高等学校における発達障害等の特別な支援を必要とする生徒への指導・支援に関する研究 -授業を中心とした指導・支援の在り方-
研究代表者
笹森洋樹
研究分担者
梅田真理(副代表)、柘植雅義、小松幸恵、玉木宗久、海津亜希子、伊藤由美
研究協力者
岡本邦広
研究班
発達・情緒班
概要
通常の学級における発達障害等の特別な支援を必要とする子どもへの配慮や支援等については、生活全般を一人の教師が担う小学校に比べて、中学校、高等学校では教科担任制をとり、体制づくりにおいても困難な面があることから、十分な取組ができていない現状にあります。特に高等学校においては、課程や学科の違いがあり、授業の工夫だけでなく、試験に関する配慮、評価の方法、進路指導等も大きな課題となることから、小学校、中学校とは異なる対応についての検討が必要です。
高等学校には、学習に対する苦手意識が固定化し意欲がない生徒もいますが、分りやすい支援や配慮、学びやすい科目の設定、個に応じた評価方法等の工夫により、学ぶ意欲が高まり自立する力が伸びていく生徒も少なくないと思われます。これらの取組に当たっては、個への配慮・支援だけでなく、学級集団全体への働きかけも考えていく必要があります。また、思春期の課題を抱える時期でもあり、まわりとの違いに気づく自己理解が不安要因になり二次障害につながることもあります。心のケアも含めた、個別的な支援を行う場や機能(例えば通級による指導のような)の活用等についても検討が求められます。
本研究は、高等学校における発達障害等の特別な支援を必要とする生徒の障害特性に応じた指導・支援の在り方について、「実態把握の方法」、「授業づくり」、「教育課程の編成」、「テストやプリント、教材」、「試験実施や評価方法」、「指導体制・指導形態」、「校内支援体制」等の視点から、主に授業を中心とした指導・支援の在り方について、研究協力校等での実践を通して検討します。
高等学校における特別支援教育推進に関する実態調査(結果速報)
本調査は「高等学校における発達障害等の特別な支援を必要とする生徒への指導・支援に関する研究-授業を中心とした指導・支援の在り方- 」の一環として実施したものです。調査の目的は、各教育委員会で実施されている、高等学校における特別支援教育の推進に関する現状と課題を把握することです。
調査対象:都道府県政令都市の教育委員会(67機関)
調査期間:2012年6~8月
回収率:100%
・高等学校における特別支援教育の推進に関する実態調査(結果)調査結果.pdf [217KB pdfファイル]
・高等学校における特別支援教育の推進に関する実態調査(調査用紙)調査用紙.pdf [135KB pdfファイル]