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平成18年度情報手段活用による教育的支援指導者研修講義等内容

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 研修受講に当たっては、次の内容について、予めインターネットにより事前学習を可能としている。
(URL:http: //www3.et.nise.go.jp/~h18-jouhou/ 各講義等は各20分程度)
  • 「研修内容に関するオリエンテーション」
        担当:渡邉 正裕(教育研修情報部・研究員)
  • 「特殊教育における情報手段活用の意義と研究所の活動」
        担当:中村  均(教育研修情報部・部長)
  • 「情報教育研修の企画と運営」
        担当:小野 龍智(教育研修情報部・主任研究員)

講義等内容

講義題目等 講師氏名(所属・職名) 講義内容
AACの活用 中邑 賢龍
(東京大学先端科学技術研究センター・特任教授)
 コミュニケーションエイドについてその歴史と背景、理論と実践について論じる。
情報手段活用を推進するための施策 丹羽 登
(文部科学省初等中等教育局特別支援教育課・特殊教育調査官)
 特殊教育における情報機器利用の位置づけとその課題について論じる。
(1)学習指導要領における情報教育
(2)情報化対応事業の概要
(3)特殊教育における情報手段の活用
  (IT)の実際とその意義
(4)特殊教育における情報手段の活用
  (IT)と今後の課題
視覚障害教育における情報手段の活用 金子 健
(企画部・主任研究員)
 視覚障害教育における情報手段活用による支援について、その障害特性と支援方法について論じる。
聴覚言語障害教育における情報手段の活用 横尾 俊
(企画部・研究員)
 聴覚言語教育における情報手段による支援について、その障害特性と支援方法や、コミュニケーション支援・言語指導等について論じる。
情報手段活用における医学的な配慮とフィティングの工夫
(講義・演習)
松本 琢磨
(神奈川県総合リハビリテーションセンター神奈川リハビリテーション病院・作業療法士)
 医療現場における情報手段の活用について、病弱・肢体不自由等を中心に医学的な観点からその配慮すべき事項や工夫について論じ、フィッティングの工夫について演習を行う。
病弱教育における情報手段の活用 滝川 国芳
(教育支援研究部・主任研究員)
 病弱教育における情報手段による支援について、その障害特性と支援方法について論じる。補充指導、ネットワークによる社会参加を中心に、その現状と問題点、今後の方向性について論じる。
肢体不自由教育における情報手段の活用 渡邉 章
(教育研修情報部・総括研究員)
 肢体不自由教育における情報手段を活用した支援について、コミュニケーション支援を中心に、その実際と配慮点について述べる。
知的障害教育における情報手段の活用 太田 容次
(教育研修情報部・主任研究員)
土井 靖之
(筑波大学附属久里浜養護学校・教諭)
 知的障害教育における情報手段による支援について、その障害特性と支援方法について論じる。認知・記憶・学習支援、社会参加に向けての指導等の観点から考察する。なお、知的障害者のネットワーク活用について論じる。
 また、自閉症教育における情報手段による支援について、筑波大学附属久里浜養護学校の実践を紹介し、その障害特性と支援方法について論じる。
特殊教育用学習ソフトウェアの活用 太田 容次
(教育研修情報部・主任研究員)
土井 靖之
(筑波大学附属久里浜養護学校・教諭)
 特殊教育現場では様々な教材ソフトウェアが利用されている。本講義では内外の様々な特殊教育ソフトウェアを紹介する。また、国内の自作教材についてまとめた「MES自作教材集CD-ROM」やWebデータベース「FPSECSL」について紹介し、それらの利用について論じる。
アシスティブ・テクノロジーの導入と評価 棟方 哲弥
(企画部・総括研究員)
 WATIのアセスメントツールを用いたアシスティブ・テクノロジーの導入方法並びに国際生活機能分類(ICF)を用いた評価手法について検討する。
軽度発達障害教育における情報手段の活用 西谷 淳
(滋賀県湖南市健康福祉部社会福祉課発達支援室・室長補佐)
 軽度発達障害教育における情報手段による支援について、その障害特性と支援方法について論じる。
個別の指導計画と情報手段の活用 西谷 淳
(滋賀県湖南市健康福祉部社会福祉課発達支援室・室長補佐)
 特別支援教育推進体制モデル事業にかかる指定地域の実例と個別の指導計画について紹介し、その運営における情報ネットワークの活用について論じる。
障害者のインターネット利用と情報機器のアクセシビリティ
(実習)
小野 龍智
(教育研修情報部・主任研究員)
渡辺 哲也
(教育支援研究部・主任研究員)
渡邉 正裕
(教育研修情報部・研究員)
 高齢者・障害者が、Webサイトや情報機器を支障なく利用できるために配慮されるべき事項や、工夫について論じる。
情報関連支援機器操作演習 棟方 哲弥
(企画部・総括研究員)
渡邉 章
(教育研修情報部・総括研究員)
太田 容次
(教育研修情報部・主任研究員)金子 健
(企画部・主任研究員)
 研究所のiライブラリーにおいて、市販の支援機器を中心に、基本操作、設定やメンテナンス方法の実習を行う。
福祉施策と情報機器活用 井上 剛伸 (国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所
福祉機器開発部・室長)
 障害のある人々のための福祉施策と情報機器利用について論じる。
 日常生活用具普及をはじめとした厚生労働省の施策、福祉機器全般、ICFの活用、(電動)車いすのフィッティング、などを中心に述べる。
重度・重複障害教育における情報手段の活用(講義・演習) 金森 克浩、小松 敬典
(東京都立光明養護学校・教諭)
太田 容次
(教育研修情報部・主任研究員)
渡邉 正裕
(教育研修情報部・研究員)
 スイッチトイを中心に様々な実践例について紹介する。スイッチトイの制作演習を行う。
生活に密着した情報モラルと個人情報の保護 高市 幸造
(愛媛大学教育学部附属養護学校・教諭)
 特殊教育における情報モラルと個人情報の取り扱いについて論じる。
障害者の高等教育から就労、生活を変えたICT活用 磯田 真一
(日本IBM大和営業所・NLS技術翻訳部)
 米国の教育における障害者支援と制度の実態について論じる。カリフォルニア大学バークレー校(UCB)の実際について、同校卒業生の立場から日常生活におけるICTについて、講師が学んだ環境から就労に結びつくまでを紹介する。

○実地研修

題目等 実地研修先・担当 研修内容
養護学校におけるアシスティブ・テクノロジー活用の実際 東京都立光明養護学校
教諭 小松 敬典
教諭 金森 克浩
 肢体不自由教育におけるアシスティブテクノロジー活用の実際について研修する。また、併せて同校が地域支援活動の一環として行っている支援技術センターを見学する。
東京都立光明養護学校
〒156-0043 東京都世田谷区松原 6-38-27
聾学校におけるアシスティブ・テクノロジー活用の実際 東京都立葛飾ろう学校
教諭 伊藤 守
教諭 大木 直行

○研究協議等
 受講者は、障害のある子どもに対する情報教育・情報手段活用による教育的支援(アシスティブ・テクノロジー)等に関する研修計画を立案し、レポートとして提出いただくこととしている。
 なお、設定するテーマは、受講者自身のもつ問題を解決するための教材や教具、実践等を研修テーマとし、講義等との関連を意識して、事前に電子的に提出する。
 提出された研修計画(レポート)や所属校等の障害種別等を参考にして、班を構成し、研修企画演習2及び研究協議2に取り組み、研修企画を再考し、企画案として完成させる。

題目等 研修内容
研究協議1 全体の場で、持ち寄った研修計画案(レポート)の紹介等を行う。
研修企画演習1 講義等を受けて、講師とのやり取りを行いながら研修計画案の改善を検討する。
研修企画演習2 講義等を受けて、研修計画案の改善を検討する。
研究協議2 研修計画案について、班別に協議を行い、企画案を完成させる。
研修成果発表会 研修計画の企画案について、研修成果として発表を行う。
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