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韓国国立特殊教育院国際セミナー

諸外国の最新動向の把握と国際交流

インクルーシブ教育システム推進センター

韓国国立特殊教育院 第28回国際セミナーへの参加

 本セミナー(令和4年11月2日)は、「持続可能な実践のための各国の特殊教育政策動向の探索」をテーマに、ユネスコから基調講演者が招かれたほか、韓国、アメリカ、フランス、日本の研究者が招聘されました。今回は韓国に各国から研究者が集結して開催されましたが、同時にオンラインでも配信されました。

 各国の報告に先立ち、韓国国立特殊教育院長イ・ハンウ氏の挨拶と、チャン・サンユン韓国政府教育部次官によるビデオメッセージがありました。また、10月29日ソウル梨泰院で起きた事故の犠牲者への追悼がありました。

 基調講演として、マノス・アントニニス氏(ユネスコ・グローバル教育モニタリングレポート・ディレクター)が、グローバルな観点からみる全人のための教育について報告しました。アメリカからは、ファン・ユンジェ氏(米国オクラホマ州立大学人文科学部教授)が、障害のある乳幼児への早期仲裁のための米国の政策とIFSP(Individualized Family Service Plan)適用の実際を報告しました。日本からは、本研究所情報・支援部の横倉久上席総括研究員が、日本における教育課程に関わる政策と、学習指導要領に基づく教育課程の編成・実施に向けた現状と課題について報告しました。フランスからは、アグネス・ピカール=キッパー氏(フランス国立特別支援教育高等研究所 大学講師)が、統合教育と特殊教育対象者のためのフランスの政策の方向について報告しました。韓国からは、パク・ジェグク氏(韓国釜山大学校教授)が、韓国の特殊教育発展中長期政策についての考察と課題について報告しました。各登壇者の講演ののち、チョン・ヘドン氏(韓国白石大学校教授)を座長として総合討論が行われました。

韓国国立特殊教育院 第27回国際セミナーへの参加

本セミナー(令和3年10月13日)は、「Covid-19時代における障害学生の教育の国際動向」をテーマに、韓国の他、アメリカ、フランス、日本の研究者が招聘されました。今回は新型コロナウイルス感染症の感染拡大の下、オンラインでの開催となりました。

各国の報告に先立ち、韓国国立特殊教育院長イ・ハンオ氏の挨拶と、ユ・ウネ社会副首相兼教育部長官によるビデオメッセージがありました。

アメリカからは、ファン・ユンジェ氏(米国オクラホマ州立大学人文科学部教授)が、自閉症者の社会的交流に役立つ人工知能を活用した社会ロボットの教育における有用性を報告しました。日本からは、本研究所情報・支援部の青木高光主任研究員が、タブレットPCをうまく活用することにより、特別支援教育対象者も通常の学級で同じように授業を受けることができるようになった事例を報告しました。フランスからは、アン・ショタン氏(フランス国立特別支援教育高等研究所教師)が、コロナによる外出禁止令下で自閉症のある児童生徒の支援を行った、「障害者地域センター」の活動を報告しました。韓国からは、ガン・ウンヨウン氏(韓国中部大学校教授)が「ポストコロナのニューノーマル時代の、変化する未来の特殊教育の展望」と題して、特殊学校の教師は、今後どのような変化があってもすぐに適応し、変化した状況に適合する能力を備えなければならないと報告しました。

4氏の報告の合間には、特殊教育現場スケッチと題して、米国、日本、イギリス、韓国の特別支援教育に従事する教師へのビデオインタビューが上映されました。日本からは、筑波大学附属大塚特別支援学校高津 梓先生と長野県伊那養護学校矢島 悟先生に御協力をいただきました。感謝申し上げます。