障害のある子ども一人一人の教育的ニーズに対応した教育の実現に貢献します。

国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第26号

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
      国立特別支援教育総合研究所メールマガジン
        第26号(平成21年 5月号)2009.5.1
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NISE ━━
【目次】
■お知らせ
■NISEトピックス
 トピックス
■特別支援教育関連情報
■研修員だより
■特別寄稿
■編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■お知らせ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★NEWS★

●「発達障害教育情報センター」Webサイトの最新情報!

 「更新情報」「トピックス」欄には、発達障害関連の「図書リスト」や、
文部科学省が作成した「スクールソーシャルワーカー実践活動事例集」が掲
載されていますので、ぜひご活用ください。
 また、配信講義では「授業中や座っているべき時に席を離れてしまう子」
が追加されています。授業中に席を離れてしまうといった行動の背景や、離
席をさせないための指導のポイントについて分かりやすくまとめられていま
す。ぜひご覧いただき、ご意見、ご感想をお寄せください。

 ★5月Webサイト更新情報
・「研修講義」コーナー(「授業中や座っているべき時に席を離れてしまう
子」の配信講義)
・「トピックス」コーナー(「スクールソーシャルワーカー実践活動事例集」
などの掲載)
・「もっと詳しく」コーナー(2008年の発達障害関連図書リストの掲載)

 Webサイトへの新規アクセス数が4万2千件を超え、海外からのアクセス
も46か国から700件を超えました。これからも、ますます皆様のお役に立て
るようがんばってまいります。
 今後も新しい情報を全国に向けて発信するとともに、多くのユーザーの声
をいただきながら、充実したWebサイトにしていきたいと考えております。
 皆様のご意見、ご感想をお寄せください。
 
 ○本センターWebサイトはこちら→http://icedd.nise.go.jp

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■NISEトピックス
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★トピックス★ 
●世界自閉症啓発デーについて
              渥美 義賢(発達障害教育情報センター長)

 平成19年12月18日の国連総会において、 4月 2日を「世界自閉症啓発デー」
(World Autism Awareness Day)とすることが決議されました。我が国では
これに対応し、平成20年 4月 2日に厚生労働大臣のメッセージが出されまし
た。
 平成21年 4月 2日は、我が国で世界自閉症啓発デーに対応する実質的な初
年度となり、広く自閉症とその支援の必要性について知ってもらうための活
動を行うことになり、世界自閉症啓発デー・日本実行委員会が組織されまし
た。ここに厚生労働省、日本自閉症協会等と共に国立特別支援教育総合研究
所も加わっています。世界自閉症啓発デー・日本実行委員会では、シンポジ
ウム、自閉症の人びとの作品展、ポスター・パンフレットの配布、Webサイ
トを通じた啓発等により、自閉症についての正しい知識やその支援の必要性
について広く国民に知ってもらう活動を行っています。
 下記の世界自閉症啓発デー・日本実行委員会の公式サイトでは、継続的に
自閉症の啓発に関する情報を提供していく予定であり、 4月 2日に行われた
シンポジウムに関する情報も提供しています。

 ○世界自閉症啓発デー・日本実行委員会の公式サイトはこちら→
  http://www.worldautismawarenessday.jp/


●第9回日韓特別支援教育セミナーの報告

 平成21年 3月18日(水)、第9回日韓特別支援教育セミナ-が開催されま
した。このセミナ-は、本研究所(NISE)と韓国国立特殊教育院(KNISE)
が平成 7年11月に研究協力協定を締結したことに基づき、両機関における特
別支援教育の発展のための協力と交流を推進するために、平成12年度より毎
年両機関の共催で開催されているものです。
 今回は、韓国から3名の発表者を迎え、「日韓における生涯別段階の支援
体系について-幼少期・小中高等学校期・成人期における支援-」をメイン
テ-マとして、本研究所を会場に開催し、サブテーマ毎に日本側、韓国側か
らそれぞれの発表と研究協議が行われました。セミナーには本研究所職員、
外部からの参加者を含め約50名の参加者がありました。全般的に所外からの
参加者も含め活発な協議が行われました。

 ○第9回日韓特別支援教育セミナーの詳細はこちら→
  http://www.nise.go.jp/blog/2009/01/post_895.html

◆ちょっと一息 季節のたより -久里浜の研究所?-

 本メルマガで研修に来られた先生方からよく「久里浜の研究所では」とい
う言葉が寄せられます。しかし、研究所の正式な住所は「横須賀市野比5-1-1
(旧番地は野比2360)」で一度も久里浜の住所になったことはありません。
そこで、古い文献をひもといたところ「いくつかの候補地を検討した結果、
昭和43年11月、横須賀市野比の国立療養所久里浜病院余剰地を建設用地とし
て内定した。(十年史より)」と書かれていました。もちろん久里浜病院
(現在の久里浜アルコール症センター)の住所も野比なのですがそういった
通称や、隣の久里浜特別支援学校の名前から受ける印象、よく利用する駅が
(京急)久里浜駅だったことから、多くの皆さんは「久里浜の研究所」とお
っしゃるのでしょうね。

                 (教育研修情報部 金森 克浩 記)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■特別支援教育関連情報
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●平成20年度特別支援教育体制整備等状況調査結果について

 文部科学省では、国公私立の幼稚園、小学校、中学校、高等学校等を対象
に標記調査を実施し、このたび、その結果を取りまとめて通知しました。
 本調査は、平成15年度から「小・中学校におけるLD、ADHD、高機能
自閉症等の児童生徒への教育支援に関する体制整備の実施状況調査」として、
公立小・中学校を対象に実施し、平成18年度に公立の幼稚園及び高等学校を
新たに対象に加え、平成19年度には、国立及び私立の幼稚園、小学校、中学
校、高等学校等を対象に加えました。平成20年度においては、特別支援教育
体制整備状況調査に通級指導教室実施状況調査(公立小学校・中学校及び中
等教育学校の前期課程対象)を併せて、特別支援教育体制整備等状況調査と
して実施しました。

 ○詳細はこちら→
  http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/04/1260959.htm

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■研修員だより
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 今号は、昭和59年度短期研修言語障害教育コース修了の山部祐子先生から
お寄せいただきました。

「久里浜・短期研修の日々」

               山部 祐子(藤沢市立鵠洋小学校・教諭)

 私が言語障害コースの短期研修生(当時はこうよばれました)としてお世
話になったのは、ことばの教室担当となって年数も浅い、昭和59年の5月で
した。それから今までこの仕事を続けてきたのは、あの久里浜で過ごした日
々があったからこそと思います。
 迫力と熱意の日毎の講義と、その余韻をさらに高める講師を囲んでの夜の
会!病院や養護施設での貴重な実地研修。暮れていく海の傍らでの読書会等。
それらは凝縮された至福の時間でした。その頃宿舎はまだ二人部屋、風呂は
共同など、生活上の制約は多くありましたが、研修生同士はコースをこえて
親しくなり、刺激し合い学ぶことの楽しさに満ちていました。そのためか、
今でも研修経験のある先生に会うと、たとえ初対面でも、つい仲間意識を感
じてしまいます。そして最も財産となったのは研修を支えてくださった当時
の聴覚・言語障害教育研究部の先生方との出会いでした。実践への熱い思い
を持ち、言語やコミュニケーションについて深く考え、人との繋がりを築き
つつ、臨床の世界を拡げていく、そういう姿勢を教えていただいたと思いま
す。
 時代は移り、私たちの仕事の状況や内容は変わってきたように見えますが、
何が変化で、何がゆるぎないものなのか、考える基盤は私にとって久里浜で
の研修の日々にあります。そして教えていただいた大切なものを、少しでも
伝えていく役目ができたらと思います。

 ○藤沢市立鵠洋小学校のWebサイトはこちら→
  http://www.fujisawa-kng.ed.jp/ekoyo/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■特別寄稿
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「求められる『教育課程』及び『評価』の研究」

          當島 茂登(鎌倉女子大学児童学部児童学科・教授)
               (元教育支援研究部総括研究員)

 私は研究所在職中、肢体不自由教育を中心に研究及び研修に携わり、その
後鎌倉女子大学に異動して一年が過ぎました。研究所における研究成果とし
て、ジアース教育新社より「肢体不自由のある子どもの自立活動ガイドブッ
ク」「肢体不自由教育授業の評価・改善に役立つQ&Aと特色ある実践」の2
冊を発行いたしました。この冊子は予想に反して好評のようで、ベテランの
先生方が「教育課程」や「評価」のことについて密かに見直して学んでいる
とのことでした。特別支援学校学習指導要領が告示され、今後学校では教育
課程や評価の研究がますます重要になってくることでしょう。
 研究所における様々な研究の成果を学生に紹介する機会も多く、特別支援
教育関連の最新の情報源として研究所のメールマガジンを活用しています。
 最後に鎌倉女子大学のPRをいたします。「特別支援学校教諭免許状」が取
得できるようになり、「教員免許状更新講習」プログラムもWebサイトに掲
載されています。

 ○「教員免許状更新講習」プログラムの詳細はこちら→
  http://www.kamakura-u.ac.jp/menkyo/index.html
 ○鎌倉女子大学のWebサイトはこちら→
  http://www.kamakura-u.ac.jp/index.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■編集後記

 新年度も一ヶ月が経過し、この春異動のあった読者の皆様も、そろそろ新
しい環境に慣れてこられたところでしょうか?学校では4月当初の子ども達
の緊張もほぐれ、様々な教育活動が展開されていることと思います。研究所
では先月半ばに特別支援教育研究研修員を迎え、今年度の研修が始動しまし
た。連休明けには、特別支援教育専門研修(知的障害・肢体不自由・病弱教
育コース)も始まり、益々、研究・研修に活気に満ちた日々となります。
 本号の研修員だよりは、藤沢市立鵠洋小学校の山部先生に、四半世紀前の
研修を振り返っていただきながら、今の時代にもつながる熱い想いに触れて
いただきました。鎌倉女子大学の當島先生からは、情報源として本メルマガ
が役立っているとの大変嬉しいお便りをいただきました。山部先生、當島先
生はじめ、お忙しい中原稿をお寄せいただきました皆様に心より感謝申し上
げます。今後も皆様にご活用いただけるメルマガをお届けして参りたいと思
いますので、引き続きご愛読、ご支援の程、よろしくお願い申し上げます。

                   (第26号編集主幹 牧野 泰美)

 ○「メールマガジン」へのご意見・ご感想はこちら→
  v-magazine@nise.go.jp(@を半角にして送信してください。)
 ○研究所メールマガジンの利用については、こちら→
  http://www.nise.go.jp/magazine/policy.html
 ○研究所メールマガジンPC版の登録は、こちら→
  http://www.nise.go.jp/blog/magazine.html
 ○研究所メールマガジン携帯版の登録は、こちら→
  http://www.nise.go.jp/magazine/keitai/index.html
 ○研究所メールマガジンのバックナンバーは、こちら→
  http://www.nise.go.jp/magazine/back.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第26号(平成21年 5月号)
       発行元 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所内
           国立特別支援教育総合研究所メールマガジン編集部
           e-mail v-magazine@nise.go.jp
           (@を半角にして送信してください。)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
サイトポリシー情報公開個人情報保護調達情報・契約監視委員会| Copyright © 独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所