研究代表者

長沼俊夫

研究分担者

徳永亜希雄,金森克浩,齋藤由美子,笹本 健

研究研修員

23年度 研修期間:平成23年4月18日~平成24年3月16日
小田 亨(北海道旭川養護学校)

研究協力者

下山直人(文部科学省),川間健之介(筑波大学),徳永豊(福岡大学),一木薫(福岡教育大学)

研究班

肢体不自由班

概要

 肢体不自由のある児童生徒が「生きる力」をはぐくむためには,各教科等の指導においても障害による経験の不足や障害特性から生じる学びにくさを踏まえた配慮や工夫が必要です。一方,重度重複化の傾向が顕著な特別支援学校(肢体不自由)においては,教科指導のノウハウが継承されにくくなっている状況にあります。また,小・中学校の特別支援学級(肢体不自由)についても,この10年間で在籍する児童生徒数が約2倍に増えていますが,特別支援教育制度になってからの教科指導の実態については十分に把握できていない状況にあります。さらに、今回の学習指導要領改訂において、言語活動の充実、思考力・判断力・表現力の育成が大切であり、肢体不自由のある児童生徒においては、表現する力の育成が重要であることが示されました。
 そこで,本研究では,肢体不自由のある児童生徒の教科指導において表現する力の育成を図るという観点から、指導法、教材教具、配慮・工夫点等の関連資料の収集整理蓄積に取り組むとともに、特別支援学校及び特別支援学級の実態を把握し、児童生徒一人一人のニーズに応じた適切な指導の在り方を提案します。
 特別支援学校(肢体不自由)を対象として、教科指導において特に表現する力の育成に関わる現状と課題を把握します。その上で、表現する力を育成するために有効と思われる専門的指導内容(指導法、教材教具、配慮・工夫)を活用した指導実践の在り方を提案します。また、小・中学校特別支援学級(肢体不自由)における教科指導に関する現状と課題を把握した上で、実践事例を通して有効な工夫と改善すべき課題を整理します。
 教員向けの平明な報告書を作成し、全国関係機関に配布します。本研究は、肢体不自由のある児童生徒が、特別支援学校、小・中学校等のいずれの場で学習しても、肢体不自由教育に求められる専門的な支援に基づく教科指導の展開に寄与できます。

 研究成果

 B-269 全国小・中学校肢体不自由特別支援学級の指導に関する調査

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