では、特にタブレット型コンピュータや、無線LAN、電子黒板、デ
ジタル教科書等の活用状況について情報を収集し、その結果を踏まえて実地
調査を行い、実際の活用事例について情報を収集しました。それらの調査結
果を踏まえて、ICT機器等を活用した実践事例の整理をしました。また、障
害種別の教育における、ICT活用についての現状と課題をまとめました。
 特別支援学校におけるICT活用の整備状況については、それぞれの無線LAN
の整備やタブレットPCの整備、研修のシステムなど学校間での違いが見えて
きました。特に、特別支援学校(知的障害)では、機器の整備が他の学校種
よりも遅れている状況が明らかになっており、指導法の検討を含めて今後ど
のように進めるかが、大きな課題であると考えられます。
 小・中・高等学校については無線LANの整備やデジタル教科書の整備状況
など明らかになりましたが、その活用が課題です。特に通級指導教室におい
てはICTが未整備の学校が多くあり、個別の学習で活用が期待できるICTの整
備は急務であると考えます。
 本研究において、実践事例を整理するための観点を整理しましたが、特別
支援教育においては学習上、生活上の困難さを配慮した指導が求められます。
その中でICTは困難さを支援するための機器として有効活用されるべきであ
り、今後、個々の子どもの困難さを的確に把握し、指導・支援の目的を明ら
かにし、指導を展開すること、そして、様々な手法や事例についての情報収
集が重要であると考えます。
 本研究の成果についてはリーフレットを作成し、全国の学校等へ配布する
予定です。

○本研究の研究成果サマリーはこちら→
 http://www.nise.go.jp/cms/resources/content/11935/20160620-105330.pdf

●視覚障害のある児童生徒のための教科書デジタルデータの活用及びデジタ
 ル教科書の在り方に関する研究-我が国における現状と課題の整理と諸外
 国の状況調査を踏まえて-(平成26~27年度)
               田中 良広(情報・支援部 総括研究員)

 本研究では、教科書デジタルデータの活用及びデジタル教科書の在り方に
関して次の4つの課題に取り組みました。
  (1)教科書デジタルデータの活用等に関して先進的な取組を行っている
韓国・フランス・アメリカ合衆国における関連情報の収集、(2)収集した関
連情報に基づく我が国における教科書デジタルデータの有効活用に係る提言、
(3)弱視児童生徒のためのデジタル教科書閲覧用ビューアの機能と配慮点の
整理、(4)点字使用の児童生徒用デジタル教科書の在り方の視点の整理です。

 これらの課題は実地調査やビューアの試用等による検討の他、研究協議会
における議論、所外研究協力者によるメーリングリストを活用した意見交換
等を通して取りまとめられました。
 このうち、弱視児童生徒にとって望ましいビューアの在り方として以下の
諸点が確認されました。
・通常の学級等においては、少なくとも15.6インチ以上の画面サイズが必要
であること。
・メニューアイコンや操作ボタン等も拡大できることが望ましいこと。
・画面の明るさの変更調節の他、コントラストを調整する機能が必要である
こと。
・一度拡大した倍率がページをめくっても維持される機能が必要であること。
・モニターアームにより画面を固定し、下向きの姿勢にならない配慮が必要
であること。
・アクセシビリティ機能はコンピュータのOSとの親和性を保っておくことが
必要であること。
 また、点字使用の児童生徒用デジタル教科書の在り方として、具備すべき
機能と配慮点は以下の通り整理されました。
・具備すべき機能:ジャンプ(行・ページの移動)、メモ(付箋)、しおり、
選択・集約、辞書検索、音声読み上げ、モード切替(教科書・ノート)
・図版は従来通り紙の点図を用い、その解説をデータとして提供すること。
・一般のデジタル教科書との互換性を図り、3Dデータや図形、地図等のデ
ータを抜き出して活用できる仕組みを構築すること。
・点字著作物には著作権が発生しないことから、点字データを集約して貯蔵
し、共有できる仕組みを構築すること。
 
 教科書デジタルデータやデジタル教科書を有効に活用することによって、
視覚障害のある児童生徒がこれまで以上に通常の学級等において学びやすく
なると共に、ひいてはインクルーシブ教育システムの構築と充実に資するこ
とが期待されています。

○本研究の研究成果サマリーはこちら→
 http://www.nise.go.jp/cms/resources/content/11935/20160620-105542.pdf

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【4】連載コーナー
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●「地域実践研究」って何?
 第4回 「交流及び共同学習の推進に関する研究」の紹介
                     研究代表者 久保山 茂樹
       (インクルーシブ教育システム推進センター総括研究員)

 障害のある子どもと障害のない子どもが共に学ぶ機会である交流及び共同
学習は、共生社会を形成する上で欠かせない教育活動です。各学校では交流
及び共同学習の実践が積み重ねられてきましたし、文部科学省モデル事業等
によって事例の蓄積がなされてきました。本研究はこれらの知見を踏まえな
がら、全国調査を通じて交流及び共同学習の現状と課題について包括的に明
らかにするとともに、小中学校や特別支援学校への訪問調査を行い、特色あ
る実践の収集及び分析を行います。
 交流及び共同学習では様々な出来事が起こります。
 例えば、事前の学習で「手伝ってあげる対象」と教えられていた特別支援
学校の子どもと粘土工作をしたところ、「特別支援学校の人の方がうまいじ
ゃん!」と小学校の子どもから感想が出ました。
 あるいは、事前の学習で「特別支援学校の子どもには当ててはいけない」
と決めていたのに、本番のドッジボールで特別支援学校の子どもに当ててし
まった小学校の子どもがいました。しかし、特別支援学校の子どもは喜んで
いました。
 こうした時、事後の学習はどのように行い、子どもたちと何を学んだら良
いのでしょうか。
 本研究では、このような具体的な事例をできるだけ収集、検討し、学校現
場で活用いただける交流及び共同学習のガイドを作成する計画です。
 全国調査やガイド等の研究成果から、交流及び共同学習が、特別支援学校
の子どもだけではなく、小中学校等の子どもたちにとっても、相互理解や自
己理解を促すための重要な教育活動であることを提言したいと考えています。

 なお、今年度は特別支援学校を対象に交流及び共同学習に関する全国調査
を実施します。9月中に調査用紙をお送りします。ご多忙の中、大変恐れ入
りますが、本研究の趣旨を御理解いただき御回答くださいますようお願い申
し上げます。
 また、この研究には静岡県教育委員会が指定研究協力地域となり、静岡県
立西部特別支援学校の井上久美子教諭が地域実践研究員として研究に参画し、
教育現場に役に立つ研究にするための知恵と元気を私たちに沢山くださって
います。


                    地域実践研究員 井上 久美子
                    (静岡県立西部特別支援学校)

 久里浜に来て早くも5か月が過ぎようとしています。真夏を迎え、各地が
猛暑となる中、久里浜の海から吹く風が少しだけ暑さを忘れさせてくれるよ
うな気がします。
 教師になって10年、子どもと関わらない日々ははじめてで、初めはとても
戸惑いがありました。また、「研究」というものに、自分がどれだけ貢献で
きるかもわからず、不安を感じていました。
 しかし、研究を進める中で、今まで目の前の子どもにしか目がいっていな
かった自分に気づきました。現場の教育実践を支える仕組みや制度を知るこ
とで、改めて、特別支援教育の意義や進む方向について考えることができて
います。
 そして、何よりも得難いことは、多くの方々との出会いです。研究所の方
々は優しく温かく、そして熱心で情熱的です。研究員の方々の言葉の一つ一
つが、自分に気づきや学びを与えてくださいます。
 微力な自分ですが、少しでも研究に寄与し、そして、静岡に帰り、身に付
けたこと学んだことを還元できるよう、残り半年、頑張っていきたいと思い
ます。

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【5】NISEダイアリー
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             「慈眼妙手」
           宍戸 和成(国立特別支援教育総合研究所理事長)

 昔、聾学校を訪ねると、校長室や会議室で、「慈眼妙手」と書かれた古い
額を見掛けることが多かった。まだ、今のように機器も開発されていない頃、
耳の不自由な子どもたちが、手を巧みに操り、手話でコミュニケーションし
ている場面を、慈愛に満ちた眼差しで眺め、その可能性を伸ばしたいと思っ
ていた先生方の姿が目に浮かぶ。
 先月の初め、研究所では、盲ろうの子どもたちの教育に関する研究会が開
かれた。目も耳も不自由な方たちにどのようにコミュニケーションを取るの
だろうと、通訳者と当事者との関わりを眺めていた。指文字を使ったり、簡
単なサインを用いた触手話を活用したりしながら、それぞれの当事者に即し
たやりとりを進めていた。10人ほどの当事者の方たちに加え、その保護者や
ボランティア、盲ろうの教育に関心のある先生などが、二日間で90名ほどが
参加し、総勢100名に及ぶ研究会だった。
 盲ろうの子どもたちは、障害が重複している。意思の伝達や移動、日常生
活において、様々な支援が必要である。それを正面から受け止めて、関わっ
ている保護者の方々には、思いも寄らない明るさが見受けられた。恐らく、
障害に最初に向き合った時の様々な思いを自分なりに心の中で整理し、子ど
もの可能性を追求する気持ちをもたれたのだろうと推察する。
 こうした姿を拝見しながら、「この子らを世の光に」という言葉を残した
糸賀一雄先生を思い出した。仲間とともに、知的障害の子どもたちの施設で
ある近江学園をつくられた方だ。図書室で糸賀一雄講話集「愛と共感の教育」
という小冊子を見付け、目を通した。
 そこには、昭和43年9月に行われた最終講義が掲載されていた。予定時間
を20分も延長して行われた講義が終わる寸前に糸賀先生は倒れられ、翌日、
その生涯を閉じられたそうだ。その最後に訴えられたかったことが、「この
子らを世の光に」だった。
 録音を起こした施設の職員は、先生の思いを代弁し、「この子ら(即ち、
知的障害の子どもたち)は、みずみずしい生命にあふれ、むしろ回りの私た
ちに、そして世の人々に、自分の生命のみずみずしさを気づかせてくれる素
晴らしい人格そのものであったのだということを(先生は)おっしゃりたか
ったのだろうと思います。」と述べている。
 7月末に、神奈川県の福祉施設で忌まわしい事件が起こった。亡くなられ
た方のご冥福を祈るとともに、私たちはこの事件を決して忘れてはいけない
と思う。これまで先人達が共生社会を夢見て、障害のある人たちに慈愛に満
ちた関わりを行ってきたことも。糸賀先生の講演では、「親の愛は、無償の
愛」という表現もある。今回の事件で落胆された親御さん達の気持ちは、い
かばかりであろうか。そして、当事者の方々の不安も計り知れないと思う。
さらには、関係者の憤りも。生命を大切にすることは、当たり前のことだと
思う。
 共生社会の実現のため、今一度、慈愛や無私の愛という先人の言葉を思い
出し、それぞれの持ち場で、子どもの可能性を追求していきたいと思う。

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【6】研修員だより
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 今号は、平成28年度第一期特別支援教育専門研修を修了された早川健一先
生からお寄せいただきました。

「研修の成果を日々の仕事で実践する気持ち」
                早川 健一(山梨県立かえで支援学校)

 5月連休明け、正直な気持ち「特総研」という場所を無縁に感じていた私
は、「本当に2か月間やっていけるかなぁ!?」という不安でいっぱいでした。
しかし、研修棟に入ると、熱意をもつ研究所の先生方をはじめ、一緒に悩み
ながら、語り合った研修員の仲間たちが不安感を野比の浜風と共に吹き飛ば
してくれました。これからの私の指導において、間違いなく大きな転機とな
りました。
 研修では、最新のお話ばかりという贅沢で、とても刺激的な内容でもあり
ました。また数々の貴重な資料や教材、演習、実地研修も知的障害教育だけ
でなく、特別支援教育というより大きな枠組みの中での専門性を高めること
ができました。また、研究所の先生方や研修員の皆さんとの交遊もためにな
ることばかりで忘れることができません。
 研修後、子どもたちと直接関わっていく中で、得た知識を実践に結びつけ
るように意識することで、日々の教育活動に厚みが増したと感じられるよう
になりました。専門性を向上させるためには、知識を得る努力を怠ることは
できません。これからも、子どもたちのために努力を惜しむことなく、前に
進んでいきたいと思います。

○山梨県立かえで支援学校のWebサイトはこちら→
 http://www.kaedey.kai.ed.jp/

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【8】アンケートのお願い
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 今号の記事について、以下のアンケートにご回答いただきたく、ご協力の
ほどよろしくお願いいたします。

○アンケートはこちら→
 https://www.nise.go.jp/limesurvey/index.php?sid=73143&lang=ja

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【9】編集後記
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 多くの感動と元気・勇気をいただいたリオデジャネイロでのオリンピック
に続き、9月上旬には、パラリンピックが開催され、熱戦が繰り広げられる
ことと思います。そして、4年後の東京オリンピック・パラリンピック開催
に向けた準備や取組が本格化されてきますが、オリンピック・パラリンピッ
ク、特にパラリンピック開催に向けた取組が、様々な状況や状態の人々の多
様な在り方を相互に認め合える社会を考えるきっかけになってほしいと思っ
ています。
 障害者権利条約の理念を踏まえ、障害の有無、性別、年齢などに関わらず、
すべての人々がお互いの人権や尊厳を大切にし、支え合い、誰もが生き生き
とした人生を享受することのできる共生社会の実現に向けた大きな一歩を踏
み出す契機になってほしいと願っています。
 7月下旬の神奈川県内の施設で起きた事件では、大きな憤りと深い悲しみ、
痛みを感じました。共生社会の実現をめざして、教育分野にあってはインク
ルーシブ教育システムの理念を広く啓発していくことの大切さとその使命を
実感した夏でした。
                   (第114号編集主幹 星 祐子)

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次号も是非ご覧ください。
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国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第114号(平成28年9月号)
       発行元 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所内
           国立特別支援教育総合研究所メールマガジン編集部
           E-mail a-koho[アットマーク]nise.go.jp
          ([アットマーク]を@にして送信してください。)

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いてはこちら→
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