国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第206号
メールマガジン
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国立特別支援教育総合研究所(特総研)メールマガジン
第206号(令和6年5月号)
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■目次
【お知らせ】
・特総研ジャーナル第13号の刊行について
・特別支援教育推進セミナーのご案内
・幼児班「令和3年度 保育所、認定こども園、幼稚園における特別な支援
を要する子供の教育・保育に関する全国調査」の調査結果報告書の公開に
ついて
【NISEの活動紹介】
・令和6年度の研究企画部の活動について
【NISEトピックス】
・広島大学・国立特別支援教育総合研究所共同シンポジウムの実施報告
【「特別支援教育、まずはここから!」特別支援教育リーフの紹介】
【NISEエッセイ】
・~研修を振り返って~
【高齢・障害・求職者雇用支援機構からのお知らせ】
・「働く広場」5月号のご案内
・障害者雇用支援月間における絵画・写真コンテストの作品募集について
【アンケートのお願い】
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【1】お知らせ
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●特総研ジャーナル第13号の刊行について
この度、特総研の令和5年度における諸活動の成果等をまとめた「国立特
別支援教育総合研究所ジャーナル(特総研ジャーナル)第13号」を刊行し、
特総研のWebサイトに掲載しました。
本誌では、特総研が令和5年度に実施した研究の概要、諸外国におけるイ
ンクルーシブ教育システムに関する動向、事業報告を紹介しています。
○特総研ジャーナルはこちら→
https://www.nise.go.jp/nc/report_material/research_results_publications/kiyou_jarnal_bulletin/#!#jor
●特別支援教育推進セミナーのご案内
特総研は、地域における特別支援教育の理解啓発を図るため、教育委員会、
特別支援教育センター、関係団体等及び大学と連携を図りながら、インクル
ーシブ教育システム構築に向け、特別支援教育推進セミナーを開催します。
本セミナーでは、昨今の教育課題に対応した特別支援教育に関する講義や、
実践発表、研究協議を行います。全国を6ブロック(北海道・東北ブロック、
関東甲信越ブロック、東海・北陸ブロック、近畿ブロック、中国・四国ブロ
ック、九州ブロック)に分け、参加者はブロック内の他の自治体や学校の参
加者と交流を図ることで、新たな視点や知見を広げる機会としていただけま
す。令和6年度は、関東甲信越ブロック、東海・北陸ブロック、近畿ブロッ
クを対象にオンラインで開催します。
なお、ブロックごとの開催となっていますが、各ブロックとも講演・実践
発表についてはブロック外の方々も聴講が可能としております。
【ICT活用(近畿ブロック、京都府)】
日時:令和6年9月20日(金)
テーマ:(仮)「学校現場における組織的なICT活用の実際」
【インクルーシブ教育システムの推進(関東甲信越ブロック)】
日時:未定(令和6年11月予定)
テーマ:(仮)「地域におけるインクルーシブ教育システムの推進」
【発達障害のある子どもの理解と支援(東海・北陸ブロック、福井県)】
日時:未定(令和6年12月予定)
テーマ:(仮)「保護者や関係機関との連携による発達障害のある子供の
理解と支援」
*参加申込みの開始については、後日、特総研Webサイトでご案内いたしま
す。
○特別支援教育推進セミナーの詳細は、こちら→
https://www.nise.go.jp/nc/training_seminar/snep-seminar
●幼児班「令和3年度 保育所、認定こども園、幼稚園における特別な支援
を要する子供の教育・保育に関する全国調査」の調査結果報告書の公開に
ついて
特総研の「乳幼児期の特別支援教育に関する研究班」(幼児班)では、保育
所、認定こども園、幼稚園等の就学前保育施設における、特別な支援を要す
る子供の保育に関する、全国的な状況の把握や事例収集を行い、乳幼児期の
インクルーシブな保育の充実に繋がる情報発信を行うことを目指して日々研
究に取り組んでいます。
本報告書では、幼児班が実施した「令和3年度 保育所、認定こども園、
幼稚園における特別な支援を要する子供の教育・保育に関する全国調査」に
ついて、全国の794園所からご回答いただいた結果の概要について報告し
ています。
〇報告書はこちらからダウンロード、閲覧できます。→
https://www.nise.go.jp/nc/news/2024/0402
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【2】NISEの活動紹介
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今月より、特総研の各部・センターの活動を紹介します。
●令和6年度の研究企画部の活動について
牧野 泰美 研究企画部 上席総括研究員
(兼)研究企画部長
(兼)西日本ブランチ広島オフィス長
研究企画部は、特総研が行う研究及び調査に関する総合的な企画立案、連
絡調整、評価など、研究活動の推進を全般的に支える役割を担っています。
令和6年度に実施する研究活動については先号で紹介しましたが、「重点課
題研究」及び「障害種別特定研究」においては特別研究員を受け入れていま
す。公募により都道府県や市町村から特別研究員を派遣いただき、特別研究
員は1年間所定の研究チームに所属し、特総研の研究員と一緒に研究活動に
取り組みます。令和6年度は4月に6名の特別研究員(小学校教員、特別支
援学校教員)を迎えたところです。
研究企画部が担っている業務には、重点課題研究をはじめとする様々な研
究の推進・充実に向けた業務、各研究チーム及び研究班との連絡調整、研究
の評価や研究成果の普及に係る業務、他の研究機関等との連携の推進に係る
業務等があります。具体的には、各研究チーム代表及び研究班長への定期的
な情報提供や意見交換の場の設定、研究成果報告会の開催、都道府県等教育
委員会や関係団体等への研究に係るニーズ調査の実施、研究成果の活用状況
に係る調査の実施、研究員の研究力向上や外部資金獲得に向けた所内セミナ
ーの企画・実施、研究活動に係る内部評価及び外部評価の企画・実施、評価
結果の研究活動への還元、研究成果の公表及び活用の推進等が挙げられます。
研究成果の普及の一環として、様々な研究の概要や成果を簡潔にまとめたNI
SE研究レポートの刊行を昨年度より開始したところです。特総研Webサイト
への掲載やリーフレットの作成等においても、より一層わかりやすく活用し
やすい形での研究成果の発信に努めていきたいと考えています。
また、広島大学との包括連携協定に基づき広島大学内に設置されている西
日本ブランチ広島オフィスも、組織上、研究企画部に位置付けられています。
広島県ほか西日本地域の教育委員会・学校等や広島大学ほか関係機関との連
携推進等、西日本の活動の拠点として今年度も取組を進めます。今年度もど
うぞよろしくお願いいたします。
○研究課題の紹介はこちら→
https://www.nise.go.jp/nc/study
○研究成果物のリストはこちら→
https://www.nise.go.jp/nc/report_material/research_results_publications/result_list
○研究企画部の掲載された組織体制はこちら→
https://www.nise.go.jp/nc/about_nise/Institute/organization
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【3】NISEトピックス
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●広島大学・国立特別支援教育総合研究所共同シンポジウムの実施報告
2024年3月24日(日)に広島国際会議場において「広島大学・国立特別支
援教育総合研究所共同シンポジウム」が開催され、約150名の参加がありま
した。シンポジウムに先立ち、広島大学ダイバーシティ&インクルージョン
推進機構設置記念式典及び記念講演が行われ、記念式典では、広島大学学長
越智光夫氏の挨拶に続き、本研究所理事長 中村信一が来賓挨拶を行いまし
た。他に、文部科学省初等中等教育局特別支援教育課長 石田善顕氏、文部
科学省高等教育局医学教育課長 俵幸嗣氏が来賓として臨席されました。機
構長の鈴木由美子氏から、機構の組織等についての紹介があり、その後の記
念講演では、ハーバード大学教授 K.Vish Viswanath氏が、ウェルビーイン
グの3点の構成要素である「身体的充実」「精神的充実」「社会的充実」に
ついて、具体的な事例をあげ、ウェルビーイングの実現に向けて目指したい
姿について述べられました。
シンポジウムは、「『ダイバーシティ&インクルージョンから築くウェル
ビーイングの未来』~人間の幸福と持続可能な成長を実現できる共生社会の
形成に向けて~」というテーマで進められ、シンポジストはK.Vish Viswanath
氏を含む5名で、K.Vish Viswanath氏は、基調講演を踏まえて、政策や実
践につながるデータ収集等、より深い視点でウェルビーイングについて話題
提供をされました。ヘルシンキ大学教授 Antti M. Kauppinen氏は、フィン
ランドの現状を踏まえて、「公平(民族性、生まれや育ち、必要な支援の多
さに影響されないもの)」について様々な視点から述べられました。特総研
上席総括研究員 棟方哲弥は、インクルーシブ教育システムの構築に関する
話題から、その中心概念となっている「エージェンシー」の感覚の重要性に
ついて述べました。タイ・バンコク ユネスコ地域事務局 Joe Hironaka氏は
「人工知能の倫理に関する勧告(2021年にユネスコ総会で採択)」や、ユネ
スコスクール等の国際的な取組について述べられました。叡啓大学教授保井
俊之氏は、主観的ウェルビーイング(SWB)を高めるテクノロジーについて、
具体的事例(スマイルウォッシュ等)や比較実証実験の結果とともに述べら
れました。
指定討論では、広島大学教授 川合紀宗氏の進行により、集団的ウェルビー
イングの向上が、個人のウェルビーイングを向上させることに触れ、人と人
との関係性の育み方等、各シンポジストが大切だと思うことについて意見交
換が行われました。シンポジウムを通して、ヘルスコミュニケーションやテ
クノロジー、教育等、様々な視点からウェルビーイングについて考える機会
となりました。
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【4】「特別支援教育、まずはここから!」特別支援教育リーフの紹介
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特別支援教育リーフとは
今まで特別支援教育を学ぶことがなかった先生や、特別支援教育を担当す
ることになったが何をどこから学べばよいか戸惑っている先生に、ぜひとも
読んでいただきたいのが「特別支援教育リーフ」です。「特別支援教育リー
フ」では、どのように取り組んでいけばよいのか、きっかけやヒントとなる
内容をテーマごとにまとめています。
【本格的に新年度が始まったこの時期おススメのリーフ2選!】
・特別支援教育リーフVol.5 このように考えよう、合理的配慮
通常の学級の担任の先生にぜひとも読んでいただきたいリーフです。子供
の本来の力を引き出すために「合理的配慮」を考えてみませんか?このリー
フでは、子供たちの困りごとに思いを巡らすことを皮切りに、子供の困りご
とに対する合理的配慮の提供のプロセス、合理的配慮を提供するときの留意
点などを紹介しています。
○特別支援教育リーフvol.5はこちら→
https://www.nise.go.jp/nc/cabinets/cabinet_files/download/1079/80fc5342d549c9df03f3d8a1b252412c?frame_id=1235
・特別支援教育リーフVol.11 「交流及び共同学習」の授業づくり
通常の学級の担任の先生や特別支援学級の担任の先生にぜひとも読んでい
ただきたいリーフです。障害のある子供にとっても障害のない子供にとって
も、充実した授業を目指してみませんか?このリーフでは、「交流及び共同
を充実させるための具体的な手立てや「交流及び共同学習」を子供にとって
学習」の有益な学びにするための考え方などを紹介しています。
○特別支援教育リーフvol.11はこちら→
https://www.nise.go.jp/nc/cabinets/cabinet_files/download/1079/86a29c17c9e4739e30e03f379dc05ce5?frame_id=1235
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【5】NISEエッセイ
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今号は、令和3年度第一期特別支援教育専門研修を修了された戎 可奈恵
先生よりお寄せいただきました。
~研修を振り返って~
「久里浜に憧れて」
京都府 京丹波町立丹波ひかり小学校 戎 可奈恵
私が参加した特総研の専門研修は、オンラインの初回実施となった令和3
年度第一期です。本来参加予定だった令和2年度は新型コロナウイルス感染
症の拡大の影響を受けて開催中止となり、諸先輩から聞いた久里浜での充実
した研修生活に憧れていた私にとっては、1年間待ちわびた研修でした。画
面越しではあっても、特総研の先生方のご講義はどれも多角的な視野から最
新の動向や専門的な知識を学べる魅力あるものばかりで、学び続ける楽しさ
と共に子供へのまなざしの大切さを改めて実感しました。使い始めのZoomを
駆使し、全国からつながる研修員の先生方となんとかコミュニケーションを
取ろうと特総研の先生方と一緒に試行錯誤し、チャットやブレイクアウトル
ームで出会えた喜びはひとしおでした。魅力あふれる専門的な話、仲間との
談話、それがZoomの退出ボタンを押すと急に現実に戻る寂しさはありました
が、研修に没頭できる2ヵ月間はとても楽しく充実した毎日でした。
幸い、今も特総研の先生方や研修員の先生方とつながっており、学び合え
る貴重な出会いに感謝しています。またいつか久里浜の地を夢見て、目の前
の子供たちに関わる一人の人間として成長し続けたいと思っています。
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【6】高齢・障害・求職者雇用支援機構からのお知らせ
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●「働く広場」5月号のご案内
「働く広場」は、障害者雇用に取り組む企業事例を中心に、身近な障害者
雇用の情報を取り上げた月刊誌です。成人期を迎えた障害者の働き方や、障
害者雇用を進める先進的な取組のヒントとして、ご覧ください。
○5月号(4月25日発行)の掲載内容
再生資源を取り扱う企業で、安全を確保しながら障害のある社員らが安心
して働き続けられる職場環境づくりに取り組んでいる事例 ほか
○最新号URL
https://www.jeed.go.jp/disability/data/works/index.html
*このご案内は教育現場と就労をつなぐために掲載しております。
●障害者雇用支援月間における絵画・写真コンテストの作品募集について
機構では、絵画3部門(小学生、中学生、高校生・一般の部)と写真部門
の計4部門でのコンテストを例年行っており、特別支援学校等の児童・生徒
をはじめ、多くのみなさまにご参加いただいております。本年度も6月17日
(月)を期限に作品を募集していますので、よろしくお願いします。
〇詳細はこちら→
https://www.jeed.go.jp/disability/activity/contest/index.html
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【7】アンケートのお願い
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今号の記事について、以下のアンケートにご回答いただきたく、ご協力の
ほどよろしくお願いいたします。
○アンケートはこちら→
https://forms.office.com/r/qtDwHr65EP
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次号も是非ご覧ください。
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国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第206号(令和6年5月号)
発行元 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所内
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> 発達障害の情報を知りたいとき
【発達障害教育推進センターWebサイト】
https://cpedd.nise.go.jp/
【発達障害ナビポータル】
https://hattatsu.go.jp/
>「合理的配慮」や「基礎的環境整備」の実践事例が知りたいとき
【インクルDB】
https://inclusive.nise.go.jp/
> インターネットで講義を聴講したいとき
https://www.nise.go.jp/nc/training_seminar/online
> 免許法認定通信教育について
https://forum.nise.go.jp/tsushin/
> 教育支援機器、教材について知りたいとき
https://forum.nise.go.jp/ilibrary/
> NISE基金について
https://www.nise.go.jp/nc/fund
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