障害のある子ども一人一人の教育的ニーズに対応した教育の実現に貢献します。

国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第5号

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      国立特別支援教育総合研究所メールマガジン
          第5号  2007.8.1
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【目次】
■研究所からのお知らせ
■今月の特集
■研究所の研究活動
■特別支援教育トピックス
■研修員だより
■編集後記
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■研究所からのお知らせ
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●国立特別支援教育総合研究所セミナーI

 ○期日 平成20年 1月24日(木)、25日(金)
 ○会場 国立オリンピック記念青少年総合センター
 ○テーマ 「特別な支援を必要とする子ども」への支援の実際-発達障害
 を中心に-(仮題)
 ○趣旨  
  特別支援教育の一層の推進には、発達障害を含む障害のある子ども全て
 に対応する教育が重要であり、学校全体で取り組むことが求められていま
 す。特に発達障害への対応は喫緊の課題です。そこで、本年度の研究所セ
 ミナーIでは、1日目は、幼稚園・小学校・中学校・高等学校・大学等の
 「つながり」や「支援の充実」をキーワードにした講演とシンポジウムの
 開催、2日目は、本研究所の2つのプロジェクト研究( (1)小・中学校に
 おける障害のある子どもへの「教育支援体制に関する在り方」及び「交流
 及び共同学習」の推進に関する実際的研究、 (2)特別支援学校における自
 閉症の特性に応じた指導パッケージの開発研究)の成果をもとにした分科
 会の開催を通して、「特別な支援を必要とする子ども」への支援の実際に
 ついて協議したいと考えております。

●国立特別支援教育総合研究所セミナーII 

 ○期日 平成20年 2月19日(火)
 ○会場 国立オリンピック記念青少年総合センター
 ○テーマ 特別支援教育の今(仮題)
 ○趣旨
  今年度は、4月に学校教育法等の一部を改正する法律が施行され、「特
 別支援教育元年」とも称されています。また、学習指導要領の見直し検討
 も進行中であり、国際的には、国連で「障害者権利条約」が採択されるな
 ど、昨今の特別支援教育に関連する動向には目が離せません。一方、これ
 まで培われてきた教員の特別支援教育に関する専門性の更なる充実・発展
 も大きな課題となっています。こうした状況を踏まえ、研究所セミナーII
 では、教育現場、教育行政、国際情勢の各立場からのリレー講演を通して
 日本における「特別支援教育の今」に迫りたいと考えております。また後
 半には、本研究所の最新の研究成果について、ポスター発表やミニセッシ
 ョン、分科会を通して報告するとともに広く情報交換を行い、教員の特別
 支援教育に関する専門性の更なる充実・発展の一助にしたいと考えており
 ます。

 研究所セミナー I・IIの詳細や参加の方法は、10月に改めてご案内いたし
 ます。

●研究所公開・学校授業公開報告

 第3号(2007.6.1)でご案内しました、平成19年度研究所公開・学校授業
公開が、去る 6月30日(土)に行われました。天候にも恵まれ、学校関係者や
地域の方々など 255名の方にご来場頂きました。当日は、障害のある子ども
の教育に対する理解を促進することを目的に、パネルや展示、体験、実演に
より研究所の概要や最新の研究成果、各障害についての紹介を行いました。
お忙しい中、お越しいただきました皆様にはこの場をお借りしてお礼申し上
げます。

●日本・マレーシア経済連携研修第1期研修実施報告

 本研究所では、「日本・マレーシア経済連携協定(平成17年12月)」に基
づき、マレーシアにおける国立特別支援教育研究所設立への支援を行うため
に、JICA(独立行政法人国際協力機構)と協力して、マレーシアから、
各障害種別担当の研修員の受け入れを行っています。
 平成19年度は、第1期研修として、平成19年 6月 4日(月)~29日(金)
の日程で、知的障害、肢体不自由、ICTの分野で6名の研修員を受け入れ
ました。研修における資料の英訳や通訳には、JICAの協力を得ました。
 研修では、日本の特別支援教育制度などに関する講義受講、特別支援学校
や小学校の特別支援学級、通所施設などへの見学、などの活動に取り組んで
いただきました。
 11月には、第2期の研修が予定されています。

●平成19年度第32回特別支援教育教材教具展示会作品募集
 (財団法人障害児教育財団)

 財団法人障害児教育財団では、障害のある子どもの教育に携わる教職員が、
日常の教育活動の中で創意工夫し、実際の教育活動に活用している教材教具
(コンピュータによる学習ソフトウェアを含む。)を募集します。
 ◇応募締め切り 平成19年10月16日(火)必着
 ◇応募先  (財)障害児教育財団事務局
 〒239-8585 神奈川県横須賀市野比5丁目1番1号 
       電話 046-839-6888

○募集要項及び応募用紙はこちら→
  http://www.nise.go.jp/blog/kyozaitenjikai.html

●ちょっと一息 季節のたより -大人の食べもの「スイカ」-

 夏のおいしい食べものいえば、スイカ。スーパーの生鮮品売り場にもたく
さん並ぶ季節になりました。
 ここ、三浦半島は、温暖な気候と大自然を生かした路地野菜の一大産地で、
スイカを並べた路上販売が、通り沿いに点在し、三浦丘陵に広がる一面のそ
れらの畑と共に、三浦の夏の風物詩でもあります。いわゆる「三浦野菜」と
呼ばれるブランド品の中でも、この時期店先に並ぶのは三浦スイカ、メロン、
三浦カボチャなどで、朝とれの鮮やかな野菜達が多くの観光客の足を止めま
す。
 最初に並ぶのは、マダーボールスイカ。皮が薄く甘みがあり、ラグビーボ
ール型で家庭用冷蔵庫の棚にスッポリと収まる人気商品です。おなじみの大
玉、小玉は、中身も赤と黄色が並びます。そして、目を引くのは、まるでボ
ーリングの玉のような真っ黒い「ダイナマイトスイカ」。深緑色の表皮を持
つ変わったスイカで、中は真っ赤。値段もお味も結構な高級スイカです。も
う一つは、皮が地の色も縞模様も真黄色、切ると中身は真っ赤な、「太陽の
スイカ」。これは市場には出ないので、三浦の農家の直売所でしかお目にか
かれないでしょう。
 スイカは、英語で「ウォーター・メロン」と言われるように、スイカの98
%は水で、水分が多い上に、カリウムやシトルリン、リコピンが含まれてい
るので、利尿効果も高く、高血圧や心臓病、腎臓病にいいといいます。また、
赤い色素のリコピンとβ-カロテンは、制ガン作用や老化防止効果があると
言われます。今年は天候に恵まれ、糖度が高く、また豊作のため値段も安い
そうです。夏休み=スイカというほど、子どもの頃はスイカをよく食べまし
たが、この夏はむしろ、大人がたくさん食べたいものですね。

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■今月の特集
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●教育のユニバーサルデザインに向けた研究活動
            千田 耕基(教育支援研究部長・上席総括研究員)
                         
 平成19年度は特別支援教育元年ということで、文部科学省では、子ども一
人一人の教育的ニーズに応じて、乳幼児期から就労に至るまでの一貫した計
画的な支援体制の充実を図るなど、特別支援教育の一層の推進を図っていま
す。
 当研究所では、この一貫した支援体制の推進と学習支援方策等に関する調
査及び研究を進めてきています。教育支援研究部においては、小中学校教育
支援担当、特別支援学校教育支援担当、生涯学習担当、医療・福祉連携担当
の4つの研究領域を設けて実践的研究を進めています。
 特別支援学校のセンター的機能を活用した、小中学校等の教員や児童生徒
等への支援や、高等教育機関における障害のある学生への支援、医療・福祉
等との連携による総合的地域支援など、特別支援教育の充実に向けた研究体
制を組んでいます。この中で、特別支援教育のノウハウが、小中学校等にお
ける教育的ニーズの必要な子どもたちにも適応でき、個別の教育支援計画の
策定などへの援助を含め、相互の連携・連絡調整が、より一層必要になって
きています。
 一人一人のニーズに応じる特別支援教育は、これから向かおうとしている
個を重んずる教育の原典であり、その本質はユニバーサルな教育といえます。
教育支援研究部では、一貫した支援体制とユニバーサルな学習支援方策を目
指した研究にも取り組んでいます。

 ○千田 耕基(ちだ こうき)
  →http://www.nise.go.jp/blog/2005/03/post_89.html

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■研究所の研究活動
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 このコーナーでは、研究所の研究活動について紹介します。
今回は、課題別研究を2件紹介します。

●課題別研究「脳科学と障害のある子どもの教育に関する研究」(平成16年
度~18年度)
             渥美 義賢(教育支援研究部上席総括研究員)
             西牧 謙吾(教育支援研究部上席総括研究員)

 近年の脳科学の進歩は著しく、その成果を障害のある子どもの教育に活か
すこと、並びに障害のある子どもの教育に活かせる脳科学研究を進めていく
ことが、わが国を含めた先進諸国において重要な課題となりつつあります。
この課題に対応するため、当研究所では課題別研究「脳科学と障害のある子
どもの教育に関する研究」を平成16年度より開始しました。
 平成16年からの3か年で、研究推進のための基盤整備、障害のある子ども
に関連する脳科学の文献・資料の収集と整理、学校現場のニーズ調査と学校
現場等への脳科学に関する情報提供を行いました。そして教育的課題解決に
向けて脳科学を応用するための基礎的研究を開始しています。
 研究推進のための基盤整備として、特別支援教育に関連する脳科学的研究
を進めるにあたっては、脳機能の計測等の生理学的な検査も必要になること
から、研究を進める基盤として倫理規定の策定が欠かせません。そこで専門
家を招いて研究会を持ち、委員会で詳細な検討をした上で、倫理要項を作成
しました。また、特別支援教育に関連する脳科学的な研究を進めるために、
比較的簡便で安全に検査のできる光脳機能イメージング装置を導入しました。
そして本機を用いた研究を進めるための基礎的な研究を開始しました。障害
のある子どもの教育に関連する脳科学の文献・資料の収集と整理等を行い、
障害のある子どもの教育という視点からみた「脳科学と教育」研究の必要性
と方向性、並びに関連する脳科学の研究方法と最近の脳科学的知見をまとめ
て当研究所の研究紀要第33巻に特集としてまとめました。
 また、「脳科学と特別支援教育」に関する特別支援教育関係者のニーズ調
査を行いました。全国の特別支援教育教員の養成を行っている大学の研究者
を対象として調査では、97%が脳科学は障害のある子どもの教育に役に立ち
うると回答し、98%が、研究会等があれば参加する意欲を持っていました。
また、46%が当研究所で導入した光脳機能イメージング装置を用いた共同研
究や共同利用を考えたいと回答していました。特別支援教育に直接的に携わ
っている教師等が主に参加する平成18年度の当研究所のセミナーIIの参加者
を対象に実施したアンケート調査では、88%が脳科学に関心があると回答し、
その理由として「障害特性の理解」「よりよい指導」「子どもの理解」等が
あげられていました。またシンポジウムがあれば「できれば」を含め83%が
参加したい、と回答していました。
 今後の研究方針として、教育現場における「特別支援教育と脳科学」関連
の正確で分かりやすく最新の情報を提供すること、教育現場のニーズに応え
られるような教育サイドの脳科学研究を核となって推進することを考えてい
ます。また、脳科学研究においては、障害のある子どもの理解や指導法の開
発等への応用等、障害のある子どもの教育に応用できる実際的な研究が今後
一層重視される必要があります。研究所の特性を活かし、学校現場に密着し
た研究を推進する予定です。関心のある方は、下記まで連絡を下さい。

 ○連絡先はこちら→教育支援研究部 西牧  謙吾 
          TEL&FAX 046-839-6864(ダイヤルイン)
          Email:kengo@nise.go.jp

 ○概要はこちら→http://www.nise.go.jp/blog/2005/03/post_115.html

●課題別研究「地域の支援をすすめる教育相談の在り方に関する実際的研究
-コンサルテーション手法及びアセスメント方法を中心に-」(平成18年度)
について
              後上 鐵夫(教育相談部・上席総括研究員)

 教育相談部の新たな中期目標・計画の一つに、各都道府県等における教育
相談機能の質的向上に対する支援を掲げています。これは各地の教育相談実
施機関の自己解決能力の向上を推進することであり、その中で教育等環境全
般に関する総合的なアセスメント方法の開発や教育相談に関するコンサルテ
ーション手法を開発することと考えています。
 本研究は、今後の特別支援教育推進の重要な役割を果たす特別支援教育コ
ーディネーター等が地域の支援を進める方策や課題を明らかにするとともに
具体的支援方法について提供することを目的として実施しました。
 本研究の結果、以下のようなことが明らかになりました。
 (1)コンサルテーションの実施内容や方法は、教育センターによって様々で
あり、特別支援学校と連携して実施している機関、教育センターの事業をも
とにはじめている機関、保護者からの相談からはじめている機関等がありま
した。
 (2)特別支援学校においても、センター的役割を果たす活動をしていますが、
地域の幼稚園・小学校・中学校・高等学校等への関わり方について様々なと
まどいや課題があることが明らかになりました。
 (3)教育相談を進める上では、「連携(機関間・保護者)」や「役割分担」
等の課題があることが明らかになりました。
 (4)データーベースのシステムを設計しました。データーベースとして求め
られている内容は、事例紹介の他に「相談の進め方」「教材教具」「アセス
メント」「支援方法」「機関情報」等であることが分かりました。
 こうした研究の成果を基にして、以下の2冊を発刊し、研究成果の普及に
努めています。ご活用下さい。
 (1)「学校コンサルテーションを進めるためのガイドブック -コンサルタ
ント必携」
 (2)「学校コンサルテーション ケースブック -実践事例から学ぶ」 

 ○概要はこちら→http://www.nise.go.jp/blog/2006/06/post_676.html

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■特別支援教育トピックス
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 このコーナーでは特別支援教育に関連する最近のトピックスを紹介してい
ます。

●特別支援教育に係る学校施設整備指針の改訂等について
            文部科学省大臣官房文教施設企画部施設企画課

 文部科学省では、従来から学校施設を計画・設計する際の留意事項を示し
た「学校施設整備指針」を策定し、各学校設置者等に周知してきました。
 平成19年 4月から新たに特別支援教育制度が始まったことなどを受け、昨
年7月から有識者会議において特別支援教育に係る整備指針の見直しについ
て検討し、去る 7月11日に有識者会議の報告がまとまりましたのでお知らせ
します。
 本報告では、学校施設整備指針の見直しについて提言するとともに、今後、
特別支援教育を推進するための施設整備の一層の推進が図られるよう、施設
整備関連方策を提言しました。文部科学省では、本報告書を踏まえ、学校施
設整備指針を改訂するとともに、計画的な整備がなされるよう積極的に取り
組んでいくこととしています。

 ○詳細は、こちら→
  http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/19/07/07071016.htm

●学校教育法等の一部を改正する法律、地方教育行政の組織及び運営に関す
る法律及び教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を改正する法律の公
布について

  第166回国会において学校教育法等の一部を改正する法律(平成19年法律
第96号)、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律
(平成19年法律第97号)及び教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を
改正する法律(平成19年法律第98号)が成立し、平成19年 6月27日に公布さ
れました。
 この教育三法は、昨年12月に教育基本法が改正され、新しい時代に求めら
れる教育理念が法律上明確になったことを踏まえ、当面必要な関係法律の改
正を行ったものです。
 特別支援教育に関する規定についても一部改正が行われました。

 ◇学校教育法等の一部を改正する法律
  →http://www.mext.go.jp/b_menu/houan/kakutei/07051401.htm

 ◇(参考)学校教育法等の一部を改正する法律の特別支援教育関係の新旧
  対照表
  →http://www.nise.go.jp/magazine/file/20070718.pdf

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■研修員だより
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 このコーナーでは、研究所に研修に来られた方々からの寄稿やさまざまな
情報提供を行っていきます。今号は、平成18年度短期研修員(肢体不自由・
病弱教育コース)の吉田行孝先生からお寄せ頂きました。

●鹿児島は梅雨も終わりを迎えたかと思うと、今度は台風シーズンです。先
日の台風4号も、県内に甚大な被害をもたらしました。
 さて、「国立特殊教育総合研究所短期研修」としては、最後の研修員とし
て過ごした2か月余りの日々を今振り返ると、大変充実した毎日でした。肢
体不自由・病弱教育コースの病弱教育専門を履修した研修員は6人と少なか
ったのですが、それぞれ皆すてきな人ばかりで、すぐに仲間になることがで
きました。半数の方は、今春の定期異動により他の障害種の特別支援学校に
異動したと聞いております。ちょっと淋しい感もありますが、それぞれ研修
で学んだことを糧にご活躍されていることと思います。また、御指導いただ
いた研究所の先生方からは、多くのことを学び、そして自分自身の生き方を
見直す絶好の機会を得ることができました。このことによって、教師として
やっていこうと心新たにすることができ、自分には大変良かったと思ってい
ます。
 私たちの学校でも看護師が配置され、子どもたちが「安心して安全に」学
校生活を送ることができるよう、医療的ケアの体制が新たにスタートしまし
た。研修の中で「諦めさせない、諦めない」教育について学んだことは印象
的でした。研修で培ったことが自分の仕事や子どもたちとの係わりなどにお
いて、今大きな影響を及ぼしていることに驚いています。そして、学校内は
もちろん、医療関係者など多くの職種の方との連携の大切さを改めて感じな
がら毎日を過ごしております。
 今回の研修で知り合うことができた全国の先生方と、冬の海岸で楽しんだ
焼肉バーベキューや談話室での鹿児島名物夕食会など、大変懐かしく思い出
しています。
最後になりますが、皆様のご健康と益々のご活躍を心より願っております。

             鹿児島県立加治木養護学校 教諭 吉田 行孝

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■編集後記

今号では、「特集」として「教育のユニバーサルデザインに向けた研究活動」
について、千田教育支援研究部長が解説しました。ちなみに、ユニバーサル
デザインという用語は、建築家であり、工業デザイナーであり、そして、自
身も身体に障害のあった米ノースカロライナ州立大学のロナルド・メイスが
1980年代に提唱した概念で、「性別、年齢、身体、言葉、障害などの人がも
つそれぞれの違いを超えて、全ての人(universal)がいつでも、どこでも、
安心して暮らせる環境(モノ)を設計する(design)」ことを意味するよう
です。これは、まさに、利用者(子ども)個々人の身になって支援を計画し
ていく特別支援教育に通ずる概念といえますね。
 「研究所の活動」のコーナーでは、昨年度終了の課題別研究の成果から、
最近のトピックでもある「脳科学と障害のある子どもの教育」や「コンサル
テーション」に関する知見を紹介しました。その他のいずれのコーナーにも
興味深い内容をそろえましたので、ぜひご一読ください。
 読者の皆様、夏ばてに負けず、この機に特別支援教育について、いろいろ
と研鑽していきましょう!
                    (第5号編集主幹 玉木 宗久)

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国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第5号
          発行元 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所内
           国立特別支援教育総合研究所メールマガジン編集部
                 メールアドレス:a-koho@nise.go.jp
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