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      国立特別支援教育総合研究所(NISE)メールマガジン
         第49号(平成23年 4月号)
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東日本大震災で被災された皆様に、心からお見舞い申し上げます。
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■目次
【1】第三期を迎えて
【2】お知らせ
【3】研究紹介
【4】特別支援教育関連情報
【5】研修員だより
【6】アンケートのお願い
【7】編集後記
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【1】研究所の第3期中期目標期間の開始にあたって
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 東北地方太平洋沖地震により被災された皆さまへ心からお見舞い申し上げ
ます。
 微力ではありますが、本研究所のウェブサイトにおいて、被災地において
障害のある子どもに対応されるみなさんへ、関連する情報のリンク先を紹介
しております。ご参照いただければと思います。
 本年度もこのメールマガジンを通じて、研究所の諸活動、国の施策につい
ての情報など、最新の情報をわかりやすく発信していきますのでよろしくお
願いいたします。 
 さて、本年 4月から平成28年 3月までの 5年間が独立行政法人である本研
究所の第3期中期目標・中期計画期間であり、本年度が最初の年度となりま
す。 中期目標期間においては、特別支援教育のナショナルセンターとして、
障害のある子ども一人一人の教育的ニーズに対応した教育を実現させていく
ため、国の政策課題や教育現場等の課題等に対応した研究活動を中心として、
研修事業、教育相談活動、情報普及活動等の活動に努めていきます。
 活動に当たっては、特別支援教育政策の動向に注意を払いながら研究所に
対するニーズに耳を傾け、関係団体と連携しつつ、研究活動等の成果が教育
現場で生かされるよう事業を展開していきます。
 これらの活動や様々な情報をメールマガジンにてお知らせすることにより、
皆様とともに特別支援教育を推進していきたいと考えております。
 今後とも、ご愛読の程よろしくお願いいたします。

      独立行政法人国立特別支援教育総合研究所理事長 小田 豊

 ○東北地方太平洋沖地震関連情報はこちら→
  https://www.nise.go.jp/blog/2011/03/post_432.html
 ○第3期中期目標・中期計画はこちら→
  https://www.nise.go.jp/blog/unei.html#cyukan
 ○首相官邸災害対策ページはこちら→
  http://www.kantei.go.jp/saigai/index.html
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【2】お知らせ
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★NEWS★
●研究所の最新状況
◆研究所ウェブサイトのリニューアルについて

 平成23年 4月より国立特別支援教育総合研究所の活動を広く知っていただ
き、多くの方に特別支援教育を理解していただくためWebサイトを一新しま
した。今回の更新では、「障害別情報一覧」「利用者別情報一覧」をもうけ、
より情報を探しやすくしました。この他に多くの機能を追加し、ユーザビリ
ティーを高め障害のある人にも使いやすいよう改善しています。ぜひ一度ご
覧になってください。

 ○研究所ウェブサイトはこちら→
  https://www.nise.go.jp/

◆平成22年度特別支援教育研究研修が修了
 本研究所では、学校現場の先生方の1年間の研修として、本研究所の研究
活動に直接参画していただく「特別支援教育研究研修員制度」を実施してい
ます。去る 3月18日に、5名の先生方が平成22年度の研究研修を修了されま
した。今後、それぞれの地域でのご活躍が期待されています。
<平成22年度 研究研修を修了された先生方>
 北海道  立田 祐子 先生
 青森県  飯野 茂八 先生
 長野県  北澤 英和 先生
 静岡県  仁科 仁美 先生
 和歌山県 溝端 英二 先生

○世界自閉症啓発デーin横須賀のご案内

 毎年 4月 2日は、国連の定めた「世界自閉症啓発デー」です。
 本研究所では、世界自閉症啓発デーにちなみ、我が国で唯一の自閉症を対
象とした学校である筑波大学附属久里浜特別支援学校との合同で、共に所在
地である横須賀市における啓発イベントとして「世界自閉症啓発デー2011
in 横須賀」を開催いたします。
 なお、今回は、改めて災害時の自閉症の方への支援について考えたいと思
います。
 皆様どうぞふるって御参加ください。

世界自閉症啓発デー2011 in 横須賀 ~自閉症の世界を知ろうよ~

[日時]: 4月16日(土) 13:00~16:30
[会場]:横須賀市立横須賀総合高等学校 SEAホール
[主催]:国立特別支援教育総合研究所
     筑波大学附属久里浜特別支援学校
[その他]
・参加費は無料です。
・定員は280名です。定員になり次第締め切らせていただきます。
・会場に駐車場は用意しておりませんので、公共の交通機関をご利用くださ
い。

○詳細及び申込ウェブサイトはこちら→
 https://www.nise.go.jp/waad/event.html

●平成23年度実施各研究協議会の参加者推薦について

 本研究所の平成23年度研修計画については、各都道府県教育委員会等を通
じてお知らせしていますが、この度、次の各研究協議会の実施要項を決定し、
参加者の推薦について、都道府県教育委員会等に照会を開始しています。
 ◆各研究協議会共に、推薦期限は平成23年 5月20日(金)としています。
 なお、研修の参加に当たっては、それぞれの実施要項に基づき、国立大学
の附属学校の教員については当該国立大学長、公立学校の教員及び教育委員
会、特別支援教育センター等の教育職員については当該都道府県又は当該政
令市の教育委員会教育長、私立学校の教員については当該都道府県知事の推
薦を受け、それに基づき本研究所の理事長が決定することとしています。
 
□平成23年度特別支援学校寄宿舎指導実践指導者研究協議会
 ◆期日・募集人員等 平成23年 7月25日(月)~26日(火)の2日間
           宿泊研修、募集人員70名

□平成23年度発達障害教育指導者研究協議会
 ◆期日・募集人員等 平成23年 8月 4日(木)~ 5日(金)の2日間
           原則宿泊研修、募集人員100名*
 *従前、所外会場を借用し開催しておりましたが政府予算の厳しい状況を
踏まえ、他の研修と同様に本研究所において開催することとし、募集人員は
120名から100名と減じております。
 なお、研究所の宿泊施設利用は、遠距離の方を優先させていただきます。

□平成23年度交流及び共同学習推進指導者研究協議会
 ◆期日・募集人員等 平成23年11月21日(月)~22日(火)の2日間
           宿泊研修、募集人員70名

□平成23年度特別支援教育コーディネーター指導者研究協議会
 ◆期日・募集人員等 平成23年11月28日(月)~30日(水)の3日間
           宿泊研修、募集人員70名*
 *各都道府県等教育委員会へのニーズ調査を踏まえて、募集人員は60名か
ら70名へと変更しました。

 ○平成23年度国立特別支援教育総合研究所研修計画一覧はこちら→
  https://www.nise.go.jp/PDF/H23kensyukeikaku101021.pdf
 ○平成23年度各研究協議会の実施要項はこちら→
  特別支援学校寄宿舎指導実践指導者研究協議会
  https://www.nise.go.jp/blog/2011/03/post_433.html
  発達障害教育指導者研究協議会
  https://www.nise.go.jp/blog/2011/03/post_436.html
  交流及び共同学習推進指導者研究協議会
  https://www.nise.go.jp/blog/2011/03/post_438.html
  特別支援教育コーディネーター指導者研究協議会
  https://www.nise.go.jp/blog/2011/03/post_441.html


●第11回日韓特別支援教育セミナーの報告

 平成23年 3月10日(木)、第11回日韓特別支援教育セミナーを開催いたし
ました。
 このセミナーは、本研究所(NISE, Japan)と韓国国立特殊教育院(KNIS
E)が平成 7年11月に研究協力協定を締結したことに基づき、両機関におけ
る特別支援教育の発展のための協力と交流を推進するために、平成12年度よ
り毎年両機関の共催で開催されているものです。
 今回は、韓国から3名の発表者を迎え、「障害のある子どもの教育におけ
るICTの活用」をテーマとして、本研究所を会場に開催し、サブテーマ毎に
日本側、韓国側からそれぞれの発表と研究協議が行われました。
 セミナーには本研究所職員、研修員、及び一般の方等約60名の参加者があ
り、活発な協議が行われました。

 ○詳細はこちら→
  https://www.nise.go.jp/blog/2011/03/post_388.html

●職員の人事異動について
 この度、研究所を退職及び着任する職員を紹介します。
[ 3月31日付け退職]
 ・鎌田 賢 理事
 ・渥美義賢 発達障害教育情報センター長・上席総括研究員
 ・藤井茂樹 教育相談部・総括研究員
[ 4月 1日付け着任]
 ・西尾典眞 理事
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【3】研究紹介
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●専門研究A  特別支援学校における支援システムの充実に向けた総合的研
究-特別支援教育体制の取組の状況とその改善に向けた課題に関する調査研
究-(平成22年度)

           研究代表者 松村 勘由(企画部・上席総括研究員)

 本研究は、特別支援学校における支援システム(センター的機能等)につ
いて、特別支援学校制度が実施された平成19年度以降、現在までの特別支援
教育の到達点を把握するとともに、更なる特別支援教育充実のための機能や
学校での取組における質の向上を図っていくための検討課題を明らかにする
ことを目的としました。そこで、1「校内外との連携の仕組みと機能」、2「
校内支援の仕組みと機能」、3「地域への支援の仕組みと機能」、4「支援シ
ステムの充実への取り組みの成果と課題」の4つの観点から質問紙を構成し
て、特別支援学校を対象としたアンケート調査を実施しました(回収率717
/944校=75.9%)。
 その結果、本研究所で過去に実施した同様の調査結果(H19「小中学校に
おける特別支援教育への理解と対応の充実に向けた盲・聾・養護学校のセンタ
ー的機能の取り組みに関する状況調査」等)と比較して、a 地域を支援する
特別支援学校のセンター的機能の役割が質・量ともに拡大していること、b
 校内支援の体制整備が進んでいること、などが示唆されました。また同時
に、校内外の支援システムの機能向上に寄与する要因としては、c 特別支援
教育コーディネーターを中心とした校内外の支援担当者のみでなく、校内全
体での支援体制が機能すること、d 校内全体での情報交流と共有できる体制
が形作られていること、などが示唆されました。

 ○調査結果の速報および本研究の詳細はこちら→
  https://www.nise.go.jp/blog/2010/05/post_338.html

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【4】特別支援教育関連情報
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●発達障害をテーマとした政府広報ラジオ番組のお知らせ

4月 2日から 8日の発達障害啓発週間に合わせ、政府広報ラジオ番組で、発
達障害がテーマとして取り上げられました(TOKYO FMなどでは 4月 2日。
一部の局では翌日)。
インターネットでバックナンバー(トーク音声)を聞くことができます。

番組名「中山秀征のジャパリズム」(全国23局ネット)
 ※上記番組の詳細は、以下のウェブサイトを御覧ください。

○政府広報の該当ウェブサイトはこちら→
http://www.gov-online.go.jp/pr/media/radio/bj/index.html

○TOKYO FMの該当ウェブサイトはこちら→
http://www.tfm.co.jp/japan/schedule/index.html

○インターネットでバックナンバー(トーク音声)を聞く場合はこちら→
http://www.gov-online.go.jp/pr/media/radio/bj/sound/index.html

・パーソナリティー 中山秀征さん
・出演 厚生労働省 発達障害対策専門官 日詰正文さん 
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【5】研修員だより
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 今号は、平成21年度第二期特別支援教育専門研修修了の安友栄二先生から
お寄せいただきました。

「感謝するこころ」
                  安友 栄二(徳島県立鴨島支援学校)

 研修に対しての不安と担任している生徒が気になる気持ちでいっぱいにな
っていた研修初日がつい先日のようです。専門研修(病弱教育)のメンバー
は14名(チームBと命名)。午前・午後の講義+夕方から先生方にお願いし
ての特別講義、夜の反省会というハードな日々。先生方と研修員から熱い気
持ちの注入もあり、不安はすぐになくなりました。
そうした毎日を送る中、学校が気になり同僚に電話をすると「心配ない。研
修に集中しろ。」との返事。実際には担任していた生徒に体調の変化があっ
たにもかかわらず、私が心配しないようにと配慮をしてくれていました。私
は研修がすすんでいくうちに特総研での多くのなかま(先生方・研修員)に
支えられていること、学校の同僚が支援してくれていることの大きさに気が
つきました。なかまの支援があってこそ研修が受けられていると感じました。

特総研という場所、研修で得た知識、なかまは今も宝物です。これからも宝
物を大事にし、「感謝するこころ」を忘れることなく、子どもたちと向き合
っていきたいと思います。もちろん今回執筆させていただけることにも感謝
しています。この研修員だよりをとおして、また新たな出会いがあることを
期待しています。

 ○徳島県立鴨島支援学校のウェブサイトはこちら→
  http://kamojima-ss.tokushima-ec.ed.jp/
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【6】アンケートのお願い
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 今号の記事について、以下のアンケートにご回答いただきたく、ご協力の
ほどよろしくお願いいたします。

 ○アンケートはこちら→
  https://www.nise.go.jp/enquete/fm/haisin/maga49
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【7】編集後記
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 この度の地震により被災された皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。
 震災の当日、研究所の目の前に広がる野比海岸でも大津波警報が出ました。
ちょうど第三期の専門研修(知・肢・病プログラム)が開かれており、全国
から集まった約100名の先生方とともに、高台へと一時避難をすることにな
りました。また、地震直後から当日の深夜まで停電もしていました。
 幸いにケガをされた方もおらず、寒さと不安に包まれた一晩だけの経験で
したが、それでも、あの時の「ただことではない」感じや「この先、どうな
るのだろう?」という圧倒的な不安については、未だにモヤモヤとした塊の
ようなものが胸につかえている気がします。心のどこかが凍りついていて、
うまく言葉にして表現することができないことに戸惑いを覚えるほどです。
 被災地から遠く離れた、それも大人の感覚ですら、このようですから、被
災地の子どもたちの多くは、どれだけの想いを抱えているのでしょうか。
 いわゆるPTSD(心的外傷後ストレス障害)は、非日常から日常へと戻る頃
に現れることが多いとも言われています。凍りついた心が、数ヶ月経って緊
張も緩み、血が通い始めた頃に、さまざまな不調を訴える子どもたちも増え
るのではないかと心配です。そんな時にこそ、学校や教室、そして、そこに
いる友達や先生方の存在が、子どもたちの支えになっていけるよう、私たち
も全力で支援していきたいと思っております。
 停電の夜、不安の中で見上げた空には、今まで見たこともないほどたくさ
んの星が瞬いていて、あまりの美しさに、思わず心を奪われてしまうほどで
した。テレビに映し出される子どもたちの笑顔がどれだけ尊いものか、この
ような時だからこそ改めて気付かされる想いです。

                    (第49号編集主幹 植木田 潤)

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■次号のメールマガジンは・・・

●トピック 平成23年度の研究活動について

※その他、新しいコーナーが登場の予定です。

以上の記事を予定しております。是非ご覧ください。
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    4月 2日は、国連の定めた「世界自閉症啓発デー」です
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国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第49号(平成23年 4月号)
       発行元 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所内
           国立特別支援教育総合研究所メールマガジン編集部
           E-mail a-koho[アットマーク]nise.go.jp
([アットマーク]を@にして送信してください。)

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