障害のある子ども一人一人の教育的ニーズに対応した教育の実現に貢献します。

国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第15号

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
      国立特別支援教育総合研究所メールマガジン
        第15号(平成20年 6月号)2008.6.2
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NISE ━━
【目次】
■お知らせ
■NISEトピックス
 トピックス
 研究紹介
■特別支援教育関連情報
■研修員だより
■編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■お知らせ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★NEWS★
●研究所公開について
 前号でお知らせした研究所公開の内容の一部をご案内いたします。
 研究所の活動を知っていただく様々な企画を用意しておりますので、ぜひ、
皆さんでお越しください。

◇日時:平成20年 6月28日(土) 9:00~12:00
◇場所:独立行政法人国立特別支援教育総合研究所
    〒239-8585 神奈川県横須賀市野比5-1-1
◇参加費:無料

◇主な催しもの(予定)
 ◆研究所概要コーナー
  研究所のミッション・ビジョンや沿革、組織などの概要をパネルで紹介。
  研究所の事業活動(研究・研修・相談・国際交流活動など)をパネルで
 紹介。
  
 ◆研究紹介コーナー
  今取り組んでいる重要な研究課題や最新の研究成果をパネルや報告書な
 どで紹介。
 
 ◆障害種別の紹介コーナー 
   障害種別による概要をパネル、体験、デモンストレーションで紹介。
  ★体験、デモンストレーション★
   弱視擬似体験、車いす体験、視聴覚検査装置デモンストレーション、
  教育支援機器による実演など。

 ◆発達障害教育情報センターの紹介コーナー
  今年8月末開設予定の発達障害教育情報センターの事業内容や情報提供
 の内容をパネルやパンフレットで紹介。

 ◆筑波大学附属久里浜特別支援学校授業公開
   久里浜特別支援学校の授業公開と施設の紹介(申し込み制)

 ○授業公開申し込みはこちら→
  E-mail wschool@kurihama.tsukuba.ac.jp

◇研究所公開に関するお問合せ先
 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所
 総務部企画調整課広報国際係 
 TEL 046-839-6810(平日9:00~17:30)

 ○詳細はこちら→http://www.nise.go.jp/blog/2008/04/post_814.html

●平成20年度発達障害教育指導者研究協議会の会場変更について

 メルマガ第13号にてお知らせした標記の研究協議会について、募集人員を
大幅に超えて参加推薦がありました。多くの皆様の研修意欲に応えられるよ
う適切な会場を検討しておりましたが、会場を「パシフィコ横浜 アネック
スホール」に変更し実施することになりました。
 この会場変更に伴い、参加者の宿泊については、各自手配をお願いするこ
とになりました。
 各参加予定者におかれましては、会場変更等により、ご迷惑をおかけしま
すがご協力よろしくお願いします。
 なお、このことについては、各都道府県教育委員会、関係各国立大学及び
関係各都道府県知事部局を通じて、別途お知らせしております。

 ○会場「パシフィコ横浜 アネックスホール」へはこちら→
  http://www.pacifico.co.jp/visitor/accessmap.html

 ○平成20年度発達障害教育指導者研究協議会の詳細はこちら→
  http://www.nise.go.jp/blog/hattatsu.html

 ○研修事業のお問い合わせは下記にお願いします。
  総務部研修情報課研修係(佐藤、阿部、伊與田)
  TEL 046-839-6827・6828・6895
  E-mail a-kenshu@nise.go.jp(@を半角にして送信してください。)

●平成20年度 特別支援教育 学校コンサルテーション実践研究協議会開催
 
 本研究協議会では、テーマを「本人や保護者、学校、担任を支援するため
の学校コンサルテーションの在り方」と設定し、その中で実際に学校コンサ
ルテーションをすすめる上でのさまざまな課題について事例提供者からの報
告とそれに基づく討議を行います。
 なお、本研究協議会は、「地域の支援をすすめる教育相談の在り方に関す
る実際的研究・そのII」(研究代表者 後上 鐵夫)の研究の一環として行
います。

◇日時 平成20年 6月21日(土) 9:00-16:30
◇会場 奈良県立教育研究所(奈良県磯城郡田原本町秦庄22‐1)
◇定員 100名
◇参加対象者
  幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校教職員及び市町村等
 教育委員会の指導主事、研究者、医療・福祉関係者、その他障害のある子
 どもの教育や療育、相談に携わっている方
◇参加費 無料
◇申し込み期限 平成20年 6月 6日(金)必着
 ※ただし、先着順にて定員に達し次第締め切らせていただきます。

 ○申し込み方法、協議会プログラムはこちら→
  http://www.nise.go.jp/blog/2008/04/post_808.html

●平成20年度日本人学校夏期集中教育相談の実施

 本研究所は、特別支援教育のナショナルセンターとして、国外に在住する
障害のある子どもやその保護者、教員等に対する支援を図るため、(1)日本
人学校に対する学校コンサルテーションの実施、(2)日本人学校間のネット
ワーク形成の促進、(3)障害のある子どもやその保護者に対する教育相談、
情報提供等の教育相談活動を行っています。
 本年度は、下記のとおり実施しますのでお知らせします。

 ◇期日 平成20年 7月28日(月)~ 8月 1日(金)
 ◇場所 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所
 ◇対象 ・日本人学校教員
     ・日本人学校に在籍している障害のある幼児児童生徒とその保護者
 ◇内容 ・子どもの状態の把握や家庭生活における工夫
     ・学校での指導方法や指導内容に関する工夫 
     ・教材教具等の工夫
     ・特別支援教育に関する情報提供   等

 ◇実施のお知らせについては、日本人学校全校に発送します。

 ◇なお、この件に関してのお問い合わせは下記にお願いします。
  独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 教育相談部
  〒239-8585 神奈川県横須賀市野比5-1-1
  TEL 046-839-6885 FAX 046-839-6906
  E-mail wsodan1@nise.go.jp(@を半角にして送信してください。)

★研究所Webサイト更新情報★

●「視覚障害教育関連リソース」の「視覚障害教育関係機関住所録」を以下
のとおり更新しました。

 ◆盲学校/視覚特別支援学校等一覧
  平成20年 4月には、特別支援学校等への校名変更が5校あります。
  また、学校WebサイトのURL変更が11件あります。
 ○こちら→http://www.tenji.ne.jp/cgi-bin/mou_list.cgi

 ◆弱視特別支援学級・弱視通級指導教室一覧
  平成19年度版に更新しました。
 ○こちら→http://www.tenji.ne.jp/cgi-bin/gakko_list.cgi

★NISE新刊情報★
☆新刊☆
「全国小・中学校弱視特別支援学級及び弱視通級指導教室実態調査(平成19
年度)」
 研究代表者 千田 耕基(教育支援部・上席総括研究員)
 研究分担者 田中 良広(企画部・総括研究員)
       澤田 真弓(教育支援部・総括研究員)
 刊行年月 平成20年 3月
 http://www.nise.go.jp/kenshuka/josa/kankobutsu/pub_b/b-220.html

 本研究所では、全国の小・中学校弱視特別支援学級及び弱視通級指導教室
の実態調査を継続的に実施してきています。平成19年度は従来から実施して
きた設置校名や在籍状況などの基本調査に加え、拡大教科書等の使用状況や
視覚補助具類の活用状況、学習形態等、また弱視特別支援学級等の担当者の
指導状況等について実態を明らかにしました。さらにそこから見えてくる課
題をまとめ、考察を加えました。ぜひ、ご一読いただき、ご意見等をいただ
けたらと思います。

「平成20年度研究所パンフレット」
 刊行年月 平成20年 4月
 http://www.nise.go.jp/blog/youran.html

 平成20年度版の研究所のパンフレットが完成しました。
 今年も研究所主催のセミナー等で配布いたします。また、研究所Webサイ
トからも、PDFでダウンロードできますので、ぜひご利用ください。

 ○研究所刊行物は各関係機関に送付する他、研究所Webに掲載しています。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■NISEトピックス
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★トピックス★
●平成20年度研究課題一覧
-重点推進研究、専門研究A・B(新規・継続)、専門研究C(継続)、共同
研究(継続)、調査研究(継続)-

 ○研究区分の概要はこちら→
  http://www.nise.go.jp/blog/2008/05/post_816.html

 平成20年度本研究所の研究活動のうち、標記の課題が下記のとおり決まり
ましたのでお知らせいたします。

◇専門研究A
1.障害のある子どもの教育制度の国際比較に関する基礎的研究-我が国の現
 状と今後の方向性を踏まえて-(20年度・新規)
2.特別支援教育におけるICF-CYの活用に関する実際的研究(20~21年度・新
 規)
3.障害のある子どもの教育に応用できる脳科学に関する研究(19~20年度・
 継続)
4.「特別支援教室構想」に関する研究(20年度・新規)
5.特別支援教育における教育課程の在り方に関する研究-複数の障害種への
 対応及び幼・小学部から高等部までの一貫した教育課程の工夫-(20~21
 年度・新規)(重点推進研究)
6.障害のある子どもへの一貫した支援システムに関する研究-後期中等教育
 における発達障害への支援を中心として-(20~21年度・新規)(重点推
 進研究)
7.特別支援学校の特性を踏まえた学校評価の在り方に関する基礎的研究(20
 年度・新規)
8.障害のある子どもへの進路指導・職業教育の充実に関する研究(20~21年
 度・新規)
9.障害のある子どものための情報関連支援機器等の活用を促進するための教
 員用映像マニュアル作成に関する研究(19~20年度・継続)
10.重複障害児のアセスメント研究-視覚を通した環境の把握とコミュニケー
 ションに関する初期的な力を評価するツールの改良-(20年度・新規)

以上の研究課題は下記からご覧になれます。
 ○こちら→http://www.nise.go.jp/blog/senmonkenkyu_a.html

◇専門研究B
1.盲ろう教育における教員の専門性向上のための研究(19~20年度・継続)
2.特別支援学校及び通常の学校に在籍する視覚障害のある児童生徒の教科指
 導の質の向上に関する研究(20~21年度・新規)
3.聾学校における授業とその評価に関する研究-手話活用を含めた指導法の
 改善と言語力・学力の向上を目指して-(20~21年度・新規)
4.言語障害教育における指導の内容・方法・評価に関する研究-言語障害教
 育実践ガイドブックの作成に向けて-(20~21年度・新規)
5.肢体不自由のある子どもの教育における教員の専門性向上に関する研究
 -特別支援学校(肢体不自由)の専門性向上に向けたモデルの提案-(20
 ~21年度・新規)
6.小中学校に在籍する病気による長期欠席者への特別支援教育の在り方に関
 する研究(20~21年度・新規)
7.知的障害教育におけるキャリア教育の在り方に関する研究-「キャリア発
 達段階・内容表(試案)」に基づく実践モデルの構築を目指して-(20~
 21年度・新規)
8.自閉症スペクトラムの児童生徒に対する効果的な指導内容・指導方法に関
 する実際的研究-小・中学校における特別支援学級を中心に-(20~21年
 度・新規)(重点推進研究)
9.小・中学校等における発達障害のある子どもへの教科教育等の支援に関す
 る研究(20~21年度・新規)(重点推進研究)

以上の研究課題は下記からご覧になれます。
 ○こちら→http://www.nise.go.jp/blog/senmonkenkyu_b.html

◇専門研究C
1.地域の支援をすすめる教育相談の在り方に関する実際的研究・そのII-関
 係機関と協働して行う総合的な支援体制の構築を目指して-(19~20年度
 ・継続)

以上の研究課題は下記からご覧になれます。
 ○こちら→http://www.nise.go.jp/blog/senmonkenkyu_c.html

◇共同研究
1.障害のある子どもの脳機能計測技術の開発研究(19~20年度):独立行政
 法人国立病院機構久里浜アルコール症センター
2.病弱教育におけるICTを活用した教育情報アーカイブの在り方に関する実
 証的研究(19~20年度):株式会社ウェストフィールド
3.構音障害のある子どもが自ら学べる動画教材と配信技術の開発(19~20年
 度):独立行政法人理化学研究所
4.高等教育機関における発達障害のある学生の支援に関する研究-評価法の
 開発と教職員への啓発-(19~20年度):独立行政法人日本学生支援機構
5.視覚障害児童・生徒向け仮名・アルファベットの説明表現の改良(19~20
 年度):国立大学法人宮城教育大学
6.パーソナルロボットの特性を利用した障害者向けインターフェースの開発II
 -パーソナルロボットとネットワークを活用した学習環境-(19~20年度)
 :日本電気株式会社共通基盤ソフトウェア研究所
7.電子透かし技術を応用した音響バリアフリーシステムの開発と形成的評価
 -「パーソナル音響キャプションデコーダ」の実用化に向けて-(19~20
 年度):国立大学法人東北大学電気通信研究所

以上の研究課題は下記からご覧になれます。
 ○こちら→http://www.nise.go.jp/blog/kyoudoukenkyu.html

◇調査研究
1.海外の大学における障害のある学生の支援に関する調査(19~20年度・継
 続)

以上の研究課題は下記からご覧になれます。
 ○こちら→http://www.nise.go.jp/blog/cyousakenkyu.html

☆研究紹介☆
●プロジェクト研究「小・中学校における特別支援教育への理解と対応の充
実に向けた総合的研究」(平成18~19年度)

          研究代表者 松村 勘由(教育支援部・総括研究員)

 本研究は、小・中学校における特別支援教育体制の整備・充実を進めるた
めの知見を整理した上で、それを、総合的な支援ツールとして提供すること
を目的とし、以下の活動に取り組みました。
1.特別支援教育に関わる各小・中学校の状況やそれらの学校を支える市区
 町村教育委員会、特別支援学校の状況について調査しました。
2.小・中学校における特別支援教育体制の整備・充実を進めるための知見
 を整理しました。また、特別支援教育を進めるための小・中学校の課題を
 通常の学級での授業の改善に視点をおいて、その在り方を検討しました。
3.市区町村教育委員会の特別支援教育担当者、特別支援学校の小・中学校
 への支援担当者のための情報ガイドブックを作成しました。

 本研究の研究成果は、次の各報告書に掲載する予定です。
(1) 小・中学校における特別支援教育への理解と対応の充実に向けた総合的
 研究 研究成果報告書
(2) 小・中学校における特別支援教育への理解と対応の充実に向けた盲・聾
 ・養護学校のセンター的機能の取組に関する状況調査報告書
(3) 小・中学校における特別支援教育への理解と対応の充実に向けた市区町
 村教育委員会の取組に関する状況調査報告書
(4) 特別支援教育への理解と対応の充実に向けた小・中学校の取組に関する
 状況調査報告書
(5) 平成18年度国立特殊教育総合研究所セミナーⅠ報告書
(6) 平成19年度国立特別支援教育総合研究所セミナーII(第1分科会)報告書
(7) 小・中学校の特別支援教育を支えるための情報ガイド-市区町村教育委
 員会・特別支援学校の担当者のために-

 なお、すでに本研究所の刊行物一覧に掲載済みの報告や資料をご紹介しま
すので、ご参照ください。
(1) 小・中学校における特別支援教育への理解と対応の充実に向けた盲・聾
 ・養護学校のセンター的機能に関する状況調査報告(速報版)(平成19年
  6月発行)
○こちら→
 http://www.nise.go.jp/kenshuka/josa/kankobutsu/pub_c/c-63/c-63.pdf

(2) 小・中学校における特別支援教育への理解と対応の充実に向けた市区町
 村教育委員会に関する状況調査報告(速報版)(平成19年 6月発行)
○こちら→
 http://www.nise.go.jp/kenshuka/josa/kankobutsu/pub_c/c-62/c-62.pdf

(3) 平成18年度国立特殊教育総合研究所セミナーI資料(平成19年 1月発行)
○こちら→
 http://www.nise.go.jp/kenshuka/josa/kankobutsu/pub_d/d-250.pdf

(4) 平成19年度国立特別支援教育総合研究所セミナーII資料(平成20年 2月
 発行)
○こちら→
 http://www.nise.go.jp/kenshuka/josa/kankobutsu/pub_d/d-264.pdf

●調査研究「日本人学校及び補習校における特別支援教育の推進状況に関す
る調査研究」 (平成19~20年度) 

        研究代表者 後上 鐵夫(教育相談部・上席総括研究員)

 教育相談部で実施した「日本人学校における特別支援教育の推進状況に関
する調査」について、その概略をお知らせします。
 この調査は、研究所のアンケートサーバーにより、日本人学校全89校を対
象に実施しました。調査期間は平成19年 9月17日~10月 5日で、調査内容は、
学校に関する基本的な情報、学校もしくは在籍している子どもが利用してい
る医療機関・相談機関に関する情報、幼稚部・小学部・中学部に関する情報
です( 9月 1日現在の実態)。その結果、68校から回答があり、回収率は76
%でした。
 調査結果の主な概要は、次のとおりでした。
(1) 校内に特別支援教育に関する分掌がある学校は15校(22%)であったこ
 と。
(2) 特別支援教育コーディネーターを指名している学校は、33校(49%)あ
 り、特別支援教育に関する分掌はないが、約半数の学校では特別支援教育
 コーディネーターを指名していること。
(3) 特別な支援や配慮を必要とする幼児児童生徒が就学を希望してきた際の
 受入れ基準については、回答48校中、「集団生活に適応できれば受け入れ
 ている」という20校(29%)が最も多く、「特別な配慮を必要とする幼児
 児童生徒は受け入れられない」という学校も13校(19%)あったこと。
(4) 通常の学級において、気になる幼児児童生徒や障害のある幼児児童生徒
 の在籍の有無をたずねたところ、在籍有りの学校が35校、在籍無しの学校
 が33校であったこと。
 また、この調査以外に、「補習授業校における特別支援教育の推進状況に
関する調査」と、「障害のある子どもの教育に関する企業意識調査」を実施
しました。
 以上の調査については、下記までお問い合わせください。

 ○問い合わせ先:
  独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 教育相談部
  〒239-8585 神奈川県横須賀市野比5-1-1
  TEL 046-839-6885 FAX 046-839-6906
  E-mail wsodan1@nise.go.jp(@を半角にして送信してください。)

◆ちょっと一息 季節のたより -ゴジラの巻-
 研究所が面している海は、東京湾の入り口でその幅が一番狭くなる浦賀水
道です。研究所からは、ここをゆっくりと行き交う貨物船や漁船などが見ら
れ、私たちの目を楽しませてくれます。この浦賀・久里浜付近はペリーの黒
船が来航した場所としてよく知られていますが、もう一つ、有名な「日本初
上陸」があったことをご存知でしょうか?
 昭和29(1954)年に制作された映画「ゴジラ」第1作で、ビキニ環礁での
水爆実験で太古の眠りから目覚めたゴジラは、浦賀の北側、観音崎・多々良
浜に初めてその巨大な姿を現しました。それを記念して多々良浜には昭和33
(1958)年に初代ゴジラすべり台が建てられましたが、潮風で劣化したため、
昭和48(1973)年に取り壊されてしまいました。復活を願う署名運動や市民
・企業からの寄付が実り、平成11(1999)年、2代目ゴジラすべり台が研究
所に程近い「くりはま花の国」に完成しました。約57万平方メートルの敷地
を持つこの公園には、この季節、約100万本ものポピーやヤグルマギクが一
面に咲き誇っています。久里浜を見下ろす丘の上では、身長約9メートル、
体重約5トンの迫力満点のゴジラすべり台が、子どもたちはもとより、ゴジ
ラ世代の大人たちの人気者となっています。
                (教育研修情報部 齊藤 由美子 記)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■特別支援教育関連情報
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●文部科学省特別支援教育課からのお知らせ

 このたび文部科学省では、発達障害者への早期発見・早期支援の取り組み
を行う「発達障害早期総合支援モデル事業」、発達障害により学習や生活の
面で特別な教育的支援を必要としている生徒に対して適切な指導及び必要な
支援のための実践研究を行う「高等学校における発達障害支援モデル事業」
の新規モデル地域・校を下記のとおり指定しました。

・発達障害早期総合支援モデル事業…10地域
・高等学校における発達障害支援モデル事業…11校

 なお、これらのモデル地域・校の一覧や、研究概要については、近日中に
文部科学省ホームページ特別支援教育に関することに掲載する予定です。
 
 ○ご覧になる場合にはこちら→
  http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/main.htm

●平成19年度自閉症教育実践研究協議会の報告

        倉見 昇一(筑波大学附属久里浜特別支援学校・副校長)

 筑波大学附属久里浜特別支援学校では、「平成19年度自閉症教育実践研究
協議会」を約350名の参加者を得て、平成20年 2月 8日に国立オリンピック
記念青少年総合センターで行いました。
 本校は、平成16~18年度(第I期)、平成19~21年度(第II期)の2期に
わたって文部科学省から研究開発学校の指定を受けており、第II期において
は「自閉症児のための教育課程の研究開発II-社会参加と自立を促す幼稚部、
小学部一貫した教育課程の編成-」を研究開発課題として掲げています。
  平成19年度は、「自閉症児の社会参加と自立を促すために必要な指導内容
を統合・再編成した新領域『自律生活』を設定し、それを取り入れた教育課
程を編成し、幼稚部、小学部一貫した組織的・系統的な指導実践を行うこと
で、自閉症児の障害の状態の改善・克服を図り、社会参加と自立を促す基礎
的な力を効果的に高めることができる。」という研究仮説の下に、具体的な
研究活動として、主として、(1)幼稚部、小学部一貫した教育課程の開発、
(2)新領域「自律生活」のねらい及び目標、内容の開発、(3)課題別指導セッ
トの作成(コミュニケーション、認知、粗大運動・微細運動編)に取り組み
ました。
 実践研究協議会においては、まずこれらの研究活動の概要を報告する全体
発表を行いました。続いて、指導実践を通じて研究活動を行ってきた成果等
を、幼稚部、小学部低学年、小学部高学年の3つの分科会に分かれて、研究
の取組の概要報告、事例研究発表及び研究協議を行いました。最後に、本校
の指導実践や研究活動のスーパーバイザーとしてお願いした筑波大学教授の
藤原義博先生に「社会参加と自立を目指す特別支援教育の在り方-自立的な
活動・参加の力を培う教育課程と授業づくり-」をテーマに講演していただ
きました。そのほか、学校紹介等のビデオの紹介や、それぞれの教室や部署
における取組の概要のポスター発表も併せて行いました。
  本年度の実践研究協議会は、平成21年 2月 6日(金)に国立オリンピック
記念青少年総合センターで、第II期の2年目の研究成果を発表します。また
多くの皆さんに来ていただけるよう、充実したものにしていきたいと思って
います。

 ○Webサイトはこちら→http://www.kurihama.tsukuba.ac.jp

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■研修員だより
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 今号は、平成18年度短期研修知的障害教育コース修了の宮崎千登理先生か
らお寄せいただきました。

        宮崎 千登理(青森県三戸郡五戸町立五戸小学校 教諭)

 自分を振り返る良い時間をいただいた研修から1年が過ぎ、引き続き五戸
町立五戸小学校の特別支援学級の担任をしております。研修から戻って始め
たことの一つに、児童と一緒に行う体力作りがあります。毎日1時間目は朝
の運動をしています。ラジオ体操、柔軟体操、バランス、腹筋、背筋、ダン
ス、縄跳び、マラソン、幅跳びなど、体の色々な部分を使って体力作りをし
ています。そのため児童は風邪を引きにくくなり、心も強くなってきてたく
ましく成長してくれました。昨年度は在籍4名中、3名が皆勤賞でした。と
てもすばらしいことです。担任としてちょっぴり自信がついた出来事でした。
 二つ目は、児童や保護者の願いに寄り添い、同じ方向へ進んでいけるよう
な取り組みとして面談の仕方を勉強しています。児童の実態を、保護者にな
かなか受け入れてもらえない場合、どんな言い方が受け入れてもらえるのか
など、思い悩む場面が多々あります。そんな時には、本校には特別支援担当
が5名いるので相談にのってもらったり、研究所で出会った頼りになる仲間
にも相談にのってもらったりと、色々な考え方を参考にしています。誠にあ
りがたいことです。感謝の気持ちをいつまでも忘れない人間でありたいと思
っています。

 ○Webサイトはこちら→http://www.town.gonohe.aomori.jp/gonohe-sho/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■編集後記
 日増しに暑くなってきました。今日から夏服に衣替えの地方も多いと思い
ますが皆様の住まれている地域ではいかがでしょうか。
 さて、今号のお知らせでもお伝えしましたが、今月28日(土)に研究所公
開を実施します。また、隣接する筑波大学附属久里浜特別支援学校でも授業
公開が行われます。皆様は日頃、研究所が特別支援教育に関するどのような
研究や活動を行っているかをご存知でしょうか。この研究所公開は年1回開
催され、特別支援教育のナショナルセンターとしての研究所の研究や活動を
皆様にご紹介し、研究所に対してのご理解をいただくとてもよい機会だと考
えています。所員一同、ただいま当日に向けての準備に精一杯、取り組んで
います。ぜひ、お時間がございましたら研究所へお立ち寄り下さい。
 なお、当日はこのメールマガジンの登録案内を配布する予定です。新たな
読者がさらに増えることを期待しています。それでは、皆様のお越しを心よ
りお待ち申し上げます。
                   (第15号編集主幹 大崎 博史)

 ○「メールマガジン」へのご意見・ご感想はこちら→
  a-koho@nise.go.jp(@を半角にして送信してください。)
 ○研究所メールマガジンのバックナンバーは、こちら→
  http://www.nise.go.jp/magazine/back.html
 ○研究所メールマガジンの利用については、こちら→
  http://www.nise.go.jp/magazine/policy.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第15号(平成20年 6月号)
         発行元 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所内
         国立特別支援教育総合研究所メールマガジン編集部
         E-mail a-koho@nise.go.jp
         (@を半角にして送信してください。)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
サイトポリシー情報公開個人情報保護調達情報・契約監視委員会| Copyright © 独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所