盲学校、聾学校及び養護学校小学部・中学部学習指導要領

○文部省告示第131号

 学校教育法施行規則(昭和22年文部省令第11号)第73条の10の規定に基づき、盲学校小学部・中学部学習指導要領(昭和46年文部省告示第77号),聾学校小学部・中学部学習指導要領(昭和46年文部省告示第78号)及び養護学校(精神薄弱教育)小学部・中学部学習指導要領,養護学校(肢体不自由教育)小学部・中学部学習指導要領及び養護学校(病弱教育)小学部・中学部学習指導要領(昭和46年文部省告示第79号)の全部を次のように改正し,昭和55年4月1日から施行する。ただし,中学部については,昭和56年3月31日まで,なお従前の例による。
 
 昭和54年7月2日
 
 文部大臣 内藤 誉三郎

盲学校、聾学校及び養護学校小学部・中学部学習指導要領

目次
第1章 総則
第2章 各教科
 第1節 小学部
 第2節 中学部
第3章 道徳
第4章 特別活動
第5章 養護・訓練

第1章 総則

第1 教育目標
小学部及び中学部における教育については,学校教育法第71条に定める目的を実現するために,児童及び生徒の心身の障害の状態及び能力・適性等を十分考慮して,次に掲げる目標の達成に努めなければならない。
1 小学部においては,学校教育法第18条各号に掲げる教育目標
2 中学部においては,学校教育法第36条各号に掲げる教育目標
3 小学部及び中学部を通じ,児童及び生徒の心身の障害に基づく種々の困難を克服するために必要な知識,技能,態度及び習慣を養うこと。

第2 教育課程一般
1 学校においては,法令及びこの章以下に示すところに従い,児童又は生徒の人間として調和のとれた育成を目指し,その心身の障害の状態及び発達段階と特性並びに地域や学校の実態を十分考慮して,適切な教育課程を編成するものとする。
 2 学校における道徳教育は,学校の教育活動全体を通じて行うことを基本とする。したがって,道徳の時間はもちろん,各教科,特別活動及び養護・訓練においても,それぞれの特質に応ずる適切な指導を行わなければならない。
 学校において道徳教育を進めるに当たっては,教師と児童生徒及び児童生徒相互の人間関係を深めるとともに,家庭や地域社会との連携を図りながら,日常生活の基本的行動様式をはじめとする道徳的実践の指導を徹底するよう配慮しなければならない。
 3 学校における体育に関する指導は,学校の教育活動全体を通じて適切に行うものとする。特に,体力の向上及び健康・安全の保持増進については,小学部の体育科及び中学部の保健体育科の時間はもちろん,特別活動,養護・訓練などにおいても十分指導するように努めるとともに,それらの指導を通して,日常生活における適切な体育的活動の実践が促されるよう配慮しなければならない。
 4 養護・訓練に関する指導は,心身の障害に基づく種々の困難を克服させ,社会によりよく適応していく資質を養うため,学校の教育活動全体を通じて適切に行うものとする。特に,養護・訓練の時間における指導は,各教科,道徳及び特別活動と密接な関連を保ち,個々の児童又は生徒の心身の障害の状態や発達段階に即して行うよう配慮しなければならない。
 5 第2章以下に示す各教科,道徳,特別活動及び養護・訓練の内容に関する事項は,特に示す場合を除き,いずれの学校においても取り扱わなければならない。
 学校において特に必要がある場合には,第2章以下に示していない内容を加えても差し支えないが,その場合には,第2章以下に示す各教科の各学年,各分野若しくは各領域(精神薄弱者を教育する養護学校においては各教科)の目標又は道徳,特別活動若しくは養護・訓練の目標やこれらの内容の趣旨を逸脱したり,児童又は生徒の負担過重となることのないようにしなければならない。
 6 盲学校,聾学校及び肢体不自由者又は病弱者を教育する養護学校の中学部における選択教科については,生徒に各学年1以上の選択教科を履修させるものとするが,その際,生徒の心身の障害の状態,進路,特性等を十分考慮し,それぞれの生徒に適した選択教科を履修させるものとする。
 7 心身の障害の状態により学習が困難な児童又は生徒について特に必要がある場合には,各教科の目標及び内容に関する事項の一部を欠き,又は各教科の各学年の目標及び内容の全部若しくは一部を当該学年の前各学年の目標及び内容(中学部においては,中学部の各教科に相当する小学部の各教科の目標及び内容を含む。)の全部若しくは一部によって替えることができる。
 8 当該学校に就学することとなった心身の障害以外に他の心身の障害を併せ有する児童又は生徒(以下「重複障害者」という。)については,次に示すところによることができる。
(1) 盲学校,聾学校又は肢体不自由者若しくは病弱者を教育する養護学校に就学する児童又は生徒のうち,精神薄弱を併せ有する者については,各教科又は各教科の目標及び内容に関する事項の一部を,当該各教科に相当する第2章第1節第2款又は第2節第2款に示す各教科又は各教科の目標及び内容の一部によって替えること。
(2) 重複障害者のうち,学習が著しく困難な児童又は生徒については,各教科,道徳若しくは特別活動の目標及び内容に関する事項の一部又は各教科に替えて養護・訓練を主として指導を行うこと。
9 心身の障害のため通学して教育を受けることが困難な児童又は生徒に対して,教員を派遣して教育を行う場合については,上記7又は8に示すところによることができる。
 10 授業時数については,次のとおり取り扱うものとする。
(1) 小学部又は中学部の各学年における総授業時数は,小学校又は中学校の各学年における総授業時数に準ずるものとすること。この場合,各教科,道徳,特別活動(学級会活動,クラブ活動及び学級指導(学校給食に係るものを除く。)に限る。(4)及び(5)において同じ。)及び養護・訓練の目標及び内容を考慮し,それぞれの年間の授業時数を適切に定めること。
(2) 盲学校,聾学校及び肢体不自由者又は病弱者を教育する養護学校における小学部又は中学部の各学年の養護・訓練に充てる授業時数は,年間105を標準とするが,児童又は生徒の心身の障害の状態に応じて適切に定めること。
また,精神薄弱者を教育する養護学校における小学部又は中学部の各学年の養護・訓練に充てる授業時数は,児童又は生徒の心身の障害の状態に応じて適切に定めること。
(3) 重複障害者,療養中の児童若しくは生徒又は教員を派遣して教育を行う場合について,特に必要がある場合には,実情に応じた授業時数を適切に定めること。
(4) 小学部又は中学部の各教科,道徳,特別活動及び養護・訓練の授業は,年間35週(小学部第1学年については,34週)以上にわたって行うように計画すること。この場合,児童又は生徒の心身の障害の状態を十分考慮し,週当たりの授業時数が負担過重とならないようにすること。なお,その際,給食,休憩などの時間については,学校において工夫を加え,適切に定めること。
(5) 小学部又は中学部の各教科,道徳,特別活動及び養護・訓練のそれぞれの授業の1単位時間は,小学部においては45分,中学部においては50分を標準とするが,学校や児童又は生徒の実態に即して適切に定めること。
(6) 特別活動のうち,小学部の児童会活動又は中学部の生徒会活動及び学校行事の授業については,それらの内容に応じ,年間,学期ごと,月ごとなどに適切な授業時数を配当するようにすること。
11 学校においては,次の事項に配慮しながら,学校の創意を生かし,全体として調和のとれた具体的な指導計画を作成するものとする。
(1) 各教科,道徳,特別活動及び養護・訓練について,相互の関連を図り,発展的,系統的な指導ができるようにすること。
なお,小学部の低学年においては,合科的な指導が十分できるようにすること。
(2) 第2章に示す各教科の内容に関する事項の指導に当たっては,各事項のまとめ方,順序及び重点の置き方に適切な工夫を加えて,効果的な指導ができるようにすること。
(3) 児童又は生徒の経験を広め,社会性を養い,好ましい人間関係を育てるため,学校の教育活動全体を通じて,小学校の児童又は中学校の生徒及び地域社会の人々と活動を共にする機会を積極的に設けるようにすること。
12 以上のほか,次の事項に配慮するものとする。
(1) 学校の教育活動全体を通じて,個々の児童又は生徒の心身の障害の状態及び能力・適性等の的確な把握に努め,個人差に即応した指導を行うとともに,中学部においては,併せて適切な進路指導を行うようにすること。
(2) 学校生活全体における言語環境を整え,児童又は生徒の言語活動が適正に行われるように努めること。
(3) 視聴覚教材などの教材・教具や学校図書館を計画的に利用すること。
なお,児童又は生徒の心身の障害の状態及び能力・適性等に即した教材・教具を創意工夫し,それらを活用して指導の効果を高めるようにすること。
(4) 指導の効率を高めるため,教師の特性を生かすとともに,教師の協力的な指導がなされるように工夫すること。
(5) 指導の成果を絶えず評価し,指導の改善に努めること。
(6) 学校医等との連絡を密にし,児童又は生徒の心身の障害の状態に応じた保健及び安全に十分留意すること。
(7) 家庭,児童福祉施設及び医療機関との連携を密にし,指導の効果を上げるように努めること。

第2章 各教科

第1節 小学部
第1款 盲学校,聾学校及び肢体不自由者又は病弱者を教育する養護学校
各教科の目標,各学年の目標及び内容並びに指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱いについては,小学校学習指導要領第2章に示すものに準ずるものとするが,指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱いに当たっては,児童の心身の障害の状態及び能力・適性等を十分考慮するとともに,特に次の事項に配慮するものとする。

1 盲学校においては,児童の視覚障害の状態等に応じて,点字又は普通の文字の読み書きを系統的に指導し,習熟させること。

2 聾学校においては,児童の言語の発達及び聴覚活用の状況に応じて,言語の指導の方法に工夫を加えること。

3 肢体不自由者を教育する養護学校においては,児童の運動機能の状態等に応じて,指導内容を適切に選定するとともに,補助用具や補助手段の活用を図ること。

4 病弱者を教育する養護学校においては,児童の病弱の状態,授業時数の制約等の状況に応じて,指導内容を適切に精選するとともに,その指導方法に工夫を加えること。

第2款 精神薄弱者を教育する養護学校
第1 各教科の目標及び内容

〔生活〕

1 目標

日常生活の基本的な習慣を身につけ,集団生活への参加に必要な態度や技能を養うとともに,家庭・社会の様子や自然の事物・現象について関心を深め,自立的な生活をするための基礎的能力と態度を育てる。

2 内容

(1) 身辺生活の処理を求めたり,自分で処理したりする。

(2) 健康で安全な生活をするよう心掛ける。

(3) 友達とつながりをもって仲良く遊ぶ。

(4) 身近な人と自分との関係を理解し,簡単な応対などをする。

(5) 家庭や学校における集団生活に参加し,簡単な役割を果たす。

(6) 日常生活で簡単な手伝いや仕事をする。

(7) 日常生活に関係の深い家庭,学校及び社会の簡単なきまりを理解する。

(8) 金銭の取扱いに慣れ,簡単な買物をする。

(9) 身近な自然の事物・現象に興味や関心をもち,その特徴や変化の様子を理解する。

(10) 家庭や社会の様子に興味や関心をもち,その働きを理解する。

(11) 日常生活と関係の深い公共の施設・機関に慣れ,また,それらを利用する。

〔国語〕

1 目標

日常生活に必要な国語を理解し,表現する能力を養う。

2 内容

(1) 話し言葉に次第に慣れ,身近な人と簡単な話をする。

(2) 文字に興味をもち,簡単な語句や文を読んだり書いたりする。

〔算数〕

1 目標

具体的な事象の取扱いを通して,数量や図形の初歩的なことを理解させ,それらを扱う能力と態度を育てる。

2 内容

(1) 数量に興味や関心をもち,初歩的な数量の扱いや計算をする。

(2) 図形やその位置の違いに関心をもち,簡単な図形や図表が分かり,それらをかいたりする。

〔音楽〕

1 目標

音楽の表現や鑑賞によって,音楽についての興味や関心をもたせ,その楽しさを味わわせる。

2 内容

(1) 音楽を楽しく聴く。

(2) 音楽に合わせて,簡単な動作や自由な身体表現をする。

(3) 打楽器や簡単な旋律楽器の初歩的な奏法に慣れ,それらを使って簡単な合奏をする。

(4) みんなと一緒に歌ったり,一人で歌ったりする。

〔図画工作〕

1 目標

初歩的な造形活動によって,造形表現についての興味や関心をもたせるとともに表現の喜びを味わわせ,情緒の安定を図る。

2 内容

(1) 絵をかいたり,ものをつくったり,飾ったりする。

(2) いろいろな材料や用具に親しみ,目的に合わせて使う。

(3) 自分や友達の作品を見て話し合ったり,自然や造形品などに関心をもったりする。

〔体育〕

1 目標

適切な運動の経験を通して,健康の増進と体力の向上を図り,楽しく明るい生活を営む態度を育てる。

2 内容

(1) 歩く,走る,跳ぶなどの運動を楽しく行う。

(2) 固定施設や器具・用具を使った遊び,表現遊び,水遊びなどの運動をする。

(3) きまりを守り,みんなで仲良く,安全に運動をする。

第2 指導計画の作成と各教科全体にわたる内容の取扱い

1 各教科の内容の全部若しくは一部を合わせ,又は各教科,道徳,特別活動及び養護・訓練の内容の全部若しくは一部を統合して指導計画を作成するに当たっては,個々の児童の実態に即して適切に工夫する。

2 指導計画の作成に当たっては,児童の精神発達の遅滞の状態や経験等を考慮しながら,実際に指導する事項を選定し,配列して,効果的な指導を行うことができるように配慮する。

第2節 中学部
第1款 盲学校,聾学校及び肢体不自由者又は病弱者を教育する養護学校

1 各教科の目標,各学年,各分野又は各領域の目標及び内容並びに指導計画の作成と各学年,各分野又は各領域にわたる内容の取扱いについては,中学校学習指導要領第2章第1節から第9節までに示すものに準ずるものとするが,指導計画の作成と各学年,各分野又は各領域にわたる内容の取扱いに当たっては,生徒の心身の障害の状態及び能力・適性等を十分考慮するとともに,この章の第1節第1款において特に示している事項に配慮するものとする。

2 学校教育法施行規則第73条の8第2項のその他特に必要な教科は,地域や学校の実態及び生徒の進路・特性等により,特に必要がある場合に設けることができる。この場合においては,学校の設置者が,名称,目標,内容等について適切に定めるものとする。

第2款 精神薄弱者を教育する養護学校
第1 各教科の目標及び内容

〔国語〕

1 目標

日常生活に必要な国語についての理解を深め,表現する能力を伸ばす。

2 内容

(1) 話の要点を大体聞き取り,聞き手に分かるように話をする。

(2) 生活に必要な簡単な語句,文及び文章を読んだり書いたりする。

〔社会〕

1 目標

社会の様子や働きについての関心と理解を深め,社会生活に必要な基礎的な能力や態度を育てる。

2 内容

(1) いろいろな活動を通して,集団生活に慣れ,自分の意見を述べたり,人の立場を理解したりして,互いに協力し合う。

(2) 社会や国には,いろいろなきまりがあることを理解する。

(3) 日常生活に関係の深い公共の施設,機関などの働きを理解し,それらを利用する。

(4) 日常生活で経験する社会的事象に興味や関心をもち,生産,消費などに関する初歩的な事柄を理解する。

(5) 自分が住む地域の様子を理解し,文化財や行事を通して地域社会の移り変わりに関心をもつ。

〔数学〕

1 目標

日常生活に必要とする簡単な数量や図形に関する理解を深め,それらを扱う能力と態度を育てる。

2 内容

(1) 簡単な数量の計算や測定をする。

(2) 簡単な図形や図表を理解し,それらを生活に利用する。

〔理科〕

1 目標

日常生活に関係深い自然の事物・現象についての初歩的な理解を深め,自然を愛する豊かな心情を培う。

2 内容

(1) 人の体の主な仕組みや働きに関心をもつ。

(2) 身近な生物の成長及び活動の様子に関心をもつ。

(3) 身近な事物や機械・器具の構造や扱いについての初歩的な知識をもつ。

(4) 自然の事物・現象についての興味を広げ,人間生活との関係を理解する。

〔音楽〕

1 目標

音楽の表現及び鑑賞の能力を培い,音楽についての興味や関心をもたせ,生活を明るく楽しいものにする態度と習慣を育てる。

2 内容

(1) いろいろな音楽を楽しく聴く。

(2) 音楽を聴いて感じたことを動作で表現したり,リズムに合わせて身体表現をする。

(3) 打楽器や簡単な旋律楽器を使って,合奏や独奏をする。

(4) 独唱や齊唱,簡単な輪唱などをする。

〔美術〕

1 目標

造形活動によって,表現及び鑑賞の能力を培い,豊かな情操を養う。

2 内容

(1) 経験や想像をもとにして,計画を立ててかいたり,つくったり,飾ったりする。

(2) いろいろな材料や用具などの性質や扱い方を理解して,上手に使う。

(3) 自然や優れた造形品を鑑賞する。

〔保健体育〕

1 目標

適切な運動の経験や健康についての理解を通して,健康の増進と体力の向上を図るとともに,明るく豊かな生活を営む態度を育てる。

2 内容

(1) 自己の体力に応じた体操をする。

(2) 簡単なスポーツやダンスなどの運動をする。

(3) きまりを守り,互いに協力して,安全に運動をする。

(4) 保健に関する初歩的な事項を理解する。

〔職業・家庭〕

1 目標

明るく豊かな職業生活や家庭生活が必要なことを理解させるとともに,職業生活及び家庭生活に必要な基礎的な知識と技能及び実践的な態度を育てる。

2 内容

(1) 職業につくためには,基礎的な知識と技能が必要であることを理解する。

(2) 道具や機械などを使って,安全に作業や実習をする。

(3) 自分の役割を考え,他の者と協力し,作業や実習をする。

(4) 家族がそれぞれの役割を果たしていることを理解し,楽しい家庭生活をするために協力し合う。

(5) 家庭生活に必要な基礎的な知識と技能を習得する。

(6) 余暇を有効に過ごすための方法を知り,生活に生かす。

〔その他特に必要な教科〕

学校教育法施行規則第73条の8第2項のその他特に必要な教科は,地域や学校の実態及び生徒の進路・特性等により,特に必要がある場合に設けることができる。この場合においては,学校の設置者が,名称,目標,内容等について適切に定めるものとする。

第2 指導計画の作成と各教科全体にわたる内容の取扱い

指導計画の作成と各教科全体にわたる内容の取扱いについては,この章の第1節第2款第2に示すものに準ずるものとする。

第3章 道徳

小学部又は中学部の道徳の目標,内容及び指導計画の作成と内容の取扱いについては,それぞれ小学校学習指導要領第3章又は中学校学習指導要領第3章に示すものに準ずるほか,次に示すところによるものとする。
1 児童又は生徒の心身の障害に基づく種々の困難を克服して,強く生きようとする意欲を高め,明るい生活態度を養うとともに,健全な人生観の育成を図ることが必要である。
2 各教科,特別活動及び養護・訓練との関連を密にし,経験の拡充を図り,広い視野に立って道徳的判断や行動ができるように指導することが必要である。

第4章 特別活動

小学部又は中学部の特別活動の目標,内容及び指導計画の作成と内容の取扱いについては,それぞれ小学校学習指導要領第4章又は中学校学習指導要領第4章に示すものに準ずるほか,次に示すところによるものとする。
1 小学部における児童活動及び中学部における生徒活動においては,適宜他の学級や学年と合併するなどして,少人数からくる種々の制約を解消し,活発な集団活動が行われるようにすることが必要である。
2 児童又は生徒の経験を広め,社会性を養い,好ましい人間関係を育てるため,特に特別活動においては,小学校の児童又は中学校の生徒及び地域社会の人々と活動を共にする機会を積極的に設けることが必要である。

第5章 養護・訓練

第1 目標
児童又は生徒の心身の障害の状態を改善し,又は克服するために必要な知識,技能,態度及び習慣を養い,もって心身の調和的発達の基盤を培う。

第2 内容
A 心身の適応
1 健康状態の回復及び改善に関すること。
2 心身の障害や環境に基づく心理的不適応の改善に関すること。
3 障害を克服する意欲の向上に関すること。
B 感覚機能の向上
1 感覚機能の改善及び向上に関すること。
2 感覚の補助的手段の活用に関すること。
3 認知能力の向上に関すること。
C 運動機能の向上
1 肢体の基本動作の習得及び改善に関すること。
2 生活の基本動作の習得及び改善に関すること。
3 作業の基本動作の習得及び改善に関すること。
D 意思の伝達
1 言語の受容技能の習得及び改善に関すること。
2 言語の形成能力の向上に関すること。
3 言語の表出技能の習得及び改善に関すること。

第3 指導計画の作成と内容の取扱い
1 指導計画の作成に当たっては,個々の児童又は生徒の心身の障害の状態,発達段階及び経験の程度に応じて,それぞれに必要とする第2の内容を相互に関連づけて具体的な事項を選定し,個別にその指導の方法を適切に定めるものとする。
2 指導計画の作成に当たっては,各教科,道徳及び特別活動における指導と密接な関連を保つようにし,組織的,計画的に指導が行われるようにするものとする。
3 内容の指導に当たっては,個々の児童又は生徒の心身の障害の状態及び能力・適性等に応じた具体的な目標を明確にし,児童又は生徒の意欲的な活動を促すようにするものとする。
4 養護・訓練の時間の指導は,専門的な知識や技能を有する教師が中心となって担当し,全教師の協力のもとに,効果的な指導を行うようにするものとする。
5 児童又は生徒の心身の障害の状態により,必要に応じて,専門の医師及びその他の専門家の指導・助言を求め,適切な指導ができるようにするものとする。