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国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第37号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第37号(平成22年 4月号)2010.4.1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NISE ━━━ 【目次】 ■新年度を迎えて ■お知らせ ■NISEトピックス トピックス 研究紹介 ■研修員だより ■編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■新年度を迎えて ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 特別支援教育のナショナルセンターの充実を目指して 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所理事長 小田 豊 いつも、本メールマガジンをご愛読いただき、誠にありがとうございます。 創刊以来、メルマガの登録者数も順調に伸び続け、現在ではおよそ6千名 の登録者数となりました。誠に嬉しい限りです。 本年度もこのメールマガジンを通じて、研究所の諸活動、国の施策につい ての情報など、最新の情報をわかりやすく発信していきますのでよろしくお 願いいたします。 さて、本研究所は、我が国唯一の特別支援教育のナショナルセンターとし て、障害のある子ども一人一人の教育的ニーズに対応した教育の実現に貢献 することを目的としております。この目的のため、政策的課題や教育現場の ニーズに即応した研究活動を核としつつ、各都道府県の指導者養成研修及び 教育相談の実施、研究成果等の情報普及、国際交流等を全職員が参画して一 体的に推進しております。 本年度は、国においても新学習指導要領の一部先行実施など、様々な施策 が推進されようとしています。本研究所においても国の施策を踏まえつつ、 教育現場の声をお聞きしながら、研究活動の積極的な展開を進めるとともに、 海外の日本人学校等からの教育相談の機会の充実、発達障害教育情報センター Webサイトにおける情報提供の充実など、積極的に活動していく所存であり ます。 これら研究所の活動や様々な情報をメールマガジンにてお知らせすること により、皆様とともに特別支援教育を推進していきたいと考えております。 今後とも、ご愛読の程よろしくお願いいたします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■お知らせ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★NEWS★ ●研究所の最新状況 ◆平成21年度特別支援教育研究研修が修了 平成21年度は、去る 4月15日に、学校現場の先生方8名を研究研修員とし て受け入れ、研究所が実施する5つの研究課題に直接参画し、約1年間研修 を行われ、 3月17日に閉講式を終え、修了されたところです。研究の遂行に ご尽力いただいた研究研修員の方々に感謝するととともに、今後の更なるご 活躍を祈念いたします ●平成22年度実施各研究協議会の参加者推薦について 本研究所の平成22年度研修計画一覧については、各都道府県教育委員会等 を通じてお知らせしていますが、この度、次の各研究協議会の実施要項を決 定し、参加者の推薦について、都道府県教育委員会等に照会を開始していま す。 なお、研修の参加に当たっては、それぞれの実施要項に基づき、国立大学 の附属学校の教員については当該国立大学長、公立学校の教員及び教育委員 会、特別支援教育センター等の教育職員については当該都道府県又は当該政 令市の教育委員会教育長、私立学校の教員については当該都道府県知事の推 薦を受け、それに基づき本研究所の理事長が決定した者としています。 □平成22年度特別支援学校寄宿舎指導実践指導者研究協議会 ◆期日・募集人員等 平成22年 7月26日(月)~27日(火)の2日間 宿泊研修、募集人員70名 ◆推薦期限 平成22年 4月30日(金) □平成22年度発達障害教育指導者研究協議会 ◆期日・募集人員等 平成22年 8月 5日(木)~ 6日(金)の2日間 所外会場、募集人員120名 ◆推薦期限 平成22年 4月30日(金) □平成22年度交流及び共同学習推進指導者研究協議会 ◆期日・募集人員等 平成22年11月18日(木)~19日(金)の2日間 宿泊研修、募集人員70名 ◆推薦期限 平成22年 6月 4日(金) □平成22年度特別支援教育コーディネーター指導者研究協議会 ◆期日・募集人員等 平成22年11月24日(水)~26日(金)の3日間 宿泊研修、募集人員60名 ◆推薦期限 平成22年 6月 4日(金) ○平成22年度国立特別支援教育総合研究所研修計画一覧はこちら→ http://www.nise.go.jp/blog/2009/10/post_272.html ○平成22年度各研究協議会の実施要項はこちら→ 特別支援学校寄宿舎指導実践指導者研究協議会 http://www.nise.go.jp/blog/2010/03/post_308.html 発達障害教育指導者研究協議会 http://www.nise.go.jp/blog/2010/03/post_309.html 交流及び共同学習推進指導者研究協議会 http://www.nise.go.jp/blog/2010/03/post_311.html 特別支援教育コーディネーター指導者研究協議会 http://www.nise.go.jp/blog/2010/03/post_310.html (総務部研修情報課) ●「発達障害教育情報センター」Webサイトの最新情報 Webサイト更新情報: ・教材・機器2点追加 言葉を増やす教材 学習絵本 ・研修講義の活用事例 ・イベント・研究会情報 Webサイトへのアクセス数は、開設以来延べ17万9千件を超え、海外からも 1,500件(57か国)を超えるアクセスがありました。 今月号は、研修講義の活用事例として、宮崎県西諸県郡野尻町(現小林市) 特別支援教育コーディネーター連絡会議研修会での活用での事例を紹介させ ていただきました。皆様の学校や地域等で研修を計画される際の参考にして いただければと思います。研修講義の活用の予定がある場合は、引き続きメ ール等でご連絡いただけると幸いです。 また、イベント・研究会情報も世界自閉症啓発デー関連イベント情報を始 めとして随時新しい情報を掲載していますので、ご覧ください。 今後も新しい情報を全国に向けて発信するとともに、多くのユーザーの声 をいただきながら、充実したWebサイトにしていきたいと考えております。 皆様のご意見、ご感想をお寄せください。 ○本センターWebサイトはこちら→ http://icedd.nise.go.jp ●研究職員人事異動について この春をもって研究所を異動、ご退職される研究職員の皆様をご紹介しま す。 千田耕基氏(教育支援部長・上席総括研究員)及び後上鐵夫氏(教育相談 部長・上席総括研究員)は 3月31日付けでご退職されました。また、太田容 次氏(発達障害教育情報センター・主任研究員)は、滋賀大学教育学部附属 特別支援学校教諭として異動されました。 4月 1日付けで、柘植雅義氏(兵庫教育大学教授)を企画部上席総括研究 員として、工藤傑史氏(東京学芸大学附属特別支援学校教諭)を教育支援部 総括研究員としてお迎えすることになりました。また、千田教育支援部長の 後任として大内進氏(企画部・上席総括研究員)が、後上教育相談部長の後 任として笹本健氏(教育支援部・上席総括研究員)が就任しました。 ●NISE市販書籍情報 ◇研究成果等の普及(新刊) 学校コンサルテーションブック その3 特別支援教育を推進するための 地域サポートブック 実践から学ぶ 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 著作 B5判 154ページ 発行 ジアース教育新社 発売年月 平成22年 3月 定価1,680円(本体1,600円+税) 特別支援学校のセンター的機能の一つである地域支援と教育相談活動の在 り方についての研究成果として、平成19年に「その1」と「その2」を刊行 しました。その1「学校コンサルテーションを進めるためのガイドブックー コンサルタント必携-」、その2「学校コンサルテーションケースブック -実践事例から学ぶ-」、「その3」ではさらに研究を進め、特別支援学校 が関係機関・地域にある社会資源とどのように協働・連携し、総合的支援体 制の構築を目指すかというテーマを、地域事例を収集・分析する中で整理し、 「特別支援教育を推進するための地域サポートブック-実践から学ぶ-」と してまとめました。 【問い合わせ先】 ○ジアース教育新社 TEL 03-5282-7183(販売部)こちら→ http://www.kyoikushinsha.co.jp/book/0130/index.html ◆上記の書籍は、本研究所内障害児教育財団でも取扱っています。 ○問い合わせ先→TEL 046-839-6888またはFAX 046-839-6919 ○国立特別支援教育総合研究所 市販書籍一覧はこちら→ http://www.nise.go.jp/blog/2000/01/shihansyoseki.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■NISEトピックス ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★トピックス★ ●平成22年度の研究活動について 企画部・総合企画調整担当 本研究所では、中・長期的な見通しを持って、体系的・系統的な研究を推 進するための体制を整備して研究活動に取り組んでいます。 ◆中長期的な見通しに基づく研究活動 戦略的・機動的に特別支援教育のナショナルセンターとしての役割を果た していくために、本研究所で取り組む研究課題を体系的に取りまとめた「研 究基本計画」を平成20年度に策定しました。 この計画は、特別支援教育の実際的な研究を総合的に行うために、必要な 政策課題及び教育現場の喫緊の課題に対応した研究課題から中・長期を展望 した研究課題までを総覧するものです。平成22年度の研究にもこの研究基本 計画が反映されています。 ◆体系的・系統的な研究の推進 体系的・系統的な研究を進めていくために、平成20年度から研究目的や研 究内容に応じた研究職員で構成した「研究班」を組織して、柔軟で機動性の 高い研究体制を構築して、研究を進めています。 研究班は、横断的テーマやその専門性を勘案して、5研究系13班で構成され ています。 ◆研究区分 本研究所における研究活動は、基幹研究(専門研究A、専門研究B、専門 研究C、専門研究D)、外部資金研究、受託研究、共同研究の5区分9種に わたって実施されています。 特に基幹研究のうちの専門研究Aと専門研究Bは、研究班によって全所的 に実施されるものです。専門研究Aは特別支援教育の推進に寄与するための 各障害種等に共通した総合的・横断的な課題に対応するもので、専門研究B は障害種別に特化した研究で、それぞれの障害種等に応じた今日的な課題に 寄与しようとするものです。 それらのうちでも、特に学校現場や政策課題として重要度の高い課題につ いては、重点推進研究として特に重視して取り組んでいます。 ◆平成22年度の研究課題 平成22年度においては、各研究班において、当該分野における国内外の研 究動向、国の政策および関連機関等の状況やニーズを踏まえた企画書を作成 し、それを基に具体的な計画を立案し、所内でのヒアリング、関係機関への 照会、外部機関や教育現場からの意見聴取等の手続きを経て、研究実施計画 を策定してきました。その結果、平成22年度においては、全所的に取り組む 研究として専門研究Aが8課題、専門研究Bが9課題の計17課題に取り組む ことになりました。そのうち4課題を重点推進研究に位置づけています。 なお、これらのうち、平成22年度からの新規課題は14課題で、平成21年度 からの継続している課題が3課題となっています。 ※平成22年度の研究課題等の詳細については、Webサイトに掲載後に改めて お知らせいたします。 ★研究紹介★ ●専門研究A「障害のある子どもへの進路指導・職業教育の充実に関する研 究」(平成20~21年度) 研究代表者 原田 公人(教育支援部・総括研究員) 障害のある生徒の高等部卒業後の就職率の低下と社会福祉施設等への入所 者の増加が指摘され、障害のある子どもへの進路指導・職業教育の一層の充 実が求められています。そこで、移行支援班では、全国の各障害種の特別支 援学校高等部の進路指導・職業教育担当者を対象とした全国調査と研究協力 者の勤務校における実践例を集約し、それらを踏まえて特別支援学校におけ る進路指導・職業教育の充実に向けた支援ツール(案)を提案しました。 具体的には、障害のある生徒への進路指導・職業教育に有効に活用できる と考えられる教材や資料等を3つの観点(1.生徒の多様化、2.校内及び 関係諸機関との連携、3.校内体制の充実(担当者の業務整理、教育課程、 現場実習、卒後支援、保護者支援))から整理し、その考え方や具体的な使 用例を支援ツール(案)として示しました。 本研究の詳細については、6月頃に研究成果報告書として刊行する予定で す。また、全国調査のアンケート結果については、以下のサイトに掲載して いますのでご覧ください。 ○全国調査アンケート結果はこちら→ http://www.nise.go.jp/kenshuka/josa/kankobutsu/pub_b/b-241.pdf ◆ちょっと一息 季節のたより 毎朝、テレビをつけて朝食や身支度をしているときに、「今日の運勢」の コーナーになると、必ず身体の動きを止めて、画面を見入ってしまいます。 占いの区分は星座であったり、血液型であったり、名前の頭文字であったり で、占いの結果が良いときは、にっこりとして一日が始まります。しかし、 結果が良くないときは、今日のラッキーアイテムで、運勢を好転させなけれ ばならないから、テレビからのヒントに耳を傾け、急いで持ち物を替えたり、 色を替えたりしなければならず、自分は何をやっているんだろうと、思わず 吹き出しそうになります。そしてそのあと、いつも思うことがあります。ど うして、全部の星座や血液型など、全ての占い区分が「大吉」にならないの だろうかと。 今年度も全ての方にたくさんの「大吉」あれ。 (企画部 藤本 裕人 記) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■研修員だより ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今号は、平成20年度特別支援教育研究研修修了の高浜由美先生からお寄せ いただきました。 「学ぶ楽しさ」 高浜 由美(兵庫県立姫路聴覚特別支援学校・教諭) 私にとって、研究研修員として久里浜の地で過ごした一年間は新たな学び の楽しさに気付かせていただいた一年間でした。 研究所の先生方に導いていただきながら学ぶ楽しさ、全国各地から集う研 修員の皆さんと共に学ぶ楽しさ、様々な学びの楽しさを久里浜では味わうこ とができました。 私が参画した聴覚障害教育班の研究においては、聴覚障害教育に関する様 々な情報に触れられただけでなく、班の一員として全国調査や研究協議会の 一部を担当させていただきました。それら全てが、なにものにも代え難い体 験でした。 聴覚特別支援学校に勤める私は、聴覚障害のある子どもたちの教育に関し て、自分の学びを広げたいという思いが強かったのですが、その思いに対し て、障害種別に関わらず、多くの方々から助言をいただいたり、資料を提供 していただいたりしました。真摯に向き合ってくださったお一人お一人の姿 勢が、何よりも胸に染み、目に焼きつき、脳に刻まれた一年でした。 あの貴重な一年があったからこそ、職場の同僚と共に、子どもたちの学び に寄り添う楽しさを、今改めて実感できています。ありがとうございました。 ○兵庫県立姫路聴覚特別支援学校Webサイトはこちら→ http://www.hyogo-c.ed.jp/~himeji-shn/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■編集後記 長い冬が終わりを告げ、春の訪れを感じさせる時節となりました。さて、 平成22年度がスタートし、各学校においては新学期の準備等で、ご多忙を極 めていることかと思います。また、子どもたちや保護者の方々には、進級や 進学・入学等を間近に控え、期待に胸をふくらませているのではないかと思 います。 メルマガを皆様にお届けし、今年で4年目を迎えました。本研究所ではメ ルマガの普及が、障害のある子どもへの教育に対する理解や充実に貢献する ものであるとの使命感を持ち、読者の皆様にご満足いただけるものにすべく 内容により一層の検討を加えていきたいと思います。 (第37号編集主幹 原田 公人) ○「メールマガジン」へのご意見・ご感想はこちら→ a-koho@nise.go.jp(@を半角にして送信してください。) ○研究所メールマガジンの利用については、こちら→ http://www.nise.go.jp/magazine/policy.html ○研究所メールマガジンPC版の登録は、こちら→ http://www.nise.go.jp/magazine/ ○研究所メールマガジン携帯版の登録は、こちら→ http://www.nise.go.jp/magazine/keitai/ ○研究所メールマガジンのバックナンバーは、こちら→ http://www.nise.go.jp/magazine/back.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第37号(平成22年 4月号) 発行元 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所内 国立特別支援教育総合研究所メールマガジン編集部 E-mail a-koho@nise.go.jp (@を半角にして送信してください。) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━