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理事長あいさつ

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  国立特別支援教育総合研究所は、我が国における障害のある子どもの教育の充実・発展に寄与するため、昭和46年に文部省直轄の研究所(国立特殊教育総合研究 所)として設置されました。その後、平成13年に独立行政法人に移行し、平成19年には「国立特別支援教育総合研究所」と名称変更して、現在に至っています。

 障害のある子どもの教育については、平成19年度から「特別支援教育」に移行し、特別支援学校や特別支援学級で学ぶ子どもや通級による指導を受ける子どもに加え、 小・中学校等の通常の学級で学ぶ発達障害等の子どもも対象となりました。

 平成26年1月には、我が国も障害者権利条約を批准しました。そこで提唱されているインクルーシブ教育システムの構築に向けて、特別支援教育を一層推進していくこ とが重要です。

 こうした状況の中、本研究所は、平成28年度から第四期中期目標期間に入り、今年度は最終年度に当たります。変化の激しい時代の中で、本研究所は、特別支援教育の 推進のため、気持ちを新たに種々の事業に取り組んでいく所存です。

 基幹研究としての横断的研究や障害種別研究、また、地域実践研究を実施していくとともに、特に、これまでの研究成果の教育現場等における活用を重視して、 小学校や中学校等にも、特総研を知っていただけるよう、一層、工夫していくこととしています。
 研修事業に関しては、令和2年4月より、これまでの講義配信シ ステムを「インターネットによる講義配信 NISE学びラボ~特別支援教育eラーニング」としてリニューアルしました。引き続き、小・中学校の学習指導要領の解説にある「 各教科等の学びの過程における困難さに対する指導の工夫」についての講義配信コンテンツの作成を進めるとともに、既存の講義配信の見直しを行い、内容の一層の充実に 努める予定です。

 また、「難聴児の早期支援に向けた保健・医療・福祉・教育の連携プロジェクト(令和元年6月報告)」を受け、難聴児の早期支援のための保健・医療・福祉及び教育の連 携促進や聾学校の乳幼児教育相談担当者の専門性向上を目的として全国研修会を実施することとしています。
 さらに、文部科学省と厚生労働省の連携による「家庭 と教育と福祉の連携『トライアングル』プロジェクト報告(平成30年3月)」や「文部科学省障害者活躍推進プラン(発達障害等のある子供達の学びを支える~共生に向け た「学び」の質の向上プラン~)(平成31年4月)」を踏まえ、教育と福祉が連携・協働した発達障害支援に係る人材育成のための研修コアカリキュラム案(令和元年度作成 )について、6自治体(5県1市)において実践的検証を行い、全国の自治体に参考となる研修モデルを提案していく予定です。
 インクルーシブ教育システム推進セ ンターにおいては、5年間の地域実践研究の集大成を図るとともに、二つのテーマを取り上げ、今年度も地域実践研究員を受け入れ、地域の実情に応じたインクルーシブ教 育システムの確立に向けて、研究所の職員とともに研究活動を進めることとしています。
長期派遣と短期派遣を合わせて、13名の地域実践研究員が、本研究所におい て、それぞれの地域の実情に応じたテーマに基づき、インクルーシブ教育システムの確立に向けて、研究所の職員と一緒に研究活動を進めることとしています。

 特別支援教育を推進していくため、関係諸機関との連携協力にも努め、研究所の活動の更なる充実を図っていきたいと考えています。
 今後とも、国民の皆様 をはじめ、関係各位の一層のご支援、ご協力をお願い申し上げて、挨拶とさせていただきます。

令和2年4月
独立行政法人国立特別支援教育総合研究所

理事長 宍戸 和成