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      国立特別支援教育総合研究所(NISE)メールマガジン
         第63号(平成24年6月号)
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■目次
【1】お知らせ
【2】NISEトピックス
【3】連載コーナー
【4】研修員だより
【5】アンケートのお願い
【6】編集後記
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【1】お知らせ
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★NEWS★
●平成24年度第一期特別支援教育専門研修開講
 5月7日、平成24年度第一期特別支援教育専門研修が開講しました。
 特別支援教育専門研修は、約2ヶ月の間研究所の研修員宿泊棟に宿泊する
研修形式で、年に三期開催しています。
 今期(平成24年5月7日~7月6日)は、知的障害・肢体不自由・病弱教育コ
ース(知的障害教育専修プログラム、肢体不自由教育専修プログラム、病弱
教育専修プログラム)で、全国から集まった96名の教員が、それぞれの専修
プログラムごとに研修に励んでいます。
 研修の主な内容は、特別支援教育全般と各専修プログラム毎の障害種別に
関わる講義、演習、研究協議、実地研修などから構成されています。
 この研修では、知識、技術の習得のみならず全国から集まった教員同士の
情報交換やネットワークづくりも魅力となっています。

 ○特別支援教育専門研修の内容等はこちら→
  http://www.nise.go.jp/cms/9,0,21,116.html
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【2】NISEトピックス
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★海外情報の紹介★
●英国出張報告
                小澤 至賢(教育支援部 主任研究員)

 近年、英国では、学校評価の結果をもとにした学校マネジメントの充実に
向けた取り組みが進められています。そこで、日本における特別支援学校の
マネジメントの在り方を検討する上で大いに参考になるものと考え、英国で
の特別学校(Special School)における学校マネジメントの現状と課題の実
際について明らかにすることを目的として、訪問調査をしました。
 英国では、政府から独立した機関である教育水準監査院(Office for St
andards in Education:Ofsted)が第三者評価を行うことで、評価の独立性
が担保される構造となっています。そこで、Ofstedを訪問し、Ofstedが特別
学校の学校マネジメントにどのような役割を担っているかについて調査しま
した。
 英国では、学校の自発的な変化を促す観点から、自己評価を重視した学校
評価が推奨され、この自発的な学校改善を促すため、Ofstedは、2009年に特
別学校における先進事例報告書“Twelve outstanding special schools -
Excelling through inclusion”を発行し、特別学校のうち、総括的な評価
が「優」を長年維持している12校を紹介しました。この12校の学校マネジメ
ントの取り組みを参考にするように求めています。
 Ofstedでは、自己評価の評価項目を見直し、今年から、より自発的な学校
改善を促すような仕組みに改めたところです。
 また、英国では、校長が学校マネジメントを行っていく上での課題解決を
支援するための仕組みとして、システム・リーダーシップをスタートさせま
した。このシステム・リーダーシップは、システム・リーダーとなった校長
が、自校だけでなく周辺の他校に対して指導する役割を担う仕組みです。
 そこで、システム・リーダーシップが特別学校においてどのように実践さ
れているかについて調査するため、アッシュ・フィールド・スクールを訪問
しました。アッシュ・フィールド・スクールは、Ofstedが紹介した12校のう
ちの1校であり、国立学校管理職養成・子どもサービスカレッジ(Nationa
l College for Leadership of Schools and Children's Services)によっ
てシステム・リーダーシップ校に特別学校として指定されている2校のうち
の1校です。
 アッシュ・フィールド・スクールでは、地域の特別学校が加盟する組織を
立ち上げました。この組織は、スローガンをWELL(Wellbeing Enterprise
Leadership Learning)としており、名称もWELLとしています。WELLは、特
別学校の校長が、特別学校に在籍する子どもや地域の小・中学校等に在籍す
る子どもたちに対して、どんな役割を担っていけるのかを検討しています。
各校の校長は、WELLでの検討を軸に学校マネジメントを支援しあう形となっ
ています。
 訪問調査の結果は、専門研究A「特別支援教育を推進する学校マネジメン
トと校長のリーダーシップの在り方に関する研究」研究報告の一部として紹
介し、特別支援学校におけるマネジメントと校長のリーダーシップの在り方
についての参考資料とする予定です。

 ○専門研究A「特別支援教育を推進する学校マネジメントと校長のリーダ
  ーシップの在り方に関する研究」の詳細はこちら→
  http://www.nise.go.jp/cms/8,3741,18,105.html

 なお、文中に日本語で紹介した機関名には定訳がないことから、英語の機
関名を本研究所が暫定的に日本語に訳したものです。

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【3】連載コーナー
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●特別支援教育に役立つアシスティブテクノロジー
            ICT・AT班 棟方 哲弥(企画部 総括研究員)

 第3回:アシスティブ・テクノロジーの用途と分類-ローテクからハイテ
     クまで-

 支援機器としてのアシスティブ・テクノロジーの数は膨大です。例えば、
米国教育省の所管するアシスティブ・テクノロジーのデータベース(エイブ
ルデータ)には約4万件の製品等が登録されています。それらの中から子ど
ものニーズに最も適した支援機器を選定するにはどうすれば良いのでしょう
か。エイブルデータでは20種類の用途別に分類がなされ、必要なアシスティ
ブ・テクノロジーを見つけることができるように工夫されています。しかし、
実際に支援サービスを含めたアシスティブ・テクノロジーの活用を進めるた
めにはその「用途」だけを手がかりとして製品を探すだけでは十分ではあり
ません。今回は、アシスティブ・テクノロジーの活用に役立つさまざまな分
類とその考え方について解説します。

 ・・・・・・続きはこちら→
  http://www.nise.go.jp/cms/6,6711,13,257.html

 ・・・・・・全10回の連載内容はこちらのリンクへ→
  http://www.nise.go.jp/cms/6,6204,13,257.html
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【4】研修員だより
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 今号は、平成23年度第三期特別支援教育専門研修修了の藤本勝先生からお
寄せいただきました。

「一生の宝 ~経験・絆~」
                     藤本 勝(栃木県立盲学校)

 私は平成23年度第三期特別支援教育専門研修視覚障害教育専修プログラム
に参加しました。久里浜で過ごした2ヶ月間は、研究所の先生方の熱意あふ
れる御指導のもとで、一心に学びひたる日々でした。
 さて、私が勤務する栃木県立盲学校は、100年を越える歴史をもつ緑豊か
な学校です。現在私は中学部で国語や自立活動を担当し、校務分掌では学習
指導部長として校内研究の推進に、支援部相談担当としてサポートブックの
活用等に取り組んでいます。現場に戻ってから、研修で学んだことがすぐに
実践でき、充実感をもって日々を過ごしています。これからも、専門性の維
持・向上とセンター的機能の充実に向けて、研究所で学んだ知識や技術、経
験を基にして精一杯取り組んでいきたいと思います。
 研修を終えて早数ヶ月。今でも、ふと目を閉じると久里浜の青い空と輝く
海がまぶたをよぎり、想い出が走馬燈のように胸を駆け巡ります。研究所の
先生方との出会い。研修員の仲間達との絆。思い悩んだり、疲れてしまった
りするときも、「きっとみんな頑張っているのだろう」と全国の仲間達のこ
とを思うと力が湧いてきます。久里浜で得た経験と絆は、私の一生の宝です。


 ○栃木県立盲学校のWebサイトはこちら→
  http://www.tochigi-edu.ed.jp/mogakko/nc/
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【5】アンケートのお願い
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 今号の記事について、以下のアンケートにご回答いただきたく、ご協力の
ほどよろしくお願いいたします。

 ○アンケートはこちら→
 http://www.nise.go.jp/enquete/fm/haisin/maga63
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【6】編集後記
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 映画「Always三丁目の夕日」では、東京タワーが当時の日本人の夢や希望
の象徴として描かれています。敗戦からの復興を目指して懸命に生きていた
人達にとって一度は訪れてみたいと願う憧れの場所だったのでしょう。開業
から13年目にあたる1971年に来塔者が5千万人を突破しますが、その該当者
には記念品として冷蔵庫・カラーテレビ・ギフト旅行券・オートバイなど数
多くの品々が贈られたそうです。このエピソードからも東京タワーが如何に
特別な存在であったかをうかがい知ることができます。
 その東京タワーも、電波塔としての役目を、そして日本一の夢と希望の象
徴としての役目を先頃完成した東京スカイツリーに譲ることになりました。
東日本大震災の影響や景気の低迷による閉塞感が漂う昨今の状況を思うと、
東京スカイツリーがかつての東京タワーがそうであったように、私たちが前
向きに生きていこうと考えられるような希望の星になっていくことを願うば
かりです。
 本研究所のメールマガジンが読者の皆様にとっての「東京タワー」、いや、
「東京スカイツリー」になることができるよう、これからも内容の充実に向
けて改善を図っていきたいと考えております。本メールマガジンへのご意見、
ご希望をお寄せいただきますよう宜しくお願い致します。
                    (第63号編集主幹 田中良広)
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 次号も是非ご覧ください。
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発行元 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所内
国立特別支援教育総合研究所メールマガジン編集部
E-mail a-koho[アットマーク]nise.go.jp
([アットマーク]を@にして送信してください。)
 
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