障害のある子どもの中には、医療面での対応を平素から受けている子どもがいます。
 災害時には、これらの子どもに日常的に行われる医療面での対応が滞ることのないようにすることが必要となります。
 そのためにも障害のある子どもの基本情報(住所、情報伝達体制、必要な支援内容等)を平時から管理するとともに、それを災害時においても利用できるようにしておくことが求められます。

1 災害に見舞われたときの対応

(1)運動に制限のある子どもへの配慮

○被災時点での対応
 運動に制限のある子どもは、とっさに自分で身の安全を確保することが難しい場合があります。周りにいる援助者が、まず、子どもの身の安全を確保しましょう。
○避難途上や避難場所での対応
 建物が壊れていたりして、車いすやストレッチャーなどの移動機器が使用できない場合があります。その場合には、一次避難場所まで、皆で助け合って担架などで移動させましょう。避難所は、バリアフリーになっていない場合が考えられます。障害のある子どもの中には体温管理などにも配慮が必要なことがあります。また、日ごろから、車いす用のトイレなどの最低限の緊急時の避難用具を確保しておくことも必要です。さらに、避難所で使用するトイレとして車いすの人も使用できる物を準備しておくことも大切です。

(2)食事に制限のある子どもへの配慮
 食物アレルギーや慢性腎不全など、日ごろから食事制限が必要な病気の子どもがいます。また、重度障害のある子どもの場合は、ミキサー食や経管栄養が必要なことがあります。このような場合、適切な食事を確保することや、スペースを確保し、必要な加工ができるようにすることが大切です。

(3)常時服用している薬や処置等への配慮
 病気によっては、1日薬を使わなければ、命にかかわることがあります。この場合、日ごろから予備の医薬品を確保しておくほか、緊急に医薬品を確保できる方法も確認しておく必要があります。医療的な処置については、例えば、ぜん息発作時の吸入、インスリン注射、てんかん発作時の座薬の挿入などが必要になることがあります。医薬品の確保とともに、その処置について医療機関と連携しておくことや、必要に応じて、病院等に搬送できるようにしておくことが必要です。

(4)医療的ケア等への対応
 特別支援学校には、医療的ケアを受けている子どもがいます。呼吸器系のケアには、たんの吸引以外にもエアウエイの使用、気管切開部の管理、酸素吸入の管理、人工呼吸器の管理などがあります。また、食事摂取などの消化器系のケアには、嚥下障害への対応、経管栄養(経鼻、胃ろう、腸ろう)などへの対応があり、薬物の注入が必要な場合もあります。さらに、排せつ系のケアでは、導尿、人工肛門、膀胱ろうなどがあります。避難所では、プライバシーに配慮しつつ(他の人から見えないようにするなど)、医療的ケアを行うことができるスペースを確保することが必要です。避難所で医療的ケアを実施することが難しい場合、医療機関との連携が必要になるため、医療機関との連絡や搬送手段の確保が必要になります。特に人工呼吸器などを使用している場合には、電源の確保も重要です。
 

2 平常時から準備しておくこと

 災害時の医療面での配慮のためには、平時から医療機関との連携体制の構築が必要です。災害時には、いち早く、医療機関に連絡を取り、薬や医療的ケアの確保に関して、どのようなネットワークが構築されているか確認しておくことが大切です。

 → 関連する情報はこちら > http://www.nise.go.jp/cms/13,979,50,208.html

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