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国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第135号

メールマガジン

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      国立特別支援教育総合研究所(NISE)メールマガジン
         第135号(平成30年6月号)
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■目次
【お知らせ】

・平成30年度第一期特別支援教育専門研修開講

・平成30年度第1回高等学校における通級による指導に関わる指導者研究協
議会の開催(終了報告)
・木塚泰弘先生を偲ぶ会「視覚障害教育と木塚泰弘先生」のご案内
【NISEトピックス】
・業務部の活動紹介(2) 研修事業部の活動について
【特総研ジャーナルの紹介】
・学会等参加報告及び事業報告について
【NISEダイアリー】
【研修員だより】
【アンケートのお願い】
【編集後記】
 
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【1】お知らせ
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●平成30年度第一期特別支援教育専門研修開講
 5月14日(月)、平成30年度第一期特別支援教育専門研修(発達障害・情
緒障害・言語障害教育コース)が開講しました。今期(5月14日~7月13日)
は、全国から集まった72名が受講しています。
 特別支援教育専門研修は、年三期開講し、各都道府県等で指導的立場に立
つ又は今後指導的立場に立つことが期待される教職員が、教育委員会等の推
薦を受けて受講するものです。
 研修プログラムは、特別支援教育全般と各障害種別に関する専門的な講義
や演習、研究協議、実地研修等で構成されています。約2ヶ月間の宿泊型研
修で、神奈川県横須賀市の本研究所にて受講していただきます。
 この研修では、専門的知識及び技術を深めるとともに、全国から集まった
教職員同士の情報交換やネットワークづくりも魅力となっています。
 
○特別支援教育専門研修の内容等はこちら→
 http://www.nise.go.jp/cms/9,0,21,116.html
 
●平成30年度第1回高等学校における通級による指導に関わる指導者研究協
議会の開催(終了報告)
 5月7日及び8日の2日間、標記第1回指導者研究協議会を本研究所にお
いて開催しました。本研究協議会は、本年4月より制度が運用されている
「高校通級(高等学校における『通級による指導』)」の推進に向けて、指
導的立場にある教職員による研究協議等を通じ、担当者の専門性の向上及び
高校通級の理解推進を図ることを目的として、昨年度から年3回連続型とし
て開催しているものです。第1回は、全国から担当指導主事や高校等教員
109名に受講いただきました。
 1日目は、文部科学省による行政説明「『高校通級』について」、本研究
所研究職員による「発達障害等のある生徒の実態に応じた『高校通級』によ
る指導の在り方に関する研究」の成果紹介と「通級による指導における自立
活動と個別の指導計画」についての講義を行い、1コース(指導主事)、2
コース(教員)で計15班に分かれての班別協議を行いました。
 2日目は、全体で「『高校通級』に係る教育委員会及び学校の取組状況と
課題」についての受講者からの取組紹介発表が行われました。その後、1日
目と同様に班別協議として、課題についての整理と協議のテーマの設定、次
回までに取り組んでくる実践内容について、活発な協議・意見交換がなされ
ました。さらに、別途地域ブロック等に分かれての情報交換「教育委員会及
び学校の取組状況と課題」も活発に行われました。
 なお、本研究協議会では、田中・庄司両特別支援教育調査官に、参画いた
だきました。
 
●木塚泰弘先生を偲ぶ会「視覚障害教育と木塚泰弘先生」のご案内
国立特別支援教育総合研究所名誉所員である木塚泰弘先生が平成30年2月
9日、82歳でご逝去されました。先生の長年にわたる視覚障害教育へのご貢
献を振り返り、ご遺志を引き継ぐべく「偲ぶ会」を本研究所にて開催いたし
ます。
 「偲ぶ会」当日は、2部構成で実施し、第1部では、木塚先生のご功績の
紹介や関係する演題での講演、第2部では、先生を偲ぶスピーチ等を予定し
ています。
 具体的な内容や参加申込等の詳細は本研究所Webページにてご確認くださ
い。
 
◇日時:平成30年8月25日(土)
第1部14時00分~17時00分(13時30分受付開始)
第2部17時30分~19時30分
◇参加費:第1部無料、第2部5,000円
◇申込み締切:平成30年6月15日(金)
 
○木塚泰弘先生を偲ぶ会に関するWebページはこちら→
 http://www.nise.go.jp/cms/news/detail.1.14347.html
 
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【2】NISEトピックス
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●業務部の活動紹介(2) 研修事業部の活動について 
             澤田 真弓(研修事業部長/上席総括研究員)
 
 本研究所は、我が国唯一のナショナルセンターとして、各都道府県等にお
ける特別支援教育政策や教育実践等の推進に寄与する研修事業を展開してい
ます。
 研修事業には、二つの体系があります。
 一つ目は、特別支援教育推進の中心的役割を担う指導者の養成を目的とし
た研修、二つ目は、全ての教員に求められる資質能力として、特別支援教育
に関する基礎的な知識・技能を身に付けるための研修です。
 一つ目の指導者養成の研修は、来所による研修となります。各障害種別の
コース・プログラムで行う約2ヶ月の宿泊型の専門研修で3コース7プログ
ラムを開設しています。また、特別支援教育施策上や教育現場の喫緊の課題
に対応した指導者研究協議会、「高等学校における通級による指導に関わる
指導者研究協議会」は1泊2日を年間3回実施する連続型の研修、「特別支
援教育におけるICT活用に関わる指導者研究協議会」や「交流及び共同学習
推進指導者研究協議会」は、1泊2日の研修となります。
 そして、特別支援学校長会との連携研修として、「特別支援学校寄宿舎実
践指導者協議会」、「特別支援学校「体育・スポーツ」実践指導者協議会」
があります。
 さらに、発達障害教育の理解と実践的な指導力向上のための「発達障害教
育実践セミナー」を実施しています。これは受講人数の関係で会場を東京都
内としています。
 次に二つ目の体系ですが、「資質能力向上のための支援」の研修です。こ
れは、インターネットを活用した研修です(パソコンやタブレット、スマー
トフォンから視聴可能)。特別支援教育に関する基礎知識、各障害種の概論、
指導法等に関する講義を配信しています。平成30年度は、特別支援学校、
小・中学校の教職員向けの内容に加え、幼児期、高等学校段階の内容の充実
を図っています。 
 また、免許法認定通信教育として、視覚障害教育及び聴覚障害教育領域の
第2欄の講義、「教育課程・指導法」、「心理・生理及び病理」を配信し、
特別支援教育の免許保有率の向上に寄与しています。
 
○研修事業計画に関するWebページはこちら→
 http://www.nise.go.jp/cms/9,13753,21,274.html
 
○インターネットによる講義配信に関するWebページはこちら→ 
 http://www.nise.go.jp/cms/9,0,20.html
 
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【3】特総研ジャーナルの紹介
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●学会等参加報告及び事業報告について
 本研究所では、本研究所の研究をはじめとする様々な活動内容を紹介する
「国立特別支援教育総合研究所ジャーナル(通称:特総研ジャーナル)」を
毎年作成し、Webサイトに掲載しています。前号に引き続き、この3月に発
行した特総研ジャーナルの内容を紹介します。
 今月は学会等参加報告及び事業報告に関してご紹介します。
-学会等参加報告-
 ・日本保育学会第70回大会-あらゆる子どもに保育を-参加報告
 ・平成29年度 日本育療学会第21回学術集会
「改めて医療と教育の連携―もう一歩前に進めるために―」参加報告
 ・日本LD学会第26回大会参加報告
 ・日本特殊教育学会第55回大会参加報告
-事業報告-
 ・研究企画部の活動について
 ・特総研における免許法認定通信教育事業について
 ・平成29年度新規事業 特別支援学校「体育・スポーツ」実践指導者協議
  会事業報告
 ・発達障害教育実践セミナー及び発達障害地域理解啓発事業の紹介
 ・インクルーシブ教育システム推進センター 事業報告
 
○学会等参加報告及び事業報告に関する記事はこちら→
 http://www.nise.go.jp/cms/resources/content/385/d_354_all.pdf#page
=62

 
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【4】NISEダイアリー
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           「特別支援教育 第18号」
           宍戸 和成(国立特別支援教育総合研究所理事長)
 
 5月の連休明け、例年通りに「特別支援教育専門研修」が始まった。第一
期は、発達障害・情緒障害・言語障害教育コースである。名称から推測でき
るように、小・中学校の先生方の参加が多い。全員で72名の受講者のうち、
小学校の先生が37名、中学校が11名である。特別支援学校の先生が19名で、
高校の先生が4名ゆえ、小・中学校にお勤めの先生が2/3を占める。こうし
た先生方に如何にして特別支援教育の理解を図るか、あるいは担当している
子どもの指導・支援に役立つ知見を提供するかが、このコースの命題になる。
 専門研修の初めに、私が話をする時間が設けられている。最近では、私の、
学校現場での拙い経験を元に、先生方に「教えるということ」について考え
てもらうようにしている。それは、私が聾学校の現場で子どもたちに教える
ことに悩んでいた時に、ふと見つけた本に由来している。大村はま先生の
「教えるということ」という本であった。それは、今、ちくま学芸文庫から
「新編 教えるということ」として復刊されている。
 理事長講話では、そんな経験を話すことにしているのだが、大村先生が中
学校の国語の先生であったことから、小・中学校の先生が多く参加されるこ
のコースが、ある意味、話す私と聞いてくださる先生方との”共感”が肌で
感じられる時間でもある。同じ悩みで試行錯誤していることがうかがえる一
時でもある。
 学校現場での話から、行政での話に進み、いつも話題にするのが、標記の
季刊誌の編集等に係るプロセスである。文部科学省の特別支援教育課で発行
している理解啓発誌であり、指導誌でもある。たまたま、私が平成17年の
第18号の企画編集の担当になった。巻頭言を誰にするか、何を書いてもらう
かが、企画の際の最初の話題になった。当時は、特別支援教育への移行の時
期である。枠組みや体制作りが特集として取り上げられていた。確かにそれ
も大切だが、教育としての中身も忘れてはならないと考えた。そこで、学校
現場での経験を思い出し、大村はま先生に巻頭言を書いてもらおうと思った。
伝手をたどって、ようやくご本人にアポを取り、インタビューをさせていた
だき、それを書き起こして巻頭言にさせてもらうことになった。初めは、障
害のある子どもへの指導経験などないということで、なかなか引き受けても
らえなかったが、中学校にも様々な子どもがいる。その中で、先生の印象に
残っている子どもさんヘの指導の工夫を聞かせていただくことで了解を得た。
 書き起こした文章を何度もお読みいただいたようだが、先生の思いが十分
まとめられていないというので、先生は、「優劣のかなたに」という自作の
詩を届けてくださった。併せて、先生が亡くなられたという訃報も届いた。
 そんないわれのある冊子が、標記の季刊誌である。もう10年以上も前の話
である。詩は、専門研修の受講者には紹介するが、解釈は自分でしてもらう
ことにしている。それぞれの先生が自分の経験と照らし合わせながら、子ど
もとの関わりや教えることについて考えて欲しいと思う。そして、自分なり
の「実践」に生かして欲しい。
         
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【5】研修員だより
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 今号は、平成29年度第一期特別支援教育専門研修を修了された田村浩志先
生からお寄せいただきました。
 
「キャンバス」
             田村 浩志(愛媛県立しげのぶ特別支援学校)
 
 人生を真っ白いキャンバスに喩えるならば、それを彩るのは人との出会い
だと私は思う。まぶしくて見つめることができないくらいの色鮮やかな作品
が、自分の心の中に確かに飾られている。タイトルは「平成29年5月~7月」
である。
 全国から集った仲間、研究所の先生方、そして講師の先生方との出会い。
あの2ヶ月間が忘れられない。知らなかったことを知る喜び。分からなかっ
たことが、ああそういうことか、と分かった時の喜び。視野が広がるとはこ
ういうことかと、確かに実感できる日々の連続だった。研修中に頂いた資料
は全て分かりやすく整理し直し、誰でもすぐに手に取ることができるよう本
校の職員室に置かれてある。
 この4月から、大学院博士課程(保健学専攻)へと進学した。研究キーワ
ードは特別支援学校(病弱)、「チーム医療」、「チーム学校」、スクール
ソーシャルワークである。勤務しながら時々夜に大学に通う生活である。ス
ーパージェットに乗り瀬戸内海を渡る。あの久里浜へとつながっている海を
越えて。そんな自分を動かす原動力となっているのはあのキャンバスだ。子
どもたちの幸せと、学校現場にそよ風を吹かせたい、そんな思いを抱きなが
ら職務と学問に励む日々である。
 
○愛媛県立しげのぶ特別支援学校のWebサイトはこちら→
 https://shigenobu-ss.esnet.ed.jp/cms/
 
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【6】アンケートのお願い
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 今号の記事について、以下のアンケートにご回答いただきたく、ご協力の
ほどよろしくお願いいたします。
 
○アンケートはこちら→
 https://www.nise.go.jp/limesurvey/index.php?sid=29366&lang=ja
 
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【7】編集後記
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 5月も終わり、本研究所のある横須賀では6月は梅雨入りの季節です。
海が近いせいか、湿気を含んだ空気を強く感じることが多くなってきた気が
します。皆様がお住まいの地域ではいかがでしょうか。
 本研究所では、5月14日に第一期特別支援教育専門研修(発達障害・
情緒障害・言語障害教育コース)が開講しました。研修員の方々は全国各地
から集まっていることもあり、湿気に苦労される方もいらっしゃるようです。
今号には、丁度、一年前の第一期特別支援教育専門研修を修了した愛媛県立
しげのぶ特別支援学校の田村浩志先生から原稿を寄せていただきました。
その文章からはどんよりした雨雲というより、勤務地や大学院にてさわやか
に、そして前向きに活躍されている様子が感じられます。メールマガジンに
は、毎号、研修を修了された先生方から【研修員だより】として原稿をお寄
せいただいております。現場で活躍する先生方の様子などを感じていただけ
れば幸いです。
 今号では、その他に「高等学校における通級による指導に関わる指導者研
究協議会」(5月7日及び8日に開催)の報告や、業務部の活動紹介として
「研修事業部の活動について」なども載せております。特別支援教育に関す
るタイムリーな情報や現在の本研究所の取組等もご覧いただければ幸いです。
 今後とも、ご愛読の程、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 
                  (第135号編集主幹 土屋 忠之)
 
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次号も是非ご覧ください。
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国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第135号(平成30年6月号)
       発行元 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所内
           国立特別支援教育総合研究所メールマガジン編集部
           E-mail a-koho[アットマーク]nise.go.jp
          ([アットマーク]を@にして送信してください。)
 
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