養護学校等における自閉症を併せ有する幼児児童生徒の特性に応じた教育的支援に関する研究
研究の実施計画
- 趣旨及び目的
- 研究全体の概要
- 「研究所がこれまで行ってきた自閉症教育に関する研究を展望し,既に成果の出ている課題,研究中の課題, 取り組んでいない課題等に整理するとともに,既に得られている成果に基づきガイドブックをまとめ,実践の成果を整理して改訂を図る。
- 国内,特に知的障害養護学校における自閉症の特性に応じた教育課程開発研究を展望し,知的障害とは異なる特性に応じた指導内容を実践的に整理する。
- 研究協力校における自閉症に特化した学級等の指導実践について,指導内容・方法及び対象児の変化を追跡記録し, 有効な指導内容・方法,環境整備について検討する。
- 以上のことから得られた研究成果を基に,指導内容,指導方法,環境整備の観点から仮説的な指導パッケージを試作し, 研究協力校での実践をもとに修正し報告書にまとめる。
- 最終年度には,研究パートナー制を活用しつつ,国内各地でのセミナーを開催し,研究成果の普及を図りつつ報告書をまとめる。
- 自閉症を併せ有する幼児児童生徒の指導内容,指導法,環境整備の実態と課題を明らかにするため,盲・聾・養護学校を対象とした調査を実施する。 調査結果を踏まえて,最終年度のセミナーの構成を検討する。
- 期待する成果
- 平成16年度(3年計画の2年次)の計画
- 研究分担者・研究協力者・研究協力機関
- 研究分担者
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小塩允護 教育支援研究部総合研究官(研究代表者)
竹林地毅 教育支援研究部総括主任研究官(サブ代表者)
徳永豊 企画部総括主任研究官
廣瀬由美子 教育支援研究部主任研究官
是枝喜代治 教育支援研究部主任研究官
佐藤克敏 教育支援研究部主任研究官
齊藤宇開 教育支援研究部研究員
涌井恵 教育支援研究部研究員
- 研究協力者
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園山繁樹 筑波大学助教授
肥後祥治 熊本大学助教授
宇佐川浩 淑徳大学教授
河島淳子 トモニ療育センター所長
寺尾孝士 おしまコロニー星が丘寮長
河島淳子 トモニ療育センター所長
三苫由起雄 東京都立七生養護学校長
西川公司 筑波大学附属久里浜養護学校長
荒川正敏 筑波大学附属久里浜養護学校教諭
氏田照子 日本自閉症協会副会長
石塚謙二 文部科学省特別支援教育調査官
- 研究協力機関
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筑波大学附属久里浜養護学校
北海道教育大学附属養護学校
東京都立小金井養護学校
富山大学教育学部附属養護学校
香川大学教育学部附属養護学校
- 実施計画
- 平成16年4月から7月
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- ガイドブック及び国立久里浜養護学校(平成15年度)の成果を活用した研究協力校における指導実践への協力, 追跡記録,有効な指導内容・指導法の検討
- 自閉症を併せ有する幼児児童生徒の指導内容,指導法,環境整備の実態と課題について 盲・聾・養護学校を対象とした調査の実施
- 第1回研究協議会の開催 研究協力校との連絡会の開催
- 調査結果のまとめと公表
- 研究協力校の実践の整理と中間まとめ
- 研究パートナー制を活用したセミナー開催の構想の検討 平成17年2月
- 研究協力校の実践の整理とまとめ
- 第2回研究協議会の開催
平成16年10月
養護学校等では,障害のある幼児児童生徒個々のニーズに応じた教育的支援が行われています。 近年,これらの学校に在籍する自閉症を併せ有する幼児児童生徒の割合が増加傾向にあると言われています。 こうした自閉症を併せ有する幼児児童生徒をよりよく支援するために,自閉症の特性に応じた指導内容や指導法の開発, 学校・学級環境の整備が重要な課題となっています。
本研究では,これまでの国内外の自閉症教育に関する研究成果を整理し,教育的支援に役立つガイドブックを作成するなど, 指導内容,指導方法,環境整備の在り方の研究を進めます。
知的障害養護学校における指導内容,指導法,環境整備に関する課題を中心に,これまでの研究成果を整理し,より実践的な指導のためのガイドブックをまとめることができる。 また,研究協力校の先駆的な実践事例などを参考に,有効な指導内容,指導法を検討することで,新たな指導パッケージを試作し,実際の指導に寄与することができる。