拡大教科書作成システムの開発とその教育効果の実証的研究
平成16年度の研究成果
- 今年度の研究成果
- 平成17年度採択の拡大教科書の編集・作成
- 弱視学級における拡大教科書の使用状況の把握
- 「拡大教科書」作成マニュアルの刊行
今年度の本研究の主な研究活動は、上述した平成17年度使用予定の検定教科書(社会・理科)を 見やすく分かりやすいレイアウトに編集するなど、実際的な編集作業を通して、作成システムの開発研究を 行い、拡大教科書を作成・出版することです。
したがって、上述したように平成17年2月を目途に、改訂された小学校社会及び理科の拡大教科書 を作成するために、教科書の拡大に必要な諸条件の調査・確認作業を通して、各教科書の編集・作成システム の研究を行っています。
平成16年度全国弱視特殊学級及び弱視通級指導教室 設置校実態調査により、全国の弱視学級等おいて、拡大教科書を使用している 児童生徒数および拡大教科書を使用している 児童生徒の視力について、その実態を把握しました。
本書は、当研究所による社会・理科の「拡大教科書」作成を通して、その作成方法および 編集方針についてまとめたもので、ジアース教育新社から 出版する予定です。(2005年1月)
本書では、導入として弱視児童生徒にとっての拡大教材の意義や、これまでの「拡大教科書」作成に ついての取り組み、その電子化等についても述べています。
編集方針については、文字・図版の拡大および修正、そしてそれらのレイアウト方法等について、 各項目に 分けて具体的に方針を挙げて説明しています。また、それぞれの方針に対応する原本および 「拡大教科書」のサンプルを原寸大かつカラーで掲載しています。
本書は、「拡大教科書」を作成する教科書会社や拡大写本ボランティア等の手引として、また、 教員などによる拡大教材一般の作成の手引としても活用されることが期待されています。