研究代表者

笹森洋樹

研究分担者

伊藤由美,植木田潤,梅田真理,廣瀬由美子,渥美義賢

研究協力者

滝川国芳,西牧謙吾

研究班

発達・情緒班

概要

  発達障害は気づかれにくい障害であり、社会的適応能力に弱さがあるにもかかわらず、通常の学級においては、他の多くの子どもたちと同等の適応能力を求められるため、学習面や行動面、対人関係において様々な適応困難な状態を示す場合が多い。本来の障害特性から引き起こされるこうした学習面、行動面、対人関係における様々なつまずきや失敗経験の積み重なり、周りからの無理強いなど不適切な対応の繰り返しは、精神的ストレスや不安感の高まり、自信や意欲の喪失、自己評価や自尊感情の低下などから、さらなる適応困難を招いてしまうことにもなる。適応困難の状態としては、学力不振だけでなく、不登校やひきこもり、反抗的な態度や反社会的行動等の症状として現れてくることもある。 発達障害のある子どもの学校生活におけるこれらの不適応の問題は、本来の障害特性である一次障害によるものだけでなく、適切な対応がなされないことなどによる二次障害によるものも多いと考えられる。

 本研究では、発達障害の二次障害への対応について現状と課題を把握することから、その予防的対応について考察することを目的としている。学校現場では行動問題や不登校等の二次障害に対しては、これまで対症療法的な対応をしていることが多く、予防的対応という視点での支援が十分に意識されているとはいえない。また、発達障害の二次障害の症状と情緒障害の症状は併存することも多いことから、関連性を踏まえた視点でも検討する。

研究成果

研究成果報告サマリー [269KB pdfファイル] 

研究成果報告書

このページの上へ