■研修員だより
 今号は、平成21年度第三期特別支援教育専門研修修了の川上幸子先生からお寄せいただきました。
 
「忘れられない時間」
 
川上 幸子(三重県立特別支援学校東紀州くろしお学園)
 
 高等部2年生の担任となり、修学旅行、職場実習と慌ただしかった1学期…今では久里浜で学んだ2ヶ月間が遠い昔のように感じられます。
 周りは知らない人ばかり、不安と心細さでいっぱいでしたが、毎日著名な先生方が来られて講義をしてくださることにはとても感動しました。私の勤務する三重県の最南端の地域では、希望する研修会に参加するのは本当に大変です。ところがしばらくすると膨大な量の講義を消化しきれない自分がいました。久々に持った高い志は少しずつ崩れ、家族と離れた寂しさが募りました。そんな気持ちを癒してくれたのは研究所で共に学んだ研修員の先生方です。おいしいお酒を飲みながら教育のこと、人生のことなど熱く語り合いました。自分とじっくり向き合える時間、教育への熱い思いを持った仲間との議論…恵まれた環境の中で、とても贅沢な時間を過ごすことができました。学び続けることの大切さ、人との絆の大切さを実感し、所外研修を通じて子どもたちの抱える問題に傍観者ではなく当事者として自分にできることは何かを常に問い続けていかなければという思いが一層強くなりました。
 研究所で学んだあの時間は、私にとって忘れられない一生の宝物であり、そこで出会ったみなさんとの絆をこれからもずっと大切にしていきたいと思っています。