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国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第191号

メールマガジン

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      国立特別支援教育総合研究所(特総研)メールマガジン
         第191号(令和5年2月号)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NISE(ナイセ)━━━
■目次
【お知らせ】
・令和4年度国立特別支援教育総合研究所セミナーの会場受付開始について
・家庭と教育と福祉の連携推進のためのシンポジウム「教育・福祉連携の充
 実に向けた今後の展望」のご案内
【NISEトピックス】
・令和4年度特別支援教育推進セミナー実施報告
・令和4年度難聴児の切れ目ない支援体制構築と更なる支援の推進に向けた
 地区別研究協議会の実施報告
【高齢・障害・求職者雇用支援機構からのお知らせ】
・「働く広場」2月号のご案内
【NISE’sコンテンツ】
・インクルCOMPASSの活用
【アンケートのお願い】

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【1】お知らせ
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●令和4年度国立特別支援教育総合研究所セミナーの会場受付開始について

 「共生社会の形成に向けた特別支援教育の展開」をテーマに開催する令和
4年度の研究所セミナーの会場(学術総合センター)参加申込みの受付を開
始いたしましたので、お知らせいたします。

 日時:令和5年3月4日(土) 9:50~17:10
 開催方法:会場及びオンライン配信によるハイブリッド形式
 定員:会場200名、オンライン1,000名、会場及びオンライン共に先着順
  ※定員に達した場合は参加募集を締め切らせていただきます。
 申込期間(予定)
 ・オンライン参加申込:令和5年1月16日(月)~2月17日(金)
 ・来場参加申込   :令和5年2月1日(水)~2月17日(金) 

○国立特別支援教育総合研究所セミナーの詳細はこちら→
 https://www.nise.go.jp/nc/training_seminar/special_seminar/r4

●家庭と教育と福祉の連携推進のためのシンポジウム「教育・福祉連携の充
 実に向けた今後の展望」のご案内

 家庭と教育と福祉の連携「トライアングル」プロジェクト報告を踏まえ、
文部科学省、厚生労働省の協力の下、特総研と国立障害者リハビリテーショ
ンセンターが協働し発達障害に関するポータルサイトとして「発達障害ナビ
ポータル」を構築し、令和3年度より本格的な運用を開始しました。
 上記の4機関の主催で、地域における家庭と教育と福祉の連携を踏まえた
発達障害支援の充実を目指すことを目的にシンポジウムを開催しますのでご
案内いたします。

 期 日:令和5年2月25日(土) 13:00-15:30
 主 催:国立障害者リハビリテーションセンター 企画・情報部発達障害
     情報・支援センター
     独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 発達障害教育推進セ
     ンター
     厚生労働省 社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課障害児・発
     達障害者支援室
     文部科学省 初等中等教育局特別支援教育課
 内 容:テーマ「教育・福祉連携の充実に向けた今後の展望」
 対 象:教育、福祉の現場で発達障害のある子どもの支援に従事する者
 方 法:オンライン開催(YouTube配信)
 申込み:必須
 申込締切:令和5年2月15日(水) 17:00

○家庭と教育と福祉の連携推進のためのシンポジウムの詳細は、発達障害ナ
 ビポータルをご確認ください→
 https://hattatsu.go.jp/event/event2023_02/

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【2】NISEトピックス
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●令和4年度特別支援教育推進セミナー実施報告

 教育委員会、特別支援教育センター、関係団体等及び大学と連携を図りな
がら地域における特別支援教育の理解啓発を図ることを目的とした特別支援
教育推進セミナーを、令和4年度は関東甲信越ブロック、近畿ブロック、東
海・北陸ブロックの3ブロックで開催しました。各地域から参加しやすいよ
うに、オンライン会議システムやYouTubeを用いてライブ配信で行いました。

 関東甲信越ブロックのテーマは「学校現場における組織的なICT活用の実
際」とし、11月30日(水)に開催しました。参加者は217名(YouTube視聴者
数は除く)でした。主な内容は、「オンラインでのICT教材展示・ICT教材活
用体験」、「学校現場における組織的なICT活用の実際について」の講義、
つくば市立学園の森義務教育学校教諭大山喜裕氏からの「つくば市立学園の
森義務教育学校の組織的なICT活用」及び茨城県立協和特別支援学校長塩畑
道代氏からの「茨城県立協和特別支援学校の組織的なICT活用」の実践発表
でした。

 近畿ブロックのテーマは「保護者や関係機関との連携による発達障害のあ
る子供の理解と支援」とし、12月8日(木)に開催しました。参加者は144
名(YouTube視聴者数は除く)でした。主な内容は、通級による指導を利用
した保護者からの「成人期を迎えた当事者の保護者として」の発表、池田市
立呉服小学校教諭松原一恵氏からの「保護者や関係機関との連携による発達
障害のある子どもの理解と支援~通級指導教室から~」、そして、ひょうご
発達障害者支援センタークローバー所長和田康宏氏からの「発達障害者支援
センターによる支援と連携の実際」と題したそれぞれの実践等についての報
告、兵庫教育大学教授宇野宏幸氏による「さまざまな連携機関のサービスと
学校との連携のポイント」と題したそれぞれの報告を包括する講義でした。

 東海・北陸ブロックのテーマは「地域におけるインクルーシブ教育システ
ムの推進―共生社会の実現に向けて―」とし、12月9日(金)に開催しまし
た。参加者は119名(YouTube視聴者数は除く)でした。主な内容は、岐阜大
学名誉教授池谷尚剛氏による「岐阜県におけるインクルーシブ教育システム
推進の成果と課題」、岐阜県教育委員会による「岐阜県におけるインクルー
シブ教育システム推進について」、さらに、岐阜県における実践として、
(1)「居住地校交流の実践の具体」、(2)「高校通級の実践」の2つの
話題についての発表でした。

 なお、それぞれのブロックは異なるテーマで開催しましたが、「インクル
ーシブ教育システムについて」の講義を3ブロック共通で実施し、インクル
ーシブ教育システムに関する認識を共通に理解できるように構成しました。
また、講義や実践発表後には、ブロックそれぞれのテーマに基づくグループ
協議・情報交換を行い、参加者が他の地域の参加者と情報交換ができるよ
うにしました。
 セミナー参加者からは、ブロックそれぞれのテーマに関連した感想をお寄
せいただいたほか、「インクルーシブ教育とは何かについて改めて理解を深
めることができました」、「グループ協議では、他県の先生と交流できたり、
たくさんの情報を得ることができて大変充実した研修となりました」等の感
想をいただきました。次年度の特別支援教育推進セミナー開催に向けて、皆
様からいただきましたご意見を参考にさせていただき、期待に応えられるセ
ミナーにしていきます。
           特別支援教育推進セミナー実行ワーキンググループ

●令和4年度難聴児の切れ目ない支援体制構築と更なる支援の推進に向けた
 地区別研究協議会の実施報告
 
 本年度も昨年度に続き、文部科学省との共催による「難聴児の切れ目ない
支援体制構築と更なる支援の推進に向けた地区別研究協議会」を開催しまし
た。本会は、オンデマンド講義配信と、3回のオンライン開催で実施し、保
健・医療・福祉・教育関係者など772名にご参加いただきました。
 本年度は、オンデマンド講義に「人工内耳装用児の最近の動向」を追加し、
オンライン開催の午前の部では、厚生労働省・文部科学省の行政説明、難聴
児の支援体制構築に向けての取組紹介(第1回は岩手県、第2回は大阪府、
第3回は島根県)の他、文部科学省モデル事業報告(第1回は静岡県、第2
回は岐阜県、第3回は長崎県)を配信しました。午後の部は、地区別(北海
道・東北地区、関西地区、中国・四国地区)に交流会を設けました。交流会
では「難聴児の療育に関わる機関同士でオンライン会議を行い、課題等を共
通理解している」「相談体制として当事者とのつながりを大事にしている」
など、地域の特性等を生かした取組を紹介し合いました。
 参加者からは「行政説明や実践報告で、早期支援体制の構築を進める流れ
があることを実感できた」「各機関の課題や考え方を知り、参考になった」
「難聴児を取り巻く関係機関からの多職種による交流会は大変良かった」等
の感想を得ました。
 全国を6地区に分けて2年にわたり実施した本研究協議会の全ての地区で
の開催をもって、本会は一区切りとしますが、難聴児の早期支援に関わる特
別支援学校(聴覚障害)乳幼児教育相談担当者等の専門性の向上と、保健・
医療・福祉・教育機関の連携の促進は、引き続き重要な課題です。
 特総研では、令和2年度の全国研修会から3年間の資料(オンデマンド配
信講義、実践報告、取組紹介、文部科学省モデル事業報告等)をまとめた研
修パッケージを作成し、3月には、どなたにもご覧いただけるよう、特総研
Webサイトから同資料をダウンロードできるように準備を進めています。是
非、各地域の難聴児の支援体制構築に向けてご活用いただきたいと思います。
                聴覚障害教育研究班:照井、井口、山本

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【3】高齢・障害・求職者雇用支援機構からのお知らせ
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●「働く広場」2月号のご案内

 「働く広場」は、障害者雇用に取り組む企業事例を中心に、身近な障害者
雇用問題を取り上げた月刊誌です。成人期を迎えた障害者の働き方や、障害
者雇用を進める先進的な取組のヒントとして、ご覧ください。

○2月号(1月25日発行)の掲載内容
 2022年11月に千葉県で開催した「第42回全国障害者技能競技大会(全国ア
ビリンピック)」の特集 ほか

○最新号URL:https://www.jeed.go.jp/disability/data/works/index.html

*このご案内は教育現場と就労をつなぐために掲載しております。

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【4】NISE’sコンテンツ
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●インクルCOMPASSの活用

 このコーナーでは、特総研が提供するコンテンツやツール、研究成果物又
は特総研が作成に携わったコンテンツ等を紹介します。
 今回は、「インクルCOMPASS」について紹介します。
 障害者の権利に関する条約の批准や障害を理由とする差別の解消の推進に
関する法律が施行される中で、インクルーシブ教育システムの構築が、我が
国の重要な政策課題となっていることを背景として、特総研では、平成28年
度から令和2年度にかけて、基幹研究(横断的研究)「我が国におけるイン
クルーシブ教育システムの構築に関する総合的研究」を実施しました。
 そして、この研究の中で、園・学校や地域が、各校、各地域のインクルー
シブ教育システム構築の現状や課題を自分たちで把握し、次の取組につなげ
るための手掛かりを得ることを目指したツールとして、「インクルCOMPASS」
を作成しました。
 「インクルCOMPASS」とは、「インクルーシブ教育システムを推進し、主
体的取組を支援するための観点」のことです。また、「インクルCOMPASS」
という名称は、英語表記である「Components for Promoting Inclusive
Education System and Assisting Proactive Practices」の頭字語で、ここ
でのCOMPASSとは、羅針盤(方位磁石)のことです。
 「インクルCOMPASS」は、園・学校用(「幼稚園・認定こども園・保育所
用」、「小・中学校、高等学校用」、「特別支援学校用」の3種)と教育委
員会用(「都道府県用」、「指定都市・市町村用」の2種)があります。
 園・学校用の「インクルCOMPASS」は、園や学校がインクルーシブ教育シ
ステム構築の現状や課題を自分たちで把握し、次の取組につなげるための手
掛かりを得ることを目指したツールです。また、これまでの取組を検討する
ことで、課題とともに強みも見いだせることを意図したものです。その内容
としては、「体制整備」「施設・設備」「教育課程」「指導体制」「交流及
び共同学習」「移行支援」「研修」の7観点で構成され、各観点の下に、取
組内容が項目として列挙されています。
 教育委員会用の「インクルCOMPASS」は、インクルーシブ教育システム構
築に向けた特別支援教育の推進のために、教育委員会が果たすべき役割や機
能を把握し、域内のインクルーシブ教育システムの構築・推進に関わる基本
的な計画の策定や体制整備・充実のための検討資料として使用することを目
的としています。「状況把握」「関係課(部局)、関係諸機関との連携」
「教育相談体制」「交流及び共同学習」「移行支援」「研修」の6観点で構
成され、同様に、各観点の下に、取組内容が項目として列挙されています。
 インクルーシブ教育システムを構築するための観点ごとに、その下の取組
の各項目に関する取組状況について自分たちでチェックを行った後に、ナビ
ゲーションシートを活用して、それらのチェック結果をまとめ、インクルー
シブ教育システムの構築状況の全体像を俯瞰することができます。
 インクルーシブ教育システム構築に向けた取組について、取組の状況、課
題、強み等を把握し、次なる展開を考えるツールとして「インクルCOMPASS」
が活用されることを期待しています。
 また、本研究では、平成30年度~令和元年度に研究協力機関であった園・
学校でのインクルーシブ教育システム構築の推進に向けた主体的取組を紹介
した事例集を作成し、書籍として刊行しています。あわせて、ご活用くださ
い。

○「インクルCOMPASS」ガイドは、こちら→
 https://www.nise.go.jp/nc/wysiwyg/file/download/1/6330
○「インクルCOMPASS」と「ナビゲーションシート」(園・学校用)は、こち
 ら→
 https://www.nise.go.jp/nc/study/intro_res/backbone_crossing/inclusive
○「我が国におけるインクルーシブ教育システムの構築に関する総合的研究」
 のリーフレットは、こちら→
 https://www.nise.go.jp/nc/wysiwyg/file/download/1/3891
○「インクルーシブ教育システムを進める10の実践-「インクルCOMPASS」で
 強みや課題をみつけよう-」(ジアース教育新社発行)は、こちら→
 https://www.nise.go.jp/nc/news/2021/0319_1

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【5】アンケートのお願い
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 今号の記事について、以下のアンケートにご回答いただきたく、ご協力の
ほどよろしくお願いいたします。
 
○アンケートはこちら→
 https://www.nise.go.jp/limesurvey/index.php?sid=48459&lang=ja
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次号も是非ご覧ください。
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       発行元 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所内
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