独立行政法人国立特殊教育総合研究所
The National Institute of Special Education

第2章 調査の実施

第1節 対象者

 視覚障害者のための情報提供を目的としたメーリングリスト(下の(1)),2つの視覚障害者団体(同(2),(3))のメーリングリスト,及び,2つの視覚障害者団体(同(4),(5))を主たる購読者とした個人的なメーリングリストに参加している視覚障害者で,スクリーンリーダを活用してWindowsパソコンを利用している人を対象とした。

(1)視覚障害リソース・ネットワーク・視覚障害メーリングリスト(JARVI-ML)
(2)中途視覚障害者の復職を考える会
(3)全国視覚障害教師の会
(4)日本網膜色素変性症協会
(5)弱視者問題研究会

 各メーリングリスト及び団体の概要を,それぞれのWebサイトの情報をもとにまとめた。詳しくは,各サイトを参照されたい。
 視覚障害メーリングリスト 視覚障害者のための情報提供を目的として,1995年12月より運営を開始。リストへの登録者は,視覚障害者,リハビリテーション施設職員,盲学校教員,大学関係者などで,その数は1,667人(2002年6月30日現在)。そのうち,視覚障害者の割合は26%(1999年)であった。
 中途視覚障害者の復職を考える会 中途視覚障害者の復職及び雇用継続を支援するため,初期相談,交流会,機関紙の発行,調査研究,緊急対象者への支援などの活動を行っている。1994年11月に正式に発足。会員数約600人(2002年6月現在)。
 全国視覚障害教師の会 視覚障害をもつ教師の現場復帰や新規採用の推進を目的に,1981年5月に結成。教育機関で働く視覚障害教員と教職を目指す視覚障害学生,並びに賛助する人々で構成されている。
 日本網膜色素変性症協会 網膜色素変性症の治療法確立と患者の自立を目指して,1994年5月に設立。患者・学術研究者・支援者の3者によって構成されている。
 弱視者問題研究会 弱視者が自分たちの手で自分たちの問題を解決する目的で1978年に設立。弱視者自身,及び,子供が弱視児の家族から構成されている。

第2節 調査方法

 上記4種類のメーリングリストにて回答者を募集し,応募者にテキストファイル形式の調査票を電子メールにて送付した。回答の回収にも電子メールを利用した。回答者の募集開始は平成14年6月21日,回答の締切りを同年7月7日とした。回答者には謝品を送付した。
 (1)のメーリングリストの2002年6月30日現在の登録者数は1667人,そこから休止者数を引き,視覚障害者の割合(推定値)を乗じると,回答者募集の案内を受信した視覚障害者の数は300人程度と推算される。(2)のメーリングリストの2002年5月25日現在の登録者数は317人,そのうち視覚障害者と晴眼者の比率を会員の構成比率(8:2)と同じと見なすと,回答者募集の案内を受信した視覚障害者の数は250人程度と推算される。(3)のメーリングリストの2002年6月30日現在の登録者数は33人,全員,視覚障害者である。(4),(5)を束ねたメーリングリストへの6月時点での参加者数は約400人,そのうち視覚障害者が約6〜7割ということである。ただし,これらメーリングリストに重複して登録している者も多くいるものと思われる。

第3節 調査事項

 質問事項は以下の通りである。実際に送付した調査票は資料として巻末に添付した。

(1)個人情報
(2)職業情報
(3)職場におけるWindowsパソコンの利用状況
(4)自宅におけるWindowsパソコンの利用状況
(5)インターネットの利用状況
(6)Windowsパソコンの学習及び利用上の問題点

【参考Webサイト】(2003年2月現在)
視覚障害リソース・ネットワーク :    http://www.twcu.ac.jp/~k-oda/VIRN/index.htm
中途視覚障害者の復職を考える会 : http://www.turtle.gr.jp/
全国視覚障害教師の会 :        http://www1.odn.ne.jp/~cbi69200/
日本網膜色素変性症協会 :       http://www.jrps.org/
弱視者問題研究会 :           http://homepage3.nifty.com/jakumonken/



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