Q1.塩﨑先生の発表資料内にある授業 UD とは何でしょうか?
A(塩﨑先生).授業のユニバーサルデザインの略です。
誰もが参加しやすく学びやすい授業を目指していくものです。
A(塩﨑先生).授業のユニバーサルデザインの略です。
誰もが参加しやすく学びやすい授業を目指していくものです。
A(塩﨑先生).学級内でその段階の指導が適切と考えられる児童の数が分かるようチェックしました。
A(塩﨑先生).児童によっては通常の学級と特別支援学級を転籍する可能性があるので、小学校学習指導要領における算数もふまえつつ指導計画を立てていきました。
A(坂本主任研究員).小学校特別支援学級で、知的障害である者の教育課程を編成している場合は、特別支援学校学習指導要領の「第 8 節 重複障害者等に関する教育課程の取扱い 2」(P.76)に以下のような規定があります。また、学級内の児童によって実態差があるので、個別の指導計画に基づいて検討することに留意する必要があります。
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2 知的障害者である児童に対する教育を行う特別支援学校の小学部に就学する児童のうち,小学部の3段階に示す各教科又は外国語活動の内容を習得し目標を達成している者については,小学校学習指導要領第2章に示す各教科及び第4章に示す外国語活動の目標及び内容の一部を取り入れることができるものとする。
また,知的障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校の中学部の2段階に示す各教科の内容を習得し目標を達成している者については,中学校学習指導要領第2章に示す各教科の目標及び内容並びに小学校学習指導要領第2章に示す各教科及び第4章に示す外国語活動の目標及び内容の一部を取り入れることができるものとする。(太字と下線は本Q&A執筆者による)
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A(塩﨑先生).実態把握では、認知面、行動面、学力面、普段の遊びでは何が得意で何が好きか、自閉症の特性はあるかなど見るようにしています。学級内の児童の実態差が大きい場合の授業では、児童の集団を学年よりも習熟の状況で見ています。また、学級全体の児童の平均やその上の目標を設定し、児童によって支援の度合いなどを変えています。
A(加藤先生).WISC など知能検査の結果からは、強みをどう活用できるかを考えるようにしています。全体目標は、個々の児童に身に付けてほしいことを確認しつつ決めています
A(塩﨑先生).その教材や題材を用いて児童に何を学ばせたいかをもとに考えています。何を学ばせたいかが明確になれば、例えば絵本を高学年の児童に活用するといったこともあり得ます。
A(塩﨑先生).私はノートを活用して授業を進めることが多いです。その際は、色分けしてどこに注目すればよいのかわかりやすくする、多くの量を書くのが難しい児童の場合は穴埋めにしておくなど、個々の児童に応じてノートが書きやすいよう配慮しています。指導内容によってどのようにノートを活用するかなど、ある程度型を作っています。
A(加藤先生).私は集団授業の場合、ワークシートを活用することが多いです。既存のワークシートやプリントを参考にしつつ、何を学べばよいかを考え、ワークシートを作成しています。
A(加藤先生).例えば 1 時間目が学級の児童全員がそろって自立活動を行いたい場合、1 時間目には交流及び共同学習は行わないよう学校全体に調整を依頼するなどしています。
A(塩﨑先生).前年度の面談で本人や保護者の交流及び共同学習の希望を聞いた上で、その年度の当初に調整します。教務担当の教員や管理職にも理解してもらい、1時間目は国語、2時間目は算数など、学年で固めることをお願いしています。
A(加藤先生).児童の実態によって、例えば絵カードで選択肢を示して選んでもらう、タブレット端末上でアンケートに回答してもらい振り返るなどしています。
A(塩﨑先生).場面緘黙がある児童の例を取り上げます。ねらいによりますが、その児童に声を出して表現することをねらうとした
ら、最初は集団から距離を取って発言してもらい、少しずつ距離を近づけるなどします。また、教師の立ち位置をその児童にとって発言しやすいようにします。例えば、初めはすぐ隣、徐々にその児童との空間的距離をとりながら声も少しずつ大きくなるようにしています。
一方で、声を出すことにこだわらず何らかの方法で表現することをねらうとしたら、身振りで表現してもらうことなどを教えます。
A(加藤先生).当時担当していた学級の児童が、ICT 機器が好きだったことも活用した理由の1つです。例えば、昆虫が触るのが苦手な児童は、タブレット端末で昆虫を画像撮影して観察するなどしました。児童達は ICT 機器を使って便利だと思えば、自分で使い方をどんどん覚えていくようです。
また、ICT 機器の活用は、新たな指導機会となることもあります。Google classroom を利用している時に、児童間でチャットを介して言い争いがあった時は、リテラシー教育、道徳教育の点から指導しました。
さらに、ゲームをもって九九や漢字などに取り組めるアプリや、計測アプリなど、児童が自発的に学習するきっかけになるアプリなども使用しています。すべての使用において、あくまでも端末はツールですので、児童によっては、別の道具を使うことももあります。
ICT 機器を使用する必要性・必然性がある場面を設けて、機器の使い方を学習することもあります。
A(塩﨑先生).ICT 機器を活用するかどうかは、学習内容で判断しています。学級内の児童の実態によっては、ある児童は ICT 機器を使って、別の児童は使わない場合もあります。大事なのは児童自身が自ら学ぶために、どのような目的で ICT 機器を活用してくかを身に付けることだと思っています。