平成16年度LD・ADHD・高機能自閉症児担当指導者養成研修講義等内容
講義等内容
<講義>28コマ | |||
講義題目 | 講師氏名(所属・職名) | 講義内容 | |
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1.LD・ADHD・高機能自閉症の教育をめぐる現状と課題 | 柘植雅義 (文部科学省初等中等教育局特別支援教育課・特別支援教育調査官) |
LD・ADHD・高機能自閉症への教育の現状と課題及び教育施策について文部科学行政の立場から講義する。ガイドラインの作成等特別支援教育推進体制の整備の状況と諸外国におけるLD等の支援の現状についても触れる。 | |
2.LDの理解と支援 | 上野一彦 (東京学芸大学・教授) |
LD概念の歴史と変遷、定義及び状態像、発達的変化等について、さらにその支援の在り方について基本的考え方を解説する。 | |
3.ADHDの理解と支援 | 花輪敏男 (教育支援研究部・総括支援教育調査官) |
LD概念の歴史と変遷、定義及び状態像、発達的変化等について、さらにその支援の在り方について基本的考え方を解説する。 | |
4.高機能自閉症の理解と支援 | 東條吉邦 (茨城大学・教授) | 高機能自閉症の概念の歴史と変遷、定義及び状態像、発達的変化等について、さらにその支援の在り方について基本的考え方を解説する。 | |
5.発達障害概論 | 渥美義賢 (教育支援研究部・総合研究官) | 発達障害の概念、LD・ADHD・高機能自閉症及びそれらの関連を主に医学的概念として論じる。 | |
6.医療との連携のあり方 | 原仁 (横浜市中部地域療育センター・所長) | LD等を診察する医学の専門領域、医学的検査を適用する場合の基本的考え方、医療機関の利用の仕方などについて解説する。 | |
7.発達の見方 | 宇佐川浩 (淑徳大学・教授) | 子どもの心身機能の発達を、障害のある子どもの発達的課題を視野に入れながら、概説する。 | |
8.行動と学習の見方 | 緒方明子 (明治学院大学・教授) | 臨床観察法やカリキュラム・べ一スド・アセスメント、課題分析法などを踏まえ学習上・行動上の困難の捉え方分析の仕方、支援の在り方を論じる。 | |
9.アセスメント概論 | 篁倫子 (教育支援研究部・総括主任研究官) | 心理教育的アセスメントの目的を明らかにしながらLD・ADHD・高機能自閉症等の判断と指導計画・教育支援計画の作成に必要なアセスメントの過程を概説する。 | |
10.心理検査の解釈 | 海津亜希子 (企画部・研究員) | WISC-ⅢやK-ABC等個々の心理検査結果の解釈、諸検査結果の総合的解釈について解説し、指導方針を立てるポイントを論じる。 | |
11.個別の指導計画の立て方Ⅰ | 小林倫代 (教育相談センター・総括主任研究官 | 個別の指導計画の立案にあたり、子どもをどのような視点でみて、目標や課題を立てるかについて、全国調査の結果を紹介しながら考えていく。 | |
12.個別の指導計画の立てⅡ | 佐藤克敏 (教育支援研究官・主任研究官) | 子どもと環境の実態把握、個別の指導目標の精選、指導目標の行動目標化、指導の手だて等個別の指導計画の基本知識とプロセス、ポイントを具体例を交えて論じる。 | |
13.言語とコミュニケーション障害の理解 | 竹田契一 (大阪医科大学LDセンター・客員教授) | 音声学、言語学、言語病理学の基礎知識、LD等における言語とコミュニケーションの障害の概略とその対応について解説する。 | |
14.言語とコミュニケーションへの指導 | 松村勘由 (教育研修情報部・総括主任研究官) | LD等における言語とコミュニケーションの障害に関わる指導・支援の考え方と実際について解説する。 | |
15.読み書き障害への対応 | 福部美佳子 (旭出学園教育研究所・研究員) | 小・中学生に見られる読み書きのつまずき内容をLDのタイプと関連づけながら論じ、つまずきの分析法とそれに基づく具体的な対応について解説する。 | |
16.算数障害への対応 | 秋元有子 (白百合女子大学発達臨床センター・非常勤講師) | 算数・数学の学習でつまずきやすい内容をLDのタイプと関連づけながら論じ、授業における指導の実際、生活における対応などについて解説する。 | |
17.感覚運動面の指導 | 是枝喜代治 (教育支援研究部・主任研究官) | 感覚刺激への過敏性、協調運動の拙さ、不器用さ等、LD等に見られる感覚運動面の間題について、把握・分析の仕方、対応の基本を具体例を交えて論じる。 | |
18.社会的スキルの指導 | 安住ゆう子 (LD発達相談センターかながわ・主任) | 社会的スキル・社会性とは何か、LD等の児童生徒に見られる社会的スキルの困難を説明し社会的スキルの評価と指導の実際、学校内や学級内での指導への応用について解説する。 | |
19.後期中等教育と進路 | 小塩允護 (教育支援研究部・総合研究官) | LD等を含む軽度発達障害のある生徒への後期中等教育の現状を具体例を交えて解説し、社会参加を目指した進路指導の課題について論じる。 | |
20.就労支援 | 望月葉子(障害者職業総合センター・主任研究官) | LD等の軽度発達障害のある人の就労支援事例を紹介し、就労支援の現状と課題を職業リハビリテーションの立場から論じる。 | |
21.22.校内支援体制の実際(2コマ) | 藤田直子 (茨城県守谷市立松前台小学校・教諭) 海老原紀奈子 (茨城県守谷市立守谷小学校・教諭) 廣瀬由美子 (教育支援研究部・主任研究官) | 校内委員会の立ち上げ専門家チームや巡回相談員との連携等、校内支援体制に関する研究成果を解説するとともに、特殊教育担当者による校内におけるコーディネーター機能、地域におけるコーディネーター機能について協議する。 | |
23.学校におけるコンサルテーションとコーディネーション | 石隈利紀 (筑波大学・教授) | 学校心理学の立場から、LD等の障害のある児童生徒を抱える学級・学校に対する地域コーディネーター等外部専門家の役割を具体的に論じる。 | |
24.心のケア | 佐々木正美 (川崎医療福祉大学・教授) | LD・ADHD・高機能自閉症等の子どもたちは人間関係を築くことの苦手さ、ストレスに対する脆弱性、これらの障害に対する周囲の大人の不適切な対応などから、心理的不適応を示しやすい。いじめや不登校など、二次障害と言われる状態をいかに予防するか、いかに子どもの心を育てていくかを考える。 | |
25.事例研究1 -LD- | 伊藤逞子 ((社)神奈川学習障害教育育研究協会・研究相談部長) | LDの子どもの学習と行動に対する指導と対応の在り方を、指導実践の事例を通して学び、検討していく。 | |
26.事例研究2 -高機能自閉症- | 大柴文枝 (教育相談センター・主任研究官) | 知的障害を伴わない自閉性障害の子どもの教育相談事例を通し、指導と支援の在り方を考える。 | |
27.事例研究3 -ADHD- | 黒川君江 (東京都文京区立駒本小学校・教諭) | ADHDの子どもの学習と行動に対する指導と対応の在り方を、指導実践の事例を通して学び、検討していく。 | |
28.保護者の関連のあり方 | 山岡修 (全国JD親の会) 井出籠栄理子 (NPO法人えじそんくらぶ東京E-CHAP代表) 須田初枝 (社団法人日本自閉症協会) | LD・ADHD高機能自閉症等の障害のある子どもを持つ保護者の悩みやニーズを概観し、教員、学校、専門機関と保護者との間における、保護者が考える連携とはどういうものであるかを議論してもらう。 |
<事例協議> 5.5コマ | ||
題目 | 班別担当者氏名(所属・職名) | 内容 |
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事例協議(4コマ) | 1班 小林倫代 (教育相談センター・総括主任研究官) 2班 佐藤克敏 (教育支援研究部・主任研究官) 3班 海津亜希子 (企画部・研究員) 4班 花輪敏男 (教育支援研究部・総括主任研究官) 5班 大柴文枝 (教育相談センター・主任研究官) 6班 是枝喜代治 (教育支援研究部・主任研究官) 7班 廣瀬由美子 (教育支援研究部・主任研究官) 8班 小野龍智 (教育研修情報部・主任研究官) |
受講者による事例報告を基に協議 |
事例協議まとめ(1.5コマ) | 事例報告に関するまとめの協議 |
<自己研修> 2.5コマ |