研究代表者

小澤至賢

共同研究機関

横須賀市,神奈川県立保健福祉大学

研究分担者

西牧謙吾,久保山茂樹,齊藤由美子,植木田潤

関連する研究班

推進班

概要

 特別支援教育の分野では,その充実に向けて,関係機関が連携した組織的な対応の法的根拠が明確になり,学校の内部での体制整備,外部との連携協力のシステム作りの重要度は一層増している。特別支援教育の体制整備は,学校や教育委員会だけでなく,より大きな広域性と多様な関係機関の連携が必要である点に大きな特徴がある。特別支援教育に関連している機関には,学校を含めた教育や福祉,労働,保健などの公的機関,また,NPO法人や企業,ソーシャルビジネス等がある。各機関はそれぞれの機関の利益を目的としているが,特別支援教育の推進のため,社会的な利益,市区町村などの地域全体の利益,各組織体の利益などを調整して行く必要がある。この調整過程において,特別支援教育に関して,地域の関係機関の協働で,よりよい地域にしていくための価値形成の取り組み,各事業の実施後の評価を次の施策へ生かしていく仕組みの構築が必要となる。このような視点から関係機関の連携の在り方について,実践を積み重ね,その知見を整理する必要があると考えた。
本研究では,地方自治体の特別支援体制構築の分野における理論的整理及び横須賀市をフィールドとした実践研究を実施する。具体的には,これまでの理論的整理と実践研究をさらに発展させ,横須賀市とともに他地域の実践研究による具体的な事例の収集を行い,関係機関の参加と協働を前提としたマネジメントの在り方について参加型アクションリサーチの理論をもとに,研究者と現場との協働関係によって得られた知見を整理する。
関係機関が連携した特別支援教育体制の構築と運用におけるマネジメントの在り方について情報提供することで,地方自治体における全体的な施策の中での,特別支援教育の分野の在り方が理解され,施策に反映できることから,地方自治体における教育行政への寄与となる。

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