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国立特別支援教育総合研究所メールマガジン第186号

メールマガジン

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      国立特別支援教育総合研究所(特総研)メールマガジン
         第186号(令和4年9月号)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NISE(ナイセ)━━━
東北、九州、北陸地方を中心とした豪雨で被災された皆様に、心からお見舞
い申し上げます。
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■目次
【お知らせ】
・特総研LINE公式アカウントのご案内
・令和4年度後期免許法認定通信教育の受講募集について
【NISEトピックス】
・横浜市教育委員会との連携・協力協定締結について
・特別支援教育におけるICT活用に関わる指導者研究協議会の終了報告
【NISEの活動紹介】
・令和4年度インクルーシブ教育システム推進センターの事業について
【特総研ジャーナルの紹介】
・研究活動報告及び事業報告について
【連載コーナー】
・「特別研究員」だより[第2回]
【高齢・障害・求職者雇用支援機構からのお知らせ】
・「働く広場」9月号のご案内
【NISE’sコンテンツ】
・「こころの病気」のある子どもへの連続性のある多相的多階層支援Co-Ma
 Meの活用について
【アンケートのお願い】

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【1】お知らせ
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●特総研LINE公式アカウントのご案内

 特総研では、メールマガジンの他にLINE公式アカウントも活用して情報発
信に取り組み、現場の教職員や関係者の方々に、より広く、より迅速に、特
別支援教育に関する情報をお届けできるよう努めています。今後も、情報を
積極的に配信しますので「LINE公式アカウント」も是非ご活用ください。

○特総研LINE公式アカウントはこちら→
 https://page.line.me/126vsvuc

●令和4年度後期免許法認定通信教育の受講募集について

 特総研では、特別支援学校教諭免許状の取得を支援するため、免許法認定
通信教育を開設しています。令和4年度後期免許法認定通信教育の実施概要
は次の通りです。

開設科目:
 ○視覚障害児の心理、生理及び病理(1単位)
 ○聴覚障害児の心理、生理及び病理(1単位)

講習期間:令和4年10月3日(月)~令和5年1月13日(金)

試験日:令和5年2月5日(日)

 受講を希望される場合には、受講募集要項をご確認の上(受講条件があり
ます)、9月22日(木)までにお申込みください。
 
○詳細は下記ページをご覧ください。
 http://forum.nise.go.jp/tsushin/boshu_yoko/

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【2】NISEトピックス
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●横浜市教育委員会との連携・協力協定締結について

 特総研は、調査研究活動や教員研修等を通じて、横浜市立の小学校、中学
校、義務教育学校、高等学校及び特別支援学校における特別支援教育の充実
及び特別支援教育に係る国の政策立案・施策の推進に寄与することを目的と
して、横浜市教育委員会と連携・協力に関する協定を令和4年7月28日(木)
に締結しました。
 締結式では、鯉渕信也横浜市教育委員会教育長と宍戸和成理事長が協定書
に署名し、その後、鯉渕教育長からは、「インクルーシブ教育を推進してい
く中で、あらゆる学校種・学級種における特別支援教育に関する専門性の向
上や、校内支援体制の充実の必要性を感じている。特総研と連携・協力協定
を締結できたことで、特別支援教育のさらなる充実や教職員の専門性の向上
につながる契機となることを期待している。」と述べました。また、宍戸理
事長からは、「今後は、本協定に基づいて、より一層、横浜市が設置する小
・中学校等と、共に実践的・実証的な研究に取り組むことにより、その研究
成果が、全国の学校や教育委員会の課題解決に貢献できるものと確信してい
る。」と述べました。
 今回の協定の締結が、横浜市教育委員会と特総研の双方にとって、小・中
学校等における特別支援教育の充実に向けて有益なものになるとともに、特
総研のミッション(使命)である、障害のある子供一人一人の教育的ニーズ
に対応した教育の実現に、より一層貢献することが期待されます。

○締結式の様子はこちら→ 
 https://www.nise.go.jp/nc/news/2022/0819

●特別支援教育におけるICT活用に関わる指導者研究協議会の終了報告

 7月21、22日に「令和4年度特別支援教育におけるICT活用に関わる指導
者研究協議会」を開催しました。本協議会は、ICT活用に関して指導的立場
にある教職員等が、それぞれの取組や課題について意見交換し、各地域の特
別支援教育におけるICT活用の推進を図ることを目的としています。今年度
は全国から74名(小・中・高等学校、特別支援学校教員及び指導主事等)
が参加しました。
 協議会では、各班(5~7名の12班)に分かれ「班別協議」を行いました。
ここではまず班員の共通の課題テーマを設定し、その後、課題解決に向けた
議論を行いました。
 班別協議の間には、特総研にあるICT・教材等のデモ施設(「あしたの教
室(ICT活用実践演習室)」、「iライブラリー(教育支援機器等展示室)」、
「発達障害教育推進センター展示室」)を活用して体験実習を行いました。
また、ICT活用に関してさまざまな観点からの話題提供を長野県長野養護学
校青木高光先生から「ICT活用を推進するための域内特別支援学校への巡回
支援の取組」、群馬県立聾学校生形響先生から「特別支援学校での教科指導
におけるデジタル教科書・ロイロノートスクールの活用と効果について」、
京都府総合教育センター長谷川法子先生、佐藤雄太先生から「通常の学級に
在籍する読み書きに困難のある児童生徒のICTを活用した学びの研究」をテ
ーマに、いただきました。これらの体験実習や話題提供等を通じ、各受講者
は協議を深めていくための材料や手がかりを収集しました。
 7月初旬からのコロナウイルス感染の急拡大を踏まえ、全体での共有や話
題提供、講話等については、急きょWeb会議システム(Zoom)を活用して実
施することになりました。そのような制限のある中での協議会でしたが、ア
ンケートでは受講者から「他の学校や自治体の実践や状況を知ることができ
て良かった」「互いの状況や立場、思いに共感しながら、課題解決に向けて
建設的な意見を出し合うことができた」といった感想をいただきました。
 本協議会を通じて得た新たな情報や視点を、各地域での今後の取組に活か
していただけると幸いに存じます。
                実施ワーキンググループ長:玉木 宗久

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【3】NISEの活動紹介
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 前号に続き、特総研の各部・センターの活動を紹介します。今号は、イン
クルーシブ教育システム推進センターの活動紹介です。

●令和4年度インクルーシブ教育システム推進センターの事業について
       インクルーシブ教育システム推進センター長 久保山 茂樹

 インクルーシブ教育システム推進センターは、(1)インクルーシブ教育
システムの構築に向けて地域や学校が直面する課題に対応した「地域支援事
業」、(2)インクルーシブ教育システムの国際的動向の把握や諸外国の最
新情報の収集及び海外との研究交流、(3)インクルーシブ教育システム構
築支援データベース(インクルDB)提供の3事業を展開しています。
 地域支援事業(インクルーシブ教育システム構築のための地域支援事業)
は、令和2年度まで実施していた地域実践研究事業の成果を活用し、自治体
の事業に研究所が協働することで地域のインクルーシブ教育システム構築に
寄与することを目的としています。今年度は8道府県の13自治体に参画いた
だいています。4月には地域支援事業説明会を実施しました。8月には、地
域支援事業推進プログラムを実施し、地域支援事業アドバイザー(青山新吾
氏、笹谷幸司氏)から助言をいただくとともに、自治体相互の交流も実施し
ました。今後も各自治体の課題解決に向けて、自治体と協働していきます。
 なお、昨年度の本事業については、参画自治体に御協力をいただきながら、
「令和3年度地域支援事業報告書 地域におけるインクルーシブ教育システ
ムの推進」を作成しました。全国の都道府県・市区町村教育委員会にお送り
したり、特総研Webサイトに掲載したりして公表しています。
 諸外国のインクルーシブ教育システム等の取組に関する情報収集について
は、アメリカ、韓国、オーストラリア、イギリス、ドイツ、フランス、フィ
ンランド、スウェーデンの8か国を対象としています。それぞれの国の特別
支援教育を専門とする大学等の研究者の方々に特任研究員になっていただき、
情報収集や資料作成等の御協力をいただいています。
 海外の特別支援教育に関する研究機関等との交流も進めています。特に、
研究協力及び交流に関する協定を締結している韓国国立特殊教育院とは密接
な交流があります。今年度は、11月18日に特総研を会場として「日韓特別支
援教育協議会」を開催します。この協議会では、両研究所の職員の交流を実
施するとともに、学習指導要領や教育課程の編成及び実施等に関する両国の
現状や課題について情報交換や協議を行う予定です。
 インクルDBは、インクルーシブ教育システム構築に関連する様々な情報を
広く提供する目的で公開しています。「合理的配慮の実践事例」の590事例
をはじめ、「交流及び共同学習実践事例集」等も掲載しています。また、イ
ンクルDBの活用方法について動画で配信もしています。引き続き皆様にご活
用いただければ幸いです。

○インクルーシブ教育システム推進センターの事業についてはこちら→
 https://www.nise.go.jp/nc/about_nise/inclusive_center
○インクルDBはこちら→
 http://inclusive.nise.go.jp/?page_id=13
○インクルDBの活用動画はこちら→
 https://www.youtube.com/watch?v=TJnSO-FRbQk

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【4】特総研ジャーナルの紹介
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●研究活動報告及び事業報告について

 特総研では、特総研の研究をはじめとする様々な活動内容を紹介する「国
立特別支援教育総合研究所ジャーナル(通称:特総研ジャーナル)」を毎年
作成し、Webサイトに掲載しています。今年の4月に刊行した特総研ジャー
ナル最新号の内容を2回に分けて紹介します。
 今号は、研究活動報告及び事業報告について紹介します。
-研究活動報告-
 特総研が実施している重点課題研究や障害種別特定研究の研究課題のほか
にも、基礎的研究活動として実施しているテーマ別研究や障害種別専門分野
の課題に対応する研究について、令和3年度の実施報告や今後の計画等を紹
介しています。
-事業報告-
 令和3年度の各部・センターで行った事業について、紹介しております。
部・センターにより、実施内容を網羅的に紹介する内容であったり、主な事
業に着目して紹介する内容であったりと、様々な角度で紹介しています。

○国立特別支援教育総合研究所ジャーナル第11号はこちら→
 https://www.nise.go.jp/nc/cabinets/cabinet_files/download/1079/068a760c30a08e5d17ad7509bfdd080c?frame_id=1235

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【5】連載コーナー
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●「特別研究員」だより[第2回]

 前号に引き続き、特総研が取り組む重点課題研究又は障害種別特定研究の
各チームの一員として研究に参画し、各地域の課題の解決に向けた研究に取
り組んでいる特別研究員の先生方から、活動を紹介していただきます。

「知的障害者に対する教育課程における各教科等の学習評価に関する研究」
          特別研究員 鳥塚 貴之(埼玉県立川口特別支援学校)

 埼玉県から1年間の長期派遣研修教員として派遣され、特総研に係る皆様
には4月より大変お世話になっております。埼玉県では、平成23年度から長
期派遣研修教員を派遣して、本県のインクルーシブ教育システムの構築及び
特別支援教育の充実に向けて、多大なる御教示をいただいておりますことに、
改めて感謝申し上げます。 
 さて、私が特別研究員として参画させていただいている学習評価チームは、
令和3年度から令和4年度の2年間にわたり、知的障害教育における授業づ
くりと学習評価に関する研究を行っております。研究に携わらせていただく
中で、単元作成プロセスの方法及び観点別学習状況の評価の実施、カリキュ
ラム・マネジメントの中核的な役割を担う学習指導と学習評価の在り方等に
ついて広く考え、学んでおります。
 所属の埼玉県へは、学習指導要領を着実に実施するための文部科学省著作
教科書の活用や、各教科等を合わせた指導における授業づくりを紹介するリ
ーフレットの作成について、併せて報告できるよう計画しております。
 埼玉県の教職員MOTTO(モットー)に、「未来を創る、こどもたち。未来
を育てる、わたしたち。~未来への責任~」とあります。改めて教職という
崇高な使命と、その職責の重大さに身が引き締まる思いになります。そのよ
うな中、我が国唯一の特別支援教育のナショナルセンターである特総研での
貴重な研修の機会を与えてくださった皆様方に感謝の心を忘れず、埼玉県の
インクルーシブ教育システムの構築及び特別支援教育の充実のために職務を
全うしたい所存でございます。

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【6】高齢・障害・求職者雇用支援機構からのお知らせ
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●「働く広場」9月号のご案内

 「働く広場」は、障害者雇用に取り組む企業事例を中心に、身近な障害者
雇用問題を取り上げた月刊誌です。成人期を迎えた障害者の働き方や、障害
者雇用を進める先進的な取組のヒントとして、ご覧ください。

○9月号(8月25日発行)の掲載内容
 若手人材確保のため特別支援学校から採用し、育成に力を入れる企業への
取材、障害者雇用支援月間における絵画・写真コンテスト入賞作品 ほか

○最新号URL
 https://www.jeed.go.jp/disability/data/works/index.html

*このご案内は教育現場と就労をつなぐために掲載しております。

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【7】NISE’sコンテンツ
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●「こころの病気」のある子どもへの連続性のある多相的多階層支援Co-Ma
 Meの活用について

 このコーナーでは、特総研が提供するコンテンツやツール、研究成果物又
は特総研が作成に携わったコンテンツ等を紹介します。
 今回は、「こころの病気」のある子どもへの連続性のある多相的多階層支
援Co-MaMe(こまめ)について紹介します。
 Co-MaMeは、「こころの病気」のある児童生徒について、複数の教職員で
実態把握を行い、支援方法を協議し、共通理解のもとに支援をする方法です。
 Co-MaMeは、「こころの病気」のある児童生徒の教育的ニーズの実態把握
を行うため、6つの教育的ニーズのカテゴリー(A心理、B社会性、C学習、
D身体、E学校生活、F自己管理)と関連40項目をチェックする【アセスメン
トシート】と、その中で特に重要だと考えられる教育的ニーズの項目や課題、
支援・配慮等のねらいを整理する【整理用シート】と、【アセスメントシー
ト】や【整理用シート】を記入する際に参考にする40項目の教育的ニーズを
具体的に示した【支援のイメージ図】から構成されています。
 【アセスメントシート】や【整理用シート】に記入することで、「こころ
の病気」のある児童生徒の教育的ニーズや支援・配慮の「見える化」ができ、
複数の教員で共通理解を図りながら実際の支援や配慮を行うことができます。
 現在、Co-MaMeを活用していただきやすいように、「こころの病気」のあ
る児童生徒の教育支援を行うためのガイドブック、「こころの病気のある子
どもの教育支援ガイド(仮称)」通称「Co-MaMeガイド」を作成しています。

○Co-MaMeに関する情報は、こちら→
 https://www.nise.go.jp/nc/each_obstacle/sickness
○アセスメントシート、整理用シート→
 https://www.nise.go.jp/nc/wysiwyg/file/download/1/8518
○支援・配慮のイメージ図→
 https://www.nise.go.jp/nc/wysiwyg/file/download/1/8519

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【8】アンケートのお願い
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 今号の記事について、以下のアンケートにご回答いただきたく、ご協力の
ほどよろしくお願いいたします。
 
○アンケートはこちら→
 https://www.nise.go.jp/limesurvey/index.php?sid=32378&lang=ja
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次号も是非ご覧ください。
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国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第186号(令和4年9月号)
       発行元 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所内
           国立特別支援教育総合研究所メールマガジン編集部
           E-mail a-koho[アットマーク]nise.go.jp
          ([アットマーク]を@にして送信してください。)

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いてはこちら→
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> 特総研Webサイト
 https://www.nise.go.jp/nc/

> 特総研LINE公式アカウント
    https://page.line.me/126vsvuc

> 発達障害の情報を知りたいとき
 【発達障害教育推進センターWebサイト】
 http://cpedd.nise.go.jp/
 【発達障害ナビポータル】
 https://hattatsu.go.jp/

>「合理的配慮」や「基礎的環境整備」の実践事例が知りたいとき
 【インクルDB】
 http://inclusive.nise.go.jp/

> インターネットで講義を聴講したいとき
 https://www.nise.go.jp/nc/training_seminar/online

> 免許法認定通信教育について
 http://forum.nise.go.jp/tsushin/

> 教育支援機器、教材について知りたいとき
 http://forum.nise.go.jp/ilibrary/
 
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