国立特別支援教育総合研究所メールマガジン第225号
国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第225号
メールマガジン
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国立特別支援教育総合研究所(特総研)メールマガジン
第225号(令和7年12月号)
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■目次
【お知らせ】
・インクルDBセミナー開催日程のご案内
・令和7年度研究所セミナーの開催について
・Co-MaMe学習会動画公開のお知らせ
【NISEトピックス】
・令和7年度研究所公開報告
【研修報告】
・第二期特別支援教育専門研修(視覚障害・聴覚障害・肢体不自由・病弱教
育コース)終了報告
【NISEエッセイ】
・~特別研究員だより~
【高齢・障害・求職者雇用支援機構からのお知らせ】
・「働く広場」12月号のご案内
【アンケートのお願い】
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【1】お知らせ
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●インクルDBセミナー開催日程のご案内
特総研では「インクルDB(インクルーシブ教育システム構築支援データベ
ース)」を運用しています。インクルDBの「実践事例データベース」では590
件の実践事例を公開しており、子供の実態から、どのような基礎的環境整備
や合理的配慮が有効かについて参考となる事例を掲載しています。また、事
例の詳細資料をダウンロードできます。今年度はインクルDBについて理解を
深め、合理的配慮や基礎的環境整備に関する幼児児童生徒の事例を検索した
り、学校や地域での研修等に活用したりできるようにすることを目的とした
オンラインによるセミナーを開催します。
日時:令和7年12月17日(水)16時~17時
実施方法:Zoom ウェビナーによるオンラインセミナー
定員:1,000名(先着順)
対象:全国の幼稚園等・小学校・中学校・高等学校及び特別支援学校等に
て幼児児童生徒等の支援に関わっている特別支援教育コーディネー
ターをはじめとする教職員、教育委員会・教育センターの職員、及
び基礎的環境整備や合理的配慮、インクルDBに関心のある方
申込期間:11月14日(金)~12月10日(水)
〇申込はこちら→
https://www.nise.go.jp/nc/about_nise/inclusive_center/incluDBseminar
〇インクルDBはこちら→
https://inclusive.nise.go.jp/
●令和7年度研究所セミナーの開催について
特総研では毎年、研究活動等の成果普及、特別支援教育に関する理解啓発
及び、教育関係者や関係機関との情報共有を図るために、本セミナーを開催
しています。
今年度は、「共生社会の形成に向けた特別支援教育の展開」をテーマに、
令和8年2月28日(土)国立オリンピック記念青少年総合センターを会場に
して開催いたします。プログラムの一部を除きYouTubeライブ配信もいたしま
す。
主な内容は、文部科学省行政説明、重点課題研究等成果報告、障害種別研
究班等によるポスター発表(対面のみ)、重点課題研究等5チームによる分
科会(対面のみ)を予定しています。
参加申込みは、令和8年1月頃に受付開始を予定しております。参加をご
希望の際は、対面及びYouTubeライブ配信ともに事前登録が必要です。また、
プログラムや接続の方法等は決まり次第、特総研Webサイト等でお知らせい
たします。皆様のご参加をお待ちしております。
日時:令和8年2月28日(土)9時30分~16時15分(9時受付開始)
実施方法:会場・YouTubeライブ配信併用方式
会場:国立オリンピック記念青少年総合センター
(東京都渋谷区代々木神園町3―1)
定員:対面500名予定(YouTubeライブ配信は定員の上限なし)
参加費:無料
〇研究所セミナーの情報はこちら→
https://www.nise.go.jp/nc/training_seminar/special_seminar/r7
●Co-MaMe学習会動画公開のお知らせ
令和元年度に特総研が開発した、心理面・適応面・行動面などに困難のあ
る「こころの病気」の児童生徒を支援するツール(プラットフォーム)『Co-
MaMe』が、令和7年7月18日(金)に開催された全病連(全国病弱虚弱教育
研究連盟)の学習会で紹介されました。その学習会の様子を収めた動画が、
全病連Webサイトで公開されています。
-学習会動画の内容-
本学習会では、『Co-MaMe』の概要や活用方法を紹介しています。
動画をご覧いただくと、教職員が複数名で情報を共有・整理する方法を確
認でき、児童生徒への協働的な支援の具体的なイメージをつかむことができ
ます。
-関連資料-
あわせて、Co-MaMeを活用した事例集もご覧いただけます。学習や各種研修
会、校内研修などにぜひご活用ください。
〇学習会動画・事例集はこちら→
https://sites.google.com/view/zenbyouren/home/心身症等
〇Co-MaMe紹介ページ(特総研Webサイト)はこちら→
https://www.nise.go.jp/nc/study/others/disability_list/health/co-mame
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【2】NISEトピックス
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●令和7年度研究所公開報告
11月8日(土)に開催した研究所公開には多くの方に来場いただき、様々
な催しを見学・体験いただくことができました。
障害種別の催しでは、コミュニケーションをゲームで学んだり、視覚と聴
覚の両方に障害のある「盲ろう」の教育支援施設を見学したりと、お越しい
ただいた皆様に特別支援教育への理解を深めていただく機会となりました。
研究職員による講話は、2回とも盛況となり、教育関係者や福祉関係者、
保護者など幅広い方に聴講いただきました。
また、インクルーシブスポーツのHADO体験では、多くの児童・生徒・学生
の方に参加いただき、大変盛り上がっていました。
他にも、子供たちが仕事体験をする機会としており、事前準備では来場者
への配布物の準備作業をしたり、当日のスタッフ業務として、株式会社伊藤
園様から提供いただいた「お~いお茶」を来場者に手渡したりと、研究所公
開の運営業務やスタッフ業務を体験いただくことができました。
なお、当日は神奈川県立武山支援学校による作業製品販売、横須賀市内の
就労継続支援B型事業所によるパン・焼菓子販売、横須賀市立横須賀総合高
等学校の生徒によるボランティアスタッフ等多くの方に協力いただきました。
参加者の皆様に回答いただいたアンケートを参考とさせていただき、今後
も充実した事業が運営できるよう努めてまいります。
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【3】研修報告
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●第二期特別支援教育専門研修(視覚障害・聴覚障害・肢体不自由・病弱教
育コース)終了報告
実施ワーキンググループ長 山本 晃
夏の日差しの余韻が残る9月、第二期特別支援教育専門研修が、9月9日
から11月14日の日程で開講されました。今期は、全国から59名の参加があり
ました。開催方法は、3週間のオンラインによる研修、4週間の対面による
研修、3週間のオンラインによる研修という日程で行われました。
はじめのオンライン期間の講義は、特別支援教育に関する各種障害の概論
や制度に関わる内容が中心でした。
来所期間は9月29日から10月24日で、研修員の皆さんは初日に笑顔と緊張
した表情が入り混じりながら来所されました。来所初日は第1回目の研究協
議を行いました。この研究協議は9班に分かれ、それぞれの班員が協議を通
じて様々な課題に対して議論を深めることを目的としたものです。実際に顔
を合わせたことで協議も深まったようでした。
対面による研修期間中は、この他に各障害種別の専門的な内容を中心に、
演習を取り入れた講義が行われました。演習では、日々の実践で生じている
指導上の課題や疑問と向き合いながら、その課題の概要を他の研修員に確認
したり、新たな知識や技能を身に付けたりしながら、課題解決につながる気
づきを得るなどして充実した探求が行われました。また、特色のある学校等
への実地研修や特総研研究員と自己の研修テーマを話し合える課題研究など、
意義ある研修を行うことができました。加えて、講義後の時間は、研修員自
身のテーマを深めるため、図書室で自習したり、研究員と協議をしたりする
など自己研修にも熱心に取り組んでいました。
最後の3週間はオンラインになりましたがこれまで育んできた研修員同士
の関係性から、画面越しでの協議でも、それぞれのテーマについてより活発
に協議を行っていました。こうした2か月間の協議の成果は、最終日のグル
ープ発表会で報告されました。各班の発表は、研修終了後、学校現場で活用
できるものばかりでした。
報告の後には、質疑応答も活発に行われ、他班の研修員から質問や意見が
発せられ、報告された内容がさらに深まりました。
閉講式では、59名の先生方の満面の笑顔と輝く瞳を見ることができました。
本研修で深められた探求は、今後の実践の確かな羅針盤となることでしょ
う。ここで得た新たな視点や多様なアプローチをもとに、各地域が抱える教
育課題の解決に挑み、子供たちの豊かな未来を創造していく中核としてご活
躍されることを確信しております。
最後に、研修員の先生方とは、特総研の研究、研修、情報発信の面で繋が
りを持ち、日本の特別支援教育を推進していけるものと思います。
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【4】NISEエッセイ
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~特別研究員だより~
「りんごかもしれないの発想で」
特別研究員 大類 亜美里(静岡県立袋井特別支援学校磐田見付分校)
「りんごかもしれない」という絵本を御存知でしょうか。ヨシタケシンス
ケさんの絵本で、りんごに見えるけれど、実はそうではないかもしれないと
いうことをイラストと文で面白く表現されています。出版社からは「かんが
える」ことを果てしなく楽しめる発想絵本と紹介されています。私はこの絵
本がとても好きで、学校現場でも、特総研でも、この絵本のようにありたい
と思って日々過ごしています。
私は重点課題研究のキャリアチームの研究に参画しており、その中でも特
に軽度知的障害のある生徒の対話を通した「キャリア・パスポート」活用に
ついての調査、研究を行っています。生徒が自分自身を客観的に見つめ返し
たり、自分の将来の生活をイメージしたりして自己実現していくことができ
るようにするために「キャリア・パスポート」を活用するときの生徒との対
話の内容や工夫点を明らかにする研究です。一年間の研究所での勤務も三分
の二を過ぎ、研究のまとめをする時期に差し掛かってきました。学校現場を
離れ、特総研で研究を行うからこそできる視点や考え方を大切にしながら、
対話とはこういうものであるという固定概念を捨て、「りんごかもしれない」
の発想で調査、研究の分析やまとめを行っていきたいと思います。
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【5】高齢・障害・求職者雇用支援機構からのお知らせ
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●「働く広場」12月号のご案内
「働く広場」は、障害者雇用に取り組む企業事例を中心に、身近な障害者
雇用の情報を取り上げた月刊誌です。成人期を迎えた障害者の働き方や、障
害者雇用を進める先進的な取組のヒントとして、ご覧ください。
○12月号(11月25日発行)の掲載内容
グループ各社で直接雇用をしながら、従業員一人ひとりにあわせた職場環
境づくりを図っている飲料水を製造販売する企業事例 など
○最新号についてはこちら→
https://www.jeed.go.jp/disability/data/works/index.html
*このご案内は教育現場と就労をつなぐために掲載しております。
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【6】アンケートのお願い
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今号の記事について、以下のアンケートにご回答いただきたく、ご協力の
ほどよろしくお願いいたします。
○アンケートはこちら→
https://forms.office.com/r/ehtrSuAVtD
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次号も是非ご覧ください。
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国立特別支援教育総合研究所メールマガジン 第225号(令和7年12月号)
発行元 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所内
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【インクルDB】
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> 教育支援機器、教材について知りたいとき
https://kyozai.nise.go.jp/
> NISE基金について
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