聾学校高等部学習指導要領

○文部省告示第151号

 学校教育法施行規則(昭和22年文部省令第11号)第73条の10及び第73条の14第1項の規定に基づき,聾学校学習指導要領高等部編(昭和41年文部省告示第148号)の全部を次のように改正し,昭和48年4月1日から施行する。ただし,この告示は,同日以降聾学校の高等部の第1学年に入学した生徒に係る教育課程及び全課程の修了の認定から適用する。
 
 昭和47年10月27日
 
 文部大臣 稻葉 修

聾学校高等部学習指導要領

目次
第1章 総則
 第1節 教育目標
 第2節 教育課程の編成
  第1款 一般方針
  第2款 各教科・科目の標準単位数
  第3款 各教科・科目の履修
  第4款 養護・訓練の履修
  第5款 各教科および養護・訓練以外の教育活動の履修
  第6款 単位の修得および卒業の認定
 第3節 教育課程編成に当たって配慮すべき事項等
  第1款 教育課程編成に当たって配慮すべき事項
  第2款 指導計画の作成等に当たって配慮すべき事項
  第3款 道徳教育
  第4款 養護・訓練
  第5款 体育
 第4節 重複障害者等に関する特例
 第5節 専攻科
第2章 各教科
 第1節 各教科の目標および各教科・科目の目標と内容
 第2節 各教科・科目に関する指導計画の作成と内容の取り扱い
  第1 国語
  第2 社会
  第3 数学
  第4 理科
  第5 保健体育
  第6 芸術
  第7 外国語
  第8 家庭
 第3節 工業
 第4節 理容・美容
 第5節 クリーニング
 第6節 歯科技工
第3章 養護・訓練
  第1款 目標
  第2款 内容
  第3款 指導計画の作成と内容の取り扱い
第4章 各教科および養護・訓練以外の教育活動

第1章 総則

第1節 教育目標

高等部における教育については,学校教育法第71条に定める目的を実現するために,生徒の心身の障害の状態および能力・適性・進路等をじゅうぶん考慮して,次に掲げる目標の達成に努めなければならない。

1 学校教育法第42条各号に掲げる教育目標。

2 聴覚障害に基づく種々の困難を克服するために必要な知識,技能,態度および習慣を養うこと。

第2節 教育課程の編成

第1款 一般方針等

学校においては,法令およびこの章以下に示すところに従い,生徒の人間として調和のとれた育成を目ざし,その聴覚障害の状態および能力・適性・進路等ならびに学校や地域の実態をじゅうぶん考慮し,学科の特色を生かした教育ができるように配慮して,適切な教育課程を編成するものとする。

第2款 各教科・科目の標準単位数

学校教育法施行規則別表第5に定める各教科に属する科目(以下「各教科・科目」という。)の標準単位数は,次の表のとおりとする。
この表の単位については,1単位時間は50分を標準とし,1個学年35単位時間の授業を1単位として計算するものとする。

各教科

各教科に属する科目

標準単位数

国語

現代国語

古典T甲

古典T乙

古典U

社会

倫理・社会

政治・経済

日本史

世界史

地理A

地理B

数学

数学一般

数学T

数学UA

数学UB

数学V

応用数学

理科

基礎理科

物理T

物理U

化学T

化学U

生物T

生物U

地学T

地学U

保健体育

体育

7〜9

保健

芸術

音楽T

音楽U

音楽V

美術T

美術U

美術V

工芸T

工芸U

工芸V

書道T

書道U

書道V

外国語

初級英語

英語A

英語B

15

英語会話

ドイツ語

15

フランス語

15

外国語に関するその他の科目

 

家庭

家庭一般

被服T

2〜6

被服U

2〜6

食物T

2〜6

食物U

2〜6

保育

2〜6

家庭経営

2〜6

被服材料

2〜6

被服管理

2〜6

服飾デザイン

2〜16

服飾史

2〜6

被服製作

6〜20

手芸

2〜10

栄養

2〜6

食品

2〜6

食品衛生

2〜6

食物管理

2〜6

献立・調理

6〜20

集団給食

2〜6

公衆衛生

2〜6

小児保健

4〜12

児童心理

2〜6

児童福祉

2〜4

保育原理

2〜6

保育技術

8〜20

家庭に関するその他の科目

 

農業

作物

2〜10

園芸

2〜10

畜産

2〜12

土・肥料

2〜4

作物保護

2〜4

農畜産加工

2〜4

農業機械

2〜6

農業施設

2〜4

農業経営

4〜10

農家経営

4〜10

総合農業

12〜40

野菜園芸

4〜12

果樹園芸

4〜12

草花園芸

4〜12

農業一般

2〜10

林業一般

2〜10

総合実習

4〜15

農業に関するその他の科目

 

工業

工芸実習

10〜25

工芸製図

4〜16

工芸材料

2〜8

工芸工作

2〜8

工芸史

2〜4

工芸計画

2〜6

絵画

2〜6

彫塑

2〜6

塗装実習・材料

10〜25

陶芸実習

10〜25

陶芸原料

2〜4

陶芸特論

2〜10

インテリア実習

8〜25

インテリア設計製図

6〜20

室内計画

2〜8

室内材料

2〜6

室内装備

2〜6

家具生産

2〜6

木工機械

2〜6

印刷実習

10〜25

製版印刷

6〜16

写真製版

2〜6

印刷機械・材料

2〜8

図案・製図

2〜4

写真化学・光学

2〜8

レタッチング

2〜4

タイプ印刷

6〜10

機械実習

14〜25

機械製図

6〜12

機械設計

4〜8

機械工作

4〜8

原動機

3〜8

計測・制御

2〜6

機械材料

2〜4

金属工業実習

10〜20

金属工業製図

4〜8

金属材料

6〜8

金属加工

6〜8

金属製錬

2〜6

特殊材料

2〜4

金属工業設計

2〜4

窯業実習

10〜25

窯業製図

3〜6

窯業原料

2〜4

セラミック化学

4〜8

窯業操作

4〜8

窯業計測

2〜6

窯業特論

2〜10

染色デザイン

2〜4

繊維デザイン

2〜4

デザイン実習

15〜30

デザイン製図

2〜15

デザイン計画

2〜6

工業・工芸デザイン

2〜8

ビジュアルデザイン

2〜4

デザイン材料

2〜4

デザイン史

2〜4

デザイン実務

2〜4

工業経営

2〜8

工業概説

2〜4

製図

2〜8

工学一般

2〜6

自動車一般

2〜6

電気一般

2〜6

機械製作

2〜8

機械一般

2〜6

溶接

2〜6

建築一般

2〜4

化学工業一般

2〜4

色染化学一般

2〜4

繊維工学一般

2〜4

デザイン一般

6〜12

機械・電気

2〜4

写真・印刷

2〜4

工業英語

2〜4

工業に関するその他の科目

 

理容・美容

衛生法規

2〜4

生理解剖・消毒法

4〜8

伝染病・公衆衛生

4〜8

皮膚科学

3〜5

理美容物理・化学

4〜8

理容理論・実習

19〜25

美容理論・実習

19〜25

理容・美容に関するその他の科目

 

クリーニング

クリー二ング法規

3〜6

公衆衛生

3〜6

クリーニング理論

8〜10

クリーニング機器・装置

2〜3

クリーニング実習

22〜25

クリーニングに関するその他の科目

 

美術

美術理論

3〜9

美術史

3〜9

素描

4〜12

基本造形

4〜12

彩画A

4〜12

彩画B

4〜12

版画

2〜6

彫刻

4〜12

デザインA

4〜12

デザインB

4〜12

製図

2〜8

写真

2〜4

総合実習

2〜4

美術に関するその他の科目

 

その他特に必要な教科

当該教科に関する科目

 


備考

1 この表に掲げる「外国語に関するその他の科目」,「家庭に関するその他の科目」,「理容・美容に関するその他の科目」,「クリーニングに関するその他の科目」および「美術に関するその他の科目」は,学科の特質,学校や地域の実態などにより,この表に掲げる科目だけでは,その学校の教育課程を編成しがたい場合に用いるものとする。また,「農業に関するその他の科目」および「工業に関するその他の科目」については,高等学校学習指導要領第1章第1節第2款に示す当該教科に属する科目によるものとするが,これにより教育課程を編成しがたい場合に用いるものとする。この場合において,その科目の名称,目標,内容,単位数等については,その科目の属する教科の目標に基づき,その学校の設置者の定めるところによる。

2 この表に掲げる「その他特に必要な教科」および「当該教科に関する科目」は,私立学校において宗教教育を行なう場合または普通科,職業教育を主とする学科およびその他専門教育を主とする学科において,その学科の目標を達成するために特に必要がある場合に用いるものとする。これらの場合において,教科および科目の名称,目標,内容,単位数等については,その学校の設置者の定めるところによる。

第3款 各教科・科目の履修

1 次の各教科・科目を第4節に示す重複障害者等を除くすべての生徒に履修させるものとする。

(1) 国語のうち「現代国語」および「古典T甲」

なお,「古典T乙」を履修する場合には,「古典T甲」の履修を要しないものとする。

(2) 社会のうち「倫理・社会」および「政治・経済」の2科目ならびに「日本史」,「世界史」および「地理A」または「地理B」のうち2科目

(3) 数学のうち「数学一般」または「数学T」

(4) 理科のうち「基礎理科」1科目または「物理T」,「化学T」,「生物T」および「地学T」のうち2科目

(5) 保健体育のうち「体育」および「保健」

(6) 芸術のうち「音楽T」,「美術T」,「工芸T」および「書道T」のうち1科目

2 家庭のうち「家庭一般」は,第4節に示す重複障害者等を除くすべての女子に履修させるものとする
3 専門教育を主とする学科における各教科・科目の履修については,上記のほか次のとおりとする。

(1) 職業教育を主とする学科およびその他専門教育を主とする学科においては,専門教育に関する各教科・科目について,すべての生徒に履修させる単位数は,35単位を下らないようにすること。

(2) この款の1のすべての生徒に履修させる科目の内容と同一または類似の内容が専門教育に関する科目の内容に含まれている場合には,上記すべての生徒に履修させる科目を履修した場合と同様の成果を期待することができる限りにおいて,当該専門教育に関する科目を履修することによって,すべての生徒に履修させる科目の内容の一部を省略し,他の部分に重点をおいて,履修させることができること。また,同一または類似の内容が多い場合には,上記と同様の成果を期待することができる限りにおいて,すべての生徒に履修させる科目の履修に替えることができること。

4 理容科,美容科およびクリーニング科における各教科・科目の履修については,それぞれの業務に従事するのに必要な免許の取得の要件が満たされるようにするため,第2節第2款の標準単位数を確保すること。

第4款 養護・訓練の履修

1 養護・訓練は,心身の適応,感覚機能の向上,運動機能の向上および意思の伝達から成るものとする。
2 養護・訓練に充てる授業時数は,週当たり3単位時間(1単位時間は,50分を標準とする。)を標準とするが,生徒の心身の障害の状態に応じて適切に定めるものとする。

第5款 各教科および養護・訓練以外の教育活動の履修

1 各教科および養護・訓練以外の教育活動は,ホームルーム,生徒会活動,クラブ活動および学校行事から成るものとする。
2 各教科および養護・訓練以外の教育活動に充てる授業時数は,次のとおりとする。

(1) ホームルームについては,各学年において週当たり1単位時間(1単位時間は50分を標準とする。以下同じ。)を下らないものとする。

(2) クラブ活動については,原則として,各学年において週当たり1単位時間を下らないものとする。

(3) 生徒会活動および学校行事については,学校の実態に即して,それぞれ適切な授業時数を充てるものとする。

第6款 単位の修得および卒業の認定

1 学校は,生徒が学校の定める指導計画に従って各教科・科目を履修し,その成果が教科および科目の目標からみて,満足できると認められる場合には,その教科・科目について履修した単位を修得したことを認定しなければならない。この場合,1科目を2以上の学年にわたって分割履修したときは,学年ごとにその各教科・科目について履修した単位を修得したことを認定するものとする。
2 学校においては,卒業までに履修させる各教科・科目およびその単位数ならびに養護・訓練,各教科および養護・訓練以外の教育活動とそれらの授業時数に関する事項を定めるものとする。この場合,各教科・科目の単位数の計は,第2節第3款に掲げる各教科・科目の単位数を含めて85単位以上とする。
3 学校においては,卒業までに修得させる各教科・科目およびその単位数を定め,校長は,それらの各教科・科目およびその単位を修得した者で,養護・訓練ならびに各教科および養護・訓練以外の教育活動の成果がそれらの目標からみて満足できると認められるものについて,高等部の全課程の修了を認定するものとする。この場合,各教科・科目について修得させる単位数の計は,85単位以上とする。

第3節 教育課程編成に当たって配慮すべき事項等

第1款 教育課程編成に当たって配慮すべき事項

教育課程を編成するに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

1 一般的事項

(1) 各教科・科目,養護・訓練,ホームルームおよびクラブ活動の授業は,それぞれ年間35週を下らないように計画すること。

(2) 各学年の週当たりの授業時数は,34単位時間を標準とし,原則として38単位時間をこえないようにすること。

(3) 各教科・科目の授業は,1単位について1個学年35単位時間に相当する時間を下らないようにすること。

(4) 生徒の心身の障害の状態および能力・適性・進路等に応じてそれぞれ適切な教育を行なうようにするため,必要により,教育課程の類型を設け,そのいずれかの類型を選択して履修させるようにすること。この場合,その類型において履修させることとなっている各教科・科目以外の各教科・科目を履修させたり,生徒が自由に選択履修することのできる各教科・科目をも設けるようにすること。

2 普通科において職業に関する各教科・科目を履修させる場合に配慮すべき事項

(1) 生徒の必要や地域の実態を考慮して,職業に関する適切な教科・科目を設け,生徒に履修させるように配慮すること。

(2) 職業に関する各教科・科目に,ある程度まとまった時間を配当することができる場合には,各教科・科目を多くするなどして,系統的に履修させ、専門的な知識と技術を習得させるように配慮すること。

3 専門教育を主とする学科において配慮すべき事項

専門教育を主とする学科のうちのおもなものの標準的な目標は次のとおりであるから,それぞれの目標を達成するように教育課程を編成する必要があること。

(1) 農業科

作物(園芸作物を含む。)の栽培,家畜の飼育および農業経営に関する知識と技術を習得させ,農業の経営者・技術者を養成する。

(2) 園芸科

園芸作物の栽培および農業経営に関する知識と技術を習得させ,園芸を中心とする農業の経営者・技術者を養成する。

(3) 機械科

機械に関する知識と技術を習得させ,機械工業およびこれに関連する諸分野において,製造,管理,企画,設計,研究,整備,営業などの業務に従事する技術者を養成する。

(4) 窯業科

窯業に関する知識と技術を習得させ,窯業およびこれに関連する諸分野において,製造,企画,研究,試験などの業務に従事する技術者を養成する。

(5) 産業工芸科

木材工芸,金属工芸その他産業工芸に関する設計,製作,加工などの知識と技術を習得させ,これらに関する業務に従事する技術者を養成する。

(6) デザイン科

デザインに関する知識と技術を習得させ,産業界等におけるデザインに関する諸分野において,デザインの制作,研究等の業務に従事する技術者を養成する。

(7) 印刷科

各種版式における製版・印刷等に関する知識と技術を習得させ,これらに関する業務に従事する技術者を養成する。

(8) 金属工業科

金属に関する知識と技術を習得させ,金属工業およびこれに関連する諸分野において,金属材料の製造,加工,試験,研究などの業務に従事する技術者を養成する。

(9) 家政科

家庭経営の立場から家庭生活に関する知識と技術を総合的に習得させ,家庭生活に関する仕事に従事する能力を有する者を養成する。

(10) 被服科

和服,紳士服,婦人こども服,手芸品などの製作,加工に関する専門的な知識と技術を習得させ,これらに関する業務に従事する技術者を養成する。

(11) 理容科

理容に関する知識と技術を習得させ,これに関する業務に従事する技術者を養成する。

(12) 美容科

美容に関する知識と技術を習得させ,これに関する業務に従事する技術者を養成する。

(13) クリーニング科

クリーニングに関する知識と技術を習得させ,これに関する業務に従事する技術者を養成する。

(14) 美術科

日本画,西洋画,版画,彫刻など美術に関する知識と技術を習得させ,これらに関する制作等の業務に従事する者を養成する。

第2款 指導計画の作成等に当たって配慮すべき事項

1 学校においては,各教科・科目,養護・訓練ならびに各教科および養護・訓練以外の教育活動について相互の関連を図り,全体として調和のとれた具体的な指導計画を作成し,発展的,系統的な指導を行なうものとする。
なお,指導計画の作成に当たっては,この章および第2章以下に示す各教科・科目,養護・訓練ならびに各教科および養護・訓練以外の教育活動の指導計画の作成に関する事項にじゅうぶん留意するものとする。
2 第2章に示す各教科・科目の内容は,特に示す場合を除き標準単位数に基づいて示したものであるが,学校において標準単位数をこえて単位数を配当する場合には,第2章に示した事項にいっそう習熟させることをたてまえとする。
3 学校においては,第2章以下に示していない事項を加えて指導することもさしつかえないが,その場合には,第2章以下に示している教科および科目,養護・訓練または各教科および養護・訓練以外の教育活動の目標や内容の趣旨を逸脱したり,生徒の負担過重となることのないようにするものとする。
4 第2章に示す各教科・科目の内容に掲げる事項の順序は,特に示す場合を除き,指導の順序を示すものではないので,学校においては,各事項のまとめ方や順序にくふうを加え,効果的な指導を行なうものとする。
5 第2章以下に示す各教科・科目,養護・訓練ならびに各教科および養護・訓練以外の教育活動の内容に関する事項の指導に当たっては,特に示す場合のほか,それぞれの目標および内容の趣旨を逸脱しない範囲内で,生徒の実態を考慮して,重点のおき方に適切なくふうを加え,指導の効果を高めるように努めるものとする。
6 第2章に示す職業に関する各教科・科目については,次の事項に配慮するものとする。

(1) 職業に関する各教科・科目は,それぞれの各教科・科目の履修に必要な実験・実習などを含めて組織されているものであるから,理論と実際が遊離しないように取り扱うこと。

(2) 職業に関する各教科・科目のうち,実習に関する科目の指導に当たっては,関係する各教科・科目と密接な関連を図るとともに,実習を通して必要な技術を総合的に習得させ,勤労についての正しい観念や習慣を養うようにすること。

(3) 職業に関する各教科・科目については,現場実習をもって実習に替えることができること。この場合,現場実習は,その各教科・科目の内容に直接関係があり,かつ,その一部としてあらかじめ計画され,教師の指導のもとに行なわれ,また,その成果が教育的に評価できるものであることを要し,その時間数は,実習の総時間数の10分の7以内とすること。

(4) 家庭および農業に関する各教科・科目の指導に当たっては,ホームプロジェクト(家庭実習)ならびに学校家庭クラブおよび学校農業クラブの活動を活用して,学習の効果をあげるようにすることが望ましいこと。

この場合,ホームプロジェクトについては,その科目の授業時数の10分の2以内をこれに充てることができること。

7 以上のほか,次の事項について配慮するものとする。

(1) 個々の生徒の聴覚障害の状態および能力・適性等の的確な把握に努め,個人差に即応した指導を行なうとともに進路指導を適切に行なうこと。特に聴覚障害と他の心身の障害をあわせ有する生徒については,生徒の実態に即した適切な指導を行なうこと。

(2) 生徒の社会性の伸長や好ましい人間関係のかん養など心身の調和的発達を図るためにも,できるだけ他の高等学校の生徒および地域社会の人々とともに行なう活動の機会を設けるようにすること。

(3) 教師と生徒および生徒相互の好ましい人間関係を育て,生徒指導の充実を図ること。

(4) 学校生活全体における言語環境を整え,生徒の言語活動が適正に行なわれるように努めること。

(5) 教科書その他の教材・教具を活用し,学校図書館を計画的に利用すること。

なお,学校および生徒の実態に即して視聴覚教材を適切に選択し,活用して,指導の効果を高めること。

(6) 指導の効率を高めるため,教師の協力的な指導が行なわれるようくふうするとともに,生徒の興味や関心をじゅうぶん把握し,自主的,自発的に学習する意欲を高めるように指導すること。

(7) 個々の生徒について指導の成果を絶えず評価し,指導の改善に努めること。

(8) 実験・実習に当たっては,特に安全と保健に留意すること。

(9) 学校医等との連絡を密にし,生徒の心身の障害の状態に応じた保健および安全にじゅうぶん留意すること。

(10) 家庭等との連絡を密にし,指導の効果をあげるように努めること。

第3款 道徳教育

学校における道徳教育は,学校の教育活動全体を通じて行なうことを基本とする。したがって,各教科・科目,養護・訓練ならびに各教科および養護・訓練以外の教育活動において,それぞれの特質に応ずる適切な指導を行わなければならない。

道徳教育の目標は,教育基本法および学校教育法に定められた教育の根本精神に基づく。すなわち,道徳教育は,人間尊重の精神を家庭,学校,その他社会における具体的な生活の中に生かし,個性豊かな文化の創造と民主的な社会および国家の発展に努め,進んで平和的な国際社会に貢献できる日本人を育成するため,その基盤としての道徳性を養うことを目標とする。

その際,生徒の心身の発達に即応して,特に,自律の精神や社会連帯の精神および責任を重んずる態度や差別のないよりよい社会を実現しようとする態度を養うための指導が適切に行なわれるようにしなければならない。

第4款 養護・訓練

心身の障害に基づく種々の困難を克服させ,社会によりよく適応していく資質を養うため,養護・訓練に関する指導は,養護・訓練の時間はもちろん,学校の教育活動全体を通じて適切に行なうものとする。

特に,養護・訓練の時間における指導は,各教科・科目ならびに各教科および養護・訓練以外の教育活動と密接な関連を保ち,個々の生徒の心身の障害の状態や発達段階に即して行なうよう配慮しなければならない。

第5款 体育

健康で安全な生活を営むのに必要な習慣や態度を養い,心身の調和的発達を図るため,体育に関する指導については,生徒の心身の障害の状態や発達段階に即して,学校の教育活動全体を通じて適切に行なうものとする。

特に,体力の向上については,体育および保健の科目の時間はもちろん養護・訓練ならびに各教科および養護・訓練以外の教育活動においても,じゅうぶん指導するよう配慮しなければならない。

第4節 重複障害者等に関する特例

1 聴覚障害と他の心身の障害をあわせ有する生徒(以下「重複障害者」という。)については,各教科・科目,養護・訓練ならびに各教科および養護・訓練以外の教育活動の目標および内容に関する事項の一部を,あわせ有する障害の種類に対応する盲学校高等部学習指導要領,養護学校(精神薄弱教育)高等部学習指導要領,養護学校(肢体不自由教育)高等部学習指導要領または養護学校(病弱教育)高等部学習指導要領に示す各教科・科目,養護・訓練ならびに各教科および養護・訓練以外の教育活動の目標および内容に関する事項の一部によって代えることができる。この場合,卒業の認定に当たって,校長は,あわせ有する障害の種類に対応するそれぞれの学習指導要領に示してある教育活動の履修の成果が,その目標からみて満足できると認められるものについて,高等部の全課程の修了を認定するものとする。

2 重複障害者のうち,学習が著しく困難な生徒については,各教科・科目ならびに各教科および養護・訓練以外の教育活動の目標および内容に関する事項の一部を欠き,または各教科・科目に代えて,養護・訓練を主として,指導を行なうことができる。

この場合,卒業の認定に当たって,校長は,各教科・科目およびそれに代えて履修した養護・訓練について,35単位時間を1単位として計算して85単位以上を履修した者で,全体の履修の成果がその目標からみて満足できると認められるものについて,高等部の全課程の修了を認定するものとする。

3 学校において特に必要がある場合には,心身の障害の状態により学習が困難な重複障害者以外の生徒について,各教科・科目の目標および内容に関する事項の一部を欠き,またはその一部を,各教科・科目に相当する聾学校中学部の各教科の目標および内容に関する事項の一部によって代えることができる。

この場合,卒業の認定に当たって,校長は,各教科・科目,養護・訓練ならびに各教科および養護・訓練以外の教育活動の履修の成果が,それらの目標からみて満足できると認められるものについて,高等部の全課程の修了を認定するものとする。

第5節 専攻科

1 専攻科に歯科技工科を置く場合の標準的な目標は,次のとおりとする。
歯科技工に関する知識と技術を習得させ,歯科医療の用に供する補てつ物,充てん物,きょう正装置などの形成,修理および加工に関する業務に従事する技術者を養成する。
2 歯科技工の各教科に属する科目(以下「各教科・科目」という。)の標準時間数(1単位時間は50分を標準とする。)は次の表のとおりとする。

各教科

各教科に属する科目

標準時間数

歯科技工

歯科技工概論

15

歯が解剖

150

有床義歯学

360

継続架工学

360

充てん学

30

きょう正学

30

歯科理工学

180

歯科技工関係法規

15

歯科技工実習

1,275

歯科技工に関するその他の科目

 


3 専攻科に歯科技工科を置く場合の教育課程等については,上記1および2に定めるところによるほか,設置者が適切に定めることとし,その場合において,下記事項についてじゅうぶん配慮するものとする。

(1)生徒の障害の程度,学校や地域の実態などに応じ,高等部との一貫性を適切に保つこと。

(2)各教科・科目を履修さぜるに当たっては,免許取得の要件を満たすよう関連法規の定めるところに従い,所定の標準時間数を確保すること。

第2章 各教科

第1節 各教科の目標および各教科・科目の目標と内容

各教科の目路よび各教科・科目の目標と内容については,この章の第3節から第6節までに示すもののほか,高等学校学習指導要領第2章第1節から第10節まで,および第16節に示すところに準ずるものとする。

第2節 各教科・科目に関する指導計画の作成と内容の取り扱い

各教科・科目に関する指導計画の作成と内容の取り扱いについては,この章の3節から第6節までに示すものならびに高等学校学習指導要領第2章第1節から第10節まで・および第16節に示すところに準ずるもののほか,次に示すところによるものとする。

第1 国語

1 「現代国語」は,特に第1学年においては,中学部の内容との関連を図り,基礎的内容に重点をおいて指導するようにすることが必要である。

2 「現代国語」の内容Aの聞くこと,話すことの指導においては,特に養護・訓練における指導との関連を図るとともに,目的や場に応じて聞き取ること,語句を豊かにし,ことばづかいや正しい発音に留意して話すことなどの適切な活動を選定し,聞く,話すことの技能の習熟を図るようにすることがたいせつである。

3 「現代国語」の内容Bの読むこと,およびCの書くことの指導に当たっては,生徒の障害の実態に応じて適切な授業時数を配当するようにし,文章の読解および構文の能力に重点をおくように配慮することが必要である。

4 指導計画の作成に当たっては,国語科全体としての調和を図り,「現代国語」の指導と「古典」の指導を密接に関連させて取り扱うようにすることが必要である。

古典の教材は,古典として基本的で価値が高く,生徒の実態に即応した親しみやすい作品を精選し,適切な内容を取りあげるようにすることがたいせつである。

第2 社会

1 「倫理・社会」については,他の教科・科目との関連にじゅうぶん留意すること。また,ホームルームにおける指導および養護・訓練とも関連させて,倫理的関心を高めるようにすることが必要である。

また,指導に当たっては,難解な思想や論理については,これを平易に解説したりして,理解を容易にさせるようにくふうすることがたいせつである。

2 「政治・経済」については,職業に関する教科・科目との関連に留意することが必要である。

また,指導に当たっては,単に政治・経済に関する知識の習得だけに終わることなく,社会生活に対する望ましい態度や健全な判断力が養われるように留意することが必要である。

3 「世界史」については,「日本史」との関連を密にし,重複を省くとともに,細かな内容や時代区分にとらわれて,大きな時代の流れや,それぞれの時代の社会の特色を見失なわせないように留意することが必要である。

4 「地理A」,「地理B」については,中学部の「社会」,特に地理的分野の学習の成果を活用するとともに,高等部の理科の「地学」や職業に関する教科・科目との関連を図ることが必要である。

5 社会科の各科目の内容の指導に当たっては,生徒の障害の状態を考慮し,特に各科目の内容相互の関連を図るとともに,基本的事項に重点をおくようにすることが必要である。

また,各種の視聴覚教材や資料を活用し,見学,調査などを行なって,生活経験を豊かにし,理解を深めるようにすることがたいせつである。

第3 数学

1 「数学一般」または「数学T」の指導に当たっては,中学部「数学」との密接な関連を図り,特に基礎的な内容に重点をおくようにすることが必要である。

また,指導内容の選択や配列については,生徒の個人差に留意し,実情に即して適切な事項を選定することが必要である。

2 数学の各科目における概念,原理・法則の理解や処理のしかたの指導に当たっては,具体的な事象との関連を明らかにして理解を深めさせるようにすることがたいせつである。特に集合,確率および統計については,単なる形式的な取り扱いにかたよらないように留意することが必要である。

3 数学の各科目の指導計画の作成に当たっては,普通科あるいは職業教育を主とする学科のねらいに応じた内容を重点的に取り上げることが必要である。特に職業教育を主とする学科においては,職業に関する教科・科目と関連させ,できるかぎり具体的経験を通して取り扱うように配慮することがたいせつである。

第4 理科

1 「物理T」の内容(3)のイの「音」については,残存聴力等を利用するとともに視覚化することによって,理解を助けたり,深めたりするように指導することが必要である。

2 観察,実験および野外調査の指導に当たっては,特に聴覚の障害に起因する事故の防止について,じゅうぶん指導するとともに,危険予防の能力と習慣を身につけさせることが必要である。

3 機械・器具の取り扱いについては,指導する事項との関連を図り,操作の意味を考えさせるように指導することがたいせつである。

4 理科の各科目の指導に当たっての数的処理については,特に,数学科との関連を考慮し,事象に即して平易な数式を用いることができるように指導することが必要である。

第5 保健体育

1 「体育」の指導に当たっては,学校医との連絡を密にし,特に耳鼻の疾病の予防に留意するとともに,健康の保持にじゅうぶん配慮することが必要である。

また,試合中における一時中止の合図を用意するなど,危険防止にじゅうぶん配慮することが必要である。

2 各科目の指導に当たっては,視聴覚教材等をじゅうぶん活用し,実習・調査・見学なども加え,学習の効果があがるようにすることが必要である。

3 「保健」における健康・安全の学習においては,生徒の日常の生活経験をもとにして,学習の効果があがるようにすることがたいせつである。

4 「保健」における遺伝や聾の取り扱いについては,生徒の心身の障害の状態および能力をじゅうぶん考慮して,慎重に取り扱うようにすることが必要である。

第6 芸術

1 「音楽T」の指導に当たっては,生徒の聴覚障害の状態を考慮し,養護・訓練における指導と密接に関連させ,補聴器や音響機器を利用して,常に生徒の聴く能力を活用することが必要である。また,知識・理解や技能の指導にかたよることなく,諸感覚や身体表現を通して豊かな音楽経験をさせることが必要である。

旋律や和声については,生徒の聴覚障害の状態に応じて,無理のないよう取り扱うこと。また,生徒の能力に応じて,得意な領域をいっそう伸ばすように配慮することが必要である。

2 「美術」および「工芸」の指導に当たっては,美術・工芸に関する施設,工場,展覧会および美術館の見学などの機会を多くするようにすることが必要である。

また,工芸に関する各種の造形品,図版,スライドなどの資料を精選し,これらを効果的に活用するように配慮することがたいせつである。

3 「書道」の指導に当たっては,臨書と創作,現代の書と古名跡,芸術作品と実用文書などの指導の比重を,目的に応じて適切に配慮することが必要である。

臨書の教材は,現代の書ならびに古名跡の代表的な楷書,行書,草書およびかなとし,平易な隷書を加えるなど,生徒の実態に応じて適切に行なうことが必要である。

第7 外国語

1 各科目の指導計画の作成に当たっては,聞くこと,話すこと,読むこと,書くことの言語活動について,つりあいのとれた形で進めることが必要であるが,生徒の能力,障害の状態・適性等に応じて,いずれかの活動に特に重点をおくように配慮することが必要である。

2 音声の指導に当たっては,補聴器その他の教育機器の活用を図るとともに,その補助的手段として国際音声記号のうち必要なものを提示するなどして,発音に関する理解を深めるようにすることが望ましい。なお発音の正確さについて過度の要求をしないように配慮することが必要である。

3 読むことの領域においては,国語の指導と関連させ,特に英和辞書の引き方等について指導の徹底を図るようにすることが必要である。

4 言語材料は,既習のもののうち,運用度の高いものについて,反復練習してじゅうぶん習熟させながら,少しずつ新しいものを加えていくように配慮することがたいせつである。

第8 家庭

1 「被服製作」の内容の(1)および(2)については,職業に基礎をおいた専門的な技術の習得に留意して,デザインや製作技術の習熟を図ることが必要である。

2 「被服製作」の内容の(1)および(2)における実験・実習に関する指導に当たっては,これらに関する材料,用具,機械などの取り扱い方および調整,保全などについての基礎的な事項を理解させ,実際の作業における事故の予防に留意させることが必要である。

3 「被服材料」の内容ならびに「被服製作」の内容の(1)および(2)における実験・実習に関する指導に当たっては,新しく開発された材料,用具,機械などに関する知識およびそれらの取り扱い方と技術に関する事項も適宜加えて,指導するように配慮することがたいせつである。

4 家庭生活または職業生活における技術,態度および習慣を養うために,生徒の実態に応じ,必要な科目を重点的に選定し,中心となる内容を多く履修させるようにすることがたいせつである。

第3節 工業

第1款 目標

1 工業の各分野における中堅の技術者に必要な知識と技術を習得させる。

2 工業技術の科学的根拠を理解させ,その改善進歩を図る能力と態度を養う。

3 工業の社会的・経済的意義を理解させ,共同して責任ある行動をする態度と勤労に対する正しい信念とをつちかい,工業の発展を図る態度を養う。

第2款 各科目

第1 調律理論

1 目標

産業工芸に関する各科目との有機的な関連のもとに,実際の作業を通して,木材工芸・金属工芸のそれぞれに関する技術の基礎を総合的に習得させ,応用と創造の能力,および望ましい態度を養う。

2 内容

木材工芸

(1) 基本工作

(2) 工芸作業

(3) 機械加工

(4) 成形・合板作業

(5) 金属・ガラス・プラスチック加工

(6) 総合製作

(7) 材料試験

(8) 生産管理

(9) 塗装

(10) その他

金属工芸

(1) 基本工作

(2) 板金

(3) 彫金

(4) 鋳金

(5) 表面処理

(6) 機械加工

(7) 総合製作

(8) 溶接

(9) 生産管理

(10) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) この科目は,主として産業工芸科において履修させるものである。

(2) 木材工芸,金属工芸のいずれかを選択させ,その内容を履修させるものとする。

(3) 「工芸製図」,「工芸材料」,「工芸工作」,「工芸計画」および「塗装実習・材料」との関連に特に留意し,また地域の実態や生徒の進路等を考慮して,指導内容を定めることが必要である。

(4) 内容の木材工芸(6)については,小工芸品,家具,建具など,金属工芸(7)については,日用生活器具,機器,模型,装身具等の製作を取り扱うものとする。

第2 工芸製図

1 目標

製図通則および産業工芸関係の規格を理解させ,工業意匠および家具,工芸品などに関する図面を正しく読み,これらを適正に表現する能力を養う。

2 内容

(1) 製図の基礎

(2) 図法

(3) 機械要素製図

(4) 表現技法

(5) 生活機器製図

(6) 工業機器製図

(7) 家具製図

(8) 室内製図

(9) 建築製図

(10) 窯炉製図

(11) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) この科目は,主として産業工芸科において履修させるものである。

(2) 「工芸材料」,「工芸工作」および「工芸計画」との関連に留意し,地域の実態や生徒の進路等を考慮して,指導内容を定めるとが必要である。

(3) トレース,現寸図,構造図,工作図などの図示は機会あるごとに練習させることがたいせつである。

(4) デザインについては,常に関心をもたせ,スケッチ,透視図,実測,模写などのほか,材料の取り扱い方および構造についても研究させることが必要である。

第3 工芸材料

1 目標

木材工芸および金属工芸に使用される諸材料の性質,製法,規格,試験法などを理解させ,目的に応じて材料を適切に選択し,合理的,経済的に活用する能力を養う。

2 内容

木工材料

(1) 木材

(2) 木質材料

(3) 接合材料

(4) 金属・ガラス・プラスチック

(5) 繊維類

(6) 付帯材料

(7) 材料試験

(8) その他

金属材料

(1) 金属の性質

(2) 単純金属

(3) 合金

(4) 合金の状態図

(5) 鉄鋼

(6) 特殊金属

(7) 材料試験

(8) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) この科目においては,木工材料,金属材料のいずれかを選択させ,その内容を履修させるものとする。

(2) 材料の物理的,化学的な諸性質およびそれぞれの材料の審美的な特質について理解させ,適切に材料を利用する能力を養うことがたいせつである。

(3) 実験,実習,調査,見学などにより,材料に関する知識を深めるようにすることが必要である。

(4) 新しい材料については,適宜その性質や取り扱いを理解させるようにすることが必要である。

第4 工芸工作

1 目標

工芸材料に関する基礎的な加工技術について理解させ,これをそれぞれの生産に総合的に応用する能力を養う。

2 内容

木材工芸

(1) 工具,設備

(2) 木工機械

(3) 木材加工

(4) 木質材加工

(5) 金属・ガラス・プラスチック加工

(6) 家具構造

(7) 建具構造

(8) 室内構造

(9) その他

金属工芸

(1) 板金工作

(2) 鍛造

(3) 鋳造

(4) 手仕上

(5) 溶接

(6) 機械加工

(7) 表面処理

(8) プレス加工

(9) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) この科目においては,木材工芸,金属工芸のいずれかを選択させて,その内容を履修させるものとする。

(2) 「工芸実習」,「工芸材料」,「工芸計画」などの科目との有機的な関連のもとに指導することがたいせつである。

(3) 新しい加工技術について適宜理解させることが必要である。

(4) 加工技術および生産管理についても理解させ,「工芸実習」との関連をもたせて指導することが必要である。

第5 工芸史

1 目標

各国各時代における工芸についてその推移を知らせ,おのおのの特色を理解させるとともに,現代工芸と将来の工芸の正しいあり方の考察に資する能力を養うことがたいせつである。

2 内容

(1) 原始の世界

(2) 日本・東洋

(3) 西洋

(4) 現代の世界

(5) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) この科目においては,工芸を歴史的観点から考察する態度を養うとともに,現代工芸の動向を理解させることがたいせつである。

(2) 単位数により,内容を適切に選択して指導計画を立てることが必要である。

(3) 内容の指導に当たっては,できるだけ資料を活用し,指導の効果を高めるようにすることがたいせつである。

第6 工芸計画

1 目標

産業工芸に関する工芸品,家具,室内装飾などについて,基礎的な要素を理解させ,これらを合理的,意匠的に計画し,設計できる能力を養う。

2 内容

(1) 造形の基礎

(2) 計画の条件

(3) 人体と計画

(4) 工芸品計画

(5) 生活機器計画

(6) 家具計画

(7) 室内計画

(8) 展示計画

(9) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) この科目は,主として産業工芸科において履修させるものである。

(2) 「工芸実習」,「工芸製図」,「工芸材料」,「工芸工作」および「陶芸実習」との密接な関連のもとに指導することがたいせつである。

(3) 実験,演習,見学,模型製作などを加えて,総合的に指導することがたいせつである。

第7 絵画

1 目標

美術の理解を深めるとともに,形と色に対する感覚を養い,描画の技法を設計製図に応用できる能力を養う。

2 内容

(1) 絵画概説

(2) 鉛筆画

(3) 木炭画

(4) 水彩画

(5) 油彩画

(6) 版画

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 鉛筆,木炭によるデッサンには特に重点をおき,対象物をよく観察して正確に描写できるようにすることがたいせつである。

(2) デザインの学習においては,コンテ・パステル・水彩画など,必要な内容を含めて指導するほか,抽象絵画なども取り扱うことが必要である。

(3) 版画の内容としては,木版・石版・銅版などを取り扱うことが必要である。

第8 彫塑

1 目標

彫塑に関する美的感受性をみがき,客観的・現実的表現や主観的・抽象的表現の技術を体得させて,造形意匠技術者に必要な創造の能力,態度および習慣を養う。

2 内容

(1) 浮き彫り彫塑(木材・石材・粘土・石こう・鋳造その他)

(2) まる彫り彫塑(同上)

(3) 抽象彫塑その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

モチーフ・テーマおよび各種表現材料・技法を的確に選択し,特に関係科目との関連を密にし,できる限り鑑賞および模写・模造を課すことが必要である。

第9 塗装実習・材料

1 目標

各種塗装の技術を習得させるとともに,塗料の組成・性質・用途・塗装法を理解させ,これらを科学的,技術的に考察して,適切に選択し応用する能力を養う。

2 内容

(1) 塗装概説

(2) 塗装原料

(3) 各種塗料

(4) 塗装補助材料

(5) 塗装用具・機器

(6) 木材塗装

(7) 金属塗装

(8) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 講義と実習とを交互に行ない,あるいは実習中に講義を行なうなどして理論と実際とを融合させることがたいせつである。

(2) 塗装技術中心に偏することなく,各種塗料の塗膜の物理的・化学的性質の考察をも加えることが必要である。

第10 陶芸実習

1 目標

陶磁器の製造に関する知識と技術を実際の作業を通して習得させ,応用と創造の能力,態度および習慣を養う。

2 内容

(1) 原土採掘

(2) 土もみ

(3) 成形(手びねり製作・型製作・ろくろ製作)

(4) 絵付け(筆画・型紙印刷・銅版印刷・石版印刷)

(5) 施釉(せゆう)

(6) 焼成〔素焼き・締め焼き・本焼き・釉焼き(くすりやき)・楽焼き・上絵焼付け〕

(7) 上絵付け

(8) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 製造実習は,学校の特色や実情に応じて,内容を選択調整して指導することがたいせつである。

(2) 各科目との関連に留意し,発展応用の能力を養うように指導することが必要である。

第11 陶芸原料

1 目標

各種陶磁器原料の組成・性質および処理方法を理解させ,陶磁器製造の各工程における原料の選定・利用改善などに関する応用能力を養う。

2 内容

(1) 陶土,陶石

(2) 絵付け顔料

(3) 釉(うわぐすり)

(4) 窯の構築材

(5) 焼成燃料

(6) その他の原料

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 陶芸原料の各種について一般岩石・鉱物との関係を知らせ,その物理的性質・化学的性質および産出状態を理解させることがたいせつである。

(2) それぞれの原料の採掘および精製その他の処理について基礎的な知識を得させることが必要である。

(3) 各原料について鑑別,品質判断の能力を養い,その用途を理解させることが必要である。

第12 陶芸特論

1 目標

陶磁器に関する基礎的な知識を理解させ,これに必要な能力と態度を養う。

2 内容

(1) 陶磁器の文化と歴史

(2) 陶磁器の概要

(3) 原土

(4) 原土の採掘と精製

(5) 土もみ

(5) 成形

(6) 乾燥

(7) 絵付け

(8) 釉(うわぐすり)

(9) 焼成

(10) 装飾

(11) 陶磁器の各種とその鑑賞

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 陶芸の文化的価値について理解させ,これを鑑賞する能力を養うことがたいせつである。

(2) 原土の選定,成形と乾燥の方法を理解させ,製品に適したものを選定できるようにすることがたいせつである。

(3) 土もみ(素地土の調製)と釉(うわぐすり)の調製や装飾(上絵付け)を理解させ,これを応用できるようにすることがたいせつである。

(4) 各種陶磁器の特徴についても学ばせることが必要である。

(5) 実習科目との関連をじゅうぶんに考慮し,発展応用の能力を養うように指導することがたいせつである。

第13 印刷実習

1 目標

印刷技術に関する各科自の学習を基礎として,各種版式および特殊印刷等の製版・印刷の基本を体験し,将来,現場での作業の実務,研究,計画,管理・改善などの印刷技術者としての資質をつちかう。

2 内容

(1) 活版実習

(2) 平版実習

(3) その他の版式による製版印刷実習

(4) 特殊印刷における製版印刷実習

(5) 写真製版実習

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 実習は総合的な体験学習であるから,印刷に関する他の科目とじゅうぶんな連携を保ちながら指導を行なうことがたいせつである。

(2) 機械・器具などの取り扱いについて,じゅうぶんな管理方法を習得させるとともに,安全作業について指導を行なうことが必要である。

(3) 協調的な作業態度,作業計画と研究心を高める習慣を身につけさせることが必要である。

(4) 将来の進路に応じて専門的な技術訓練を行なう場合は,初め基礎的な広い分野の実習を行ない,高学年になるに従い,漸次,専門分野の技術にはいり,これに習熟するように配慮することがたいせつである。

(5) すべての版式および特殊印刷等のすべてを実習できない場合は,主たる実習をその一つ,または二つにとどめ,他は実験的な指導によって,その印刷の実地生産を体験させるようにすることが必要である。

(6) 学科の類型によっては,内容に写真植字実習,タイプ印刷実習などを加え,また置き替えることができる。

第14 製版印刷

1 目標

印刷様式の発生,印刷の文化的価値を認識させ,印刷技術の各基礎方法とその応用とを理解させ,印刷技術者としての能力を養う。

2 内容

(1) 製版印刷の原理と沿革

(2) とっ版・平版・おう版およびその他の版式による技術

(3) 特殊印刷および仕上加工の技術

(4) 印刷原稿と編集および製本・出版・刊行

(5) 印刷応用と企業経営その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) この科目の学習指導に当たっては,自発的な学習の活発化を図るため,つとめて実験・実習によって具体的な学習を行なわせるとともに参考資料の展示や,工場見学を利用することが必要である。

(2) 内容の(1)に関しては,印刷方式の分類と成立および特徴を理解させることがたいせつである。

(3) 内容の(2)に関しては,とっ版製版法のうち特に活版法,平版印刷法のうち特にオフセット印刷法について,その製版工程と方法およびこれに使われる製版用諸材料・諸器具などの知識・理解を得させるように指導することがたいせつである。

(4) 製版印刷用機械・器具・材料の保守,整備の習慣を身につけさせ,工程手順の計画,着実な作業の進行,作業の合理化を図る能力を養成するように指導することがたいせつである。

第15 写真製版

1 目標

写真の発達の歴史を知るとともに写真応用製版印刷の技術と応用能力を養成する。

2 内容

(1) 写真の原理と沿革

(2) 製版写真法

(3) 写真製版法

(4) 原色版製版法

(5) 写真おう版製版法

(6) 写真植字

(7) その他の製版法

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

この科目は写真応用の製版技術者を養成するものであるから,写真の基礎技能と知識を身につけさせるとともに,「製版印刷」との関連をじゅうぶん理解させるように指導することが望ましい。

第16 印刷機械・材料

1 目標

製版印刷に使われる機械・器具・材料等の基礎的理解を得させ,その適切な選択と使用・保守・管理の知識・技能を養う。

2 内容

A 印刷機械

(1) 印刷機械の構造・分類

(2) とっ版・平版・おう版の各種印刷機械

(3) その他の印刷機械

(4) 製本・紙器加工機械およびその他の製版印刷機器類

B 印刷材料

(1) 印刷用紙

(2) 印刷用インキ類

(3) 印刷写真用材料・薬品

(4) その他の製版印刷用材料

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 印刷機械については,その構造・機能をじゅうぶん理解させ,その機械を使用するに当たって,適切な運転と保守・管理および安全を保持する能力を身につけさぜるよう指導することがたいせつである。

(2) 印刷材料については,その製造工程,種類,特性および検査に関する知識を理解させ,その適切な選択と使用についての基礎知識と能力を得させるように指導することが必要である。

第17 図案・製図

1 目標

印刷に関する基礎的製図などの学習を基盤にして,印刷図案・レイアウトの知識を理解させるとともに,その技能に習熟させ,印刷技術者としての美的感覚を養い,図案・製図の能力をつちかう。

2 内容

(1) 用器画法

(2) 描画・彩色

(3) レタリング

(4) 商業デザイン

(5) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 形状・色彩などの配色効果の知識と商業デザインの実際知識を理解して,これらと印刷との関連を理解させるようにすることがたいせつである。

(2) 原稿の模写能力,図案文字の描画力,配色表現能力,配色の効果的技法または印刷効果への利用技能を体得させることがたいせつである。

第18 写真化学・光学

1 目標

写真および写真製版に使用される材料・薬品の化学変化ならびに,これに使用される光学機械・器具の機能・性質を理論的にまた実験的に理解・体得させて,これらの適切な選択と使用の能力を養う。

2 内容

A 写真化学

(1) 光化学・写真感光理論

(2) 写真感光物質

(3) 現像理論・現像薬品

(4) その他

B 写真光学

(1) 写真光学理論

(2) レンズ・プリズム・フィルターなどの写真,印刷用光学機械・器具類

(3) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

写真法ならびに写真製版法に用いられる感光物質の光化学反応ならびに,光学機械・器具の性能を原理的理解して,これら選択・使用する場合にじゅうぶん役だつように配慮することがたいせつである。

第19 レタッチング

1 目標

各種レタッチング形式,技法を理解し,これらに関する材料,用具の使用方法を習得させ,レタッチング技能の習熟を図る。

2 内容

(1) レタッチング用具・材料

(2) 写真原稿の修整

(3) ネガチブおよびポジチブのレタッチング

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) この科目においては,「写真製版」との有機的な関連のもとに適切な内容を選択して指導するものとする。

(2) 基礎的技法の理解を得させるとともに,実際的な実技に習熟させるようにすることがたいせつである。

第20 タイプ印刷

1 目標

文字および文章を知り,読書力,作文力を身につけ,正しい文書の作成とタイプライタによる各種印字法により,タイプ印書および各種製版の技術を習得させるとともに,軽印刷全般にわたる印刷・製本の技術と能力を養う。

2 内容

(1) タイプライタの構造

(2) 文字の配列

(3) タイプライタによる各種の印字法と製版法

(4) 文書の作成とレイアウト

(5) ページものその他の印字製版法

(6) けい引き・手がき・特殊製版法

(7) 各種印刷・製本

(8) タイプライタによる製版印刷の企業経営その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) タイプライタの和文・英文および機種については,学科の必要に応じて適切に選定することがたいせつである。

(2) 文字の配列をじゅうぶんに把握させるようにし,印字練習に重点をおくと同時に文字や文章を理解させることが必要である。

(3) 内容の(2),(4)については「現代国語」と,また内容の(3),(7)については,「製版印刷」とそれぞれ関連を図って指導することが望ましい。また,学科の必要に応じて内容のいくつかに重点をおいて指導することができる。

第21 機械・電気

1 目標

機械および電気の基礎的技術を習得させ,それぞれの学科の技術に応用できる能力を養う。

2 内容

A 機械

(1) 機械の要素

(2) 材料力学

(3) 機械工作

(4) 各種機械

(5) 原動機

(6) その他

B 電気

(1) 電気理論

(2) 電気機械・器具

(3) 電力設備

(4) 電気応用

(5) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) この科目の指導に当たっては,その学科の必要に応じて,機械と電気のいずれかの分野および内容に重点をおいて指導することができる。

(2) 学科の必要に応じて,機械と電気を有機的に関連させて指導するように配慮することが必要である。

第22 写真・印刷

1 目標

最近の科学および工業技術を応用する写真と製版,印刷の原理および技術一般について学習させ,グラフィックないし,各種生産デザインヘの活用性に視野を広めて,それぞれに関する専門的技術および能力を養う。

2 内容

A 写真

(1) 写真の原理と写真機器・材料

(2) 撮影・現象・密着・引き伸ばし

(3) カラー写真

(4) 特殊写真・修整・調色

(5) 写真作画と編集・構成技法

(6) 特殊感光技法と特殊操作技法

(7) 写真応用と企画業務その他

(8) その他の付帯技法

B 印刷

(1) 製版・印刷の原理と印刷機械一般

(2) 印刷材料と材料化学

(3) とっ版・平版その他の版式による製版印刷技術

(4) 原色版印刷およびその他の特殊印刷

(5) 印刷原稿と編集および製本・出版・刊行

(6) 印刷応用と企画経営その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 写真と印刷の芸術的,産業的意義はもとより,公共社会における視覚広報的意義の重要さについても認識させることが必要である。

(2) 実験・実習を重んじ,操作・管理・応用の技術,態度および習慣を身につけるように指導することがたいせつである。

(3) 教育目標によっては,内容のAまたはBのいずれか一を学習させることができる。

第4節 理容・美容

第1款 目標

1 社会人として,また理容師,美容師としての教養を習得させ,特に理容・美容が社会生活,文化生活に重要な意義をもつことを理解させ,理容師・美容師としての使命を理解させる。

2 理容師・美容師に必要な人体生理,衛生,消毒などに関する知識,態度を習得させる。

3 理容師・美容師に関する基礎的技術を習得させ,研究的態度と創意くふうの習慣を養う。

4 経営・管理に関する基礎的知識を習得させ,物事を合理的,能率的に処理する能力と態度を養う。

第2款 各科目

第1 衛生法規

1 目標

理容師・美容師として必要な衛生法規の概要を理解させる。

2 内容

(1) 法制大意

法制の意義,法令の種類,衛生法規の特殊性

(2) 衛生行政

行政の意義,衛生行政,衛生行政機構

(3) 理容師法,美容師法

この法律の目的,用語の定義,免許,登録,行政監督,罰則,業務およびその他の事項

(4) 関係法規

保健所法,伝染病予防法,結核予防法,その他の衛生法規および労働基準法

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) もよりの保健所について実地に調査させ,保健所がどのような活動をするところか,理容または美容の業務とどのように関連するところかを学ばせることがたいせつである。

(2) 理容所,美容所を見学させ,実際の業務内容,理容師法または美容師法との関連を理解させることがたいせつである。

(3) 罰則については行政,司法の両処分を知らせ,法の精神を具体的に明らかにすることがたいせつである。

第2 生理解剖・消毒法

A 生理解剖

1 目標

人体についての基本的,総合的な知識の習得として解剖学と生理学の学問的区分にとらわれることなく人体の構造,機能の両面を学ばせ,生理解剖学への関心を高める。

2 内容

(1) 生理解剖学総説

生理学および解剖学の意義,人体構造の概要,人体外部の名称

(2) 骨格,筋

骨格と筋の関係,骨格の構造とその機能,筋肉の種類とその機能

(3) 消化,排泄,生殖

消化器の構造とその機能,泌尿,生殖器の構造とその機能

(4) 呼吸,循環

呼吸器の構造とその機能,循環器の構造とその機能

(5) 人体の調節

神経系の種類とその機能,感覚器の種類とその機能,内分泌器官の種類とその機能,ホルモンの概念

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 適切な人体の模型,標本,スライド,掛け図などの視覚教材の活用によって学習の効果を高めることがたいせつである。

(2) 解剖学と生理学とは本来密接な関係にあるものであるから,これを特に分離することなく総合的に理解させるよう配慮することが必要である。

B 消毒法

1 目標

衛生措置の基準を守ることによって,公衆衛生の維持と増進に寄与することは,この業務に従事する者に課せられた責務であり,消毒が衛生措置のうえできわめて重要であることを理解させ,消毒の方法とその技術に習熟させる。

2 内容

(1) 消毒法総論

消毒の原理,消毒の意義,理容・美容の業務と消毒との関係,消毒法の種類と適用

(2) 消毒法各論

理学的消毒法,化学的消毒法

(3) 消毒法実習

理学的消毒法,化学的消毒法,消毒薬の調製,理容所・美容所においての消毒方法

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 消毒法は実験がたいせつであるので,理論のみに偏しないよう留意することが必要である。

(2) もよりの保健所で,理容所・美容所における消毒の実施の現状について聴取し,その問題点等を把握させ,さらにその是正の方法について考えさせることがたいせつである。

第3 伝染病・公衆衛生

A 伝染病

1 目標

伝染病の予防についての責務を果たすために心得ておかなければならない知識を習得させ,これを実践する態度を養う。

2 内容

(1) 伝染病学総論

人と伝染病,病原微生物,伝染病の成り立ちとその予防

(2) 伝染病学各論

理容・美容と伝染病,理容所・美容所における伝染病予防の実際

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 細菌の標本の観察,あるいは視聴覚教材などを用いる方法によって細菌に対する理解を深めることがたいせつである。

(2) 地域における伝染病発生の状況について調べさせ,各種伝染病発生の自然的,社会的条件について考察させることがたいせつである。

(3) 学習全般を通じて,新聞その他の資料を利用したり保健所,病院などを見学して,具体的事例に即して指導することが必要である。

B 公衆衛生

1 目標

理容業・美容業と公衆衛生との関係がきわめて密接なものであり,公衆衛生の維持と増進について責務があることを理解させ,特に環境衛生についての知識を得させる。

2 内容

(1) 公衆衛生概説

公衆衛生の意義,公衆衛生の歴史,保健所の機能

(2) 環境衛生

環境衛生の意義,空気,日光,水,衣食住などの衛生,上下水道,公害

(3) 予防衛生

栄養,疾病予防,適正医療,リハビリテーション,応急措置,精神衛生,優生保護

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 公衆衛生は,理容・美容の業務はもちろん日常生活に密接するものであるから,実際面との結びつきを重視し,具体的なことがらについて学ばせることがたいせつである。

(2) 各種の統計資料,掛け図などの視覚教材を用いたり,あるいは保健所等の見学を行なったりして,学習効果を高めることがたいせつである。

第4 皮膚科学

1 目標

皮膚とその付属器官の構造,機能,衛生および疾病について学ばせ,傷害,疾病などにより,皮膚および毛髪などの付属器官に衛生上好ましくない結果を招くおそれのあることを認識させ,その疾病の防止のために必要な能力と態度を身につけさせる。

2 内容

(1) 皮膚と皮膚付属器官の構造

皮膚の構造,皮膚付属器官・神経・血管の構造

(2) 皮膚と皮膚付属器官の機能

皮膚の各作用,皮膚付属器官の生理的意義

(3) 皮膚と皮膚付属器官の保健と衛生

皮膚と環境,皮膚の老化現象,理容・美容の施術と皮膚

(4) 皮膚の疾患

皮膚病の病理と手当て,皮膚病の種類,伝染する皮膚病の予防,香粧品によるかぶれの現象

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 皮膚に関する事項を指導するに当たっては,実験・観察等により具体的に学習させることがたいせつである。

(2) 皮膚や毛髪の生理と衛生的処理については,特に公衆衛生学と消毒法と関連させて学習効果を高めることがたいせつである。

第5 理美容物理・化学

1 目標

(1) 理容・美容器具の合理的な取り扱いの方法に習熟させて,科学的に考察する態度を養い,あわせて危険防止についての注意を身につけさせる。

(2) 香粧品の化学的性質を理解させ,皮膚科学の学習と密接な関連を保ち,正しく使用するために必要な事項を身につけさせる。

2 内容

(1) 物理

熱の性質とその作用,光の性質とその作用,電気の基本概念,電気機器の構造・機能,刃物・はさみ等の力学的事項,金属の物理的性質

(2) 化学

溶液,濃度,酸,塩基,中和および電離,コロイド,金属の化学的性質,合成樹脂,水

(3) 香粧品化学総論

香粧品の定義,種類,用途,香粧品の原料

(4) 香粧品化学各論

洗剤,基礎化粧料,化粧料,シャンプーとリンス,整髪料,染毛剤,漂白剤,脱毛剤,パーマネントウエーブの原理と取り扱い

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 理論と並行して,なるべく実験や観察を行なう機会を多く与え,理解を深めることがたいせつである。

(2) 電気クリッパー,バイブレーター,ヘア・ドライヤーなどの理容・美容技術に応用する電気器具について,それを分解して構造を学ばせることがたいせつである。

(3) 化学薬品の取り扱い方を学ばせ,所定の濃度の溶液の調整に習熟させるように指導することがたいせつである。

(4) クリーム,化粧水およびポマードの調製実験を行なって理解を深めることがたいせつである。

第6 理容理論・実習

1 目標

(1) 理容の基礎的技術についての知識を得させ,衛生的・能率的に実践する態度と習慣を養い,くふう創造の能力を身につけさせる。

(2) 理容器具の正しい取り扱い方法と理容の基礎的技術を作業の実際について指導し,これに習熟させる。

(3) すぐれた理容技術は,経験によってのみ得られるものではなく,合理的な方法によって把握されなければならないことを理解させる。

2 内容

(1) 理容技術の基礎

理容技術の意義,理容技術と人体各部の名称,理容技術の基礎知識

(2) 理容器具

器具の種類と特徴,器具の操作法と手入れ,器具の機能と使用目的

(3) 頭部技術

カッティング,シャンプー技術,頭部処置技術

(4) 顔面技術

シェービング,顔面処理技術

(5) 特殊技術

美顔術,染毛技術,その他の理容技術

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 理容室の整理整とんはもとより,常に能率を高めるための機械・器具の位置の定め方等を研究して指導することがたいせつである。

(2) すぐれた理容室を見学して知識を広めるとともに接客については,具体的に接客用語や接客態度について指導することが必要である。

(3) 理容の理論は実習に即して指導すべき部面が広範囲を占めているので,理論と実習を関連させて指導計画を作成し,効果をあげることがたいせつである。

(4) 理容器具にについては,各種の製品を実際に比較検討させ,すぐれた品を見分ける能力を養うことがたいせつである。

(5) 実習の成果を生徒相互に評価させて,技術の向上に役だたせることが必要である。

第7 美容理論・実習

1 目標

(1) 美容の基礎的技術についての知識を得させ,衛生的・能率的に実践する態度と習慣を養い,くふう創造の能力を身につけさせる。

(2) 美容器具の正しい取り扱い方法と美容の基礎的技術を作業の実際について指導し,これに習熟させる。

(3) すぐれた美容技術は,経験によってのみ得られるのではなく,合理的な方法によって把握されなければならないことを理解させる。

2 内容

(1) 美容技術の基礎

美容技術の意義,美容技術と人体各部の名称,美容技術の基礎知識

(2) 美容用具

美容用具の概念と取り扱い,美容技術と用具

(3) 頭部技術

スキャルプ・トリートメント,ヘア・トリートメント,ヘア・シャンプーイング,ヘア・シンジング,ヘア・カッティング,パーマネント・ウエービング,ヘア・セッティング,マーセル・ウエーブ

(4) 美容技術

ヘアカラーリング,美顔術,化粧,マニキュアとペディキュア,全身美容,日本髪,かつらおよび着付

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 美容室の整理整とんはもとより常に能率を高めるための機械・器具の位置の定め方などを研究して指導することがたいせつである。

(2) すぐれた美容室を見学して知識を広めるとともに,接客については,具体的に,接客用語や接客態度について指導することが必要である。

(3) 美容の理論は,実習に即して指導すべき部面が広範囲を占めているので理論と実習を関連させて,指導計画を作成し,効果をあげることがたいせつである。

(4) 美容器具については,各種の製品を実際に比較検討させ,すぐれた品を見分ける能力を養うことがたいせつである。

(5) 実習の成果を生徒相互に評価させて,技術の向上に役だたせることが必要である。

第5節 クリーニング

第1款 目標

1 クリーニング師に必要な知識と技術を習得させる。

2 クリーニングに関する科学的な知識を理解させ,その改善進歩を図ろうとする能力を養う。

3 クリーニングの社会的意義を理解させ,共同して責任ある行動と態度と動労に対する正しい信念をつちかう。

第2款 各科目

第1 クリーニング法規

1 目標

クリーニング師としての必要な衛生法規を理解させる。

2 内容

(1) 法制大意

(2) クリーニング業法

(3) クリーニング業法施行令

(4) クリーニング業法施行規則

(5) クリーニング業法施行細則

(6) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

法の一般概念および衛生行政概説等をじゅうぶん理解させた上で,クリーニング業法規などを理解させ,同時に関係法規も指導することが必要である。

第2 公衆衛生

1 目標

公衆衛生に関する事項について科学的な理解を深め,クリーニングの作業がより衛生的に行なえる能力と態度を養う。

2 内容

(1) 公衆衛生の概説

(2) 環境衛生

(3) 予防衛生

(4) 伝染病

(5) 消毒

(6) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

クリーニング業は公衆衛生と関係がきわめて密接なものであり,公衆衛生の維持,増進についての責務があることを理解させるとともに関係法規に基づいて規制されていることも理解させることが必要である。

第3 クリーニング理論

1 目標

クリーニングを科学的に処理する知識を理解させ,実際に応用する能力を養う。

2 内容

(1) クリーニングの目的

(2) 繊維と繊維製品

(3) クリーニング化学

(4) 洗剤

(5) ランドリー

(6) 乾燥

(7) 仕上げ

(8) しみ抜き

(9) ドライクリーニング

(10) 特殊加工

(11) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) この科目はクリーニング実習の基礎となるものであるから,特に理解を確実にし,単なる経験によるクリーニングより進んだ科学的,合理的なクリーニングができるように指導する。

(2) 新合成繊維の発達にはいちじるしいものがあるので,絶えず研究を重ねて指導しなければならない。

第4 クリーニング機器・装置

1 目標

クリーニング機器や装置の構造,操作などについて理解させ,故障の発見,修理その他の管理ができる能力を養う。

2 内容

(1) ランドリーの機器と装置

(2) ドライクリーニングの機器と装置

(3) しみ抜き機器

(4) 各種プレス機

(5) ボイラー

(6) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) クリーニング機器・装置の進歩にはめざましいものがあるので,クリーニング機器・装置の指導に当たっては部分的知識の理解にとどまることなく,機械全体との有機的な関連のもとに理解させ,実践に役だつ知識,技能を習得させることが必要である。

(2) クリーニング作業は能率ばかりでなく,災害予防のために機器・装置などの操作,点検に対する理解を怠らないように指導することがたいせつである。

第5 クリーニング実習

1 目標

クリーニングに関する他の科目との有機的関連のもとに,洗たく,乾燥,仕上などのクリーニング技術を習得させるとともに,作業に対する責任や態度を養う。

2 内容

(1) 洗たく以前の準備

(2) ランドリー

(3) 乾燥

(4) 仕上げ

(5) しみ抜き

(6) ドライクリーニング

(7) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 指導段階の過程においては個々の作業の指導に重点をおくが,この場合,単に技術の熟達を図ることだけに終わらず,クリーニング従事者として備えなければならない総合的教養を習得させることがたいせつである。

(2) 近年特に各種化学繊維と仕上機械等の発達が著しいので,手先の技巧的技術よりも科学的知識の理解と技能の習得をさせることが必要である。

第6節 歯科技工

第1款 目標

1 歯科技工士としての一般的教養を高め,また歯科技工の社会的重要性を理解させ,その使命を認識させる。

2 歯科技工の科学的根拠を理解させ,基本的技術を習得させ,応用能力を伸長させる。

3 一般的な巧緻性を高め,研究態度と創意くふうの習慣を養う。

4 経営管理に関する基礎的知識を習得させ,合理的,能率的に処理する能力を養う。

第2款 各科目

第1 歯科技工概論

1 目標

歯科技工業務の社会的意義とその業務内容の概要を理解させ,歯科技工士としての使命を認識させる。

2 内容

(1) 医療と歯科医療との関係

(2) 歯科医療業務と歯科医療協力業務との関係

(3) 歯科技工業務の特殊性

(4) 歯科疾患のあらまし

(5) 歯科技工の歴史

(6) 歯科技工の倫理

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 歯科医療は,人体組織臓器のうち歯,口こう,がく系統にみられる疾病現象を解明し,その予防と治療を図る医療の一分野であるが,歯牙の組織の欠損は,生体の他の部分にみられるような自然修復の現象が見られず,医学の領域をこえた物理学,金属学,建築学など裏付けられる理工学的な要素と,人間の美を求める審美的な要素とを生物科学的な素材の上に整合させる領域を持つものであることをじゅうぶん理解させることがたいせつである。

(2) 歯科技工は歯科医療において,口こう内に装着させる人工装置を作成する業務であり,歯科医師と歯科技工士との接触領域のあることを歯科技工法との関連において指導することが必要である。

(3) 職業とは,人がその生活の経済的基礎を得るために従事する仕事であるが,すべての仕事が専門職ではない。その職業を意義あるものとする目的をもったものが専門的な仕事すなわち専門職であることを理解させることがたいせつである。

したがって,専門職は学問的教養が要求され,社会的には,その任務を自己のつごうで放棄することを許されないと使命感を伴うものである。

歯科技工の倫理とは,こうした専門職という意味を含むものであることをじゅうぶん理解させることが必要である。

第2 歯が解剖

1 目標

歯牙の形態を肉眼解剖的な見地から,正しく理解させるために,歯牙の一般的知識を習得させるとともに,個々の歯牙について,天然歯の観察を行なってその形態を学ばせ,さらに歯群として歯牙が,口こうの総合的機能に参与する重要性を認識させる。

2 内容

(1) 口こう解剖および歯牙解剖概況

(2) 歯の発生と萠出

(3) 切歯

(4) 犬歯

(5) 小きゅう歯

(6) 大きゅう歯

(7) 乳歯

(8) 歯群(歯列弓)

(9) 歯形彫刻実習

(10) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 歯科技工に直接必要な,目でみた歯牙の形態と構造ならびに歯牙に関係のある附近の解剖的事項について理解させることがたいせつである。

(2) 理論的な画を習得させるだけにとどまらず,歯形彫刻実習を行なわせることにより,歯牙の形態を実感をとおして理解させることが必要である。

第3 有床義歯学

1 目標

歯科技工士として必要な有床義歯の理論と応用について,適正な知識と基礎的な技術を習得させる。

2 内容

A 全部床義歯

(1) 全部床義歯概論

(2) 義歯の構成

(3) 印象採得

(4) 模型

(5) 咬合採得

(6) 咬合器

(7) 人工歯

(8) 歯肉形成

(9) 歯型採得,埋没,重合

(10) 研摩

(11) 義歯の修理

(12) 金属床による全部床義歯

(13) 基礎実習

(14) その他

B 部分床義歯

(1) 部分床義歯概論

(2) 維持装置

(3) クラスプ

(4) アタッチメント

(5) バー

(6) 金属床による部分床義歯

(7) 基礎実習

(8) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 全部床義歯は有床義歯の基礎となるものであるから,その目的等について理解をさせるとともに,技工室内における有床義歯取り扱い上の手技をじゅうぶんに習得させることがたいせつである。

(2) 部分床義歯では,この種の義歯の技工室内における取り扱い上の理論とその実技についてじゅうぶんに理解させ,その専門的技術を適用できる能力を養うことが必要である。

(3) 基礎実習では,実習を行なわせることを通じて,基礎的な技術,態度および能力を身につけるよう指導することがたいせつである。

第4 継続架工学

1 目標

歯冠補綴と橋義歯について,その意義と目的,その種類と構成などについて理解させ,個々の補綴物の作成に当たっての理論的な裏付けを行なうとともに,基礎的な技術を習得させる。

2 内容

(1) 継続架工概論

(2) 金属冠

(3) ジャケット冠

(4) 継続歯

(5) 橋義歯

(6) 基礎実習

(7) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 金属冠,継続歯,橋義歯などの応用目的とそれらの構成的,機能的な諸理論を理解させ,技工室内における取り扱い上の技術を習得させることがたいせつである。

(2) この科目は,実習によって技術的な能力を身につけることが必要であるから,基礎的な技術についての実習を重点的に行なうことがたいせつである。

第5 充てん学

1 目標

充てんの意義ならびに目的および分類について理解させ,インレー体調整法とその理論を習得させる。

2 内容

(1) 充てん概論

(2) セメント

(3) アマルガム

(4) メタルインレー

(5) ワックス原型調整

(6) 埋没,鋳造,研摩

(7) 基礎実習

(8) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 充てんの目的などについてじゅうぶん理解させ,充てん物の製作に当たっては,技工室内の作業について習得させることがたいせつである。

(2) 基本的な手技についての基礎実習を行なわせることが必要である。

第6 きょう正学

1 目標

きょう正治療の基礎的概念およびその実績について理解させ,一般に使用されているきょう正装置の製作法について習得させる。

2 内容

(1) きょう正概論

(2) 線屈曲の基本

(3) 自在ろう着法

(4) きょう正装置の製作と機器

(5) 基礎実習

(6) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) きょう正治療の目的等についてじゅうぶん理解させ,きょう正装置の技工室内での取り扱い上の手技について習得させることが必要である。

(2) 基本的な手技についての基礎実習を行なわせることが必要である。

第7 歯科理工学

1 目標

歯科技工士として必要な歯科材料,機械・器具についての基礎的知識を理解させ,その取り扱いと応用について習得させる。

2 内容

(1) 歯科理工学概説

(2) 材料力学

(3) 歯科材料の種類と特性

(4) 歯科材料の取り扱い

(5) 歯科用機械

(6) 技工用器具

(7) 基礎実習

(8) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) この科目は,歯科材料や機械・器具の取り扱いの基礎となるものであるから,いろいろの具体的な事象を取り上げて理解させるようにすることがたいせつである。

(2) 単に各種材料や機械の記述的な講義に終わることなく,実験,実習,調査,見学などにより,正しく材料や機械・器具を選択し,新しい材料や機械・器具を取り上げて指導することが必要である。

(3) 技術の進歩に応じて,新しい材料や機械・器具を取り上げて指導することがたいせつである。

(4) 内容に応じて,理科(物理・化学)として指導することができる。

第8 歯科技工関係法規

1 目標

(1) 歯科技工士として必要な歯科技工法ならびに関係法規について理解させ,その業務を遂行できるよう適正な知識を与える。

(2) 法を守る態度を養う。

2 内容

(1) 法に関する一般的知識

(2) 衛生行政

(3) 歯科技工制度の沿革

(4) 歯科技工法とその関係法令

(5) 歯科医師法概要

(6) 歯科衛生士法概要

(7) 歯科医療の概況

(8) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 単に条文を暗記させるような指導に陥らないよう,必要な関係法規の適正な解釈,適用のできるような考察力,判断力を養うことがたいせつである。

(2) 内容に応じて,関連の深い社会科学の科目において指導することができる。

第9 歯科技工実習

1 目標

歯科技工士として必要な歯科技工に関するすべての科目の学習を基礎として,歯科技工の技術について実験的,体験的かつ総合的に習得させる。

2 内容

(1) 全部床義歯

(2) 部分床義歯

(3) 金属冠

(4) ジャケット冠

(5) 継続歯

(6) 橋義歯

(7) メタルインレー

(8) きょう正装置

(9) その他

3 指導計画の作成と内容の取り扱い

(1) 指導の過程においては,その他の科目との関連に注意しなければならない。また,個々の作業等の指導に重点をおく場合もありうるが,それだけに熟達するだけに終わらず,基礎実習の上に立った総合的な技術を習得させるという認識のもとに指導を行なうことがたいせつである。

(2) 原価計算や安全管理についてじゅうぶん理解させることが必要である。

(3) 実習は原則として校内の施設で行なうが,特殊な機械・器具を使用するものなどについては,校外における実習や見学等によって操作法を習得させることが必要である。

第3章 養護・訓練

第1款 目標

生徒の心身の障害の状態を改善し,または克服するために必要な知識,技能,態度および習慣を養い,もって心身の調和的発達の基盤をつちかう。

第2款 内容

A 心身の適応

1 健康状態の回復および改善に関すること。

2 心身の障害や環境に基づく心理的不適応の改善に関すること。

3 障害を克服する意欲の向上に関すること。

B 感覚機能の向上

1 感覚機能の改善および向上に関すること。

2 感覚の補助的手段の活用に関すること。

3 認知能力の向上に関すること。

C 運動機能の向上

1 肢体の基本動作の習得および改善に関すること。

2 生活の基本動作の習得および改善に関すること。

3 作業の基本動作の習得および改善に関すること。

D 意思の伝達

1 言語の受容技能の習得および改善に関すること。

2 言語の形成能力の向上に関すること。

3 言語の表出技能の習得および改善に関すること。

第3款 指導計画の作成と内容の取り扱い

1 指導計画の作成に当たっては,次の事項について配慮するものとする。

(1) 個々の生徒の心身の障害の状態,発達段階および経験の程度に応じて,それぞれに必要とする第2款の内容の具体的な事項を選定し,個別にその指導の方法を適切に定めるようにすること。

(2) 各教科ならびに各教科および養護・訓練以外の教育活動における指導と密接な関連を保つようにし,組織的,計画的および具体的に指導できるようにすること。

(3) 生徒の心身の障害の状態により,特に必要がある場合には,専門の医師および他の専門家と密接な連絡をとり,適切な指導ができるようにする。

2 第2款に示す内容については,おおむね次に示す事項により指導計画を作成するものとする。

(1) 内容のAについては

ア 心身の障害に基づく心理的不適応,情緒的不安定などを防ぎまたは改善すること。

イ 家庭生活,社会生活および学校生活における望ましい基本的生活習慣と態度を身につけること。

ウ 自己の障害の状態を認識し,障害を克服しようとする積極的な意欲をつちかうこと。

(2) 内容のBおよびDについては

ア 言語的思考に関すること

(ア) 言語による思考を育て,概念形成や認識などの基本的能力を身につけること。

(イ) 適切な読書活動などを通して,言語経験を豊かにし,言語による自己形成能力を育てること。

イ 言語技能の改善および向上に関すること。

(ア) 聴覚の障害について理解を深め,補聴器の適切な取り扱いに習熟すること。

(イ) 補聴器により聴覚を活用したり,読話を併用して人の話を理解したりする技能,態度および習慣を身につけること。

(ウ) 自己の発音について正しく理解し,自己きょう正に努め,適切に話す技能,態度および習慣を養うこと。

(エ) 意思を正しく伝えるため,書くことを適切に用いること。また,諸感覚を有効に活用して,目的や必要に応じ,情報を正しく受容したり,表現したりする技能を身につけること。

(3) 内容のCについては

平衡機能の障害などに基づく平衡運動の不全または聴覚障害による身体諸機能の協応動作の遅滞などを改善すること。

3 上記2の(2)のイの事項の指導に当たっては,聴力の変動に常に注意をはらうとともに,現に耳科疾患を有し,または聴力が低下するおそれのある生徒の補聴器の使用のしかたについては,専門の医師の指示によることが必要である。
4 上記2の(2)に示す事項の指導に当たっては,特に中学部における養護・訓練の基礎の上に適切な学習活動を組織するとともに,教科等の指導と密接な関連を保って取り扱うようにすることが必要である。なお,必要に応じてアおよびイの各事項を総合的に取り扱ったり,それぞれを別個に取り扱ったりして,指導の効果を高めるようにすることがたいせつである。
5 内容の指導に当たっては,生徒の心身の発達の状態に留意して,学習に対する自発性や意欲を育てるように留意することが必要である。
6 内容の指導に当たっては,個々の生徒の心身の障害の状態および能力・適性等に応じた具体的な目標を明確にし,生徒の意欲的な活動を促すようにすることが必要である。
7 養護・訓練の時間の指導は,専門的な知識,技能を有する教師が中心となって担当し,全教師の協力のもとに,効果的な指導を行なうようにすることが必要である。

第4章 各教科および養護・訓練以外の教育活動

 各教科および養護・訓練以外の教育活動の目標,内容および指導計画の作成と内容全体にわたる取り扱いについては,高等学校学習指導要領第3章に示すところに準ずるほか,次に示すところによるものとする。
 1 指導計画は,生徒の心身の障害の状態,発達段階や特性を考慮するとともに,各教科・科目および養護・訓練との密接な関連のもとに,高等部教育の目標を達成するための教育活動であることを明確にし,特に学校の創意と教育的識見を生かして作成されなければならない。
 2 指導計画の作成に当たっては,生徒の少人数による種々の制約を解消し,積極的な集団活動が行なわれるように配慮しなければならない。
 3 学校内および学校以外で行なわれる教育活動の指導に当たっては,生徒の心身の障害の状態および能力・適性等を考慮しながら学校生活に変化を与え,生徒の生活を楽しく豊かなものにするとともに,集団行動における生徒の規律的な態度や障害を克服する積極的な意欲を育てることなどにじゅうぶん配慮しなければならない。