障害のある子ども一人一人の教育的ニーズに対応した教育の実現に貢献します。

国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第41号

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      国立特別支援教育総合研究所メールマガジン
         第41号(平成22年 8月号)
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【目次】
■お知らせ
■NISEトピックス
 トピックス
 研究紹介
■特別支援教育関連情報
■研修員だより
■アンケートのお願い
■編集後記
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■お知らせ
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★NEWS★
●アンケートのお願い(第2回)
 本研究所では、本メールマガジンをより良いものにしていくための検討を
行っています。つきましては、今号をご覧いただいた上で、巻末のアンケー
トにご回答いただきたく、よろしくお願いいたします。

●国立特別支援教育総合研究所セミナーI・IIの開催について

 国立特別支援教育総合研究所では、障害のある子どもの教育の一層の発展・
充実を目指して、セミナーを年2回開催しています。セミナーIでは、特別
支援教育事情や最新研究の普及、あるいは特別支援教育の今日的課題や今後
進むべき方向性を探り、セミナーIIでは、本研究所が実施している研究等諸
活動の内容とその成果の普及を図っていきます。
 平成22年度は、以下の日程で開催しますのでご案内申し上げます。

◆セミナーI
 期 日 平成23年 1月27日(木)、28日(金)
 会 場 国立オリンピック記念青少年総合センター

◆セミナーII
 期 日 平成23年 2月28日(月)
 会 場 国立オリンピック記念青少年総合センター

 なお、セミナーの詳細については、近日中に研究所Webサイト等によりお
知らせいたします。

 ○昨年度のセミナーI・IIの報告はこちら→ 
  http://www.nise.go.jp/blog/seminer.html#tokusyu

●NISE市販書籍情報
◆特別支援教育におけるATを活用したコミュニケーション支援

 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 教育研修情報部
 総括研究員 金森 克浩 編著
 B5判/160頁 
 発行 ジアース教育新社
 発売日 2010年 6月 定価 1,680円(本体1,600円+税)

 本書ではAT(アシスティブ・テクノロジー)=障害による物理的な操作上
の困難や障害(バリア)を、機器を工夫することによって支援しようという
考え方(「教育の情報化に関する手引き」より)に着目しました。おもちゃ
や絵カード、VOCA、テレビ会議システム、e-黒板などローテクからハイテク
まで、ATを活用したコミュニケーション支援の実践を紹介しています。

【問い合わせ先】
 ○ジアース教育新社 TEL 03-5282-7183(販売部)こちら→
  http://www.kyoikushinsha.co.jp/book/0138/index.html

◆障害のある子どもの教育相談マニュアル
 はじめて教育相談を担当する人のために

 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 著作
 B5判/118頁 
 発行 ジアース教育新社
 発売日 2010年 7月 定価 1,575円(本体1,575円+税)

 各学校で初めて特別支援教育コーディネーターとして指名され、校内で支
援を行っていたり、近隣の幼稚園・小学校・中学校の担任の先生からの相談
を受けていたりする先生方を対象としています。日々、子どもたちや先生方
への支援に奮闘されている先生方の疑問にお答えし、特別支援教育に必要な
知識を提供することを目的として作成しました。

【問い合わせ先】
 ○ジアース教育新社 TEL 03-5282-7183(販売部)こちら→
  http://www.kyoikushinsha.co.jp/book/0135/index.html

◇上記の書籍は、本研究所内障害児教育財団でも取扱っています。
 ○問い合わせ先→TEL 046-839-6888またはFAX 046-839-6919
 ○国立特別支援教育総合研究所  市販書籍一覧はこちら→
  http://www.nise.go.jp/blog/2000/01/shihansyoseki.html

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■NISEトピックス
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★トピックス★
●企画部の活動 ―研究活動を中心に―

 企画部は、企画部長の下に、総合企画調整担当、国際担当、評価担当の各
上席総括研究員が配置され、8名の研究職員を合わせて総勢12名が所属して
います。
 担当業務は、研究計画の立案等を行う研究計画調整担当、政府の政策と研
究所活動を連携させる政策連携担当、特別支援教育に関する行財政について
情報収集等を行う行財政担当、国際的な事項を扱う国際交流・国際比較担当、
独立行政法人評価や研究評価への対応などを行う評価担当です。
 研究活動については、総合企画調整担当の上席総括研究員と研究計画調整
担当の研究職員により、総合的な研究の企画・立案、研究基本計画や年度計
画の立案、また、研究課題を設定する際の調整等を行っています。

 ○企画部の具体的な所掌事務についてはこちら→
http://www.nise.go.jp/kenshuka/josa/kankobutsu/pub_d/d-282/d-282_p10_11.pdf

 本研究所では、長中期的展望を持ち研究課題を遂行していくために、平成
20年度に今後5ヵ年に取り組むべき研究を整理した「研究基本計画」を策定
し、これに沿って研究活動を進めています。
 また、本研究所では様々な研究を行っていますが、政策的に必要とされる
課題や学校等の現場における喫緊の課題に対応する研究を「基幹研究」と位
置づけ、必要とされる専門性に対応できる研究者により構成した研究班を中
心に「研究基本計画」に沿って研究課題を設定し、研究を実施しています。
なお、「基幹研究」のうち、障害種別によらない研究で、特別支援教育推進
のための総合的研究、障害種別の共通のテーマの研究などを「専門研究A」、
障害種別に対応した専門的研究を「専門研究B」と区分しています。また、
業務上必要でかつ全所的に取り組むことが求められる研究として「専門研究
C」、先駆的、試験的、萌芽的研究として「専門研究D」の区分があります。
その他、「共同研究」「調査研究」などの区分で研究活動を行っています。

 ○研究区分・研究種別及び研究班の概要についてはこちら→
  http://www.nise.go.jp/blog/2008/05/post_816.html

★研究紹介★
●専門研究B
「聾学校における授業とその評価に関する研究-手話活用を含めた指導法の
改善と言語力・学力の向上を目指して-」(平成20~21年度)

 本研究は、聴覚障害児の教育を主とする特別支援学校(以下「聾学校」)
の授業のあり方を探ったものです。聾学校では近年、在籍児の減少や多様化、
コミュニケーション手段の多様化、学力・言語力向上に対する保護者等の強
い期待、専門性の維持・継承・発展に関する課題、等のもとで“多様性の中
で機能する聾学校の授業づくり”が求められています。  
 本研究では、主に国語の授業実態を把握するために全国聾学校調査を行い
ました。ここでは、国語の授業がきわめて少人数のグループで行われている
ことや、学年が上がるにつれて視覚的手段中心の授業グループが多くなって
いることなどが分かりました。さらに外部の研究協力者(聾学校教員)とと
もに、学校全体で取り組む授業改善の試み、教員が使いやすい授業評価法の
試作、授業改善のための職員研修や研究活動、話し合い活動を大切にした授
業、等のテーマを設定し、実践報告を行いました。これらが聾学校の授業に
役立つことを望みます。

◆ちょっと一息 季節のたより

 本格的な夏を迎えて、海、山、川へと自然が人々を誘い出す季節となりま
した。全国津々浦々では、花火大会や盆踊り等が盛んに開催されていること
と思います。横須賀では、例年8月に“よこすか開国祭「開国花火大会」”
が催され、1万発の多彩な花火が真夏の夜空を華やかに彩っています。この
夏、皆さんが自然の美しさと人と人との温かいふれあいを、多く体験できる
ことを願っています。

                   (教育相談部 藤井 茂樹 記)

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■特別支援教育関連情報
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●中央教育審議会初等中等教育分科会に「特別支援教育の在り方に関する特
別委員会」を設置しました
                  (初等中等教育局特別支援教育課)

 障害者の権利に関する条約の理念を踏まえた特別支援教育の在り方につい
て専門的な調査審議を行うため、中央教育審議会初等中等教育分科会に「特
別支援教育の在り方に関する特別委員会」を設置し、平成22年 7月20日(火
曜日)に第1回委員会を開催しました。その目的、検討事項、今後の予定は
以下のとおりです。

1 設置の目的
 障害者の権利に関する条約(以下「権利条約」)の理念を踏まえた特別支
援教育の在り方について専門的な調査審議を行うため、初等中等教育分科会
に「特別支援教育の在り方に関する特別委員会」を設置する。

2 主な検討事項
(1)インクルーシブ教育システムの構築という権利条約の理念を踏まえた
  就学相談・就学先決定の在り方及び必要な制度改革
(2)(1)の制度改革の実施に伴う体制・環境の整備
(3)障害のある幼児児童生徒の特性・ニーズに応じた教育・支援の実施の
  ための教職員等の確保及び専門性の向上のための方策
(4)その他

3 今後の予定
  8月中旬 就学相談・就学先決定の在り方に係る事例紹介及び討議
  9月上旬 合理的配慮の在り方、必要な体制・環境整備等に係る事例紹介
及び討議
 これ以降も関係団体からのヒアリング等を適宜行いつつ審議検討を実施し、
平成22年内に中間的な取りまとめを行う。

●平成22年度小学校、中学校及び特別支援学校の新学習指導要領全面実施に
向けた全国説明会が開催される
                  (初等中等教育局特別支援教育課)

 平成22年 7月 8日(木)及び 9日(金)、東京において平成22年度小学校、
中学校及び特別支援学校の新学習指導要領全面実施に向けた全国説明会が文
部科学省主催のもとに開催されました。
 この説明会は、学習評価に関する趣旨の説明などを目的として開催された
もので、全体会には各都道府県・市教育委員会の指導主事など約1,200名が
参加しました。また、その後の特別支援学校部会には約140名が参加し、特
別支援教育における学習評価の考え方や改善点などについて説明を受けまし
た。
 なお、この全国説明会を踏まえ、7月下旬からは平成22年度特別支援学校
の新学習指導要領全面実施に向けた地方説明会が開催されることになってい
ます。

●障がい者制度改革推進会議について

 我が国の障害者に係る制度の集中的な改革等を行うため、平成21年12月
 8日、閣議決定により「障がい者制度改革推進本部」が設置されました。
 この本部の下、障がい者制度改革推進会議が開催されており、第17回
(7/26)では文部科学省、教育関係団体等との意見交換等が行われました。
 詳しくは、内閣府「障がい者制度改革推進会議」のホームページをご覧
ください。

●平成22年度第35回特別支援教育教材・教具展示会作品募集中!
                     (財団法人障害児教育財団)

 毎年度、当財団では特別支援教育に携わる教職員が手作りし、指導等に活
用している教材・教具(コンピュータによる学習ソフトウェアを含む)を募
集をして展示会を行い、さらにその中で優秀な作品について表彰を行ってい
ます。
 今年度も、以下のとおり募集しますので、多数のご応募をお待ちしており
ます。
 なお、この展示会は今回で35回目となりました。前回の応募件数は111件
であり、文部科学大臣賞は中村進一さん(徳島県立板野養護学校)が、受賞
されました。
◇賞及び賞金
・文部科学大臣賞 30万円
・国立特別支援教育総合研究所理事長賞 20万円
・障害児教育財団理事長賞 金賞 15万円、銀賞(2作品) 10万円、
銅賞(3作品) 5万円、佳作(20作品程度) 1万円

◇応募締め切り 平成22年10月 8日(金)必着
◇応募先  (財)障害児教育財団 事務局
〒239-8585 神奈川県横須賀市野比5丁目1番1号 
      電話 046-839-6888

 ○過去の展示会の状況及び今年度の募集要項及び応募用紙はこちら→
  http://www.nise.go.jp/blog/kyozaitenjikai.html

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■研修員だより
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 今号は、平成21年度第三期特別支援教育専門研修修了の川上幸子先生から
お寄せいただきました。

「忘れられない時間」

        川上 幸子(三重県立特別支援学校東紀州くろしお学園)

 高等部2年生の担任となり、修学旅行、職場実習と慌ただしかった1学期…
今では久里浜で学んだ2ヶ月間が遠い昔のように感じられます。
 周りは知らない人ばかり、不安と心細さでいっぱいでしたが、毎日著名な
先生方が来られて講義をしてくださることにはとても感動しました。私の勤
務する三重県の最南端の地域では、希望する研修会に参加するのは本当に大
変です。ところがしばらくすると膨大な量の講義を消化しきれない自分がい
ました。久々に持った高い志は少しずつ崩れ、家族と離れた寂しさが募りま
した。そんな気持ちを癒してくれたのは研究所で共に学んだ研修員の先生方
です。おいしいお酒を飲みながら教育のこと、人生のことなど熱く語り合い
ました。自分とじっくり向き合える時間、教育への熱い思いを持った仲間と
の議論…恵まれた環境の中で、とても贅沢な時間を過ごすことができました。
学び続けることの大切さ、人との絆の大切さを実感し、所外研修を通じて子
どもたちの抱える問題に傍観者ではなく当事者として自分にできることは何
かを常に問い続けていかなければという思いが一層強くなりました。
 研究所で学んだあの時間は、私にとって忘れられない一生の宝物であり、
そこで出会ったみなさんとの絆をこれからもずっと大切にしていきたいと思
っています。

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■アンケートのお願い
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 今号の記事について、以下のアンケートにご回答いただきたく、ご協力の
ほどよろしくお願いいたします。

 ○アンケートはこちら→終了しました。
  

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■編集後記

 読者の皆様には、先月号より開始いたしましたアンケートにご協力いただ
きありがとうございました。現在、メールマガジン編集ワーキンググループ
では、皆様から寄せられたアンケート結果とこれまで協議してきた内容等を
基に研究所全職員を対象に所内アンケートを実施し、メールマガジンの改善
に向けて鋭意検討を進めています。メールマガジンがより一層、役に立ち充
実した内容となるよう努めてまいりますので、皆様からも引き続きご意見を
お聞かせいただきますよう、ご協力のほどお願いいたします。

                  (第41号編集主幹 柳澤 亜希子)

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国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第41号(平成22年 8月号)
       発行元 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所内
           国立特別支援教育総合研究所メールマガジン編集部
           E-mail a-koho@nise.go.jp
(@を半角にして送信してください。)
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