このページの目次
概要
取組紹介
研究組織
本研究で開発・実証した、ICF/ICF-CY活用支援ツール
ICF/ICF-CY活用事例文献データベース
特別支援教育におけるICF/ICF-CYについて活用に関するよくある質問と答え(FAQ)
特別支援教育におけるICF/ICF-CY活用に関する、学校現場の先生からの具体的な質問と答え
特別支援学校におけるICF及びICF-CYについての認知度、活用状況等に関する調査
関連リンク 

概要

 WHO(世界保健機関)のICF(国際生活機能分類)については,「特別支援学校学習指導要領解説(2009)」でその活用について言及され,ICF-CY(同児童版)の日本語訳も同年に刊行されました。本研究所の調査(2009)では全国の特別支援学校の約21%において何らかの形でICF又はICF-CYが活用されていることが示されました。その一方で活用のための方法の検討の必要性等も指摘されていることを踏まえ,本研究所では 専門研究A「特別支援教育におけるICF-CYの活用に関する実際的研究(平成20~21年度)」において、特別支援教育実践の改善・充実に資するICF-CY活用のための方法試案とそのためのツールの開発を進めてきました。同研究の成果報告書は以下からご覧になれます。

B-245 特別支援教育におけるICF-CYの活用に関する実際的研究

  

 本研究では、活用方法等の実証及び改善を行い、より活用しやすい形で提案をするとともに、幅広い普及を図ることを目的としています。

 具体には、「ICF/ICF-CY作成手順」、「ICF-CYチェックリスト」、「ICF関連図作成手順」「活用支援電子化ツール」等の直接活用を支える手だて、「活用事例文献データベース」及び「特別支援教育におけるICF及びICF-CY活用に関するよくある質問と答え(FAQ)」の間接的に支える手だてをそれぞれ開発し、質問紙や教育実践での実証を通して改善の取組を行っています。また、得られた研究成果は本研究所のWebサイトや雑誌、学会発表等を通して公開し、幅広く普及を行います。

 実証された活用方法等を提案することを通して、上記の調査結果の中で指摘された、 ICF-CY活用の方法に関する学校現場のニーズに応えることができると考えられます。併せて、学校内のみならず、関係者間の連携のもとでの指導と支援を支えるツールである個別の教育支援計画の改善・充実にも寄与できると考えられます。    

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取組紹介

○研究成果の一部を特殊教育学会で紹介しました。

 2013年9月1日,日本特殊教育学会第51回大会での自主シンポジウム35「ICFと合理的配慮と特別支援教育」において,本研究の成果の一部を紹介しました.レジュメはこちら20130906-141956.pdf [153KB pdfファイル] からご覧になれます

 ○研究成果の一部をさらに発展させ、本研究所研究紀要に投稿しました。

    次の三本の論文が研究紀要第40巻に掲載されました。 1)特別支援教育関連分野におけるICF又はICF-CY活用に関する検討 -連携におけるICF又はICF-CYの活用のために-   (徳永 亜希雄・田中 浩二・堺 裕・春名 由一郞・佐藤 久夫) 2)特別支援教育におけるICFの活用によるキャリア発達支援の可能性   (菊地 一文) 3)幼稚園教育要領における「健康」の領域とICF-CYの適合性に関する検討 -幼児教育におけるICF-CY活用のために-   (堺 裕・田中 浩二・徳永 亜希雄)

 

 研究紀要第40巻はこちらからご覧になれます。

 

 

 

 

○研究所セミナーで成果報告を行いました。

  2013年1月に開催した、本研究所セミナーにおいて、分科会「障害のある子どもの理解と指導及び支援の充実のためのICF(国際生活機能分類」の中で、これまでの研究成果について報告しました。セミナー全体及び本分科会の様子はこちらからご覧になれます。

 

○書籍「特別支援教育における ICFの活用 Part3 学びのニーズに応える確かな実践のために」を発行しました

 これまでの研究成果について、より実践に役立てていただきやすい形でまとめ直し、2013年1月、書籍として発行しました。詳細はこちらからご覧になれます。なお、同頁に初版一刷りの正誤表も掲載されておりますので、必要な方はご覧ください。

○研究成果報告書を発行しました

 本研究の成果について、Webサイトで報告しています。こちらからご覧になれます。

○研究成果報告書サマリー集を発行しました

 本研究の成果について、研究成果報告書サマリー集の中で報告しています。サマリー集はこちらからご覧になれます。

 ○「台湾及びポルトガルにおけるICF及びICF-CYの活用に関する動向」をまとめました

 本研究で収集した外国での取り組みとして、台湾及びポルトガルにおけるICF及びICF-CY活用の動向について、特総研ジャーナル中で報告しました。特総研ジャーナルはこちらからご覧になれます

 ○静岡大学教育学部附属特別支援学校研究フォーラムにおける成果報告

 同フォーラム(2011.9)において、「特別支援教育におけるICFの活用を考えるー静岡県内の取り組みを中心にー」を企画運営し、本研究所並び研究協力をいただいている先生方による成果報告を行いました。

   フォーラムの内容はこちら [180KB pdfファイル] からご覧になれます。

   当日の様子(写真)はこちら [469KB pdfファイル] からご覧になれます。

 

○日本特殊教育学会における成果報告

日本特殊教育学会第49回大会(2011.9)において、「特別支援教育におけるICF/ICF-CY活用の効果に関する研究―活用した学校の教職員へのグループインタビューの分析からー」を発表しました。

 発表レジュメはこちら [149KB pdfファイル] から御覧になれます。

  同じく、自主シンポジウム「特別支援教育におけるICF/ICF-CY活用を支える手立ての検討」を開催しました。

 発表レジュメはこちら [145KB pdfファイル] からご覧になれます。

 協議内容の概要はこちら [101KB pdfファイル] からご覧になれます。

   当日の様子(写真)こちら [180KB pdfファイル] はからご覧になれます。

 

 日本特殊教育学会第48回大会(2010.9)において、「I CF-CYチェックリスト開発の試み―個々の「学習上又は生活上の困難」を把握するためにー」を発表しました。
 発表レジュメの一部修正版はこちら [164KB pdfファイル] からご覧になれます。 

 

○冊子「ICF及びICF-CYの活用 試みから実践へ ―特別支援教育を中心に」の翻訳版の台湾での発行。

  この度、2007年に本研究所の編著で発行した「ICF及びICF-CYの活用 試みから実践へ ー特別支援教育を中心にー」(ジアース教育新社)の翻訳版が台湾で発行されました。

 翻訳版の情報は こちら からご覧下さい。

○研修コンテンツ「特別支援教育におけるICFの活用」を作成しました。

  本研究所では、都道府県・市等の特別支援教育センターや学校等における教職員を対象に、「研修コンテンツ」を配信しております。その一環として、本研究の成果を踏まえ、この度「特別支援教育におけるICFの活用」を作成いたしました。各機関での研修にご利用いただければ幸いです。ご利用の仕方等、詳細は こちら の頁をご覧下さい。

○台湾におけるICF/ICF-CY研究会議報告

  2011年3月26~27日、台湾の台北市で開催された第1回台湾ICF及びICF-CY研究会議(The First National ICF and ICF-CY Conferences and Workshops)に参加しました。詳細は こちら からご覧になれます。

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研究組織

研究代表者

徳永亜希雄

研究分担者

松村勘由,金子 健,菊地一文

研究協力者

小松幸恵,大内 進,横尾 俊,大城政之

研究班

在り方班(研究班長  松村勘由) 

研究協力者(氏名と所属、50音順、以下同じ)

  • 大関 毅氏(茨城県立境特別支援学校準備室
  • 加福 千佳子氏(青森県立弘前第一養護学校)
  • 川口 ときわ氏(静岡県立中央特別支援学校)
  • 小林 幸子氏(静岡県立富士特別支援学校)
  • 齊藤 博之氏(山形県立上山高等養護学校)
  • 佐藤 久夫氏(日本社会事業大学)
  • 下尾 直子氏(洗足こども短期大学)
  • 田中 浩二氏(のあ保育園/東京成徳短期大学幼児教育科)
  • 逵 直美氏(三重大学教育学部附属特別支援学校)
  • 富山 比呂志氏(茨城県立つくば養護学校)
  • 丹羽 登氏(文部科学省初等中等教育局特別支援教育課)
  • 溝端 英二氏(和歌山県立紀伊コスモス支援学校)

研究協力機関

  • 青森県立青森若葉養護学校
  • 秋田県立秋田きらり支援学校
  • 東京都立墨東特別支援学校
  • 静岡県立西部特別支援学校

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本研究で開発・実証した、ICF/ICF-CY活用支援ツール

  本研究では、特別支援教育において、ICFの考え方を実践に生かすためのツールの開発と実証を行いました。以下、それらのツールを紹介します。

特別支援教育においてICF又はICF-CYの活用を検討している学校等のための活用手順(試案) 

   本研究では、ICF/ICF-CY活用が先にあるのではなく、特別支援教育実践が先にあり、そのための改善・充実等のための手段の一つとして、ICF/ICF-CYが位置づくと捉えています。その上に立って、多様な活用目的や活用場面、活用の観点等が位置づくことになるため、それぞれの学校等での活用は実に多様です。したがって、ICF/ICF-CY活用の検討と実際の活用は以下のような流れになると考えています。
①各学校等の現状を分析し、改善・充実させるべき教育活動上の何らかの課題等を明らかにし、それらを関係者間で共通理解すること
②そのことの改善・充実のために、ICF/ICF-CYの活用が適切かどうか判断すること
③適切と判断された場合は、活用目的、活用場面、活用するICF/ICF-CYの観点、活用後に期待される成果等を検討し、それらを関係者間で共通理解すること
④活用後、子どもにとって効果があったのか、関係者にとって効果があったのか、効果に見合うコストだったのか、より適切な方向性はどうあるべきか、等の評価をすること

 これらの取り組みを支援するツールとして、「特別支援教育においてICF又はICF-CYの活用を検討している学校等のための活用手順(試案))の開発と実証を行いました。実際のツールこちら [678KB xlsファイル]  です。

 ○全体像の理解・生活全般での課題設定・各授業での指導課題等検討のためのICF関連図作成手順
本研究所調査(2009)の結果から、ICF/ICF-CY活用において多い場面は、個別の教育支援計画における活用であることが分かりました。一般的に、個別の教育支援計画では、当該児童生徒の実態把握から始まり、中心的な課題や目標が検討され、学校でいえば、個別の指導計画等と連動した形で、各教科や領域、そして各授業へと繋がることになると考えられます。
したがって、「ICF関連図」の最も多い使われ方の一つとして、児童生徒の実態を整理し、各授業へつなげるためのところ手続きに貢献できるものがあることが望ましいと考えました。
そこで、「子どもの全体像の理解を踏まえた、生活全般での課題設定と学校での各授業での指導課題等を検討するため」という目的のもとでの「ICF関連図」の作成手順にの開発と実証を行いました。実際のツールはこちら [1704KB pdfファイル] です。
 

○教育相談・巡回相談等で活用できる、主訴に基づいたICF関連図作成手順
前述のとおり、支援計画等を意識したと想定される、多くの情報から実態把握をするような「ICF関連図」の作成マニュアルは報告がある一方、教育相談や巡回相談等で活用できるような、主訴や特定の事柄に絞ったICF関連図の作成に関してマニュアルとして整理されたものは見あたりませんでした。

インクルーシブ教育が推進されようとする中、特別支援学校によるセンター的機能はますます重要となると推測されること等を踏まえ、教育相談・巡回相談等で活用できる、主訴に基づいたICF関連図のマニュアルを開発と実証を行いました。実際のツールのうち、作成手順本体 [490KB pdfファイル] と対象者にかかわる情報を整理するための参考資料 [109KB xlsファイル] をアップしました。

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ICF/ICF-CY活用事例文献データベース

ICF/ICF-CY活用事例文献データベースを掲載しています。

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特別支援教育におけるICF/ICF-CY活用に関するよくある質問と答え(FAQ)

特別支援教育におけるICF/ICF-CY活用に関するよくある質問と答え(FAQ) を掲載しています。

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特別支援教育におけるICF/ICF-CY活用に関する、学校現場の先生からの具体的な質問と答え 

特別支援教育におけるICF/ICF-CY活用に関する学校現場の先生からの具体的な質問と答えを掲載しています。

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 特別支援学校におけるICF及びICF-CYについての認知度、活用状況等に関する調査

調査のまとめ(最終報告)を掲載しています。 

関連リンク

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  ○研究所セミナーにおいて、成果報告を行いました。

 2013年1月、研究所セミナーの中で、障害のある子どもの理解と指導及び支援の充実のためのICF(国際生活機能分類)の活用」と題して分科会を開催しました。多数の方にご参加いただき、ありがとうございました。
セミナー要項(3938KB PDFファイル)P20に、趣旨や構成等について掲載しています。要点の記録も追ってアップする予定です。
 

 ○冊子「特別支援教育における ICFの活用 Part3-学びのニーズに応える確かな実践のために-」を発行しました。