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国立特別支援教育総合研究所(特総研)メールマガジン
第230号(令和8年5月号)
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■目次
【1】理事長就任のごあいさつ
【2】お知らせ
●特総研 研究紀要第53巻の刊行について
●特総研ジャーナル第15号の刊行について
【3】NISEトピックス
●令和8年度の研究活動について
【4】NISEの活動紹介
●令和8年度の研究企画部の活動について
【5】NISEエッセイ
●~研修を振り返って~
【6】高齢・障害・求職者雇用支援機構からのお知らせ
●「働く広場」5月号のご案内
●令和7年度 障害者の就労支援に関する新刊発行のお知らせ
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【1】理事長就任のごあいさつ
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令和8年4月1日付で、特総研の理事長に就任いたしました青木隆一と申します。
千葉県の九十九里浜近くで、太平洋の波の音を聞いて育ちました。
晴れた日には、理事長室から房総半島を望むことができ、癒やされております。
これまで、小学校及び特別支援学校における教育実践、文部科学省及び千葉県における教育行政、
大学における教員養成など、さまざまな立場で特別支援教育に携わってまいりました。
今後は、これらの経験や知見、ネットワークを十分に生かし、
研究・研修・情報発信等の取組を通じて、国の政策的課題及び教育現場の課題に柔軟かつ機動的に対応してまいります。
そして、障害のある子供と障害のない子供が可能な限り共に学ぶことができる環境を整えるとともに、
一人一人の教育的ニーズに的確に応える教育の実現に貢献できるよう努める所存です。
私からの初めてのメールマガジンでの発信となる今回は、特総研について簡単に紹介いたします。
通称「特総研(とくそうけん)」または「NISE(ないせ)」と呼ばれております。
我が国における障害のある子供の教育の充実・発展に寄与するため、
昭和46年に当時の文部省直轄の研究所(国立特殊教育総合研究所)として設置され、
平成13年の行政改革により設置主体が独立行政法人へと移行しました。
その後、平成18年の学校教育法等の改正を受け、翌19年に「特殊教育」から「特別支援教育」へと制度改正が行われ、
研究所も同年に現在の「国立特別支援教育総合研究所」へ名称を変更し、現在に至っております。
我が国唯一の特別支援教育のナショナルセンターとして、主として実際的な研究を総合的に行うとともに、
特別支援教育関係職員に対する専門的・技術的な研修を実施すること等により、
特別支援教育の振興を図ることを目的としています。
組織は、4つの部と2つのセンター、さらに広島大学との連携による西日本ブランチ広島オフィスと
福岡教育大学との連携による西日本ブランチ福岡教育大学内オフィスで構成されており、
全職員数は90名(研究職39名、一般職35名、非常勤16名)です。
今年度新センターを立ちあげました。
従前のインクルーシブ教育システム推進センターを「ウェルビーイングS&Iセンター」へと発展的に改組しました。
また、特総研の目的達成に向けた業務運営の目標として、令和8年度から5年間を期間とする「第6期中期目標・中期計画」が開始されます。
本計画においては、研究・研修・情報発信の各事業を有機的に連携させ、一体的に推進することにより、
政策立案への寄与と教育現場への実装の双方を一層強化することとしております。
特別支援教育の推進には、日々の実践の積み重ねと関係機関等との連携が不可欠です。
いわば「チーム特支」を意識しながら、子供たちのために取り組んでまいります。
今後とも、国民の皆様をはじめ関係各位の一層の御理解と御支援を賜りますようお願い申し上げ、就任の挨拶といたします。
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【2】お知らせ
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●特総研 研究紀要第53巻の刊行について
この度、「国立特別支援教育総合研究所 研究紀要 第53巻(令和8年3月)」を、特総研Webサイトに掲載いたしました。
本研究紀要は、特別支援教育に関する未発表の論文等を、特総研所内より募集し、
内容審査を行ったうえで、毎年3月に刊行しているものです。
なお、令和2年(2020年)3月刊行分より電子版のみでの公開としており、Webサイト上でご覧いただけます。
過去に刊行された研究紀要につきましても順次掲載しています。
○特総研 研究紀要 第53巻はこちら→
https://nise.repo.nii.ac.jp/search?page=1&size=20&sort=-pyear&search_type=2&q=1723103544976
●特総研ジャーナル第15号の刊行について
この度、特総研の令和7年度における諸活動の成果等をまとめた
「国立特別支援教育総合研究所ジャーナル(特総研ジャーナル)第15号」を刊行し、特総研のWebサイトに掲載しました。
本誌では、特総研が令和7年度に実施した研究の概要、事業報告、諸外国におけるインクルーシブ教育システムに関する動向等を紹介しています。
○特総研ジャーナルはこちら→
https://nise.repo.nii.ac.jp/search?page=1&size=20&sort=-pyear&search_type=2&q=1711962582140
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【3】NISEトピックス
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●令和8年度の研究活動について
〈執筆〉研究企画部
本年度は、特総研の第6期中期目標期間(令和8~12年度)の1年目ということで、
新たな中期目標の達成に向けて走り出す年です。
研究活動においても各研究の目的に確実にアプローチしていくための重要な一年になります。
第6期の特総研のミッションに掲げられている
「障害のある子供とない子供が可能な限り共に学ぶことができ、かつ、一人一人の教育的ニーズに
的確に応えることができる教育の実現に貢献する」ため、
研究活動においても、障害のある子供とない子供が共に学ぶ条件整備と、
個々のニーズに応じた多様な学びの場の整備の「両輪」を具体化する知見を明らかにすること、
地域や学校が直面する現実の課題を全国的な視点から分析し、解決に向けた方策を明らかにすることを目指し、
これらについて、障害種を超えた「横断的研究」と障害種ごとの「障害種別研究」を相互に補完させ、組織的に進めます。
横断的研究は、障害種の枠を超えて、国の特別支援教育の推進、又は教育現場等の喫緊の課題解決に寄与する研究で、
第6期は、以下の四つのテーマに係る研究に取り組みます。
・インクルーシブ教育システムに関する研究
・通常の学級に在籍する子供への個に応じた指導・支援に関する研究
・特別支援教育の教育課程の基準等に関する研究
・デジタル学習基盤の効果的な活用に関する研究
障害種別研究については、各障害種における固有の教育実践上の課題、喫緊の課題の解決、指導の充実及び教育実践の改善に資するための研究や、
年次調査、資料収集、関係機関連携、成果普及等を、
各障害種別研究班(重複班、視覚班、聴覚班、言語班、肢体不自由班、病弱班、知的班、自閉症班、発達・情緒班)において取り組みます。
上記のほか、科学研究費等の外部資金研究、大学や企業との共同研究等にも取り組みます。
また、これまでの研究の成果について、学校等でより活用していただけるよう、普及活動にも努めます。
各研究活動の内容等は随時、特総研メルマガで紹介していく予定です。
なお、終了した研究課題の研究成果報告書・研究成果報告書サマリー集・リーフレット・ガイドブック等のPDFファイルは、特総研Webサイトからダウンロードしていただけます。
○特総研の研究紹介はこちら→
https://www.nise.go.jp/study/intro_res/
○報告書・資料についてはこちら→
https://www.nise.go.jp/study/#report
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【4】NISEの活動紹介
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●令和8年度の研究企画部の活動について
研究企画部は、特総研が行う研究及び調査に関する総合的な企画立案、連絡調整、評価など、
研究活動の推進を全般的に支える役割を担っています。
令和8年度は、特総研の第6期中期目標期間のスタートの年であり、
研究活動については、第6期5年間を見据え、国や地域、学校等の課題の解決に寄与する研究成果を得るために、
確実なアプローチを開始・進展させる大切な一年となります。
さて、令和8年度の研究活動については先に紹介したところですが、
「横断的研究」においては特別研究員を受け入れています。
公募により都道府県や市町村から特別研究員を派遣いただき、
特別研究員は一年間所定の研究チームに所属し、特総研の研究員と一緒に研究活動に取り組みます。
令和8年度は4月に5名の特別研究員(小学校教員、特別支援学校教員)を迎えたところです。
研究企画部が担っている業務には、
横断的研究をはじめとする様々な研究の推進・充実に向けた業務、
各研究チーム及び研究班との連絡調整、研究の評価や研究成果の普及に係る業務、
他の研究機関等との連携の推進に係る業務等があります。
具体的には、
・各研究チーム代表及び研究班長への定期的な情報提供や意見交換の場の設定
・研究成果報告会等の開催
・都道府県等教育委員会や関係団体等への研究に係るニーズ調査の実施
・研究成果の活用状況に係る調査の実施
・研究職員の研究力向上や外部資金獲得に向けた所内セミナーの企画・実施
・研究活動に係る内部評価及び外部評価の企画・実施
・評価結果の研究活動への還元
・研究成果の公表及び活用の推進
等が挙げられます。
研究成果の普及の一環として、様々な研究の概要や成果を簡潔にまとめたNISE研究レポートの編集・刊行も行っています。
特総研Webサイトへの掲載やリーフレットの作成等においても、
より一層活用しやすい形を工夫し、発信に努めていきたいと考えています。
また、広島大学との包括連携協定に基づき広島大学内に設置されている西日本ブランチ広島オフィスと
福岡教育大学との連携協定に基づき設置されている西日本ブランチ福岡教育大学内オフィスも、
組織上、研究企画部に位置付けられています。
広島県ほか西日本地域の教育委員会・学校等や広島大学ほか関係機関との連携推進、
西日本地域の特別支援教育を推進するネットワークの構築等、西日本の活動の拠点として今年度も取組を進めます。
今年度もどうぞよろしくお願いいたします。
○研究課題の紹介はこちら→
https://www.nise.go.jp/study/
○研究成果物のリストはこちら→
https://www.nise.go.jp/study/result_list/
○研究企画部の掲載された組織体制はこちら→
https://www.nise.go.jp/about_nise/organization/
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【5】NISEエッセイ
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●~研修を振り返って~
感謝を次世代へ繋ぐために
―学び、悩み、語りあった宝物の時間―
〈執筆〉
愛知県豊橋市立くすのき特別支援学校 寺田有輝
(令和6年度第二期特別支援教育専門研修修了)
専門研修は、約一か月間のオンラインでの研修から始まりました。
画面越しに並ぶ全国の先生方の顔には、当初どこか緊張が漂っていました。
対話する場面でも、最初は固い雰囲気がありましたが、同じ志をもつ仲間同士ということもあり、
次第に自然と会話が生まれ、少しずつ距離が縮まっていきました。
その後、対面での研修が始まり、実際に顔を合わせた際には不思議な感覚がありました。
画面越しに会っていたため、初めてではないのに、どこか照れくさいような感覚です。
しかし、その戸惑いもすぐに消え、温かく心地よい雰囲気の中で、より深い学びへと進んでいきました 。
また、これまで著作を通じて拝見していた先生方に直接お会いする機会もあり、
まるで有名人に会ったような気持ちで胸が高鳴りました。
この貴重な機会を逃したくないという思いから、研究室にお邪魔してお話を伺ったり、
講義では一番前の席で耳を傾けたりしながら、一日一日を大切に過ごしました。
全国から集まった先生方も、教育に対する強い思いをもった方ばかりで、大きな刺激を受けました。
宿泊棟で夜遅くまで語り合ったことや、研究協議班で何度も議論を重ねた時間、
講義で残したメモの一つ一つは、今の私の仕事を支える大切な財産です。
他県でも同じような課題に向き合いながら、子どもたちのために前向きに取り組む仲間の存在は、
「自分だけではない」という確固たる勇気を与えてくれました。
現在、私は教育支援部主任、特別支援教育コーディネーターとして、地域の学校への支援に力を入れています。
研修で深めた専門的な知見は、現場での講話や具体的な支援の助言にも生かされており、
多くの方から「視点が変わった」との言葉をいただくこともあります。
振り返ると、この研修で得たものは知識だけではありません。
志を同じくする仲間との出会い、学び続ける姿勢、そして教育に向き合う覚悟を改めて教えてもらった時間でした。
これからも感謝を忘れず、学び続けながら、次の世代へとその思いをつないでいきたいと思います。
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【6】高齢・障害・求職者雇用支援機構からのお知らせ
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●「働く広場」5月号のご案内
「働く広場」は、障害者雇用に取り組む企業事例を中心に、身近な障害者雇用の情報を取り上げた月刊誌です。
成人期を迎えた障害者の働き方や、障害者雇用を進める先進的な取組のヒントとして、ご覧ください。
○5月号(4月25日発行)の掲載内容
ITサポート事業などを行う会社で、発達障害のある社員の採用を機に支援機関などと連携し、職場環境を整え、人材育成してきた企業事例 ほか
○最新号についてはこちら→
https://www.jeed.go.jp/disability/data/works/index.html
*このご案内は教育現場と就労をつなぐために掲載しております。
●令和7年度 障害者の就労支援に関する新刊発行のお知らせ
高齢・障害・求職者雇用支援機構では、障害者の就労支援に関する調査研究報告書やマニュアル等を公開しました。
「障害者手帳を所持していない精神障害者、発達障害者の就労・支援実態等に関する調査研究」では、
精神障害又は発達障害の診断を受けているものの障害者手帳を所持していない方を対象に、
就労支援機関における就労支援の状況や課題、手帳を取得しない理由、支援事例等を整理しています。
また、このほかにも、アセスメントの活用や障害者雇用の質に関する調査研究報告書、
マニュアル等をあわせて公開していますので、ご参照ください。
◯令和7年度 新刊一覧はこちら→
https://www.nivr.jeed.go.jp/research/publication.html
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次号も是非ご覧ください。
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国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第230号(令和8年5月号)
〈発行元〉
独立行政法人国立特別支援教育総合研究所内
国立特別支援教育総合研究所メールマガジン編集部
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