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国立特別支援教育総合研究所メールマガジン第171号

メールマガジン

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      国立特別支援教育総合研究所(NISE)メールマガジン
         第171号(令和3年6月号)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NISE(ナイセ)━━━
■目次
【お知らせ】
・「合理的配慮」に関する実践事例データベースのご案内
・研究成果報告書サマリー集(令和2年度終了課題)の刊行について
【NISEの活動紹介】
・令和3年度の研修事業について
【特総研ジャーナルの紹介】
・学会等参加報告及び事業報告について
【高齢・障害・求職者雇用支援機構からのお知らせ】
【NISEダイアリー】
【アンケートのお願い】

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【1】お知らせ
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●「合理的配慮」に関する実践事例データベースのご案内
 インクルーシブ教育システム構築支援データベース(インクルDB)にある
『「合理的配慮」実践事例データベース』は、文部科学省の「インクルーシ
ブ教育システム構築モデル事業」において取り組まれている実践事例につい
て検索するシステムです。対象児童生徒の障害種や在籍状況等の条件を付け
て検索することで、知りたい事例を探すことができます。また、実践事例の
詳細な情報を記載した資料をダウンロードすることで、その事例の合理的配
慮や基礎的環境整備等について、具体的に知ることができます。それらの情
報は、目の前の児童生徒に対する合理的配慮の参考としてご活用いただける
ものです。令和3年3月末時点では、559件の事例が登録されています。
 また、各事例のダウンロード情報は、特別支援教育に関する研修にも活用
でき、インクルDB内に研修例も掲載しています。インクルDB内にはこの他さ
まざまな情報があります。
 是非、ご活用ください。

○インクルーシブ教育システム構築支援データベース(インクルDB)につ
いてはこちら→
http://inclusive.nise.go.jp/

●研究成果報告書サマリー集(令和2年度終了課題)の刊行について
 本研究所では、研究課題の成果の普及を目的として、「研究成果報告書サ
マリー集」を毎年刊行しています。サマリー集は、研究課題毎に研究の背景・
目的や方法、結果と考察等を6~8ページで紹介しているほか、これらの概
要等を1ページにまとめた概略図を掲載しています。この度、令和2年度の
サマリー集が刊行となりましたのでお知らせします。今回のサマリー集では、
令和2年度に終了した基幹研究6課題と地域実践研究2課題の計8課題の研
究について掲載をしていますので、みなさま、是非ご覧ください。

○研究成果報告書サマリー集(令和2年度終了課題)はこちら→
https://www.nise.go.jp/nc/report_material/research_results_publications/seminar_materials/r2

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【2】NISEの活動紹介
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前号に続き、本研究所の各部・センターの活動を紹介します。

●令和3年度の研修事業について
              澤田 真弓(研修事業部長/上席総括研究員)

 本研究所は、特別支援教育に関するナショナルセンターとして、本研究所
の実践的な研究成果を踏まえ、各都道府県等における特別支援教育政策や教
育実践等の推進に寄与する指導者の養成や資質向上に関わる支援を行ってい
ます。
 指導者の養成を目的とした研修では、障害種別にコース・プログラムを設
け、その専門性と指導力の向上を図る特別支援教育専門研修と、特別支援教
育政策上や教育現場等の喫緊の課題に対応する指導者研究協議会・セミナー
等を実施しています。特別支援教育専門研修は、約2ヶ月間の宿泊もしくは
オンライン研修、または宿泊とオンラインを組み合わせて行う研修です。今
年度は、新型コロナウイルス感染拡大防止への対応で、第一期専門研修はオ
ンラインで実施していますが、第二期及び第三期専門研修は現時点ではオン
ラインでの実施に加え1週間の来所での研修を計画しています。指導者研究
協議会としては、「特別支援教育におけるICT活用」、「高等学校における
通級による指導」、「交流及び共同学習」に関わる協議会、セミナーとして
は、「発達障害教育実践セミナー」、また、全国特別支援学校長会との連携
研修として「特別支援学校寄宿舎指導実践協議会」、さらに「難聴児の切れ
目ない支援体制構築と更なる支援の推進に向けた地区別研究協議会」を開催
します。これらは、講義等のオンデマンド配信(一定の期間内)と同時双方
向型のオンライン配信(1日)を組み合わせて開催する予定です。
 資質向上に関わる支援では、各都道府県等における障害のある児童生徒等
の教育に携わる教員をはじめ、幅広い教員等の資質向上を支援します。具体
的には、インターネットを活用した研修「NISE学びラボ~特別支援教育eラ
ーニング~」です(パソコンやタブレット、スマートフォンから視聴可能)。
140以上の講義を「特別支援教育全般」、「障害種別の専門性」、「通常の
学級における学びの困難さに応じた指導」に分類し、活用しやすくしていま
す。また、それぞれのニーズに合わせて研修できるように、「特別支援学級
(知的障害)の担任になったら」のような研修プログラムも用意しています。
さらに、各学校や教育センター等での研修に活用できる便利な機能も備えて
います。このほか、免許法認定通信教育として、視覚障害教育及び聴覚障害
教育領域の第2欄の講義、「教育課程・指導法」、「心理・生理及び病理」
を配信し、特別支援教育の免許保有率の向上に寄与しています。今年度は前
期・後期とも視覚障害教育及び聴覚障害教育領域の「教育課程・指導法」を
開設します。是非、ご活用ください。

○研修事業計画はこちら→
https://www.nise.go.jp/nc/training_seminar/training_main/training_project_plan/r3

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【3】特総研ジャーナルの紹介
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●学会等参加報告及び事業報告について
 本研究所では、本研究所の研究をはじめとする様々な活動内容を紹介する
「国立特別支援教育総合研究所ジャーナル(通称:特総研ジャーナル)」を
毎年作成し、Webサイトに掲載しています。今年の3月に刊行した特総研
ジャーナル最新号の内容を前号に引き続き紹介します。
 今号は、学会等参加報告及び事業報告として掲載したものを紹介します。
-学会等参加報告-
 ・日本 LD 学会第 29 回大会参加報告
 ・日本特殊教育学会第58回大会 (福岡大会 参加報告)
-事業報告-
 ・小・中学校等への研究成果のより一層の普及のための取組
 ・新型コロナウイルス感染症拡大防止に留意した令和2年度の指導者養成
  研修への対応について
 ・コロナ禍における情報・支援部の取組
 ・発達障害者支援のための教育と福祉の連携・協働に係る人材育成プロ
  ジェクト
 ・インクルーシブ教育システム推進センター事業報告
 
○国立特別支援教育総合研究所ジャーナル第10号はこちら→
https://www.nise.go.jp/nc/cabinets/cabinet_files/download/1079/7a7c63c689a023cbd1cb8c20e059b037?frame_id=1235

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【4】高齢・障害・求職者雇用支援機構からのお知らせ
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●高齢・障害・求職者雇用支援機構より「働く広場」6月号のご案内
 「働く広場」は、障害者雇用に取り組む企業事例を中心に、身近な障害者
雇用問題を取り上げた月刊誌です。成人期を迎えた障害者の働き方や、障害
者雇用を進める先進的な取組のヒントとして、ご覧ください。

○6月号(5月25日発行)の掲載内容
 特別支援学校卒業生がパソコンスキルを活かし活躍する企業への取材記事、
コロナ禍における障害者雇用の課題についての考察記事 ほか
○最新号URL:https://www.jeed.go.jp/disability/data/works/index.html

*このご案内は教育現場と就労をつなぐために掲載しております。

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【5】NISEダイアリー
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           「専門研修が始まる」
           宍戸 和成(国立特別支援教育総合研究所理事長)

 令和3年度の第一期特別支援教育専門研修が始まった。
 当初は、2か月間の研修期間中に1週間の来所期間を設けて実施すること
を考えていた。しかし、新型コロナウイルスの感染は、なかなか収まる目途
が立たず、東京都や大阪府などにおいては、3回目の緊急事態宣言が出され
ることになった。そこで、70名程の研修員に対して、全期間、オンラインで
研修を実施することにした。昨年度は、中止にしたり、期間を短くしてオン
ライン等で行ったりするなどの工夫を講じたが、各都道府県の教育委員会か
らは、専門研修に対するニーズが高く、今年度は、どのような形で専門研修
を行うか、思案のしどころであった。結局、昨年度の研究所セミナー等の経
験を踏まえ、2か月間のオンライン研修の実施に落ち着いた。
 しかし、研究所にとっては、初めての試みである。5月10日から7月9日
までの間、円滑に進められるか、研究所の”チーム力”が問われる日々が始
まった。
 例年の専門研修と同様に、開講した日に理事長として話をする機会が設け
られている。研修員に研究所へ来所していただいて、大研修室で話す時は、
それぞれの顔を眺めながら話ができる。今回は、モニターに映る受講者の顔
を見ながら話す。しかし、資料の画面共有で、スライドを提示するため、受
講者の表情も、ほんの一部だけになる。一方、受講者は、職場や自宅で、個
別にパソコンの画面を眺めている。一人ぼっちで講義を聞くことになる。そ
れが、2か月間続くことに。
 講義をする者が、どこまでこうした受講者の状況や心情に寄り添えるか、
それが今回の専門研修の目的を達成できるかどうかの鍵を握ると思った。
 休憩時間を頻繁に取る。スライドの資料には、文字だけでなく、絵や写真
を添える。聞くだけでなく、作業をしたり、質問に答えたりする時間を設け
る。オンラインではあるが、小さなグループに分かれて協議するなど、講師
が思い思いに工夫をしている。十分なサービスとまではいかなくても、でき
る範囲で、講師が受講者の立場を想像すること、これは、日々の授業におけ
る子供たちの思いを想像することと同じだ。決して、立て板に水の如く、一
方的に話すことに終始してはいけないと思う。
 新型コロナウイルス感染症という誰も予期しなかった困難に対して、講義
における双方の日々の努力が、2か月後にどんな形で聞く者と伝える者との
間の繋がりとして実を結ぶか、不安でもあり、楽しみでもある。
 危機管理には、2つの視点があるという。リスク・マネジメントとクライ
シス・マネジメントである。前者はトラブルが生じないように、事前にあれ
これ条件整備をすることであり、後者は不幸にしてトラブルが生じた場合の
迅速かつ適切な対処法について考慮しておくことである。
 2か月間のオンラインによる専門研修を考えていて、これら2つの視点が
頭に浮かんだ。ハプニングをゼロにすることは無理だ。でも何か生じた時に
研究所として力を合わせて、リスクを最小限に抑えることが大切だと思う。


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【6】アンケートのお願い
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 今号の記事について、以下のアンケートにご回答いただきたく、ご協力の
ほどよろしくお願いいたします。
 
○アンケートはこちら→
https://www.nise.go.jp/limesurvey/index.php?sid=96391&lang=ja

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次号も是非ご覧ください。
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